マーケティングマップとは?結果につながる作り方を解説

マーケティングとは
ビジネス戦略を構築するために役立つフレームワークの1つにマーケティングマップがあります。市場における自社の商品やサービスの立ち位置を確認して他社との差別化を図るほか、今後目指すべき方向性を確認するために使用する手法です。

 

マーケティングマップを作成すると、自社と競合他社の市場における立ち位置を視覚的に把握できます。自社のブランディングや商品、サービスの開発に際してその方向性を見定め、戦略を練るために有効です。

 

しかし、マーケティングマップは自社の視点ではなく、顧客の視点および客観的な数値データによって作成しなければなりません。主観に偏って作成されたマーケティングマップを参照すれば、判断を誤る可能性もあります。

 

SEO上級コンサルタントそこでこの記事では、正しく戦略を練るために有益なマーケティングマップを作る方法を解説します。

 

マーケティングマップとは

 

マーケティングマップは、市場における競合他社の立ち位置を把握するために作成します。

 

マーケティングマップを作成すると競合他社の立ち位置を視覚化できるため、自社の商品やサービスが展開すべき領域を明確にすることが可能です。自社商品やサービスの差別化戦略を立てるために役立ちます。

 

マーケティングマップは、2つの軸が交差する4象限マトリックスで作成します。2つの軸には以下の図のように比例や相関関係のない、独立した要素を当てはめるのが大切です。

デザイン要素

マーケティングマップを作成する理由

 

マーケティングマップを作成すると、市場のなかで自社がもっとも容易に勝てる可能性のある領域を発見することができます。

 

マーケティングマップからわかるのは次の2つの要素です。

 

  • 自社の立ち位置
  • ブルーオーシャン

適切にマーケティングマップを作成すれば、市場における自社の立ち位置を視覚化することができます。自社は業界においてどの位置にあるかの把握が容易にできるのがマーケティングマップです。

 

またマーケティングマップを使用すれば、競争相手が少ない領域も簡単にわかります。自社の強みと競合他社が少ない領域の接点を発見することも容易です。

 

ブルーオーシャンとは

 

ブルーオーシャンとは競合相手がいない未開拓の領域のことです。ブルーオーシャンを見つけて進出すれば、その領域の先駆者になることができます。最小限の努力で最大限の結果を出すことができる理想的な状態です。

ブルーオーシャン

なお、ブルーオーシャンと反対の状態を表す言葉にレッドオーシャンがあります。競合がひしめき合う激戦区のことです。

 

レッドオーシャンに進出することは避けてください。限られた顧客をすでに多数の競合が取り合っている状態です。新規参入しても他を圧倒するほどの実績を出すのは容易なことではありません。収益につなげられる可能性も下がります。

 

自社の強みがある領域でいち早くブルーオーシャンを発見することが、自社の注力すべき方向性を定めるために大切です。

 

マーケティングマップが活用されるシーン

 

マーケティングマップは、次のようなシーンで役に立ちます。

 

  • 新規事業立ち上げ
  • 方向性の確認・軌道修正

マーケティングマップを作成してブルーオーシャンを発見できれば、これから新たに立ち上げる事業をどの領域で進めればよいかがわかります。

 

また、すでにスタートしている事業の方向性が適切かどうかを検討する際や軌道修正を検討する際にも、マーケティングマップは有効です。

 

マーケティングマップのメリット

 

マーケティングマップには次のようなメリットが見込めます。

 

  • 視覚的に理解しやすい
  • 自社のブランディングに有効
  • ブルーオーシャンを見つけやすい

 

視覚的に理解しやすい

 

マーケティングマップは2つの軸で自社と競合他社の位置付けを端的に表します。誰が見てもわかりやすいため、市場におけるそれぞれの立ち位置を把握するのに便利なツールです。

 

マーケティング戦略を複数人で練るにあたっても、共通認識を持ちやすいメリットもあります。

 

自社のブランディングに有効

 

マーケティングマップを使うと、他社との差別化を図るために自社はどの領域を目指せば良いかがはっきりと理解できます。自社の強みがある領域で差別化を図ることができれば、最小限の労力と最短の時間で業績につなげることも可能です。

 

ブルーオーシャンを見つけやすい

 

競合他社がいないブルーオーシャンの領域に進出すれば、他社と戦わずして勝つことができます。さらに競合がいないので自社の独自性を押し出すことも容易です。

 

