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ポジショニングマップの作成法!取り組むべきタイミングや準備、注意点など解説

ポジショニングマップの作成法!取り組むべきタイミングや準備、注意点など解説ポジショニングがいつ頃から使用され始めたのかは不明ですが、すでに第一世界大戦後には広告業界などで用いられていた可能性があります。このように、マーケティングの世界ではポジショニングは古い概念ですが、現代でも通じる非常に強力な手法です。

 

SEOコンサルタント実際、HarvardBusinessReview『Mapping Your Competitive Position』によると、ポジショニング・マップを作成することで「競争の激しい市場で空いているスペースや混雑していないスペースを見つけることができる」ようになり、「ライバルの戦略を予測し、それに対抗することさえ可能にする」と述べられています。そこで今回は、競合他社と差別化し、市場で独自の地位を築くためのポジショニングマップの作成法を中心に解説します。

 

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ポジショニングマップとは?

ポジショニングマップは、市場における商品の位置づけを視覚的に表現したものです。通常、2つの重要な評価軸(例えば価格と品質)を縦・横で区分し、競合他社の商品と比較して自社商品が顧客にどう認識されているかを示したものです。例えば、カフェ業界のポジショニングマップは次のとおりです。

 
ポジショニングマップとは?
 

ポジショニングマップを作成することで、自社が優位に戦える場所を見つけたり、自社商品によりマッチしたターゲットを発見するなどのことが可能になります。

 

参考ページ: Everything You Need to Know About a Positioning Map – determ

 

ポジショニングマップを作成すべきタイミング

そもそも、ポジショニングマップはどういったタイミングで作成すべきなのでしょうか。マーケティング戦略を考える際には必要不可欠なツールのため、本来は常に用意しておくべきものです。しかし、とりわけポジショニングマップが重要になり、新しく作り直す必要があるのは次のタイミングです。

 

他社商品と差別化したいとき

自社商品が他社商品に埋もれてしまい、差別化が困難になったときは、ポジショニングマップを作成すべきタイミングです。例えば、市場内で自社商品の独自性が薄れ、顧客にインパクトを与えることができなくなったような状況のことです。こういったときは市場の中で代表的な商品をピックアップし、ポジショニングマップを作成することにより、今後の差別化ポイントを発見することができます。

 

プレミアム価格を付けたいとき

価格競争から脱却し、プレミアム価格を設定したいとき、ポジショニングマップの作成が有効です。プレミアム価格を実現するには、顧客に対して自社商品が特別な存在になっている必要があります。これは言い換えれば、代替商品がないということです。自社だけが顧客のニーズを満たすことができる場合、プレミアム価格を付けることが可能です。

 

顧客との間で商品イメージが異なるとき

顧客が抱く自社商品のイメージと、自社が顧客に伝えたいイメージとに差異があるとき、ポジショニングマップを作成すべきタイミングです。この差異は、顧客の認識や期待と、自社商品の伝えたい独自性に不一致が生じているということですから、このままではマーケティングが空回りしてしまう可能性があります。自社が伝えるメッセージが正しく伝わっていないため、再度自社のポジショニングを見直し、今後の方向性を検討する必要があります。

 

ポジショニングマップを作成するための準備

ポジショニングマップを作る前にいくつかの準備が必要です。そこでここでは、その主な項目をとりあげ解説します。

 

競合となる代替手段

事前準備として、競合となる代替手段を洗い出してください。競合は、直接的なものだけでなく、間接的な競合も含めて把握することが重要です。競合は単に同じカテゴリー内の企業だけでなく、顧客が商品を選択する際に考慮する代用できるものも含めて検討することで、適切なポジショニングマップを作成できるからです。

 

例えば、ハンバーガー店を経営している場合、マクドナルドは直接競合ですが、同じファーストフードとして昼食を提供するピザ屋も間接的に競合しています。さらに、健康志向の顧客にとっては、サラダバーを提供するレストランも競合といえます。このように、顧客が代替手段として選択する競合をすべて洗い出すようにしてください。

 

独自性

自社の独自性を考えてください。通常、独自性とは、競合他社が模倣しにくく、顧客が喜んでくれる特性である必要があります。例えば、他社が真似できない、奇抜なデザインを独自性にしたとします。しかし、そのデザインがあまりにも奇抜すぎて顧客から嫌われている場合、それは適切な独自性とはいえません。他社と差別化するだけでなく、顧客にとってメリットのある独自性を見つけてください。

 

