ECサイトのSEO対策の重要性やポイントなど解説!
商品ジャンルにもよりますがECサイト(ネットショップ)は競合が多くSEOの競争が激しいジャンルです。しかし、マーケティングをしっかりやりユーザーニーズを捉え、商品販売ページ以外のページも拡充することで対策することは可能です。
競合他社がひしめく中で上位表示を取るためにはオリジナルな記事の量産とトレンドの把握は必須ですが、大前提としてはきちんとしたサイト設計が必要です。
ECサイトには楽天市場やYahoo!ショッピングなどを利用したモール型と自社サイト型がありますが、ここでは自社サイト型のSEO対策について解説いたします。
ECサイトのSEO対策
ECサイトによって多くのジャンルの商品を扱うか、1つのジャンルしか扱わないかの差異はありますが、どちらの場合であってもできるだけ細かくカテゴリを分けて対策する必要があります。
また、ブランドや商品のシリーズがある場合にはクロスカテゴリ(1つのカテゴリに留まらず、複数のカテゴリにまたがるという意味)を考えなければなりません。
さらに季節やトレンドを意識した特集ページの作成や商品の使い方や選び方などのHow To記事を入れることで他社との差別化ができたり、記事からの流入後に購入に至ったりするなどのメリットがあります。
このようにECサイトのSEO対策では大きく次の4つがあります。
- カテゴリを細かく分ける
- クロスカテゴリを意識する
- トレンドを追いかける
- 商品のHow Toに答える
カテゴリを細かく分ける
ECサイトでは必ずメインの対策になるのが商品そのもののキーワードです。ECサイトは競争が激しく、単に商品の概要や値段を載せただけでは検索上位を取ることは難しく、カテゴリを細かくわけて対策する必要があります。
例えば、バッグを専門に扱う場合には男性用なのか、女性用なのかで大きなカテゴリができますし、バッグの種類によってもビジネスバッグ、ボストンバッグ、トートバッグ、ハンドバッグのようなカテゴリにわけることができます。
このように細かくカテゴリ分けしてページを作成することで自然とSEO対策ができます。さらに商品ごとの比較ページやランキングページを作成することで検索エンジンに評価されやすくなります。商品はカテゴリごとに商品一覧ページを作ります。
クロスカテゴリを意識する
商品にはメーカーやシリーズなどがあるため、指名検索で上位表示ができるようになるとそのまま購入に繋がりやすいです。また、「ブランド名×アイテム」の掛け合わせワードによるクロスカテゴリは必ず意識してサイト設計をしましょう。
例えば、パソコンのネットショップの場合、メーカーではSONY、Microsoft、富士通、NECなどがありますし、シリーズではVAIO、Surface、FMV、LAVIEのようになります。しかし、これらの単ワードでは非常に対策が難しいため「ソニー パソコン」のようにアイテムを掛け合わせたクロスカテゴリのページを作るようにしましょう。
トレンドを追いかける
ECサイトでは商品ページ以外にも特集記事を作ることが必須です。特に特集ページから商品ページに流れ、購入に至るというケースも非常に多いため常に最新のページを維持する必要があります。中でもトレンドワードや季節ワードは一過性ではあるものの非常に高い効果が望めます。
トレンドは雑誌やテレビなどでの流行はもちろん、ゲームやアニメなどが発端となって市場が動くこともあります。
クリスマスやバレンタインなどではプレゼント系の需要が高まりますし、ファッションでは秋服・冬服などが毎年トレンドになります。2020年では新型コロナウィルスが流行したためマスクや消毒液の売上が大きく伸びたということもあります。ネットショッピングではありませんが、ゲーム「あつまれ動物の森」が流行ったことが起因して株式投資を始めるようになったという人も多くいます。
このように、一見自社と関連がない、商品と関連がないようなことであってもビジネスチャンスが生まれることがありますのでトレンドは必ず押さえておきましょう。
商品のHow Toに答える
商品が欲しいと思っていても選び方が分からない、使い方が分からないというケースはよくあります。扱っている商品と同じ分野でハウツー記事を作成して商品への流入を促すことで検索上位が狙え、売上につなげることができます。
浴衣や着物などであれば「着こなし方」、ネクタイであれば「おしゃれな結び方」、マフラーであれば「巻き方」などがありますし、スキー板や釣り竿などであれば「使い方」など商品に関するページを量産し特集ページに入れるようにしましょう。
特にハウツー記事は流入が少なくともページとして存在することによってカテゴリそのものの検索順位が飛躍的に上昇する可能性が高く、可能な限り関連ワードを意識してページを量産することをおすすめいたします。
実際にあった例ですが、ECサイトで流入が極端に少ないハウツーページを削除したところ、検索順位が一気に下落してしまったということがあります。これは検索エンジンは流入数ではなくサイト全体での関連性を評価基準に入れているということを意味します。
スモールワードだから上位表示されても売上につながりづらい、流入がほとんどないページなので作成コストが無駄、と考えるのではなく、サイト全体で最適化するためには必要だと考えましょう。
オリジナルブランドが伸びると強い
ここまでは他社の商品を扱う場合のことを述べましたが、もし自社でオリジナルブランドを作れるようであれば積極的にサイトで後押ししましょう。