競合他社がひしめくなかに新規参入して勝ち抜くのは、簡単なことではありません。また競合が多ければ価格競争になるので、利益が減少します。

 

最小限の労力で最大限の利益を生み出すために、自社の強みと競合がいない領域の接点を見つけることは重要です。

 

マーケティングマップ作成時の注意点

 

視覚的に市場における自社と他社の立ち位置を把握して戦略構築に役立つマーケティングマップですが、作成する際に注意すべき点があります。

 

  • 顧客の視点から乖離しない
  • ターゲットのニーズを見極める
  • 自社の得意分野から離れない
  • 客観的な数値から表を作成

 

顧客の視点から乖離しない

 

マーケティングマップを作成する際は、顧客の視点から乖離しないことが大切です。

 

自社が売りたいと思う商品やサービスが時流やターゲットのニーズに合致しなければ、購買行動にはつながりません。マーケティングマップを作成したところブルーオーシャンだと判断した領域が、顧客のニーズが少ないために競合他社が敢えて進出していない領域である可能性も考えられます。

 

一定数以上の顧客の潜在的なニーズがありながら、いまだニーズが満たされていない領域が本当のブルーオーシャンです。進出すれば需要が見込める領域であるかどうか、あらかじめ調査することが重要です。

 

ターゲットのニーズを見極める

 

自社の商品やサービスの購入者になるであろうターゲット層を正しく見極めてマーケティングマップを作成することが大切です。

 

例えば、ターゲットが20代女性と40代男性では、商品やサービスに求める要素のほか購買行動に至る経緯やきっかけ、購買にあたっての予算がまったく異なります。

 

ターゲット次第で提供すべき商品やサービス、訴求するための戦略も変わることから、マーケティングマップを作成する前の段階での綿密な市場調査やデータの分析は欠かせません。

 

自社の得意分野から離れない

 

顧客のニーズがありながら競合他社が進出していない領域は、需要に供給が追いついていない状態といえます。ただし、その領域が自社が得意とする分野でないのであれば、進出は慎重に検討すべきです。

 

今後の成長が見込める領域であるなら、その領域を得意とする競合が進出する可能性が考えられます。新しい領域に進出するリスクを負ってなお自社がアドバンテージを取り続けることが可能か、コストに見合う収益が期待できるかを考慮してください。

 

客観的な数値から表を作成

 

マーケティングマップは厳密な市場調査に基づくビッグデータを綿密に精査、分析して作成してください。

 

マーケティング戦略に絶対的な正解はなく、仮説を立てて事項しながら適宜修正を加えていくものです。しかし、マーケティングマップは戦略を構築するための指針です。根拠の定かでない数値を使用するのは適切ではありません。

 

精度の高いマーケティングマップを作成するためには、どのような顧客層を対象に市場調査してデータを抽出するかの選定や、数値の読み解き方も重要です。

 

マーケティングマップは闇雲に作成しても効果が発揮できません。マーケティング戦略の構築に必要な知識と、成功した実績のある専門家に依頼してください。

 

マーケティングマップ作成のステップ

 

マーケティングマップは必要なデータさえ集まれば、エクセルやGoogleスプレッドシートで表を作成し、それを図表に変換するだけです。誰でも簡単に作成できます。

 

マーケティングマップのもっともむずかしい点は市場調査をおこなって正確な数値データを収集することやその結果を適切に分析することです。しかも、マーケティングマップの2軸には、顧客にとってのメリットを最大限に考慮した要素を当てはめる必要があります。顧客のニーズを分析することも求められます。

 

マーケティングマップ作成にあたっては次のステップを踏んでください。

 

  • 市場調査
  • STP分析
  • 3C分析
  • マーケティングマップ作成

 

市場調査

 

市場調査とは顧客のニーズや市場の動向を把握する目的で、顧客の声を収集することです。市場調査を適切におこなえば、顧客が何を求め、何に不満を感じているかを見定めることができます。マーケティング戦略を構築するにあたって市場調査を適切におこなってデータを収集することは重要です。

 

しかし、市場調査を個別の企業がおこなうのは簡単なことではありません。調査会社やマーケティングリサーチやビッグデータを取り扱うマーケティング会社に依頼してください。

 

STP分析

 

STP分析とはアメリカの経営学者でマーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラーが打ち出したマーケティング手法です。マーケティングの基礎ともいえます。

 

STPとはSegmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の頭文字を取っており、それぞれマーケティングにおける重要な視点を意味します。

 

  • セグメンテーション:顧客を分類
  • ターゲティング:自社のターゲット層を決定
  • ポジショニング:ターゲットの顧客に対する自社の立ち位置を決定

 

セグメンテーション

 

セグメンテーションとは市場調査で収集したデータを条件によって細分化することです。主に次の軸に基づいて顧客層を分類します。

 

セグメンテーションの4つの軸

細分化の条件(変数)内容の具体例
地理的変数居住地域・人口・気候・文化
人口動態変数年齢・性別・所得・学歴
心理的変数価値観・ライフスタイル
行動変数利用目的・利用頻度

 

市場調査によって収集したデータには、さまざまな要素に属する顧客層が混在しています。明らかに自社の顧客にはなる可能性が低い顧客層を除外して購買行動につながる可能性が高い顧客層を選定するための準備をおこなうのが、セグメンテーションです。

セグメンテーション

セグメンテーションをおこなう際は、顧客のニーズと属性をワンセットにして分類すると、このあとに続く工程がスムーズです。

 

ターゲティング

 

セグメンテーションで分類した顧客層のなかから、自社の商品やサービスに興味を持ち、購入行動を起こす可能性の高い客層を決定するのがターゲティングです。ターゲティングでは、セグメンテーションよりもさらに顧客を絞り込みます。

 

セグメンテーションとターゲティングで市場の顧客を絞り込む目的は、利益を伸ばすことです。売り上げが伸びても利益がでなければ事業は成功しません。訴求する対象を購買意欲が高いと考えられる顧客層に絞り込めば、販売促進にかかるコストを最小化しながら売り上げを伸ばすことにつながります。ひいては利益を最大化することが可能です。

 

ターゲティングでは、ペルソナとよばれるリアルな人物像を描いてターゲットを絞り込むことが大切です。ターゲティングが適切におこなわれていないと、効果的な戦略を構築できません。

 

ターゲティングできたら、内容がか否かを検証してください。検証にあたっては、6Rと呼ばれる概念を使用します。

 

6Rの内訳

要素内容
Realistic Scale市場規模
Rate of Growth成長性
RankもしくはRipple Effect顧客の優先順位
Reach到達可能性
Rival競合状況
Response反応の測定可能性

 

ポジショニング

 

ポジショニングでは市場における自社の立ち位置を決定します。

 

ポジショニングの目的は競合他社の商品やサービスと差別化を図り、それを顧客に認識されるよう示すことです。競合他社の追随を許さない自社の独自性を打ち出して業績につなげると同時に、ライバルのいない領域を見出して効果的な戦略を練るために、ポジショニングはかかせません。

 

3C分析

 

マーケティングマップのなかで自社が市場において競り勝てるポジションを決定するために必要なのが3C分析です。3CとはCustomer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字から構成されており、3つの円で表します。

3C分析

3C分析では、顧客のニーズと自社の強みの合致するポイントを見つけることが重要です。

 

ただし、顧客のニーズと自社の強みが合致しても、競合他社にとっても強みな領域は避けてください。競争が激化することは免れません。競合に競り勝つためには価格を下げる必要に迫られるため、価格競争の原因になります。

 

顧客にとっていまだ満たされないニーズがあり、競合他社が進出しておらず、自社が強みを発揮できる領域を見出してポジショニングすることが大切です。

 

マーケティングマップ作成

 

マーケティングマップはエクセルやパワーポイント、Googleスプレッドシートで作成できます。大まかにポジションニングするだけであれば縦と横の2軸を交差させた図を記載し、そこに競合各社と自社のポジションを配置していくだけで構いません。

ポジション

しかし、これでは競合他社のポジションの根拠が不明瞭です。市場調査に基づくデータを取得して作成する場合はデータで表を作成し、このデータを4象限マトリックスのグラフに取り込んでください。

 

マーケティングマップの2軸を決めるポイント

 

マーケティングマップを作成する際にもっとも重要でありながら難易度が高いのが、軸の取り方です。

 

マーケティングマップの軸の取り方は無数にあり、軸の取り方次第でまったく異なる内容を示すマーケティングマップになります。軸の選定を誤ると本質から的の外れたマーケティングマップになる可能性もあるため、慎重に検討することが大切です。

 

具体的に考慮すべきは以下の要素です。

 

  • 購買決定要因(KBF)
  • 関連性のない2軸
  • 自社の強み

 

