法律事務所SEO-法律事務所のSEO対策とは?メリット・デメリットや具体的なやり方について

法律事務所SEO

法律事務所でWebからの集客を伸ばしたいと調べてみると「SEO」という言葉を耳にする機会が増えるでしょう。法律事務所にSEO対策を取り入れることで、どのようにしてWebからの集客を伸ばせばよいのでしょうか?

 

SEOコンサルタントそこでこの記事では、法律事務所にSEO対策が必要な理由や、具体的なWebからの集客方法について紹介します。これからWeb集客に力を入れたい法律事務所は、ぜひ参考にしてください。

 

 

SEOとは

 

SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、日本語で「検索エンジン最適化」といいます。具体的には、インターネットの検索結果で上位に表示させるための施策がSEOです。

 

SISTRIX社の調査によると、あるキーワードで検索したユーザーの55.2%が、上から3つめまでのサイトをクリックしています。さらに、一番上にサイトが表示されると、28.5%ものユーザーがクリックしているのです。

sistrix

出典:SISTRIX

 

このように、検索上位に表示させるためのSEO対策は、サイトへの訪問数および法律事務所の依頼へつなげるために大切だとわかります。

 

 

なぜ法律事務所にSEO対策が必要なのか

 

なぜ法律事務所でSEO対策が必要なのか、その理由を解説します。

 

サイトから自動で集客できる

 

SEO対策によってページが上位表示されるようになれば、サイト自体が広告の役割を果たし、自動的に検索ユーザーを集客できるようになります。なぜなら、検索上位(1ページ目)に表示されると、サイトを閲覧される機会が増えるからです。

サイトへの訪問者が増えれば、営業時間外でも法律事務所の相談を考えるユーザーが現れます。24時間365日使って宣伝できるのが、SEO対策ならではの魅力です。

また、サイトから十分に集客できるようになれば、チラシやリスティング広告などの広告を出す必要もなくなります。つまりサイトから集客できるというのは、広告費の削減にもつながるのです。

広告費の高騰や依頼までつなげられていない広告に頭を悩ませている場合は、一度SEO対策を検討してみましょう。

 

相談意欲の高い顧客層にアプローチできる

 

法的問題では、すぐにトラブルの解決を求めているユーザーが多くいます。そこで、法律事務所への相談を考えているユーザー層をすばやく取り込めるのが、SEO対策のメリットです。

 

たとえば「SNS 誹謗中傷 対策」と検索するユーザーは、現在進行形で誹謗中傷に遭っており、切羽詰まっている可能性が考えられます。このようなユーザーは、すぐにでも法律事務所への相談を考えている可能性が高いのです。

 

このようなユーザ―層に対して、コンテンツを通じてアプローチすれば、すぐに相談までいたります。依頼までスムーズにもっていける点で、他業界と比べても、法律事務所はSEO対策で成果を出しやすいといえます。

 

法律事務所への相談を考えていないユーザーにもアプローチできる

 

オフラインでは、法律事務所への相談を考えていない顧客にアプローチするのは困難です。一方でSEO対策ならばこのユーザー層も取り込むのも可能です。

 

なぜならSEO対策は、法律相談に興味がなかったユーザーを、コンテンツによって依頼までつなげられる手法だからです。

 

インターネット上に存在するユーザーは、法律事務所から見ると次の3種類に分類できます。

ユーザー層特徴
顕在層何かしらの法的問題を抱えており、法律事務所への相談を考えている。あと一歩のアプローチで依頼してくれる。
潜在層法律事務所への相談を考えているが、法律事務所の仕組みや相談方法についてよく理解していない。
非認知層法律事務所について知らず、また相談も考えていない。ただし、法的問題を抱えている可能性あり。

たとえば非認知層が、多重債務で問題を抱えているとしても、知識がないために「法律事務所へ相談する」という考えが頭にない可能性もあります。

そこで多重債務に関するコンテンツをつくり「法律事務所への相談する方法があるよ」と提案するのです。そうすれば、この非認知層は顕在層へと変わり、最終的に法律事務所へ相談する可能性も高くなります。

