SEOペナルティ解除
- 2022.02.07
- SEO対策
検索エンジンの使命は、ユーザーが望む情報を表示することにあります。
そのためWEBサイトの運営者らが、自身のサイトを上位表示させようとして順位決定の仕組みを逆手にとる形で過度のSEO対策を行った場合、検索エンジンから「スパム」と判断され、ペナルティを受けることがあります。

SEOにおけるペナルティとは?
「Googleから何の通達もないのに、
検索順位圏外に飛ばされてしまった……」
このような現象が起きる要因として考えられるのはGoogleアルゴリズムによる自動ペナルティに引っかかった可能性です。
Googleペナルティ(グーグルペナルティ)とは?
検索エンジンGoogleにおいて、検索順位を下げられたり、インデックスを削除されたりしてしまう処置のこと。基本的には、ウェブマスター向けガイドライン(Googleが公開しているガイドライン)に違反したとみなされた場合に行われる。サーチクオリティチームによる手動ペナルティと、アルゴリズムによる自動ペナルティが存在する。
ペナルティとしては、悪質の度合いにより、
- 検索順位が下がる
- 検索結果から除外される
- Googleのデータベースから完全に削除される
といったことが課せられます。
検索エンジンスパムの種類
検索エンジンスパムには、内部要素のスパム行為の「コンテンツスパム」と外部要素の「リンクスパム」の2つがあります。
内部要素・コンテンツスパムの種類
- 見えない文字を使う
人間の目に見えない小さい文字で大量のテキストを埋め込んで検索エンジンを欺く行為。 - キーワードの大量詰め込み
title,meta,h1,altあらゆるところに同じキーワードを大量に入れるとスパム判断になる。 - 大量の不自然なアンカーテキスト
no flamesタグやnoscriptタグにキーワードやアンカーテキストを大量に入れるとスパム判断になる。 - クローキング
検索エンジンロボットと訪問者に別々のページを見せるテクニック - ワードサラダ
文法は間違っていないが、日本語として意味不明な文章のこと
外部要素・リンクスパムの種類
- 隠しリンク
見えないようにしたリンク。見えなくして大量のリンクを埋め込む行為。 - リダイレクト
0秒で別サイトに転送するとかなりの確率でスパム行為になる。 - ドアウェイページ
サイトのトップページを別のドメインでたくさん作り、同じサイトへの入り口を増やす行為。 - リンクファーム
何百、何千というリンクのネットワークを構築する行為。 - トラックバック・コメントスパム
相互リンクを生成できる機能の悪用。 - リファラースパム
アクセス元のサイトの一覧からのリンクを期待した過剰なアクセスで被リンクを得る行為。
Googleペナルティを解除するには?
手動ペナルティの場合、Googleから通知が届きます。
通知に記載されている内容を元に修正を行えばよいため、比較的すぐに解除できるはずです。
ですが自動ペナルティ(アルゴリズムにより自動的に順位を落とされた)の場合、修正作業がやや複雑になってしまう可能性があります。
なぜなら修正を行う前に、アルゴリズムに引っかかった原因の特定を行う必要があるからです。
手動ペナルティを受けた場合
Google search consoleにメッセージが届きます。
メッセージが届いた時点でインデックスからはすでに削除済みとなっているケースが多いです。
メッセージの内容例
- このサイトは、Google の品質に関するガイドラインに違反している可能性があります
- Google からのお知らせ: ウェブマスター向けガイドラインの違反について
- 「http://<ドメイン名>」に関するマルウェアの通知
手動ペナルティが課された場合、そのままにしておいてもインデックスが復活することはありません。
サイト管理者側で問題を修正し、Googleへと再審査リクエストを送信する必要があるので注意しましょう。
手動ペナルティの対策方法
- Google search consoleに届いた通知にもとづき修正を行う
「ガイドライン違反である」と指摘を受けた箇所を修正すればOK。
もし具体的な指摘がない場合、違反箇所を特定し修正する必要がある。 - 再審査リクエストを送信
修正したサイトへの再審査リクエストを送信する。
審査の結果、問題がなければペナルティが解除される。
自動ペナルティの場合
自動ペナルティは、過度にキーワード最適化されていると思われるページやスパムを行っていると思われるページなどをアルゴリズムによって自動的に検出し、このようなページが検索結果の上位に表示されないようにフィルタリングすることで課される形となります。
なお自動ペナルティは長く運用され、被リンクがある程度多くなったサイトで起きやすくなります。
リンクが増えることで、その中に「よくない影響を与えるリンク」が混じる確率が高くなるからです。
自動ペナルティの対策方法
「自動ペナルティを受けているかどうか」を判定
手動ペナルティと違い、自動ペナルティを受けた場合は通知が来ないため、まずは「ペナルティを受けているかどうか」をサイト管理者側で判定する必要がある。
次のような症状が見られた場合、高い確率でアルゴリズムによる自動ペナルティを受けている。
- 突然順位が落ちた
- 特定のキーワードだけ突然順位が落ちた
- サイト名で検索しても表示されない
- site:URLを試すと主要なページが表示されない
ガイドラインにもとづき修正を行う
ウェブマスター向けガイドラインに違反している箇所を特定し修正する。
修正後、順位回復を待つ
修正後、通常は1~2ヶ月待てば自然に順位が回復するはず。もし順位が戻らない場合、修正箇所と別に原因がある可能性も。
違反箇所の特定方法
ペナルティを受けた場合、修正前に違反個所を特定する必要があります。
特定を行う場合、まずはウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)の記載内容にしたがって、順に調査していく必要があります。
ですが違反箇所を特定することはなかなか難しいと言われています。
