SNSとは?種類やメリット・デメリットについて基本から徹底解説
いまやSNSは多くの人にとって欠かせないサービスの一つです。プライベート・ビジネスシーン問わずに活用されており、経済的効果も非常に大きい市場といえます。したがって企業にとってもSNSの活用は重要な役割をもちます。
SNSとは?
SNSとは、インターネット上でユーザー同士がコミュニケーションを取れるサービスや媒体のことをいい、ソーシャルネットワーキングサービスの略です。メッセージの送受信を軸としたSNSもあえれば、情報発信に特化したSNSなど、現代ではさまざまな種類が存在します。
また個人が利用するだけではなく、企業のアカウントでも販売促進やブランディングなどマーケティングの施策としても活用されています。
ここではSNSの歴史や種類、ソーシャルメディアとの違いについて解説していきます。
SNSの歴史
もともとは1995年頃からインターネットが活用されはじめ、同年代では掲示板サービスの「2チャンネル」や、会員制サービスの「みゆきネット」がSNSのさきがけとしてユーザーに利用されていました。
2000年代にはいると招待制でユーザーがつながり合う「mixi」や「GREE」が誕生し、SNSが一般的に浸透し始めます。
そして2008年には「Twitter」と「Facebook」が日本に上陸し、スマートフォンの普及に伴って多くのユーザーを獲得。
その後さまざまな種類のSNSがリリースされ、いまではメッセージSNSとして活用されている「LINE」をはじめ、人々にとってSNSは欠かせない存在となりました。
近年では画像・動画・音声など、目的に合わせて多種多様なSNSが存在し、今後も新たなサービスが生まれてくると予想されます。
SNSの種類
前述のとおり、近年では利用目的に応じてさまざまなSNSが存在します。
主なSNSの種類はこちら。
交流型SNS
- mixi
- Mastodon
メッセージ型SNS
- LINE
写真投稿型SNS
- Snapchat
動画投稿型SNS
- YouTube
- TikTok
ライブ配信型SNS
- 17Live
- SHOWROOM
- LINE LIVE
- mixChannel
他にも料理レジピに特化したSNSや、飼い犬の交流を目的としたSNSなど多種多様です。ユーザー同士のコミュニケーションが目的ではありますが、各SNSによって機能に違いがある点は認識しておきましょう。
ソーシャルメディアとの違い
SNSとよく混合しやすい言葉で「ソーシャルメディア」がありますが、厳密には違う意味となります。
ソーシャルメディアとは、誰もが参加でき、情報の発信も受信も行える媒体のことです。有名なものには、誰もが編集を行える「Wikipedia」や、ユーザー同士が質問や回答を行える「ヤフー知恵袋」などがあります。
対してSNSとは友人や知人とのコミュニケーションを目的としており、ソーシャルメディアの一部ではあるものの、コミュニケーションツールとしての要素が強いといえるでしょう。
したがって、ソーシャルメディアという大きいカテゴリの中の一つがSNSとなり、具体的な利用目的が両者の違う点になります。
関連記事: ソーシャルメディアとは?SNSとの違いや種類を解説
SNSの仕組み
SNSは基本的に会員制のサービスとなり、SNSに登録したユーザーしか利用できない仕組みです。アカウントを作成する際は、誰もが登録できるSNSもあれば招待制でしか登録できないSNSもあるため、すべてのサービスを利用できるとは限りません。
また登録時の入力内容においても、実名の登録が必要な媒体もあればニックネームで登録可能な媒体、1人1アカウントしか作成できない媒体など、各媒体の特徴によっても異なります。
ここでは、SNSでできることについて詳しく解説していきます。
SNSでできること
SNSは媒体によって機能面に差がありますが、一般的なSNSでできることは以下のとおりです。
- 友達の追加機能:追加時に承認を行う「鍵」の機能つき
- メッセージ機能:送信できる範囲が異なる
- 投稿機能:文字数や写真の掲載枚数が異なる
- シェア機能:友達の投稿内容をシェアやリツイートによって共有できる
- グループ機能:特定のグループを作成できる
他にも、以下のような機能をもつ媒体もあります。
- 特定のゲームで遊べる
- ライブ・スポーツ中継が見られる
- 音楽配信サービスを利用できる
SNSとは思えないほど魅力的な機能やサービスを提供している媒体もあり、ユーザー同士のコミュニーケーションという枠をこえて活用されることも珍しくありません。