オフラインでは、非認知層を見つけること自体が困難です。一方で、インターネット上でコンテンツを提供するSEO対策では、非認知層がコンテンツを見る可能性もあります。

 

ふとしたきっかけでコンテンツを見て、そこから法律事務所への依頼に誘導できるのがSEO対策の魅力です。

 

法律事務所は「コンテンツSEO」の実施がおすすめ

 

一口にSEO対策といっても、その手法は多岐にわたります。そのなかでも、法律事務所に適しているSEO対策は「コンテンツSEO」です。

 

コンテンツSEOとは

 

SEO対策のうち、コンテンツを通じて集客する方法を「コンテンツSEO」といいます。インターネットから検索したユーザーがサイトのコンテンツを閲覧し、最終的に成約(法律事務所への依頼)につなげるマーケティング手法です。

 

コンテンツSEOでは、定期的にコンテンツを投稿してWeb上の露出を増やしていきます。Web上で露出を増やしてコンテンツが検索上位に表示されるようになったとき、次のような効果を期待できます。

 

<コンテンツSEOの効果>

  • Web上の露出を増やすことで、認知されやすくなる
  • 良質なコンテンツを提供することで、ブランド力を高められる
  • 良質なコンテンツを提供することで、ユーザーからの信頼を高められる
  • コンテンツを通じてユーザーを育成することで、正しい知識をもった顧客が依頼にくる

特に法律事務所においては、入口となる顧客からの信頼を得ることが非常に大切です。多くのお金を支払って依頼することになるので、顧客は法律事務所選びに慎重になります。そこでユーザーが参考にするのは、法律事務所のサイトです。

 

インターネットに情報が少ない法律事務所よりも、コンテンツSEOで良質な情報を発信しているほうが信頼できるのは言うまでもありません。SEO対策によって新規顧客を開拓するのはもちろん、顧客のあと一歩を支えるのにぴったりなのがコンテンツSEOです。

 

具体的なコンテンツSEOのやり方

 

法律事務所がコンテンツSEOを実施する流れは、次のとおりです。

 

  1. 競合となる法律事務所を分析する
  2. ターゲットが検索しそうなキーワードを選定する
  3. キーワードに沿って記事を制作する
  4. 公開後にアクセスを解析し、改善とテストを繰り返す

各項目について、詳しく解説します。

 

競合となる法律事務所を分析する

 

コンテンツをつくる前に、近くのエリアでコンテンツSEOを実施している法律事務所を分析してください。コンテンツSEOに力を入れている法律事務所が近くにある場合、同じことをやっても勝つのは難しくなります。

 

なぜならコンテンツSEOでは、継続的にコンテンツを投稿するほどサイトの力(ドメインパワー)が強くなり、より優位になっていく仕組みだからです。

 

競合の法律事務所と差別化するには、次のような戦略が考えられます。

 

<競合の法律事務所と差別化する方法>

  • 競合とは別のターゲットを狙う
  • 競合とは別の法律問題の解決をアピールする
  • 体験談や成功事例などを反映したオリジナルコンテンツをつくる

たとえば競合が「インターネットの誹謗中傷」に強い場合、こちらは「借金問題に強い法律事務所」を打ち出してアピールする方法が考えられます。この場合、借金のトラブルに関するコンテンツを多く投稿することで、競合とは別のニーズをもつ顧客を引き込めるようになります。

 

このように、コンテンツSEOに強い法律事務所が近くにある場合は、競合とは別の戦略で差別化するのが大切です。

 

依頼者が検索しそうなキーワードを選定する

 

次に、依頼者が検索しそうなキーワードを選定します。コンテンツを作るには、法律事務所のターゲットが検索しそうなキーワードを選定するのが重要です。

 

たとえば「借金問題」に強い法律事務所の場合、次のようなキーワードを選定します。

 