手動ペナルティの場合、再審査リクエストを送ることで、違反しているURLの例をもらうことができますので「違反箇所が分からない場合、とりあえず再審査リクエストを送ってみる」というのも違反箇所特定には有効です。
自動ペナルティの場合、1つの要因だけで違反になってペナルティを受けているのではなく、「複数の要素で違反があり、アルゴリズムに引っかかってしまった」というケースもあります。
そのためサイト内部とサイト外部の両面から調査する必要があります。
ペナルティとなる要素(サイト内部)
- キーワードを乱用している
- ナビゲーションメニューにキーワードを詰め込んでいる
- テンプレートにキーワードを詰め込んでいる
- ページ先頭部でキーワードの繰り返し
- 背景と同じ色のテキスト文字
- 重複コンテンツやコピーコンテンツ
- ユーザーにとって価値のない質の低いコンテンツ
- オリジナルコンテンツの量が少ない
- 隠しテキストと隠しリンク
- CSS画像置換(CSS Image Replacement)※Google非推奨
- <noscript>〜</noscript>の悪用
サイト内部のペナルティの原因として最も多いのが、キーワードの乱用です。
ページに含まれる特定キーワードの出現頻度が高すぎるとキーワード最適化して順位を上げるどころかこれが原因で圏外に飛ばされてしまいます。
特にグローバルナビゲーションやimg要素、title要素、alt属性等に頻繁にキーワードを入れるのは控えましょう。
テンプレート内にキーワードを使う場合、重複コンテンツになってしまう危険性もあるため、極力キーワード出現頻度を下げましょう。
<body>のはじめの方では、h1・imgタグにあえてキーワードを入れないでpタグに入れるなどで出現頻度を調整しましょう。
ユーザーが見る文字情報とGooglebotが見る文字情報にも差があり、Googlebotにより多くのキーワード情報を取得させているケースなどだと自動ペナルティが起こる可能性があります。
また、サイト内に一部でも低品質のページがあるようならば、googlebotをブロックするか、ページ自体を削除するほうがよいでしょう。そのままにしておくと、順位下落の要因になります。
ペナルティとなる要素(サイト外部)
- 不自然リンクの問題(リンク集からの被リンク)
- リンクプログラムからの被リンク
- 被リンクのアンカーテキストの調整
- 有料リンク
- 特定ページだけに集中した被リンク
- 管理外サイトからのリンクの否認
- クローキング、不正な JavaScript リダイレクト、誘導ページ
- マルウェアとハッキングされたサイト
- オールドドメインの以前の所有者によるガイドライン違反
サイト外部(外部リンク)にペナルティ要因が存在するケースというのはよく見られます。
特にサイト運用歴が長く、2・3社のSEO会社に発注経験のある方は定期的に被リンク元を精査してみることをおすすめします。
全くコンテンツマッチしないサイトからの被リンクやリンク集からのリンク、海外からの全く知らないサイトからのリンクが多くあるかもしれません。
良くない評価を与える可能性がある外部リンク
- テーマが統一されていないリンク集からのリンク
- 明らかなスパムサイトや海外サイトからのリンク
- 短い文しか掲載されていないブログ記事からのリンク
- 誰でもリンクを追加できるリンク集やディレクトリからのリンク
被リンクの否認は、google search consoleから行うことが可能です。
被リンクの否認方法
- google search consoleにログイン
- 「検索トラフィック」の「サイトへのリンク」をクリック
- 「リンク数の最も多いリンク元」の表題とリストの下の「詳細」をクリック
- 全てのドメインのリストページにて「このテーブルをダウンロード」をクリック
- CSVダウンロード画面にて「OK」を押すとCSVをダウンロードできる
- CSVから削除したいURLやドメインだけをメモ帳などの(.txt)の拡張子に移す
メモ帳(.txt)には「削除したいURL」を1行ずつ全て記入する。
ドメイン全てを削除したい場合は「domain:www.ドメイン名」を記入すれば全てが対象に。 - google search consoleのヘルプから”バックリンクを否認する”の記事をクリック
- リンクの否認ツールページにて「リンクの否認」ボタンをクリック
- 移した(.txt)のファイルをアップロード
再審査リクエストを送信するには?
手動ペナルティの場合は、全ての修正が終わった段階で、Googleに再審査を依頼する再審査リクエストを送信していきます。
なお、再審査時リクエスト時にはレポートを作成し提出する必要があります。問題となっていた場所の報告・修正をした箇所の報告と利用していたSEO業者の報告などなるべく具体的に説明していかねばなりません。
東京SEOメーカーでは、再審査代行も承っております。お気軽にご相談ください。
再審査リクエストの送信方法
- Google Search Console にログインする
- 「手動による対策」に記載されている問題が修正されているのを確認
- 「セキュリティの問題」をクリックしサイトに他に問題がないか確認
- “再審査をリクエスト”をクリックしGoogleに再審査をリクエスト
自動ペナルティの場合、再審査リクエストを送信することができません。
再度Googleに評価されることを待たなければならないので、Fetch as googleからインデックス送信をしておくのがよいでしょう。
ペナルティ解除できなかった場合
万が一全ての手順を踏んで対応したにもかかわらずペナルティ解除できない場合、ペナルティを受けたドメインを捨てるという方法もあります。
外部リンクに問題がなかった場合には、301リダイレクトをしてサイトドメインを変更するのもよいでしょう。
ただし被リンクに問題があった場合は、負の遺産も引き継いでしまうので注意が必要です。
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