コンバージョンとは?SEOにおけるコンバージョン率とCV数を向上させるポイントについて解説
コンバージョンはConversionが元で、省略してCVとも呼ばれています。直訳すると変換や転換、変化という意味です。WEBマーケティングにおいては、商品購入や問い合わせなどの、自社が獲得できる最終的な成果という意味で使われます。
つまり、サイトに訪問したユーザーが自社の顧客に転換したということから、コンバージョンという言葉が当てはまるのです。コンバージョンはほかにも、商品やサービスをユーザーに認知させ、資料請求や会員登録などの行動を起こすよう促すことにも使われます。

コンバージョンとは
コンバージョンとは、サイトを訪問したユーザーが自社の顧客になることをいいます。コンバージョン(Conversion)という言葉には変化や転換といった意味があり、そこからきています。
例えば、ECサイトで販売されている商品をユーザーが購入したら、コンバージョンしたといえます。
コンバージョンは商品の購入にだけ当てはまるというわけではありません。WEBサイトの種類によって、コンバージョンの形は異なります。ここでは5つの例を挙げます。
- 商品購入
- 資料請求
- 会員登録
- お問い合わせ
- サービス利用
マーケティングにおいては、こうした行動を取るようユーザーに促して、成果に結びつけていくことが重要です。そのため、コンテンツ作成や、サイトの動線などについて検討していくことが求められます。
ですから、コンバージョンは必ず数値で現れるものに対してのみ定義してください。成果を達成できているか否かは、数値でしか判断できません。
コンバージョンの種類は8つある
コンバージョンの種類は8つあります。
- 直接コンバージョン
- 間接コンバージョン
- 総コンバージョン
- ユニークコンバージョン
- クリックスルーコンバージョン
- ビュースルーコンバージョン
- マクロコンバージョン
- マイクロコンバージョン
直接コンバージョン
直接コンバージョンはラストコンバージョンともいい、ユーザーがサイトから1度も離脱せずに成果に結びつく行動を取ることです。直接コンバージョンは間接コンバージョンとの対比に用いられます。
ECサイトに訪問したユーザーがそのまま商品を購入したら、直接的な成果を上げたといえる点から、直接コンバージョンといいます。
広告を複数経由して商品購入に至った場合、直接コンバージョンにカウントされるのは最後に経由した広告です。仮に、3つの広告を経由したなら、3つめの広告を直接コンバージョンとしてカウントします。
間接コンバージョン
間接コンバージョンとは、ユーザーが広告を経由してECサイトに訪問後、1度離脱したあとに購入に至ることです。つまり、間接的な成果を上げたという意味で使われます。
また、ユーザーが広告を3つ経由して商品購入に至った場合、1つ目と2つ目の広告でそれぞれ間接コンバージョンが成立します。
間接コンバージョンは、ユーザーの行動や心理を分析することも可能です。例えば、ECサイトから離脱したユーザーが別のサイトを閲覧しているとき、そのサイト上でリターゲティング広告を出して成果につながるかを計測できます。
総コンバージョン
総コンバージョンは、広告をクリックしたユーザーがコンバージョンした回数をいいます。
例えば、あるユーザーが広告をクリックしたあとで商品を3つ購入したときの総コンバージョン数は3回です。また、1人のユーザーが会員登録と資料請求をおこなったときの総コンバージョン数は2回です。
この指標は広範囲の一般的な消費者を対象としたサイトが、売り上げや利益につなげるものとして用いられます。
ユニークコンバージョン
ユニークコンバージョンはコンバージョン数にかかわらず、ユーザーごとにカウントされます。例えば、会員登録と資料請求を1人のユーザーがおこなった場合のユニークコンバージョンは1です。ユニークコンバージョンは総コンバージョンとの対比に用いられます。
2人のユーザーが商品をそれぞれ3つずつ購入した場合なら、ユニークコンバージョン数は2です。
このように、ユニークコンバージョンの対象はあくまでユーザーに対して定義されているため、新規顧客の獲得の指標として設定します。
クリックスルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョンは、ユーザーが広告を経由してECサイトにアクセスして、そのまま商品購入に至ることです。広告をクリックしてECサイトに移動した成果であることから、クリックスルーといいます。
ビュースルーコンバージョン
