UU(ユニークユーザー)とは?基本から分析方法までを徹底解説
サイト分析はさまざまな指標から数値を確認しますが、アクセスしてきたユーザーの人数を判断する際はUU(ユニークユーザー)数が重要です。ユニークユーザーでは複数回ページを閲覧しているユーザーも1カウントとなるため、サイトの純粋な人気度を判断できます。

UU(ユニークユーザー)とは?
UU(Unique User)はユニークユーザーの略となり、サイトへアクセスしてきたユーザー数を示す指標です。
サイトを運営するうえでは、実際にどの程度のユーザーが閲覧しているのかを確認することが重要になります。
しかし計測する指標によっても意味は大きく異なり、ユニークユーザーではサイトへのアクセス数ではなく、ユーザーの人数を示します。
そのためサイトに興味を持った人数として、本来の需要や価値が明確化できるといえます。ここではUU数から分かることや、計測する仕組みについて解説していきます。
UU数から分かること
ユニークユーザー数では一人のユーザーが複数ページを閲覧しても、カウントは1となります。そのためサイトへ訪れたユーザーの人数を判断する際に役立つ指標です。
またユニークユーザー数とPV(ページビュー)数を確認することで、1ユーザーあたりのPV数を導き出すことも可能となります。
そのためユーザーがどの程度サイトを巡回しているのかを考えられ、コンテンツ内部の質や導線を改善する際に活用できる指標といえます。
UU数を計測する仕組み
UU数を計測するための指標は大きく分けて以下の3つです。
- IPアドレス
- ホスト名
- Cookie
解析ツールによってどの指標を用いているかは異なり、場合によっては組み合わせて計測している場合もあります。
ここではUU数を計測する仕組みについて解説していきます。
IPアドレス
IPアドレスとは、PCやスマートフォンなどの機器に割り振られた、インターネット上の住所のようなものです。
インターネット上でサイトの閲覧やメールの送受信をするには、データの送信先や送信元を識別する必要があります。そのためIPアドレスを活用し、データの通信相手を指定する仕組みです。
しかし現在は各PCごとにIPアドレスが割り振られているわけではありません。したがってIPアドレスを活用した個人の特定は難しいといえます。
ホスト名
ホスト名とは、インターネットに接続されたPCやスマートフォンなどの機器を識別するために付ける名前のことです。
具体的にはIPアドレスとリンクした機器を示す名前となり、WebサーバーやIPアドレスが該当します。ただしIPアドレスをドメインに変換した場合には、ホスト名はドメイン名となる仕組みです。
またホスト名は解析することでデータを送受信した機器を見つけられ、どのような端末であるのかを判断できます。
Cookie
Cookieとは、一度訪れたサイトの訪問回数やログインパスワードの個別情報がテキストファイルとして発行され、次回訪問する際に再び表示される仕組みのことです。
一般的なアクセス解析ツールとして知られている「Google Analytics」では、Cookieを活用してユニークユーザーの計測を行っています。
しかしCookieはユーザーのPCやスマートフォンなどの端末に一時保存されるため、ユーザー側がCookieを有効にしていなければ計測できません。
そのため確実にユニークユーザー数を継続できているわけではないといえます。
UUと間違えやすい指標
サイトでは閲覧数や期間を限定したユニークユーザー数など、意味が多少異なるだけでも計測する指標に違いがあります。
なかでもUUと間違えやすい指標について、以下の5つを解説していきます。
- PV(ページビュー)
- SS(セッション)
- AU(アクティブユーザー)
- UB(ユニークブラウザ)
- リーチ
PV(ページビュー)
PV(Page View)はページビューの略となり、サイト内で特定のページが開かれた回数を示す指標です。サイトがどの程度閲覧されているのかを確認でき、ページが開かれるたびに1PVとカウントされます。
ユニークユーザーと大きく違う点は、1ユーザーが複数ページを開いた場合でもすべてPVに計測される点です。
仮に2人のユーザーが5つのページを開いた場合、
- PV=5
- UU=2
となります。そのためPVはサイトの利用度を測る際に役立ちます。
SS(セッション)
SS(session)はセッションの略となり、ユーザーがサイトへアクセスした回数を示す指標です。ユーザーがサイトにアクセスし、離脱するまでの流れを1セッションといいます。
