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廃止されたシステム「ペンギンアップデート」とは?アップデートの対象と対策方法完全ガイド

ペンギンアップデートとは?アップデートの対象と対策方法完全ガイドペンギンアップデートとは、2012年から始まったGoogleアルゴリズムの1つで、過剰なSEO対策やスパム行為をしているサイトを検索結果から排除するためのアップデートのことです。

 

Googleは年間3回〜4回ほど大型アップデートをおこない、そのたびに検索結果の品質を上げています。ペンギンアップデートを実施することにより、悪質なサイトが検索結果から消えることになり、結果的に検索エンジンとしての品質は大きく向上しました。

 

SEOコンサルタントGoogleは質の悪いリンクは無視していると主張していますが、リンクスキーム、PBN(プライベートブログネットワーク)、相互リンク、不自然な外部のリンクパターンを監視しています。Penguin Updateは、リンクスパム対策のために設計されたシステムで2016 年にGoogle のコア ランキング システムに組み込まれました。ここでは、過去のペンギンアップデートについて解説します。

 

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ペンギンアップデートとは

ペンギンアップデートは2012年から始まったコアアルゴリズムアップデートのことで、Googleの提示する品質ガイドラインに違反しているサイトの評価を下げるアルゴリズムです。

 

特に被リンクの評価を非常に大きく見直したことで、多くのサイトが検索順位を下げることになり、当時、非常に大きな話題になりました。

ペンギンアルゴリズムの前は、リンクボリュームがWebページのスコアを決定する上で大きな役割を果たしていました。

 

2000年代からペンギンアップデートが始まる2012年頃までは被リンク全盛期の時代であり、どれだけ低品質なリンクであっても被リンクの数が多ければ検索順位が上がるようなロジックがありました。

 

このような悪質な行為が横行し、結果的に本当にユーザーのために運営しているWEBサイトが検索上位に出てこないという弊害があったことが実施の背景と考えられています。

 

ペンギンアップデートの背景

 

Googleはガイドラインを定めていますが、ペンギンアップデート施行前はガイドラインに違反していても被リンクさえ集めれば簡単に検索上位に表示することが可能でした。

 

SEOで検索上位を取ることはWEB集客は非常に大きなトラフィックが稼げるため、企業やアフィリエイターはあらゆる手段で被リンクを集めることになり、当時のSEO会社も非常に積極的に外部リンクを販売していました。当時のSEO対策は資金勝負の外部リンク集めといえます。

結果的にユーザーのために情報を発信しているWEBサイトが日の目を見ることがなくなり、Googleの考え方の根底にあるユーザーファーストが実行できなくなったことが実施に起因しています。

 

ペンギンアップデートの目的は、多くのブラックハットスパム技術をより細かく制御し、その効果を減らすことでした。

ペンギンアップデートは、ウェブサイトやウェブマスターが獲得しているリンクの種類をよりよく理解して処理することで、スパム的なリンクの評価を低くしながら、自然で信頼できる関連性のあるリンクの評価を上げるように努めました。

ペンギンアップデートはサイトの被リンクのみを扱います。Googleは、問題のサイトを指しているリンクのみを調べ、そのサイトからの発リンクは調べないようです。

 

ペンギンアップデートの影響と効果

ペンギンアップデートの影響はドメイン間でも受け継がれる可能性があるため、ドメインを変更して古いドメインを新しいドメインにリダイレクトすると、長期的にはさらに多くの問題が発生する可能性があります。

実験と調査によると、301または302リダイレクトを使用してもペンギンの影響は排除されません。また、Googleウェブマスターフォーラムで、John Mueller氏は、あるドメインから新しいドメインへのメタリフレッシュを使用すると問題が発生する可能性があると言及しました。

一般に、メタリフレッシュタイプのリダイレクトは使用しないことをお勧めします。これは、ユーザー(および、リダイレクトの試行と間違える可能性のある検索エンジンクローラー)との混乱を引き起こす可能性があるためです。

 

ペンギンアップデートの対象

ペンギンアップデートの対象となり、検索順位を大きく落としたサイトはGoogleの品質ガイドラインに違反しているサイトです。当時は日常的におこなわれていた外部リンクが特に対象となりました。一言でいえば、ブラックハットSEOに対して大きな規制をかけたといえます。

 

対象となる代表的なスパム行為は次のようなものです。

 

  • リンクプログラム
  • 自動生成されたコンテンツからのリンク
  • アンカーテキストの悪用
  • クローキング
  • 不正なリダイレクト
  • 隠しテキストや隠しリンク
  • キーワードの過剰な詰め込み
  • リッチスニペットマークアップの悪用