ビュースルーコンバージョンは、ユーザーが広告を見たあとに別ルートで自社サイトに訪問してコンバージョンに至ったケースを指します。
例えば、広告を見たあとで別の広告を経由して自社サイトに訪問したり、WEBの検索結果から広告を経由せずに自社サイトに訪問して商品を購入したりすることです。
ビュースルーとは、つまり、過去に広告を閲覧したことによる成果をカウントします。
マクロコンバージョン
マクロコンバージョンとはそのサイトにおける重要な目標、成果を指します。ECサイトであれば、売り上げに直結するのはユーザーによる商品の購入です。
会員登録や資料請求が目的のサイトであれば、会員登録数や資料請求の件数がマクロコンバージョンです。
マイクロコンバージョン
マイクロコンバージョンとは、最終的な成果に至るまでの過程にある成果を指します。ECサイトであれば、最終的な成果は商品購入です。そこに至るまでにユーザーが会員登録やメルマガ登録をしたとき、マイクロコンバージョンとしてカウントします。
つまり、ユーザーに商品を購入させるために必要な過程ということです。この成果をマイクロコンバージョンといいます。
コンバージョンの3つの具体例
コンバージョンの定義は、WEBサイトの種類によって異なります。ここでは主に3種類のWEBサイトにおける、コンバージョンの定義をピックアップしました。
- ECサイト
- 情報提供やコミュニティサイト
- 企業サイトと商品情報サイト
ECサイト
ECサイトはユーザーに商品を購入してもらうことが目的ですから、必然的にコンバージョンは商品購入になります。そのため、ユーザーが商品を購入しやすいサイト作りを意識すべきです。
購入ボタンをわかりやすい場所に配置したり、フォームに入力する手間を少なくしたりなどが検討できます。
情報提供やコミュニティーサイト
情報提供やコミュニティーサイトとは、ブログサービスやユーザー同士の交流を目的としたサービスを提供しているサイトです。ユーザーがいなければ成立しないことと、ユーザー同士の交流が目的であるため、会員登録がコンバージョンになります。
会員登録をコンバージョンとしたサイトは、メルマガ購読やセミナーの申し込み、ノウハウレポートのダウンロードが挙げられます。
企業サイトと商品情報サイト
企業サイトや商品情報サイトは、企業や商品、サービスについて知ってもらうことが目的です。そのため、資料請求やお問い合わせ、採用情報がコンバージョンになります。
資料請求やお問い合わせなどは、ユーザーがフォームに自分の情報を入力しなければなりません。そのため、ユーザーにとって入力しやすいフォームを作成したり、適切な入力項目を設定したりすることなどが求められます。
コンバージョン率に注目すべき理由
コンバージョン率はCVRともいい、Conversion Rate(コンバージョンレート)を省略した言い方です。コンバージョン数を上げるためには、コンバージョン率に注目すべきです。
自社サイトでのコンバージョン数が伸び悩んでいるとき、必ず原因があります。そこで、なぜコンバージョンに至らないかという課題を解決できるのがコンバージョン率です。
コンバージョン率はサイト訪問数に対してコンバージョンに至った数の割合を指します。つまり、コンバージョン率を分析することで、コンバージョン数の向上に必要な改善点を見つけられます。
例えば、コンバージョン率の低いページは、訪問者数に対してコンバージョン数が少なく、コンバージョンにつながる改善が必要です。反対に、コンバージョン率の高いページは訪問者数を増やせば、より多くのコンバージョンが得られると予測できます。
コンバージョン率に注目すれば、成果を上げるために必要な施策、改善点をつかめます。
SEOにおけるコンバージョン率
SEOの自然検索結果からのトラフィックのコンバージョン率は、14.6%であるのに対して、ソーシャルメディア広告などの広告からのコンバージョン率はわずか1.7%です。
このことから、SEOがいかにコンバージョン率が高いWEBマーケティング施策であることがわかります。
業界別のSEOのリードによる平均コンバージョン率
- メディアまたは出版: 20%
- マーケティング代理店またはコンサルタント: 20%
- 教育、トレーニング、非営利団体: 18%
- テクノロジー (ハードウェア、ソフトウェア、IT): 15%
- 製造、建設、消費財: 15%
- 専門的サービス (金融、法律など): 14%
- 小売、商業、卸売流通: 11%
参考:What Percentage of Organic Search Should Be Converting into Leads?