SNSを利用する目的
SNSを利用する目的にはさまざまな理由が考えられます。個人のユーザーであれば情報収集や知人とのコミュニケーションが主な理由として挙げられ、なかにはテレビ代わりや娯楽の一つとして利用することも特徴といえるでしょう。
ここでは、SNSを利用する目的について詳しく解説していきます。
情報収集
SNSの活用で最も多い目的が情報収集です。「好きなものについて知りたい」や「最新情報を知りたい」など、ユーザーがリアルタイムで投稿しているからこそ鮮度の高い情報が知れます。
またSNSを活用している芸能人も多く、Googleなどの検索エンジンでは得られない情報に触れられる点もSNSならではの魅力といえます。
口コミとしての役割ももつため、お店選びの基準としても活用するユーザーも多いといえるでしょう。
知人とのコミュニケーションをとるため
SNS本来の目的でもありますが、知人とのコミュニケーションをとることもSNSを活用する理由の一つです。Facebookであれば卒業校のグループから旧友とコミュニケーションが取れるため、友人とつながりたいと考えている人には適しています。
また家族間でも、親が遠くに住んでいる場合であれば「子供の成長した様子を見せる」など、近況報告として活用されることもあるでしょう。
文字だけでなく動画や画像を活用できるからこそ、SNSを活用すれば質の高いコミュニケーションが取れます。
暇をつぶすため
スマホ依存症という言葉もありますが、ただ暇な時間をつぶすためにSNSを活用しているユーザーも一定数います。
とくに最近ではショート動画が人気の「TikTok」や、さまざまなジャンルを視聴できる「YouTube」など、動画コンテンツが充実している点も特徴です。
テレビ代わりとして視聴するユーザーも多く、身近な娯楽の一つとして考えられます。
また料理をしながらや風呂に入りながらなど、別の作業をしながらでも流し見できるため、手軽に利用できる点も魅力的なポイントといえるでしょう。
関連記事: SNS集客で欠かせない対策と運用のポイントを紹介
SNSのメリット・デメリット
SNSでは多くの情報を得られるだけでなく、知りたい情報に合わせた媒体があります。そのため状況ごとに各媒体を活用できる点がメリットです。ただしSNS上ではデマ情報が存在することや、誹謗中傷などのリスクをデメリットとして考える必要があります。
ここでは、SNSのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
SNSのメリット
利用する目的でも触れましたが、知りたい情報を得られることがSNSの最大のメリットです。また知りたい情報に応じて媒体を選択できる点も、SNSの強みといえるでしょう。
例えば飲食店の情報を知りたいと考えたとき、以下のような使い方ができます。
- Twitter:最新の情報を知りたいとき(営業時間や混雑状況など)
- Instagram:店舗の雰囲気を知りたいとき
- YouTube:店舗のリアルな様子を知りたいとき
とくにSNSは一般ユーザーが投稿しており、リアルな声を知れる点がポイントといえます。稀ではありますが、ポータルサイトなどの場合は自作自演で口コミを書いていることもあるため、すべてが信用できるわけではありません。
したがって本音の意見などを知りたい場合にも、SNSは有効活用できるツールといえるでしょう。
SNSのデメリット
SNSでは多くの情報を得られる点がメリットですが、すべての情報が正しいとは限りません。なかにはデマ情報をわざと発信するアカウントや詐欺的な目的で利用するケースもあるため、自分自身で情報を見極める必要があります。
またSNS上では自由に発信できるため、誹謗中傷を受ける可能性もデメリットといえるでしょう。なかには悪質な嫌がらせを行うユーザーもいるため、いつどこで危険な目にあってしまうかは分かりません。
企業アカウントであれば、問題のある発信を行ってしまったことで炎上につながることも考えられます。企業イメージや売上に直結する要素となるため、発信内容には細心の注意を払いましょう。
SNSの始め方
企業がSNSを始める際は手順に沿いながら、扱う商材やターゲットに合わせて行う必要があります。
具体的には以下の手順で行いましょう。
- SNSを選ぶ
- SNSアカウントを作成
- プロフィールを編集する
- 投稿やフォローを行う
各々、詳しく解説していきます。
手順1: SNSを選ぶ