顧客の特徴

ポジショニングマップを作成する前の準備段階で、理想的な顧客を想定することが重要です。理想的な顧客とは、自社の独自性をもっとも価値あるものとして受け入れてくれる顧客層のことです。ここでは、できる限り具体的な顧客増をイメージしてください。

 

ポジショニングマップの作り方

前述した準備をすれば、次はいよいよポジショニングマップを作成します。準備段階で用意した要素をマップに整理します。

 

ポジショニングマップの作り方

参考ページ: How to develop and use a positioning map – BritishColumbia

 

Step1.マップ作成チーム

ポジショニングマップを作成する最初のステップは、チームをつくることです。ポジショニングマップを1人で作るのではなく、複数の視点で自社商品や市場全体を見た方がより洗練されたマップを作ることができるからです。

 

また、チームは、できる限りさまざまな部署からメンバーを入れて編成するようにしてください。異なる部署からのメンバーをチームに含めた方が、異なる視点や洞察を持っているためです。例えば、マーケティング部門、製品開発者、営業担当、カスタマーサポートなどです。こういった、全体的な視点があることで、より精度の高いポジショニングマップを作ることができます。

 

Step2.顧客理解

次のステップは顧客理解をすることです。例えば、顧客にインタビュー形式で「なぜ自社の商品を購入したのか」を聞くなどの方法が考えられます。このように顧客理解をすることで、Step3のKBF(購買決定要因)を考える際に役立ちます。

 

また、インタビューなどをおこなう調査対象になる顧客は、必ず自社商品のファンにおこなってください。ファンではない顧客にインタビューをしても、さまざまな回答が返ってくるからです。例えば「たまたま広告を目にしただけ」などのような回答が返ってくることが多いのですが、それはポジショニングマップを検討する際に、あまり役立つ情報になりません。

 

しかし、ファンである顧客は多くの場合、明確かつ意味のあるKBF(購買決定要因)が出てくることが多いです。そして、そのKBF(購買決定要因)は、自社のポジショニングを考えるうえで重要な要素です。

 

参考ページ:顧客理解とは?その重要性や実施方法、マーケティングへの活かし方など解説

 

Step3.KBF(購買決定要因)を列挙

次のステップは、KBF(購買決定要因)を列挙することです。Step2でファン顧客にインタビューをおこない、何が購入の決定要因になっているのかを、できる限りリサーチします。具体的には価格、品質、ブランドの信頼性、利便性、特定の機能、デザイン、カスタマーサービスなどが該当します。こういったKBFをリストアップすることで、後ほどポジショニングマップの軸を設定する際に役立ちます。

 

Step4.2つのKBFを組み合わせる

次は、KBFを2つに絞り込み、ポジショニングマップを作ります。列挙した多くの購買決定要因から、もっとも重要な2つを選び、ポジショニングマップの土台をつくります。組み合わせるKBFによって、市場の見方がガラリと変わるため、どういった組み合わせが自社にとって有利かを試行錯誤します。

 

Step5.自社と競合をマップに配置

最終ステップは、ポジショニングマップに自社や競合を配置して分析します。このように自社と競合を1つのマップに配置することで、市場内での自社商品と競合との相対的な位置を視覚的に把握することができます。

 

また、この段階では、前のステップで絞り込んだ2つのKBFの組み合わせをいろいろ変えてみるのも良い方法です。そうすることによって、市場の捉え方が変わり、自社の優位性を発見することができます。つまり、Step4と5は繰り返し進めたり戻ったりしながら、いくつかのポジショニングマップを作ることになります。

 

こういった分析からえられた洞察をもとに、今後のマーケティング戦略の調整をおこないます。具体的にはセールスメッセージを変える、商品を改善する、新しいターゲット顧客にリーチするなどのことが該当します。

 

ポジショニングマップ作成の注意点

ポジショニングマップを作成する際には、その正確性と有効性を確保するために、いくつかの注意点を考慮してください。以下に主要な注意点を挙げます。

 

定期的に作り直す

市場は常に変化します。例えば、新たな競合が登場したり、類似商品が増えたりするなどのことです。こういった変化に備えるためには、一度ポジショニングマップを作成したとしても、市場動向を踏まえ定期的に作り直す必要があります。ポジショニングマップを更新することで、企業は変化に迅速に対応し、競争優位性を確保することすることができます。

 

横軸と縦軸の相関性

ポジショニングマップ作成時の注意点として、横軸と縦軸の相関性をできる限り低くしてください。例えば価格と品質という2つの軸を選ぶと、価格が高いほど品質も高いというごく一般的な知見しかえられません。これでは、あまり有意義なポジショニングマップになりません。逆に、相関性の低い2つの要素でポジションマップを作成すると、自社の差別化要因を見つけやすいです。

 

ポジショニングマップのよくある質問

ポジショニングマップについて、当社に寄せられる代表的な質問をとりあげ、ここで解説します。
 

Q:コンセプトとの違いは?

