Googleアナリティクスの登録方法から初期設定までを解説
Webサイト担当者にとって、サイト解析ツールとして不可欠なものがGoogle Analyticsです。無料で利用できるだけでなく基本的な情報取得から高度な分析まで幅広く行えるため、すべての運営者におすすめできるツールといえるでしょう。

Google アナリティクスとは?
Google Analyticsとは、連携したWebサイト解析を行うGoogleの無料ツールです。
Webサイトの運営・改善には、
- どれくらいのアクセスがあるのか
- どこからユーザーが来たのか
- どのようなユーザーが来たのか
など、Webサイトに訪れたユーザーの分析は欠かせません。
Google Analyticsであれば基礎的な分析から、ユーザーのサイト内行動を分析できます。したがって、Webサイトの運営者には必須のツールといえるでしょう。
Google アナリティクスの登録方法
アカウントの登録は次に説明する7ステップとなります。
Google Analyticsに登録するには、Googleアカウントが必要となります。アカウントを取得していない方はアカウント作成から行いましょう。すでにGoogleアカウントを取得している方は、アナリティクスの登録から作業を行います。
Googleアカウントの作成
アカウントの作成手順は次のとおりです。
- アカウントの作成ページに移動
- 名前・ユーザー名・パスワードを入力
- 電話番号の入力
- 2段階認証の確認
認証確認ができれば、アカウント作成は完了です。
Google アナリティクスの登録
ここからGoogle Analyticsの設定に移っていきます。

まずは公式ページを開き「無料で利用する」をクリックしましょう。

ログイン後、上記の「測定を開始」を選択しましょう。アカウントの設定画面に移行するため、手順に手順に沿って入力していきます。次の3項目を入力していきましょう。
- アカウント設定
- プロパティの設定
- ビジネスの概要
1: アカウント設定

アカウント設定では、まず「アカウント名」を入力します。規定はないため、以下のような自分が分かりやすい名前を設定しましょう。
- サイト名
- 企業名
- サービス名
後から変更できるため、仮名称で設定しても問題ありません。続いて「アカウントのデータ共有設定」にて、該当する項目にチェックを入れます。共有から除外したい項目がなければ、すべての項目にチェックを入れましょう。
2: プロパティの設定

入力内容は以下のとおりです。
- プロパティ名:Webサイト名を入力
- レポートのタイムゾーン:日本を選ぶ
- 通貨 :円を選ぶ(レポートに表示する際の通貨)
つぎに詳細オプションを表示からメニュー欄を表示させ、以下の内容を入力します。

- ユニバーサル アナリティクス プロパティの作成:青ボタンを選択
- WebサイトのURL:自サイトのURL
次へを押せばプロパティは完了です。
3: ビジネスの概要
ビジネスの概要では、業種やビジネス規模の選択欄が表示されるため、該当する項目を選択しましょう。
入力内容は以下のとおりです。
- 業種:該当する内容を選択
- 規模:従業員から選択
- 目的:該当する内容を選択
利用目的も任意で選択し、ページ下部の「作成」をクリックします。

Google アナリティクス利用規約が表示されるため、内容確認後に「同意する」をクリックしましょう。利用規約の同意までが終了すると、Google Analyticsの登録完了です。
トラッキングコードの設置
つぎにトラッキングコードを設置します。トラッキングコードとは、ユーザーのアクセスデータを計測するプログラムのことです。
WebサイトのHTMLファイルに設置することで、Google Analyticsでデータ確認できる仕組みになります。そのためトラッキングコードは忘れずに設置しましょう。
トラッキングの設定手順は以下のとおりです。