<借金に頭を抱えるターゲットが検索するキーワード(一例)>

検索キーワード月間平均検索ボリューム
自己破産33,100
多重債務2,400
借金 返済 できない880
リボ 払い 借金地獄320
過払い金 とは170

月間に検索される回数が多いほど、検索上位に表示されたときにサイトの訪問者数が多くなります。一方で検索回数が多いキーワードほど、競合のサイトが強くなり検索上位に表示するのは難しくなります。

 

そのため、0からコンテンツSEOを実施する場合、検索回数の少ないキーワードからコンテンツをつくるのがおすすめです。

なお、キーワードを選定するには、Googleの提供するGoogleキーワードプランナーが便利です。本来はGoogleの広告用のツールとなっています。

一方で、毎月少額でも広告費を支払えば、コンテンツSEO用に検索キーワードやその月間検索平均ボリュームを抽出できます。キーワード選定に便利なツールなのでおすすめです。

 

関連記事:Googleキーワードプランナーの使い方

記事を書く

 

キーワードを選定したあとは、コンテンツをつくります。コンテンツづくりで重要なのは、キーワードの検索意図を読み解き、解決することです。

 

人は検索ボックスにキーワードを入力するとき、なんらかの不安や知らないことを解決したいと考えています。ユーザーの不安や知らないことに対して、適切に応えているのが良質なコンテンツです。

 

たとえば「自己破産」と検索するユーザーには、次のような事情を想定できます。

 

<「自己破産」と検索するユーザー層>

 

  • ギャンブルにはまり、いつの間にか借金地獄に陥っている
  • 複数のカードローン会社からお金を借りている多重債務に陥っており、返済の目途が立っておらず途方に暮れている
  • もう借金を返済できそうにないので、自己破産も視野に入れ始めている
  • 自己破産したあとの生活がどうなるのか不安を感じている

上記のユーザー層に対して、次に不安や知らないことを解決するコンテンツをつくります。

 

<「自己破産」のキーワードに対するコンテンツ>

 

 

  • 自己破産の概要やメリット・デメリット
  • 自己破産したあとの生活の変化について
  • 過払い金になっている可能性もあり、返済額を減らせるケースについても言及
  • 自己破産する場合は、法律事務所に依頼するのが適切だと提案

このように、ユーザーの悩みや知らないことを解決することで信頼を高め、ゆくゆくは自分の法律事務所へ相談する流れを自然につくれます。

 

アクセスを解析し、改善とテストを繰り返す

 

コンテンツを公開したら、それで終わりではありません。アクセス解析ツールを使ってサイトを分析し、細かく改善とテストを繰り返すのが不可欠となっています。顧客の行動を分析しなければ、効果的に法律事務所への相談まで誘導できないからです。

 

アクセスを解析するには、Googleが提供している2つの無料ツールが非常に便利です。

 

<無料のアクセス解析ツール>

Google Analytics(グーグルアナリティクス)PV数や離脱率、滞在時間など、サイトのアクセスを解析できるツール
Google Search Console(グーグルサーチコンソール)サイトの掲載順位やクリック数などを解析できるツール

なお、アクセス解析については下の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。

 

関連記事:ECサイトの分析手法!初心者が見るべきポイントについても解説

 

法律事務所がコンテンツSEOをする際の注意点

 

法律事務所がコンテンツSEOを実施する際の注意点について紹介します。

 

効果が出るまでに時間がかかる

 

コンテンツSEOは、すぐに効果が出る手法ではありません。早くても3ヶ月、本格的に効果を感じるのは6ヶ月~1年です。コンテンツSEOは年単位で長期的に実施するマーケティング手法なので、短期的な成果を期待しないようにしましょう。

 

コンテンツSEOにはサイトの力(ドメインパワー)を強くする必要があり、それには継続的にコンテンツを投稿し続けるのが不可欠です。短期的な成果を期待していると、思うような結果を得られず、途中で挫折する企業も多くいます。

 

そのためコンテンツSEOを実施する際は、年単位で目標や予算などを計画するようにしましょう。また、なるべく早期に成果を上げるためにも、アクセス解析ツールで改善のサイクルを早く回すことが重要です。

 

YMYLに注意する

 

