VSOとは!? 音声検索のSEOの対策方法を解説
最近はさまざまなIT技術が進化を遂げており、その中でも音声入力や音声検索の分野が注目を集めています。普段は、キーボードやスマートフォンの文字入力部分から文字入力をおこないますが、音声活用で手を使わずに入力ができます。
しかし、「音声検索ではSEOの扱いがどうなるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。実は音声検索でもSEOは存在しており、VSOと呼ばれています。
音声検索:VSO
音声検索とは?
音声検索とは、音声を入力するデバイスに対して人間が言葉を発すると、発した言葉をテキスト化して検索を実施する機能を言います。
iPhoneをつかっている方であればお馴染みの「Hey Siri」と発言すると、Siriが起動して言葉を発すれば、求めている答えを返してくれます。他にも、Androidであれば「OK Google」、最近ではAmazonから発売している「Alexa」、Googleが発売している「Google Home」なども音声入力ができるデバイスとして挙げられます。
音声検索の仕組みは、入力デバイスの中に音声を解析するプログラムが仕込まれており、発した人間の声から機械が認識できる「音素」を特定し、テキストへと変換される仕組みです。
音声が入力されると、Google上で検索した回答に適した情報をユーザーに返します。
音声検索が注目される理由
最近注目を集めている音声検索ですが、なぜここまで注目を集めるのでしょうか。注目を集めるきっかけの一つとして、スマートフォンの普及が挙げられます。
今ではほとんどの方がスマートフォンを利用しており、インターネット上の情報をいつでも取得できる時代となりました。また、iOSとAndroidのどちらとも音声入力デバイスの機能を持っているため、身近に音声検索を利用できる状況です。
したがって、普及しているスマートフォンを有効活用するためにも、音声検索で今まで以上の情報をユーザーに提供する動きになってきました。
音声検索のユーザーメリット
音声検索は、利用率が少しずつ上がっているものの、まだまだ浸透してきているとは言えません。しかし、音声検索には次のメリットがあります。
- 入力スピードが早い
- 他作業をやりながら検索できる
それぞれのメリットを解説していきましょう。
入力スピードが早い
1つ目のメリットは、キーボードの入力に慣れていない人であれば圧倒的にスピードが早くなる点です。
音声検索は、言葉を発したらその言葉がテキストとして検索されるため、キーボードで入力するよりも早く入力できます。ただし、普段からキーボードを扱ってブラインドタッチで入力する人は、音声検索よりもキーボード入力が早いと考えられます。
もし、キーボード入力に慣れていない場合は、音声検索を活用するのがおすすめです。
他作業をやりながら検索できる
2つ目のメリットは、他の作業をしながらでも検索ができる点です。音声検索は、声さえ発せる環境であれば、手を使わずに検索ができてしまいます。
したがって、パソコンやスマートフォンの画面に触れずに検索できるため、洗い物をしていたり、掃除をしながらでも気軽に検索ができるのが特徴です。
また、パソコン作業をしながら別ウィンドウで検索をするのが面倒なときでも、音声検索を活用すれば画面はそのままで欲しい情報を入手できます。ただし、電車の中や図書館などの静かな環境では音声検索の活用をしないようにしましょう。
音声検索は今後も増えていく
多くのメリットがある音声検索は、今後も増えていくと予想されています。インターネット調査会社である「comScore」は、2020年までにインターネット上で検索される手段の50%が音声入力になると発表しています。
参考: Just say it: The future of search is voice and personal digital assistants|campaign
また、別の調査会社である「Gartner」も2020年までに30%の検索はスクリーンのないデバイスから実施されると予測していました。
参考: Gartner Predicts 30% Of Searches Without A Screen In 4 Years|MediaPost
こうした音声検索の活用に前向きな予測がある中で、日本では約7割が人前で音声検索をするのが恥ずかしいと答えています。
この結果は、日本人の国民性が発揮されているために利用が恥ずかしいとなりましたが、技術の発展は進んでいます。今後も発展を続けていく音声検索を活用するためにも、人前で利用するのに抵抗がなくなるような仕組み作りが求められるでしょう。
音声検索のSEO(VSO)とは
VSOとは、音声検索のSEOを意味します。そもそも音声検索は、キーボード入力から検索する方法と異なります。
例えば、カレーの作り方を調べたいときにキーボード入力から検索する方は「カレー 作り方」と検索する場合が多いでしょう。しかし、音声検索であれば音声入力デバイスに対して「カレーの作り方を教えて」と会話を投げかけます。
その後会話文を元に検索が開始されるため、こうした会話形式の入力情報を意識したコンテンツ作りが求められるようになりました。
つまり、今まで検索エンジンを最適化していたSEOと違い、音声検索最適化としてVSOが登場して注目を集めています。
VSOに向けた対策
音声検索最適化と言われたものの、どのような対策をすべきかわからない方も多いでしょう。VSOはパソコンからの入力よりも、スマートフォンをはじめとしたモバイルの入力がメインであるため、モバイルへの対策が必要です。
VSOに向けた対策としては、次の4つが挙げられます。
- 会話フレーズへの対応
- FAQページの作成
- ローカルコンテンツへの対応
- ページ表示速度の向上
会話フレーズへの対応
1つ目の対策は、コンテンツに会話フレーズを入れ込むことです。音声検索は、ユーザーが会話形式で問いかけてくるため、単語として扱われずに話し言葉が検索のキーワードとなります。
もし何か解説する記事をコンテンツとして掲載する場合には、会話文を途中に挟み込めば、検索にヒットしやすくなるでしょう。
また、ユーザーが問いかける質問は簡単な単語で構成される場合が多いため、難しい言葉を使わずに誰でも理解できる言葉で作成するのがおすすめです。
FAQページの作成
2つ目の対策は、コンテンツの一部にFAQページを作成することです。FAQページとは、ユーザーが困るであろう質問と回答を事前に掲載したり、実際に問い合わせがあった内容を掲載するページになります。
FAQページは会話形式の文になりやすいので、SEOよりもVSOに適しているでしょう。特に、実際にユーザーが問い合わせた内容を掲載する場合、その言葉で音声検索がおこなわれやすいため、VSOで高評価を得やすいです。
例えば、金融機関のFAQページを掲載するとしましょう。質問として、「融資に申請したらどれくらいの期間かかりますか?」と記載していれば、実際にユーザーが「融資の期間を教えて」と音声検索した場合ヒットしやすくなります。
VSOの効果を上げたい方は、FAQページを活用しましょう。
ローカルコンテンツへの対応
3つ目の対策は、ローカルコンテンツへの対応です。ローカルコンテンツとは、その地方に適したレストランや美容室の情報を掲載しているコンテンツです。
例えば、遠出をしたときにその地方でおすすめのレストランを探すとしましょう。もし車で遠出をしていた場合、キーボードなどの入力が難しいため音声検索を活用できます。
そのとき、コンテンツ上に地名キーワードを入れたり、地名入りのリンクを掲載しておけば、コンテンツがローカライズされてヒットしやすくなります。
地方に関する検索で上位を狙うSEO対策は「ローカルSEO対策」とも呼ばれています。
ページ表示速度の向上
4つ目の対策は、ページの表示速度の向上です。音声検索では、キーボードでの検索と同様に素早いレスポンスが求められます。
VSOの評価観点としても、読み込みの早いコンテンツは評価されやすい傾向があります。表示速度を改善するためには、画像の枚数を減らしたり、JavaScriptの構造を変えるなどの対応が必要です。
まとめ