そのため一度のアクセスで複数ページを開いた場合でも、セッションは1とカウントされる仕組みです。ただし時間を空けて再度アクセスしてきた場合は新たなアクセスと認識し、セッションは再度カウントされます。
仮に1人のユーザーが一度アクセスし、3日後に再度アクセスした場合、
- SS=2
- UU=1
となります。セッションを再度カウントする時間間隔はツールによっても異なりますが、一般的には30分です。
AU(アクティブユーザー)
AU(Active User)はアクティブユーザーの略となり、ある期間内で1回以上セッションが発生したユニークユーザー数を判断する指標です。
一般的には以下の3種類から計測します。
- DAU:デイリーアクティブユーザー
- WAU:ウィークリーアクティブユーザー
- MAU:マンスリーアクティブユーザー
ユニークユーザーと混同しやすいですが、大きな違いは計測期間の差です。アクティブユーザーは明確な期間を設けたうえでサイトへアクセスしたユーザー数を測りますが、ユニークユーザーでは特定の期間を設けるわけではありません。
そのためユニークユーザーよりもアクティブユーザーの方が、カウント数は多くなる傾向といえます。
UB(ユニークブラウザ)
UB(Unique Browser)はユニークブラウザの略となり、ブラウザを基準にユニークユーザーを判断する指標です。
UBをカウントする仕組みは、サイトへアクセスしてきたユーザーのブラウザにCookieを割り振り、ユーザーを特定する流れとなります。
そのため同一ユーザーでも別ブラウザからアクセスした場合、UBは2とカウントします。
ただし実際はCookieを拒否するユーザーやロボットの自動アクセスが存在するため、正確な単位で判断することは難しいといえます。
リーチ
リーチ(Reach)は主にWeb広告で活用される言葉となり、広告を閲覧したユーザー数を示す指標です。
仮に1人のユーザーが同じ広告を複数回閲覧した場合は「リーチ数1」となりますが、同じ広告でも2人のユーザーが閲覧した場合は「リーチ数2」となります。
ユニークユーザーとは同じ意味となり、広告の到達度を表す際はリーチを活用します。
UUを増やすためのポイント
ユニークユーザー数を増加させるには、ユーザーにとって役立つ情報を発信しつつ、アプローチ回数を積極的に増やすことが重要です。アプローチ回数では定期的なコンテンツ更新や集客チャネルを増やすなど、複数の対策によってさまざまな角度で接触していきましょう。
ここでは、UUを増やす際に押さえておくべきポイントを解説していきます。
ユーザーにとって役立つ情報の発信
ユニークユーザーが増える際は多くのユーザーが価値を感じる必要があるため、まずはユーザーにとって役立つ情報の発信を心がけましょう。
どのユーザーにおいても、検索する目的は「不明な情報を知りたい」や「有益な情報を知りたい」ことが根底にあります。
そのためユーザーが役に立ったと感じない限り、多くのユーザーを集めることはできません。検索ユーザーがどのような悩みをかかえているのか、どのような情報を届ければ問題を解決できるのかを考え、一つのコンテンツで悩みを解決できる状態を目指しましょう。
定期的なコンテンツの更新
ユニークユーザーを増やす際に最も重要なポイントは、ユーザーと多くの接点をもつためにアプローチ回数を増やすことです。なかでも効果的な方法は、定期的なコンテンツ更新になります。
単純な話ではありますが、公開している記事が多いサイトほどユーザーがアクセスする可能性は高まります。さらに定期的な更新は検索エンジンから良い評価を得やすく、検索上位に表示されやすくなります。
どんなに公開記事数が多くても検索圏外ではユーザーのアクセスは集められません。そのため検索上位に表示される記事制作を意識し、まずは多くのユーザーからのアクセスを集めていきましょう。
流入チャネルを増やす
ユーザーへのアプローチ回数を増加させる際は、流入チャネルを増やすことも効果的です。多くの記事を量産しユーザーとの接点を増やすことは非常に重要ですが、どうしても検索エンジンだけのアクセス数には限度があります。
そのため検索エンジンのほかにもSNSやWeb広告を活用し、より多くのアクセスを獲得していきましょう。特にSNSではターゲットのユーザー層が異なる場合も多く、ユニークユーザー数を増やすうえではおすすめの媒体になります。
UUの調べ方
ユニークユーザー数を調べる際は、Googleが提供している無料ツールの「Google Analytics」を活用します。データの取得にはサイトとの連携が必要なため、事前に設定しておきましょう。