Answer))ポジショニングと類似したマーケティング用語にコンセプトがあります。よくこの2つを混同していることが多いので、ここで解説します。

 

ポジショニング
ポジショニングは、商品や自社がターゲット市場において、どのような立ち位置に存在しているかを意味します。そして、ポジショニングの目的は競合他社との差別化、自社商品をもっとも歓迎してくれる顧客の特定、マーケティング戦略の方向性を決めることです。

 

コンセプト
コンセプトはある特定商品のアイデアや概念のことです。例えば、その商品が解決できることを表していたり、顧客がえられる利点を伝えるものです。コンセプトをいい換えれば「顧客が商品を購入する理由」といえます。そして、効果的なコンセプトは、ポジショニングの立ち位置を顧客に分かりやすくかつ、直感的に伝えるものになっています。

 

Q:リポジショニングとは何ですか?

Answer)リポジショニングとは、既存商品の市場での立ち位置を変更することです。競合の出現や類似商品の登場によって、当初のポジショニングでは競争優位性を確保できなくなった場合、再度ポジショニングし直します。

 

Q:オウンドメディア運用に役立ちますか?

Answer)ポジショニングマップは、オウンドメディア運用においても非常に重要です。やはりオウンドメディアも、他社との競争にさらされているからです。ポジショニングマップを通じて、自社のメッセージの変更や記事テーマを再検討するなどの活用法があります。この場合、競合他社は検索エンジンで自社が設定しているキーワードで検索したとき、上位に表示されるWEBサイトです。

 

参考ページ:オウンドメディア戦略の立て方!具体的な手順やトレンドなど解説

 

Q:ポジショニングマップをBtoBで活用するポイントは?

Answer)BtoB(Business-to-Business)マーケティングでは、ポジショニングマップが大いに役立ちます。通常、BtoBは、BtoCと比較して顧客を特定しやすく、競合も限られます。そのため、正確なポジショニングマップを作成しやすく、マーケティング戦略を考える際に役立ちます。作成方法は今回の記事でお伝えしたとおりですが、ポジショニングマップを作成することで、差別化ポイントを見つけることが最大の目的です。

 

参考ページ:BtoBマーケティングとは?基本概念から具体的な施策まで解説

 

Q:小規模企業が多い業界でどう活用?

Answer)小規模な企業が多い業界で、ポジショニングマップを作成するのは通常、困難な作業になりやすいです。なぜなら、他企業の情報収集が難しかったり、小規模企業ゆえに変化が激しいためです。そこでこのような場合は、競合の中でも最大規模の企業を競合として設定し、その最大規模の企業と差別化することができないかをポジショニングマップを使って検討してください。業界を網羅した完璧なポジショニングマップを作成し、あらゆる企業と差別化することを目指すのではなく、業界を代表する企業との違いが明確になれば良いと判断して進めてください。

 

また、このような小規模企業が多い業界としては、印刷業界や学塾業界などが該当します。ただ、こういった小規模企業が多い業界においても、ポジショニングマップの活用方法は同じで、自社の独自性をWEBサイトに反映したり、SEO戦略でターゲットにすべきキーワードを選定するなどのように活用します。

 

参考ページ:印刷業界のSEO対策!最新トレンドや具体策など詳しく解説

 

 

まとめ

SEOコンサルタント今回は、ポジショニングマップ作成方法の解説を中心に、取り組むべきタイミングや準備、注意点などについて詳しくお伝えしました。ポジショニングマップは競争の激しいビジネス環境で成功するための重要なツールであり、マーケティングの方向性を考えるのに役立ちます。今回お伝えした、ポジショニングマップ作成の5ステップを参考に、ぜひチームで取り組んでみてください。また、注意点でも挙げたように市場環境というのは常に変化します。競合が参入しますし、類似商品も次々と投入されます。そのため、一度作成して終わらせるのではなく今後、繰り返し見直すようにしてください。今回お伝えした内容をとおしてポジショニングマップを作成し、マーケティングの方向性が明確になることを祈ります。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

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