法律系のコンテンツを制作する際は、細心の注意を支払う必要があります。なぜなら法律系のコンテンツはYMYLに該当し、記事の内容がユーザーの人生を大きく変えるからです。

 

YMYLとは「Your Money or Your Life」の略称で、法律やお金のような人生に大きく関わるコンテンツをいいます。Googleが出している「General   Guidelines」によると、YMYLに対して次のように言及しています。

ymyl

出典:General Guidelines

 

上記の重要な部分は「YMYLでは高いクオリティのサイトが上位に表示される」です。

 

高いクオリティのサイトとは、法律系のコンテンツであれば、法律に詳しい「法律事務所のサイト」が該当します。この点において法律事務所が法律系のコンテンツを発信するのが問題ありません。一方で、次のような事項には注意しましょう。

 

<法律系のコンテンツづくりで注意すること>

 

  • 法律に詳しいライター、または法律事務所が執筆したことを明記する
  • (必要に応じて)弁護士による監修を入れる
  • 法的根拠に基づいた、正確な情報を発信する
  • 会社概要に法律事務所であることを明記する

このようにYMYL関連のコンテンツでは、コンテンツの質を高めるのはもちろん、上記のような対応が必要になる点は理解しておきましょう。

 

SEO専門業者にコンテンツSEOを依頼する方法もある

 

コンテンツSEOにはコンテンツの質を高めることはもちろん、「Googleに好かれるコンテンツ」をつくる必要があります。コンテンツSEOでは専門知識が必要なケースも多く、またリソースに余裕のない法律事務所はSEO専門業者に委託するのがおすすめです。

 

業者が法律専門ライターを用意してくれる

 

SEO専門業者に依頼すれば、自らコンテンツをつくる必要はありません。コンテンツを代行で作成してくれるため、リソースを割かなくてもSEO対策できるメリットがあります。

 

先述のとおり法律系のコンテンツは細心の注意が必要であり、誰でも記事を書けるわけではありません。知識のないライターがでたらめなことを書いた場合、間違った情報をユーザーに提供することになります。

 

そこでSEO専門業者によっては、コンテンツ制作を外注した場合も法律の資格をもつライターを手配してくれます。さらに「Googleに好かれるコンテンツ」を理解したライターなので、検索上位に表示させやすくなるのです。

 

コンテンツ制作にリソースを割けない、またはSEOのノウハウがないは、SEO専門業者に依頼するのがおすすめです。

 

関連記事:医療サイトのSEO対策と医療広告ガイドライン

 

Googleアルゴリズムアップデートに対する専門的な対応を取ってくれる

 

SEO専門業者は、常にGoogleアルゴリズムアップデートの情報をもちながら、適切な対応を取っています。そのため、大型アップデートが実施されて一時的に検索順位を落とすことはあっても、そのあと順位を戻すように対応してくれるのです。

 

SEO専門業者は、Googleの指針や検索アルゴリズムについて詳しく知っており、それらに対する最適な対応を知っています。

 

そのため、たとえGoogleの大型アップデートが実行されたとしても、それまでに培った経験と知識で検索順位への影響を抑えてくれます(ただしアップデートの内容にもよります)。

 

一方で残念ながら、悪質なSEO専門業者も多く存在します。業者選びを間違えると逆に検索順位を落とす可能性もあるので、下の「SEO対策会社の選び方」を参考にしてみてください。

 

関連記事:SEO対策会社の選び方|全国のSEO対策会社リスト

まとめ

SEOコンサルタント法律事務所がSEO対策をする場合、Web上にコンテンツを投稿してインターネット検索から集客する「コンテンツSEO」がおすすめです。法律事務所がコンテンツSEOを実施すると、良質なコンテンツを通じて依頼につなげやすくなります。なぜなら、法律問題でトラブルを抱えるユーザーはすばやい解決を求めており、依頼までの障壁が少ないからです。ただしリソースに余裕がない場合、またはSEOのノウハウがないときは、弊社のようなSEO専門業者に依頼するのがおすすめです。

 

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、10期目。営業、SEOコンサル、WEB解析、コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで1000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

 

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