コンバージョン率の計算方法
コンバージョン率は、
で計算します。
例)あるWEBサイトに1000人訪れたとします。このコンバージョン率を出したいと思います。
1000人中10人が商品を購入したとします。(商品購入をコンバージョンとします。)
コンバージョン率は、10個の商品購入÷1000人の訪問者×100(%)なので、
この場合のコンバージョン率は、1.0%です。
SEOでトラフィックが稼げたら、次は、サイトのUI,UXの改善やCV施策、CRO施策を重ねてコンバージョン率を上げていきます。
より多くのコンバージョンを獲得する方法
コンバージョンをより多く獲得する方法は主に4つです。
- ターゲットを明確にする
- 適切な集客キーワードを設定する
- コンバージョンポイントをわかりやすくする
- コンバージョンへのハードルを下げる
これらの方法はWEBサイトをユーザーにとって購入しやすい、申し込みしやすい環境を作れるため、ユーザーに行動を促しやすくなります。その結果、コンバージョン率とコンバージョン数が向上します。
ターゲットを明確にする
自社サイトのサービスや商品がどんなユーザーを対象にしているかによって、ターゲットユーザーは異なります。ターゲットを明確にするために意識すべき点は、狭く深くです。
例えば、ターゲットを日本人と設定したとします。この設定では年代や性別、職業がバラバラで、誰に向けて販売する商品なのかがわかりません。ですから、ターゲットユーザーの性別、職業や生活スタイルなどを具体的に設定して絞り込みます。
コンバージョン数アップのスタートとして、誰に向けてサービスや商品を提供したいのかを、まずははっきり決めてください。
適切な集客キーワードを設定する
WEBサイトの集客ルートは、主に2つあります。
- 検索流入
- 広告流入
いずれに対しても、適切な集客キーワードを設定しなければコンバージョンは見込めません。例えば、プレゼントを受け取るときにスーパーやコンビニのビニール袋に包まれていたら、仮に中身が高価なブランドものだったとしてもがっかりします。
不適切な集客キーワードは、本来ターゲットではないユーザーのアクセスを増加させるだけで、コンバージョンにつながりません。そして、これは自社とユーザーの両者にとって機会損失です。
集客キーワードをターゲットユーザーの関心や興味と一致させることは、自社とユーザーの機会損失をなくし、信頼関係を築くためにも重要です。
コンバージョンポイントをわかりやすくする
コンバージョンポイントとは、コンバージョンに結びつくポイントのことです。
- 商品ページ
- 購入ボタン
- お問い合わせフォーム
- 料金表
商品購入やお問い合わせなど、ユーザーがコンバージョンにつながる行動を促すポイントをわかりやすくしてください。
お問い合わせフォームの場所がわからなかったり、商品の購入ボタンがわかりにくかったりすると、ユーザーはその時点で離脱します。初めてそのサイトを訪問したユーザーでも直感的に操作できるよう、動線や画面を設計してください。
コンバージョンへのハードルを下げる
コンバージョンのハードルが高いサイトとは、次のようなものです。
- 購入までに何度もクリックする
- フォームの入力項目が多すぎる
- 商品やサービスの説明がわかりにくい
これらのように、訪問者に対して求めるアクションに無駄が多いサイトは、コンバージョンへのハードルが高いといえます。
商品購入までに何度もページを移動したり、問い合わせフォームの入力項目に無駄があったりすれば、ユーザーのコンバージョンへの意欲は低下します。サイトの設計を見直して、余剰や不足がないかを確認してください。
まとめ