 

リンクプログラム(不自然な外部リンク)

ディレクトリサイトの登録やレビューからのリンク、有料リンク、順位操作を目的とした相互リンクなど、いわゆる不自然な外部リンクはすべてペナルティの対象となります。

 

自動生成されたコンテンツからのリンク

システムを使い、大量に記事を投稿し、外部リンクを供給することは、ユーザーに役立つという前提が崩れますので原則的にペナルティを受けます。

 

アンカーテキストの悪用

リンクをする際のアンカーテキストを操作し、極端に特定のキーワードに集中させることはスパム行為に該当します。

 

クローキング

クローキングとはユーザーと検索エンジンに異なるコンテンツを見せて検索順位を不正に操作しようとするガイドライン違反行為です。当然、ペナルティの対象になります。

 

不正なリダイレクト

リダイレクトそのものは問題ありませんが、検索順位を操作する目的で特定のページに対してリダイレクトを集中させることはスパム行為に該当します。

 

隠しテキストや隠しリンク

フォントサイズを極端に小さくしたり、背景色と文字色を同一にして隠したり、cssを使って画面外にテキストを表示させるなど、事実上、ユーザーには見えないものの検索エンジンにだけ見えるように作ったコンテンツはスパムと判定されます。

 

キーワードの過剰な詰め込み

タイトル、見出し、本文、ディスクリプションなどにキーワードを使うことはSEO対策として推奨されますが、無意味で不自然になるほど過剰なキーワードの詰め込みはユーザビリティを棄損し、スパムと判定されるリスクを高める行為です。

 

リッチスニペットマークアップの悪用

リッチスニペットは検索結果の表示される視覚的な情報ですが、リッチスニペットを悪用して関連性の極端に薄い内容や誤解を与えるコンテンツを表示しようとすることはスパム行為です。

 

ペンギンアップデートのその後

2012年に最初のペンギンアップデートが起きましたが、その後も段階的にペンギンアップデートが実施されています。ペンギンアップデートの名前がつくアップデートは7回実施されましたが、以降はコアアルゴリズムの一部となり、コアアルゴリズムアップデートではなく日常的にリアルタイムに更新されるように変更になりました。

 

参考までに、ペンギンアップデートが実施された日付と英語圏での影響範囲を示します。

 

アップデート実施日 影響範囲(英語圏)
2012年4月24日 検索結果の約3.1%~5%に影響
2012年5月26日 ほとんど影響なし(検索結果の0.1%以下に影響)
2012年10月5日 検索結果の約0.3%に影響
2013年5月22日 検索結果の約2.3%に影響
2013年10月4日 検索結果の約1%に影響
2014年10月17日 検索結果の1%以下に影響
2016年9月23日 最後のアップデート。以後はコアアルゴリズムの一部に変更

参考:Penguin 5, With The Penguin 2.1 Spam-Filtering Algorithm, Is Now Live(Search Engine Land)

 

2016年9月23日をもってペンギンアップデートがおこなわれなくなったのではなく、以降は日常的に判断されることになりました。つまり、スパム行為の監視は現在進行形で進んでいることになりますので、ブラックハットSEOをおこなうことによりペナルティを受ける可能性は現在でもあります。

 

また、コアアルゴリズムアップデートではなくなったことから、自身のサイトがクロールするたびに検索結果に反映されることになります。サイト全体の評価だけなく、ページ単位で細かく評価されることになったため、コンテンツの質を上げることが、より重要になったといえます。

 

ペンギンアップデートへの対策方法

ペンギンアップデートの対象はブラックハットSEOをおこなっているサイトです。つまり、対策方法としては必然的にホワイトハットSEOをおこなえばよいということになります。

 

しかし、ブラックハットSEOをおこなったことにより検索順位が急落したり、インデックスが削除されてしまった場合には、原因を特定し対策する必要があります。

 

Googleガイドラインに準拠したホワイトハットSEO

WEBサイトはユーザーのために提供するものですから、ユーザビリティやユーザー体験を向上することが求められます。このユーザー体験を高めるために、Googleは品質に関するガイドラインを用意しておりますので、WEB担当者は熟読し、対策することが求められます。

 

ただし、ガイドラインは非常に長く、理解するためにはかなりの時間を要します。そのため、基本的には次の5つを実施するようにしてください。

 