購買決定要因(KBF)

 

KBFとはKey Buying Factorの略です。顧客が商品やサービスの購入といったアクションを起こすきっかけとなる要因を意味します。

 

マーケティングマップの軸に定型はありません。ただ何を基準にマップを作成するか迷う場合は、KBFの要素を軸に作成してください。マーケティングにおいてもっとも重視すべき顧客ニーズに焦点を当てれば、適切に機能するマーケティングマップを作成することができます。

 

KBFには次のような要素が該当します。

 

  • 価格
  • 機能
  • サイズ
  • 重量
  • デザイン
  • 時間がかからない
  • 持続性がある
  • 簡単

マーケティングマップを作成する際に特に重要なのが、顧客の視点で考えることです。

顧客が商品やサービスを購入する場合に考慮する要素をKBFとしてピックアップします。KBFは1つの商品やサービスにつき5〜10項目を目安に選んでください。

 

重要度の高いものから優先順位をつけて、軸の案を検討します。

 

関連性のない2軸

 

マーケティングマップの2軸は、関連性が低いものである必要があります。

 

例えば、KBFでピックアップした価格と性能を2軸に設定するのは適切ではありません。価格が高くなれば性能もよくなる傾向があるため、マーケティングマップとしての有用性が下がります。

 

先述のKBFの要素から2軸を選ぶのであれば、価格とデザインといった組み合わせを選択してください。価格とデザインが華やかかシックかといった要素には、相関関係が低いと考えられます。

 

なお、3軸でマーケティングマップを作成することは推奨できません。マーケティングマップの視認性の高さは2軸であるからこそ実現します。複雑すぎると戦略の構築も難しくなることから、マーケティングマップは2軸で作成してください。

 

自社の強み

 

マーケティングマップの軸の1つは、自社の強みである項目を選択してください。

 

マーケティングマップは、自社がナンバーワンになれる領域を見つける目的で作成するものです。自社が競合他社に比べて弱い部分を軸に選定したのでは、マーケティングマップを十分に活用できません。

 

ただし、強みといってもすぐに競合他社に追い抜かれるようなものは不適切です。他社の追随を許さない領域を選択してください。特許や権利を取得している分野があると理想的です。

 

マーケティングマップの活かし方

 

マーケティングマップは作成して完成ではありません。マーケティングマップをベースに戦略を構築したら実践してください。一定期間実施してデータを取得し、効果測定をしながら適宜戦略を練り直します。

 

結果次第では、ポジショニングやターゲットとなる顧客の見直しが必要なケースも考えられます。市場は常に変化し続けますから、時流に合わせてマーケティングマップの見直しも必要です。

 

マーケティングマップは恒常的に使用するものではありません。PDCAサイクルを回しながら改善することで、自社の今、そして今後の目指すべき方向性を見定める手助けになります。

 

まとめ

 

SEO上級コンサルタントまじめマーケティングマップは、視覚的かつ直感的に自社の目指すべき方向性を理解するために有益なツールです。新規に事業を始める際や、すでに動き出している事業の方向性を確認、修正するためにも役立ちます。ただし、マーケティングマップの作成にあたっては、細心の注意が必要です。ビッグデータに基づかない数字から作成されたマーケティングマップでは、自社の事業を誤った方向に導く可能性があります。マーケティングマップの表を作成するだけであれば誰でも作成できます。しかしマーケティングマップの要となるビッグデータを用意することや、自社を客観的な視点で分析することは容易ではありません。何度も分析を重ねてデータを精査する必要があります。マーケティングマップは激しい過当競争という航海に挑むための道標です。不正確なマップでは、進むべき道の舵取りを誤る可能性もあります。マーケティングマップの作成にあたってはビッグデータを収集し、それを正確に分析する能力に長けたマーケティングの専門家に依頼してください。

 

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この記事を書いた人

上級SEOコンサルタント

上級SEOコンサルタント 坂口 直樹

新潟大学大学院を卒業後、事業会社で10年働く間にSEOに出会う。自身でサイトを多数立ち上げ、実験と検証を繰り返しながらSEOを研究。お金に変えることを目的とはせず、ユーザーに何が有益かを問い続け改良を繰り返すうち、「インターネット上の真実ではない情報を正してユーザーのためになる情報を発信する」という天啓を得る。現在は東京SEOメーカーの上級SEOアドバイザーとしてアサイン。