ここではUUの調べ方について、以下の項目から解説していきます。
- サイト全体のUU数
- ページあたりのUU数
サイト全体のUU数
サイト全体のユニークユーザー数を調べる際は、以下の手順になります。

- Google Analyticsにログイン
- 左メニュー欄の「オーディエンス」から「概要」を選択
中央グラフの下部にある「ユーザー」がユニークユーザー数
またGoogle Analyticsでは期間の指定もできるため、月単位や週単位に絞ることでアクティブユーザー数の計測も可能です。期間を指定する方法は「すべてのユーザー」画面の右上から期間を選択し、サマリータブで「ユーザー」を選択すれば完了です。
ページあたりのUU数
ページあたりのユニークユーザー数を調べる際は、以下の手順になります。
- Google Analyticsにログイン
- 左メニュー欄の「カスタム」から「カスタムレポート」を選択
- 「新しいカスタムレポート」を選択し、任意のタイトルを設定
- 「指標グループ」で「ユーザー」を「ディメンションの詳細」で「ページ」を選択
- 最後に保存をクリックするとページ単位のユニークユーザー数が表示
ページあたりのユニークユーザー数も期間指定が可能なため、アクセス解析を行う際は役立つ指標になります。
UUと他の指標を組み合わせた分析
ユニークユーザーは単体でもサイト分析を行なえますが、他の指標と組み合わせることでさらに詳細な分析が可能です。
ここでは以下の指標と組み合わせた分析方法について解説していきます。
- UU数とPV数
- UU数とCV数
UU数とPV数
UU数とPV数からは、ユーザーに対するセッション数やセッションあたりのPV数について分析できます。
具体的には以下のような分析です。
UU数あたりのPV数が多い場合
- ユニークユーザーに対するセッション数が多い
- セッションに対するPV数が多い
UU数あたりのPV数が少ない場合
- ユニークユーザーに対するセッション数が少ない
- セッションに対するPV数が少ない
「UU数あたりのPV数が多い場合」は、サイト内での回遊率が高く、ユーザーは複数回アクセスしている良い状態といえます。対して「UU数あたりのPV数が少ない場合」は、ユーザーの離脱率が高く、サイトへのアクセス回数が少ない状態となります。
そのため内部リンクやサイト設計を見直し、まずはユーザーがサイト内を回遊する状態を目指しましょう。
UU数とCV数
UU数とCV数からは、ユーザーに対するコンバージョンを分析できます。CV(コンバージョン)数とは、サイトの最終的な目的(商品購入や問い合わせなど)を指します。
具体的には以下のような分析です。
UU数あたりのCV数が高い場合
- 適切なターゲットからアクセスされている
UU数あたりのCV数が低い場合
- ターゲットとなるユーザーからアクセスされていない
- ターゲティングが間違っている
「UU数あたりのCV数が高い場合」はターゲットへ上手に訴求できているため問題ありません。しかし「UU数あたりのCV数が低い場合」は、ターゲティングがズレている可能性があるためコンテンツの改善が必要です。
対策キーワードやコンテンツ内容を確認し、検索ユーザーのニーズに合致しているコンテンツ制作を意識しましょう。
UUの注意点
ユニークユーザー数はツールや計測者によってカウント方法が異なる場合もあるため注意が必要です。ブラウザごとであるのか、期間は設定されているのかについては、最低限確認するようにしましょう。
ここではUUの注意点について解説していきます。
ブラウザごとに計測する
ユニークユーザーは計測するツールによってもカウント方式が異なるため注意をしましょう。例えば本記事でも紹介したGoogle Analyticsでは、ユーザーのブラウザにCookieを付与する仕組みです。
そのためブラウザごとの計測となり、同一ユーザーでも別ブラウザからのアクセスは「UU数=2」とカウントされます。
したがって計測結果が完璧な数値ではないことを認識しておきましょう。
設定する期間によっては複数回カウントされる
アクティブユーザー数では明確な期間を設けて計測しますが、ユニークユーザー数ではツールや計測者によって期間が異なります。基本的には期間を設けずに計測することが目的ですが、なかには設定内容によって複数回カウントされる場合があるため注意をしましょう。
複数の期間をまたいでいるユーザーがいる場合には、安易に合算せずに計測することが重要です。
まとめ
