ECサイト運用で知っておきたい集客強化のポイントを解説
EC市場の拡大に伴い、ECサイト運営を行う企業も増えてきています。しかし、競合が多く売上を伸ばすために何をしたら良いか分からないという担当者も多いのではないでしょうか。

ECサイトの運用の流れ
ECサイトを運用する際には、大きく次の4つがあります。
- 集客
- 販売
- 受注
- 出荷
ここでは、商品を販売し顧客に届けるまでの流れを解説していきます。
集客
集客は、ECサイト運営で最も大事な過程となります。ECサイトに集客ができなければ、当然売上を上げることもできません。
そのため、集客を行うためのプロモーション活動が重要となります、広告運用やコンテンツマーケティングなど手法はさまざまですが、ターゲットに合わせたアプローチが大切です。
ECサイトの競合は年々増えてきているため、集客の難易度が高くなりより一層マーケティングの知識が求められるようになってきています。
販売
ECサイトは商品の販売が目的となるため、まずは商品をユーザーに見てもらう必要があります。そのためには、商品を登録したり在庫状況の更新などさまざまな業務が発生します。
リアル店舗と異なり、実際に手にとって商品を見てもらうことができないため、商品の魅力を分かりやすく伝えることが重要となります。商品の見せ方を撮影や編集を通して工夫したり、ユーザーの購入を訴求するようなクリエイティブや紹介文の作成が大切です。
また、販売を行う際にはサイト内の設計も考慮する必要があります。ユーザーの心理状態に合わせた導線設計は、サイトからの離脱率を下げるためにも重要なポイントとなります。
受注
商品の注文が入り受注したら、商品をピッキングし梱包していきます。この工程ではスピード感が求められ、ミスが発生してしまうとクレームにも繋がってしまうため、迅速かつ丁寧に行う必要があります。
また、梱包は他社との差別化を図れる部分となるため、工夫することも重要です。商品と一緒にお礼メッセージや、SNSアカウントのQRコードを入れるなどして、顧客満足度を高めながらリピーターを増やすこともできます。
出荷
商品の梱包が完了したら、配送業者による出荷を行います。配送業務は基本的には配送業者に依頼をすることになるため、配送業者選びが重要となります。今では、注文した商品が明日届くということも普通になってきており、以前よりもスピードが求められる用になりました。
配送コストはもちろん考慮しなければいけませんが、商品サイズによって配送業者を使い分けるなど複数の業者を手配しておき、スムーズに出荷できるようにしておくことが重要です。
また、配送トラブルが合った際の対応ができるよう配送業者と信頼関係を築いておくことも重要です。
ECサイト運用では集客強化が重要
ECサイト運用では集客を行って初めて商品を売ることができるため、売上を伸ばすためにも集客強化が重要なポイントとなります。ここでは、ECサイト運用時に行いたい集客強化に方法を2つご紹介します。
SEO対策
SEO対策とは、検索エンジンの検索結果上位に表示させ流入数増加を目的とする施策です。検索エンジンのランキングを行うロボットに、サイトやページの内容を正しく読み取ってもらい、ユーザーにとって有益なページであると評価されなければいけません。
SEO対策では、サイト内の最適化やコンテンツを作成したりするため広告運用のような大きなコストがかかるわけではありません。また、広告運用の場合は掲載を終了すると集客に大きく影響することがありますが、SEO対策を行い上位表示ができていれば継続的にサイト流入を得られることができます。
オムニチャネル化
オムニチャネルとは、ECサイトやWebサイトだけではなく、SNSやリアル店舗などのあらゆるチャネルを活用した販売戦略のことです。
オンラインとオフラインを融合してユーザーとの接点を増やし、ユーザーにシームレスな購入体験を提供しようというものです。たとえば、オンラインで購入した商品を実店舗で受け取れるようにすることや、実店舗で在庫切れしている商品をオンラインで購入できるようにするなどがあります。
オムニチャネル化をすることで、より顧客の満足度を高めリピーターを増やすことができます。また、インターネットやスマートフォンの普及によりユーザーの購買行動が変化してきています。
そのため、複数のチャネルからアプローチができるということは集客を行う上でも無視できない施策となっています。
ECサイト運用でやっておくべきSEO対策
ECサイト運用で継続的な集客を得るためには、SEO対策をしておくことが重要です。ここでは、具体的にどのような対策を行うべきかを解説していきます。
適切なキーワード選定
SEOでは、ユーザーが検索するキーワードに基づいて検索結果が表示されます。そのため、適切なキーワードを選定して対策をすることが重要です。
自社の販売する商品をユーザーがどのようなキーワードで検索するのかを推測する必要があります。また、Googleは検索されるキーワードとページの関連性を重視するため、関連性の高いキーワドの選定をしましょう。
実際に対策したいキーワード以外にも、関連語や共起語も合わせて対策することで、よりユーザーニーズを満たすことができます。
関連記事: SEOに強いコンテンツ作成方法【キーワード選定~ライティングまで】
タイトルにキーワードを含める
検索エンジンは、ページの内容を読み込む際にタイトルや見出しを見て検索キーワードとの関連性をチェックします。そのため、タイトルには対策したいキーワードを必ず含めるようにしましょう。
また、検索エンジンは左から右に情報を読み込むため、なるべくタイトルの前半にキーワードを入れることが重要です。対策キーワード以外の関連語もタイトルに入れると良いでしょう。
ディスクリプションの最適化
ECサイトにおけるディスクリプションは、商品説明文などを指します。商品説明文もタイトルと同じように、対策キーワードを含めることでより関連性を高めることができます。
しかし注意しなければいけないのが、自然な形でキーワードを含めるということです。検索エンジンからの評価を狙って不自然な形でキーワードを詰め込みすぎてしまうと、かえって評価を下げてしまいます。
