オウンドメディアのSEO対策とは!? 立上げから運用のポイントを解説
今やオウンドメディアは、Webマーケティングにおいて企業にとって欠かせない存在となっています。

オウンドメディアが注目される背景
オウンドメディアは近年ますます注目されており、数々のオウンドディアが立ち上がっていますがその背景には、SNSの普及があります。コンテンツがSNSでシェアされることにより、これまで届かなかったような見込み客まで手が届くようになりました。では、具体的にオウンドメディアとは何か、そして構築のメリットを解説していきます。
オウンドメディアとは?
オウンドメディアとは、企業が所有し運用するコーポレートサイトやブログ、ツールなどのWebメディアを指します。オウンドメディアの目的は、役立つ情報を提供するることでユーザーの興味関心を引き寄せ、認知度の向上や見込み顧客の育成です。
これまでは、ペイドメディアと言われる広告宣伝をしてきましたが、今はトリプルメディアという考え方が普及し始めています。
トリプルメディアとは?
トリプルメディアとは、一時的な集客手法であるオウンドメディアから、半永久的に資産となるコンテンツをオウンドメディアで発信しSNSなどのアーンドメディアで拡散をするという、3つのメディアを組み合わせてつかいこなすのが大事という考え方です。
これまでオウンドメディアの主な流入元であった自然検索に加えて、SNSの普及により新たなチャネルとしてソーシャルメディアが加えられたことで、高品質なコンテンツをオウンドメディアで公開しSNSで宣伝することで、これまで届かなかったような見込み客まで手が届くようになりました。
オウンドメディア構築のメリット
インターネットの普及により、人々のネットリテラシーは以前よりも高くなっています。その中で、自分の欲しい情報は自分で探して得るという人が増えており、以前よりも広告は目障りなものになってきています。そのため、ペイドメディアである広告効果が低くなり広告費用がかからないオウンドメディアが注目されてきているのです。
SEO対策を行い自社のオウンドメディアが検索結果の上位に表示されれば、広告費を一切かけずに集客ができるため費用対効果の高いマーケティング手法です。
また、オウンドメディアは拡散力の強いSNSやキュレーションメディアにも対応できるため、ブランディングの観点でもメリットのあるメディアです。オウンドメディアで発信したコンテンツをSNSでも発信することで拡散・共有され、外部サイトで参照される可能性が高まります。そのため、自然検索とは別のチャネルからの流入も獲得でき、自社の認知に繋がりブランディングにも大きく貢献します。
オウンドメディアSEO対策のポイント
オウンドメディアを所有していても、SEO対策をしていないと上位表示は難しく自然検索からの流入を増やすことはできません。SEO対策は主に外部対策及び内部対策の2つがあります。ここでは、オウンドメディアを運用する上で必ずおさえておきたいSEO対策のポイントを解説します。
- SEOの内部対策について
- コンテンツの質
- クローラビリティを高めるようなサイト構成
- SEOの外部対策について
- 被リンク獲得
- SNSによるサイテーション向上
SEOの内部対策
SEOの内部対策は、文字通りサイト内部で対応する対策のことを指します。内部対策の主な目的の一つが、検索エンジンに正しくコンテンツの内容を伝えることです。
ページ数が増えれば増えるほど内部対策の重要性も増すので、検索エンジンに評価してもらうためにもしっかりポイントを抑えておく必要があります。
コンテンツの質を高める
オウンドメディアでは、良質なコンテンツがなければSEOで成果を出すことは難しいと言われています。そもそも検索エンジンは、ユーザーファーストな状態を目指しているため良質なコンテンツはSEOの観点からも上位表示されやすくなります。
では、良質なコンテンツとはどのようなものなのでしょうか?
大手検索エンジンが発表している自己評価をするための質問(※1)では、コンテンツのオリジナリティや網羅性について触れ、どの様なコンテンツを評価し上位表示するのかについて記載しています。
※1 https://webmaster-ja.googleblog.com/2019/10/core-updates.html
大手検索エンジンは、このようなコンテンツを上位表示するようにアルゴリズムアップデートを繰り返しているのです。そのため、オウンドメディアにおけるコンテンツの質はSEO対策のなかでも欠かせないポイントの1つとなります。
また、オウンドメディアにおいてコンテンツの数はキーワードの保有数にしかならないため、コンテンツの数は少なくても良質なコンテンツにするためのメンテナンスは欠かせません。変化していくユーザーニーズに合わせたメンテナンスを行うことで、常に良質なコンテンツを発信できます。
クローラビリティを高めるようなサイト構成
検索エンジンでは、ユーザーがオウンドメディアのコンテンツを見る前にクローラーと呼ばれるロボットがコンテンツの中身を判断するため、クローラーに認識されなければそもそも評価されません。そのため、ユーザーにコンテンツを見てもらうためには、クローラーの巡回を促しスムーズにサイトやページを評価してもらう必要があります。
そのためにはWebサイトの構造は単純かつ論理的あることが望ましいです。サイト構造をシンプルにすることで、クローラーが全ページを見つけやすくなり巡回をスムーズにします。
サイト内にあるコンテンツを見つけやすくするためには、ディレクトリ構造の設計が重要です。階層はなるべく5階層程度におさえて、重要なコンテンツは1~3の階層で発見できるよう設計しましょう。これを行うことで検索エンジンにより伝わりやすい、且つユーザーから見てもわかりやすいオウンドメディアになります。
SEOの外部対策
SEOの外部対策は、SEO対策をサイト外部で行うことを指します。検索エンジンは、コンテンツの質や構造などの内部の最適化以外にも、被リンクの質や量を評価基準としています。