  • わかりやすいUI/UXを心がける
  • 表示速度を高める
  • サイトの安全性を確保する
  • ユーザーのためになる高品質なコンテンツを発信する
  • 自社サイトを正しく外部にPRする

 

ペナルティの原因を特定し、改善する

もしペンギンアップデートの影響により検索順位を大きく下げてしまった場合には原因を特定し、改善する必要があります。現在ではスパム行為はすべてNGですので、自社サイトや被リンクを洗い出し、該当する箇所の洗い出しが求められます。

googlesearchconsole

手動ペナルティを受けている場合にはGoogleサーチコンソールの「手動による対策」でペナルティの内容が確認できることがあります。しかし、必ずしも通知されるとは限らないのがペナルティですので、ガイドラインにある禁止行為(下記参照)を1つずつ丹念に潰していく必要があります。

 

  • 検索ランキングを操作することを目的としている自動生成コンテンツ
  • リンク プログラムへの参加
  • オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成
  • クローキング
  • 不正なリダイレクト
  • 隠しテキストや隠しリンク
  • 誘導ページ
  • 無断複製されたコンテンツ
  • 十分な付加価値のないアフィリエイト サイト
  • ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
  • フィッシングや、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成
  • 構造化データのマークアップの悪用
  • Google への自動化されたクエリの送信

 

引用:ウェブマスター向けガイドライン(Google検索セントラル)

 

なお、ペナルティ解除はむずかしいことが多く、知識や経験がある担当者が丁寧におこなっても解除までに6ヶ月以上、12ヶ月以上、18か月以上かかるなど、かなりバラつきがあります。

 

軽微なペナルティであれば2週間ほどで解除されることもありますが、場合によってはドメイン変更も視野に入れなければいけないほど深刻な事態になることもあり、SEO会社と相談しながら対応する必要があります。

 

ペンギンアップデートから回復するには

サイトがペンギンの悪影響を受けていると思われる場合は、リンク監査を行い、低品質またはスパムのリンクを削除または否認する必要があります

Google search consoleにリンクの否認ツールがあります。Googleは、リンクの否認は、適切なリンクの再検討のリクエストをするよりもはるかに簡単であるため、リンクスパムの処理をする最後の手段としてのみ使用することを進めています。

リンクの否認は、Googleにファイルに記載したリンクすべてを無視するように指示しますので、低品質なリンクによりランキングが落ちていた場合、その問題は解消され順位が戻ります。

ただし、リンクの否認ファイルに誤って高品質なリンクも入ってしまった場合はそれらのリンクも無効化されて役に立たなくなりますので慎重に対応しなくてはいけません。すべて自動で処理されます。

Google Search Consoleには、サイト所有者の被リンクのリストが含まれていますが、すでにフォローされていないリンクも含まれていることに注意してください。

リンクがフォローされていない場合、サイトに影響を与えることはありません。

 

ペンギンアップデートとパンダアップデートの違い

2012年に実施された大きなアップデートの1つにパンダアップデートというものがあります。こちらは低品質コンテンツを大きく規制するアルゴリズムで、ペンギンアップデートとよく比較されたり、一緒に議論されることが多数あります。

 

両者の違いとしてはペンギンアップデートはスパム行為全般を規制することに対し、パンダアップデートはコンテンツの質を評価軸にしていることが挙げられます。

 

ただし、ペンギンアップデートの対象のなかに低品質コンテンツも含まれますので、コンテンツが原因で順位が下落した場合にはペンギンアップデートが原因なのかパンダアップデートが原因なのかを明確に区別する手段はありません。

 

しかし、どちらが原因であってもガイドラインを遵守してサイトを改善することで復帰したり、検索順位の改善をできることは間違いありません。

 

まとめ

SEOコンサルタントペンギンアップデートはスパム行為全般を規制することで検索エンジンの制度を向上させるアルゴリズムです。このアップデートにより、多くのサイトが検索順位を大きく下落させ、被リンクは悪という印象付ける大きな転換点になりました。しかし、Googleは現時点でも被リンクの有用性は認めており、検索順位と外部リンクの関係は切っても切り離せません。むしろ、2012年以前のSEO対策は完全な資金勝負であり、資金に余力のない中小企業は戦いづらかったのですが、アップデートのお陰でコンテンツに注力し、資金ではなくユーザーへの情報提供力で戦える時代が来たともいえます。現在ではオリジナリティのある高品質なコンテンツは必須であり、コンテンツの品質を高めずに検索上位を取ることはむずかしくなっているため、よりユーザーへの理解を深めることがSEOへの成功の近道です。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

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