まずは適したSNS選びが重要です。仮にSNS選びが違っている場合まったく効果が得られないという状態になる可能性があるため、扱う商材やターゲットに合わせて選択する必要があります。
具体的には以下の3つのポイントを押さえましょう。
商材のリードタイム
リードタイムとは商材が成約するまでの期間のこと。自動車などリードタイムが長く高単価な商材はSNSの訴求だけでは成約に結びつけることが難しいため、生活に身近な商品などリードタイムが短い商材選びが重要。
拡散性
媒体によって拡散性に違いがあるため、商材に合わせて選択する必要がある。拡散性が強い媒体を選びたい場合はTwitterがおすすめ。
ターゲットユーザー
ターゲットとするユーザー層に合わせて媒体を選択する必要がある。20代の女性をターゲットとする場合はInstagram、40代以上のビジネスマンをターゲットにしたい場合にはFacebookなど。
手順2: SNSアカウントを作成
SNSの選択後は、実際にアカウントを作成していきましょう。
SNSでは通常のアカウント以外にも、専用のビジネスアカウントを作成できる媒体もあります。例えばInstagramであれば以下のような機能を活用できます。
- Instagramインサイトの利用
- ビジネス情報の設定(電話番号・住所)
- アクションボタンの設定(席を予約するなど)
- クイック返信機能
- ショッピング機能
ビジネスアカウントであればユーザーに分かりやすくアピールできるため、積極的に活用することをおすすめします。
手順3: プロフィールを編集する
アカウント作成後はプロフィールを編集し、自社情報を充実させましょう。
アカウント名においてFacebookは実名登録ですが、他の媒体ではハンドルネームでも設定できる仕組みとなっています。とはいってもユーザーに認識されなければ意味がないため、基本的には企業名など分かりやすいアカウント名を設定しましょう。
他にもトップ画像やヘッダー写真、自己紹介文の編集が重要です。特に自己紹介文は文字数に制限のあることが多いため、簡潔に自社についてや販売商品について説明しましょう。
手順4: 投稿やフォローを行う
プロフィールの編集後は積極的にフォローや友達追加、投稿を行っていきましょう。アカウント作成ができたとしても、何も更新がなければユーザーに認知されることはありません。
とくにSNS運用を行う場合、短期的に成果を出すことは難しく長期的な対策が必要不可欠です。
日々の積み重ねが重要となるため、ユーザーとのコミュニケーションを含めながら自社のファンとなるユーザーを獲得していきましょう。
SNSで注意すべきポイント
SNSは気軽に始められる点が特徴ですが、個人情報流出の可能性など、発信内容には注意をしなければいけません。また一度発信した内容はインターネット上に残り続けるため、将来的に困るような内容は投稿しないなどの対策が重要です。
ここでは、SNSで注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。
個人情報流出の可能性がある
SNSを利用するうえで注意すべきポイントは、個人情報流出の可能性があることです。SNS上のフォロワーや友達申請を行っているのが知り合いだけだからといって、無闇に個人情報を掲載することには注意をしましょう。住所や電話番号などから自宅にまでストーカー行為を行う被害もあれば、公開しているメールアドレスを悪用される危険性があります。
また企業アカウントであっても問い合わせ先としてメールアドレスを掲載している場合、迷惑メールが大量に増加することもあります。普段から使用しているものとは別のメールアドレスを作成するか、スパム対策をしっかり行うなど、事前に対策をとることが重要です。
発信した情報は永久に残ってしまう
SNSの利用で注意すべきポイントの2つ目は、発信した情報が永久に残ってしまうことです。デジタルタトゥーとも呼ばれ、一度発信した内容はインターネット上に残り続けることを認識しておきましょう。
近年ではアルバイト先でのわるふさげ画像を掲載するなど「バイトテロ」と呼ばれる行為によって、学校から退学処分を受けることや、損害賠償を支払うような事件があります。事件としても問題ではありますが、原因となる画像が拡散されてしまったことで就職できないなど、将来的な影響も大きいといえるでしょう。
消したくても消せないような状況になってからでは遅いため、拡散されて困るような情報はもとから発信しないなどの対策が重要になります。