つまり、外部のサイトからどのように評価されているのかということになります。ここでは、SEOの外部対策について詳しく解説していきます。
被リンク獲得
被リンクとは外部のサイトに貼り付けられている自身のURLリンクを指します。検索エンジンは、「被リンク = 外部からの評価」と判断するため被リンクの数が多いほど検索エンジンからの評価も高くなります。
しかし、被リンクの数が多ければいいわけではなく被リンクの質にも注意しなければなりません。ジャンルが大きく異る外部サイトのコンテンツに被リンクを張られてしまうと、自身のサイトの評価を落としかねないため、被リンクを受ける際にはできるだけ自身のサイトとの関連性の確認が大切です。
このように被リンクは、検索エンジンがサイトやページが実際にユーザーに高く評価されているのかを判断する上で重要な指標となります。そのため、シェアしたいと思われるようなコンテンツ作成が被リンクを獲得するためのポイントとなります。
SNSによるサイテーション向上
サイテーションとは、「引用・言及」という意味で簡単に言うと口コミを指します。被リンクとサイテーションの大きく違うところは、「リンクが張られていない」ということです。つまりリンクではなく、外部サイトに自社のオウンドメディア名やURLなどが載ることをサイテーションと呼びます。
SNSでは投稿した文章の中にURLリンクを貼っても、リンクに「nofollow」いう属性が自動的につき被リンクとしてカウントされません。サイテーションに関しても、Googleの公式な言及はないため、SEOへの直接的な効果は議論が分かれます。
しかしSNSは、利用者の増加にに伴いSNS上では様々なコンテンツや有益な情報が拡散されており日々影響力を増しています。SNSでサイテーションされることで認知度が上がり、指名検索が増えると結果的にはSEO効果が見込めるため、サイテーションには間接的なSEO効果があります。
SNSで話題になったりシェアやいいねが多かったりすれば、ユーザーに支持される質の高いコンテンツとみなされるため、外部からの評価を高める対策として被リンクと合わせて獲得することが重要です。
SEO以前にオウンドメディア全体の戦略設計が重要
オウンドメディアの運用を始める前に、まずは全体の戦略設計が重要です。そのオウンドメディアによって何を成し遂げたいかの目標設定をすることで、全体の方向性を決めることができます。
目標を設定することで、ターゲットとしたいユーザーやサイトコンセプト、獲得キーワード等を決めることができます。まずは、オウンドメディア全体の戦略設計を行い方向性を明確にした上で、サイト設計やコンテンツ設計をしていく必要があります。
SEO対策は、サイト設計やコンテンツ設計の部分に当たるため何よりも初めはオウンドメディア全体の戦略設計が重要です。
注目されているオウンドメディアのSEOトレンド
アメリカの有名なSEO調査会社であるBACKLINKOが発表している2021年のSEOトレンドをの中で、オウンドメディアに活用できるものを4つ紹介します。これから更に注目されていくSEO対策なので、今のうちからしっかりと対策しておきましょう。
オウンドメディアのUX改善
グーグルが2020年に発表した、Webページのユーザーエクスペリエンス(UX)に関する重要指標であるコアウェブバイタルが注目を集めています。ウェブでのユーザー体験の向上を目的とした取り組みである、ウェブバイタルの中でも特に重要なものとして3つの指標を「コアウェブバイタル」と設定しています。
ページ表示速度を測る指標(LCP)、サイトのインタラクティブ性や反応速度を測る指標(FID)、レイアウトのずれなどの視覚要素の安定性を示す指標(CLS)の3つの指標が2021年5月よりリリースされました。
デバイスの進化にともない、ユーザーのつかい勝手を重視したサイトが求められてきています。今後は、コアウェブバイタルの3つの指標に合わせてオウンドメディアのUIを見直していく必要がありそうです。
専門家を活用した記事作成
Googleの公式ガイドラインにおいても、重要であると明記されている権威性、信頼性、専門知識(E-A-T)ですが今後さらに重要視される傾向になると予測されています。
全く同じ質のコンテンツでも、一般人が書くよりもその分野に精通した人が書いた記事の方が順位が上がりやすくなるため、誰が発信していて、信頼できる情報なのかを示していく必要があります。
そのため、オウンドメディア内のコンテンツを作成する際には、その分野に精通している人が書いているということを示すこと、または専門家に記事を監修してもらうなどの専門家を活用した記事制作が必須になってきます。
動画のSEO対策
近年では、動画から情報を得るユーザーが増えており、検索エンジンの検索結果に動画が表示されることも多くなってきました。それに伴い、動画のSEO対策も重要度を増してきています。
オウンドメディアのコンテンツ内に動画を埋め込んだり、動画のタイトルや概要欄に対策したいキーワードを含めるなどの対策を行い、動画の内容をGoogleに知らせることが重要です。
また、動画コンテンツはテキストや画像のみのコンテンツに比べて検索ユーザーに視覚的なインパクトを与える他、検索ユーザーのサイト滞在時間を長くできます。そのため、コンテンツと関連性の高い動画を組み込むことでサイト滞在時間を高め、結果的にSEO対策に結びつく場合もあります。
タイトルやメタ情報の最適化
BACKLINLOの調査(※2)によると、スマートフォンのオーガニック検索のクリック率は、2015年から41.4%減少しています。原因としては、Googleが検索結果にスニペット表示やFAQを表示させるなどの、ユーザー課題の早期解決のために進化をしているからだと考えられます。
そのため、このような進化した検索結果からオウンドメディアの集客に繋げるためにはタイトルやメタ情報をユーザーにとって魅力的なものに最適化していかなければなりません。タイトルやメタ情報はユーザーが検索した際の最初に目に触れる情報となるため、ユーザビリティやクリック率に大きな影響をもたらします。UXの観点からも正しく設定することが必要です。
まとめ