また、ディスクリプションを作成する際にはキーワードを含めることはもちろんですが、ユーザーにとって有益な情報である必要があります。
コンテンツマーケティングの実施
コンテンツマーケティングとは、ブログなどのコンテンツを配信し顧客獲得を目指すマーケティング手法です。ECサイトにおいても、コンテンツマーケティングは効果的です。
商品やサービスに関連する情報系のキーワードでコンテンツを投稿し集客を行いますが、ユーザーの求める情報が記載されている室の高いコンテンツでなくてはいけません。複数のキーワードでブログを配信することで、より多くのターゲットに向けたアプローチを行うことができます。
また、コンテンツマーケティングで作成したコンテンツは、広告費のように費用をかけることなく、継続的に集客を見込むことができます。
関連記事: コンテンツマーケティングとは?意味から実践方法を4ステップで紹介
購入までの分かりやすい導線設計
ECサイトの目的は、ユーザーに商品を購入してもらうことです。そのためには、サイト内の導線をわかりやすく設計する必要があります。
サイト内に訪れたユーザーが、購入したいと思っていても購入ページまでの導線がわかりにくければ離脱してしまう場合もあります。離脱してしまうと機会損失となるため、分かりやすい導線設計やデザインが大切です。
また、ユーザーの心理段階に合わせてページを作成することでよりユーザーの購買意欲を高めることができます。検討段階のユーザの後押しができるよう、サイト内の導線設計を見直してみましょう。
モバイルフレンドリー対応
スマートフォンの普及により、近年Googleはモバイルフレンドリーを重視するようになっています。そのため、モバイルファーストのサイトは評価されやすくなりました。
モバイルでの使いやすさや、わかりやすがユーザーの購買行動に繋がるため、モバイルフレンドリー対応は必須となります。
また、ECサイトのアプリが登場するなど、ますますモバイルフレンドリーであることが求められています。
関連記事: 超SEO初心者がまずやるSEO対策⑥/モバイルフレンドリー
画像の最適化
ECサイトでは商品写真の掲載等で画像データが多くなります。そのため、画像データが多く容量が重いとページの表示速度が遅くなります。
ページの表示速度は、ユーザーとってストレスとなることもあり、Googleも評価基準の一つとしているほど重要な要素となります。
ページの表示速度を遅くしないためにも、画像を軽量化するなとして最適化することが重要です。また、検索エンジンは画像の内容を理解することが難しいため、画像の代わりとなるテキスト情報のalt属性を設定し、画像の内容を正しく伝えることも大切です。
関連記事: 超SEO初心者がまずやるSEO対策⑤/画像最適化
表示速度の強化
画像の最適化でも前述したように、Googleはページ表示速度をランキング要素の一つとして見ています。実際にGoogleはスピードアップデートを行っており、SEOにおいて無視することができません。
ECサイトの場合は、表示速度が遅いことによりユーザーにストレスを与えてしまうと、ページから離脱してしまい売上に直接影響してきます。
このように、ページの表示速度はサイト全体の評価だけではなく、コンバージョン率にも影響を与えるため、しっかりと対策・強化しておくことが大切です。
関連記事: ページスピードの計測方法とページ表示速度の改善方法/Page speed insight
ECサイトのオムニチャネル化で成功するためのポイント
ユーザーの購買行動の変化に合わせて、事業をオムニチャネル化することは成功への重要な要素となります。ここでは、ECサイトのオムニチャネル化を行う際のポイントを解説していきます。
ロードマップの策定
ビジネスにおいては、何をゴールとするのかということを明確にする必要があります。特にオムニチャネルでは、企業が行うビジネスによって有効となる施策が異なるため成し遂げるゴールが異なります。
また、複数のチャネルを活用することとなるため各チャネルの状況把握や連携など、プロジェクトが複雑化します。
そのため、オムニチャネル化を行う際には自社が成し遂げたいことを達成するための施策や計画を細かく決めておくことが重要です。
インフラ整備
オムニチャネルの効果を最大化させるには、各チャネルから集まった情報を活用することが重要です。具体的には、顧客情報や在庫情報などの管理があります。
複数のチャネルでECサイト運営を行う場合には、これらの情報を一元管理できるインフラの整備が欠かせません。情報を一元化することで、必要な情報を必要な時に簡単に参照することができます。
インフラ整備にはシステム導入などのコストはかかりますが、オムニチャネル化を成功させるための重要なポイントとなります。
システム統合
インフラの整備が整ったら、情報の使い方を統一させる必要があります。たとえば、店舗ごとに別のシステムを使っていたり、データの入力方法が異なっていれば情報を一元化することができません。
そのためには、各チャネルや各店舗で使用するシステムを統一しデータ連携させることが重要です。そうすることで、全チャネルのデータを参照し分析することができるため、より精度の高い戦略を練ることができるようになります。
他部門との連携強化
オムニチャネルではユーザーに対し、シームレスで一貫性のあるサービスを提供することが大切です。そのためには、各部門との連携強化が求められます。
実店舗とECサイトで互いに営業成績を競わせてしまうと、チャネル間で送客し合うことができず、オムニチャネルの本来の考えから遠のいてしまいます。
そのため、各チャネル間でコミュニケーションや情報共有ができるようなチーム編成を行い、他部門との連携強化を測ることが重要です。
また、評価制度にもとづいて各部門間で競争が行われているケースもあるため、評価制度の見直しも必要となってきます。

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