- 利用規約の同意後に表示されるトラッキングコードの「グローバルサイトタグ」をコピー
- WebサイトのHTMLファイルを開き、<head>タグの直後にペースト
- トラッキングコードは設置の位置を間違えると反応しないため、設置する際は注意しましょう。
- 反映確認
Google Analyticsの登録後は、正常に反映されるかを確認しましょう。反映を確認するには、Google Analyticsの「リアルタイム」→「概要」を選択します。ここではWebサイトのアクセス状況をリアルタイムで確認できる項目です。
そのため自分でWebサイトを閲覧し、リアルタイムに計測されるかを確認しましょう。
仮に反映されないようであれば、何かしらの設定が間違っていることを示します。基本的にトラッキングコードが原因となる場合が多いため、再度設置する位置が正しいかを確認しましょう。
Google アナリティクスの初期設定
Google Analyticsは、活用するにあたっていくつかの初期設定が必要です。設定ができていない場合、自分のアクセスデータを計測するなど問題が発生するため注意しましょう。
Google Analyticsに必要な初期設定は、以下の3つです。
- IPアドレスの除外
- データ共有
- Google Search Consoleとの連携
ここでは各設定内容について解説していきます。
1: IPアドレスの除外
ここでは、自分がWebサイトを閲覧した際のアクセスデータを、計測から除外するための設定が行えます。何も設定しなければ自分自身のアクセスもすべてカウントされてしまうため、基本的には除外設定をおすすめします。
設定の手順は以下のとおりです。
- Google Analyticsの「管理」→ビュー項目の「フィルタ」を選択
- 「フィルタを追加」を選択
- 新しいフィルタを選択し、フィルタ名を入力
- フィルタの種類では、定義済みを選択
- 「除外・IPアドレスのトラフィック・等しい」を選択し、IPアドレスを入力
- 保存をクリックすると除外設定完了
2: データ共有
ここでは別のGoogleのアカウントをもつユーザーと、Google Analyticsのデータを共有するための設定が行えます。
Googleぼアカウント共有は推奨されていないため、複数人でGoogle Analyticsを管理する際もデータ共有を活用しましょう。
設定の手順は以下のとおりです。
- Google Analyticsの「管理」→アカウント項目の「アカウントのアクセス管理」を選択
- 右上の「+」→「ユーザーを追加」を選択
- 追加したいGoogleのアドレスを入力し、権限を選択
- 右上の「追加」をクリックすれば設定完了
3: Google Search Consoleとの連携
Google Search Consoleとは、ユーザーが検索してからWebサイトへアクセスするまでのデータ分析が行えるツールです。
Google AnalyticsではユーザーがWebサイトにアクセスしてからのデータとなるため、組み合わせることでより詳細な情報が取得できます。
設定の手順は以下のとおりです。
- Google Analyticsの「集客」→「Search Console」→「検索クエリ」を選択
- 「Search Consoleのデータの共有の設定」を選択
- プロパティ設定の「Search Consoleを調整」を選択
- Search Consoleの設定の「追加」を選択
- 該当するWebサイトを選択し「保存」をクリックすれば設定完了
関連記事: Google Search Console(グーグルサーチコンソール)とは?導入方法と使い方
Googleアナリティクスの見方
ここでは、大きく分けて5つの項目からデータを確認できます。
- リアルタイム
- ユーザー
- 集客
- 行動
- コンバージョン
項目ごとに表示される内容が異なるため、目的に応じて使い分けましょう。ここではGoogle Analyticsの見方について解説していきます。
リアルタイム
ここでは、現時点にWebサイトへ訪問しているユーザーのデータを確認できます。リアルタイム項目で表示できる情報はこちらです。
- アクティブユーザー数
- ページビュー数(分・秒)
- 上位の参照元
- 上位のアクティブページ
- アクティブユーザーの地域
- アクティブユーザーのトラフィック
現状のアクセス状況に限定したデータとなるため詳細な分析を行えるわけではありませんが、簡易的に確認する場合には役立つ項目です。
ユーザー
ここでは、Webサイトに訪問したユーザーの数や質を確認できます。Google Analyticsのなかでも、最も確認することが多い項目といえるでしょう。
ユーザー項目では、Webサイトに訪問したユーザーの数や質を確認できます。Google Analyticsのなかでも、最も確認することが多い項目といえるでしょう。
ユーザー項目で表示できる情報はこちらです。
- ユーザー数
- 新規ユーザー数
- セッション数
- ページビュー数
- 平均セッション時間
- 直帰率
また上記以外にもユーザーの年齢や地域を確認できるため、Webサイトのターゲットを認識したうえで改善が行えます。
集客
集客項目では、Webサイトに訪問したユーザーの流入元を確認できます。集客項目で表示できる情報はこちらです。
- 流入チャネルの割合
- チャネルごとの流入数
- チャネルごとのコンバージョン数
- 流入元のメディア・参照サイト
またWebサイト以外にも、連携しているWeb広告やGoogle Search Consoleの情報も取得できます。現状の集客構造が分析できるため、具体的な改善点を考える場合に役立つでしょう。
行動
行動は、Webサイトに訪問したユーザーの行動フローを計測できる項目です。具体的には、ユーザーがWebサイトを閲覧中に「どのような動きをしたのか」を確認できます。
行動項目で表示できる情報はこちらです。
- ページビューの推移
- ページビューが多いページの傾向
- ユーザーのページ推移
- ページ内の行動(クリック・スクロール)
- ページに設置されたボタンのクリック数
Google Optimizeとの連携によってABテストの結果も確認できるため、Google Analyticsの分析機能を活用したい場合には設定をしましょう。
コンバージョン
コンバージョンは、Webサイトが「どの程度の成果を出したのか」を確認できる項目です。コンバージョン項目で表示できる情報はこちらです。
- コンバージョン数
- コンバージョンにつながっている流入元
- コンバージョンにつながるまでの接触頻度
- ファネル分析
ECサイトであれば、商品ごとの売上や販売状況のデータを取得できます。Webサイト運営で重要なコンバージョンの成果を分析できるため、日頃の確認が欠かせない項目といえるでしょう。
Google アナリティクスの使い方
ここではGoogle Analyticsの基本的な使い方について、以下の5種類に厳選して紹介していきます。
- サイト全体のアクセス数を確認
- ページ別のアクセス数を確認
- ユーザーの流入元を確認
- ユーザーの属性を確認
- サイト内のユーザー行動を確認
上記は頻繁に確認する項目となるため、表示方法や見方は最低限押さえておきましょう。
サイト全体のアクセス数を確認

サイトの全体のアクセス数を確認するには、以下の手順です。
- Google Analyticsの「ユーザー」→「概要」を選択。
- 左上のプルダウンメニューから「ユーザー」を選択すると、ユーザー数の合計が表示されます。
他にもプルダウンメニューからは、セッション数やページビュー数が確認できる仕組みです。また期間を指定する場合には、右上の設定を変更しましょう。具体的な日付指定を行えるため、詳細な分析にも活用できます。
ページ別のアクセス数を確認

ページ別のアクセス数を確認するには、以下の手順です。
- Google Analyticsの「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」を選択。
- その後、ページごとの情報が表示されます。
ここではアクセス数以外にも、
- 平均ページ滞在時間
- 閲覧開始数
- 直帰率
- 離脱率
- ページの価値
など、さまざまなページ情報が確認できます。
ページごとの最適化を行いたい場合には、上記の項目から分析し改善点を見つけていきましょう。
ユーザーの流入元を確認

ユーザーの流入元を確認するには、以下の手順です。
- Google Analyticsの「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」を選択。
- その後5種類のチャネルの中から、該当する項目が表示されます。
チャネルの種類
- Organic Search:Google・Yahoo! JAPANなど、検索エンジンからのアクセス
- Paid Search:リスティング広告など、有料広告からのアクセス
- Social:Twitterなどのソーシャルメディアからのアクセス
- Direct:Webサイトに直接アクセス(メール・アプリなど)
各チャネル項目をクリックすると、流入件数など詳細な情報が確認できます。
ユーザーの属性を確認
ユーザーの属性を確認するには、以下の手順です。
- Google Analyticsの「ユーザー」→「ユーザー属性」→「概要」を選択。
- はじめて表示する場合には、青枠で表示されている「有効化」をクリックしましょう。
- その後、年齢や性別の情報が確認できます。
また「ユーザー属性」→「インタレスト」を選択すると、自社商品に興味をもつユーザーへ広告配信が行える「アフィニティカテゴリ」や「購入意思の強いセグメント」も確認できます。
広告のターゲティング設定となるため、Google広告を配信している場合には活用しましょう。
サイト内のユーザー行動を確認

Webサイト内のユーザー行動を確認するには、以下の手順です。
- Google Analyticsの「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」を選択
- 「ナビゲーションサマリー」を選択すると、前後のページ遷移が確認できます。
ページを指定したい場合には、検索ボックスにURLを入力しましょう。期間でも絞り込めるため、ページ移動の比較を行う際は活用しやすい項目です。