独自な名称で商品を売り出し、対策をすることで後々には商品名で検索されることが想定されます。オリジナルブランドなので検索上位を取ることは非常に難易度が低く、一度上位を取ると下がりにくいため、流入数を確保しやすくおすすめです。
また、オリジナルブランドの商品が売れるようになるとまとめサイトや比較サイトにも商品名が出ることになり、そのページからの流入やサイテーションの確保ができることからもサイトの評価を高めることができます。
ECサイトの被リンクの集め方
オリジナルブランドがあるのであれば自社しか扱っていない商品であるため、流行れば被リンクを集めることは比較的容易です。しかし、その他多くの商品では自社サイトへのリンクを確保することは非常に難しいです。
SEOで検索上位を取ることを考えれば他サイトからの被リンクは非常に重要であり、ECサイトの対策の難しさを考えれば被リンク無しで上位表示はほとんどできません。
しかし、特集ページでしっかりとコンテンツを作成することでブログ、メディア、SNSなどでの被リンクや拡散が期待できます。
昨今のGoogleでは特に自社の内部対策だけでは上位表示が難しくなってきているため、サイト内の記事作成は前提として、その記事にどのようにリンクを貰うかが上位表示への課題です。
ECサイトと実店舗の比較
ECサイトを作ってみたが全く売れない、売れるためのコンサルをしてほしいという声を多数いただいています。そこで、実店舗とECサイトの立ち位置を比較しながら成功の秘訣をご紹介していこうと思います。
結論から先に述べてしまいますと、実はECサイトと実店舗を分けて考えるのは失敗のもとです。
実店舗の場合、集客のための販促活動を当たり前に行っていたりするのですが、ECサイトになると接客が不要であると考えてしまいがちですが、ここに大きな落とし穴があります。
ECサイトにおいても実店舗で普通に行っている「集客」「接客」「追客」は必要なのです。
■実店舗とECサイトの強み・弱みを知る■
下記の表を見てましょう。実店舗とECサイトの特徴をよく把握して戦略に生かしていきましょう。
メリット(強み) | デメリット(弱み) | |
実店舗 |
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ECサイト |
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ECサイトの特徴
時間の節約をしたい時や欲しい商品が決まっているときはECサイトで購入する。最近ではスマホですぐに購入するので、そういった商品はECサイトのほうが良いことがわかる。実店舗で売れてもネット上では売れにくいケースもあります。知名度やブランド力の弱い雑貨やカバン、日用品です。
実店舗の特徴
不動産や保険商品をインターネットで購入する人が少ないように慎重に商品を選びたい時は実店舗のほうが強いことがわかります。
※ECサイトで価格等の情報を仕入れて購入は実際に店舗に足を運ぶパターンもありますので、いかにECサイトと実店舗の連携が大事であるかわかります。
ECサイトでやるべきことは?
今回は、実店舗のことは省略して、ECサイトを運営する上で大切なことを見ていきます。まずは、実店舗との違いや特徴を確認しましたが、ECサイトでは、サイトを育てていかなくてはいけません。
- サイト構築:ページの作り込み(主力商品のカテゴリー分け)
- 集客:WEB集客(SEO,広告,キャンペーン)
- 接客: 商品企画(売れ筋商品を増やす)カテゴリーの追加、購入しやすい導線づくり
- 追客:リピーターの確保、DM,キャンペーン告知,メルマガetc
上記4つのサイクルを回してサイトを育てていきます。まず、注力する商品カテゴリーを決めて、商品の魅力的なページを作りこみます。
それができたら、集客です。その商品を見てもらうためにECサイトのSEO施策をしたり、広告を打ちます。サイトへのアクセスを増やします。
1度購入してくれたユーザーを確実に確保するためにクーポン付きのメルマガや会員特典でリピーターになってもらいます。新規顧客だけでは売り上げがなかなか伸びていきません。
繁盛店は必ずリピーターの存在があります。リピーターが増えてきたら、売れ筋商品を10個は育てていきます。ヒット商品をカテゴリーに追加してサイトページを増やしていきます。こうして売上向上サイクルを回していく事が大事です。
O2Oとオムニチャネル
ECサイトと実店舗を運営している場合、どちらで売上が上がってもよいわけで、ECサイトと実店舗両方の集客を行うのがO2Oです。
そしてオムニチャネルの考え方で、販促手段をバラバラに行うのではなく、相乗効果をもたせながら顧客との接触頻度を上げて購買に促す施策を戦略的に行っていくのが成功の秘訣です。
例えば、実店舗の看板を見て興味を持って、ネット検索し、ECサイトで商品を確認して、商品を絞り込み最終的には実店舗まで足を運び購買するユーザーの動きはまさに、オムニチャネル戦略と言えるでしょう。
O2Oとは
Online to OfflineのことをO2Oといいます。オンラインはネット上のことで、オフラインはネット以外なので実店舗のことです。つまり、ネットで実店舗への集客を行ったり相乗効果を図る施策です。
オムニチャネルとは
オムニチャネルは、ECサイト(ネット)や店舗だけでなく、あらゆる場所で顧客と接点を持ち売っていく戦略です。実店舗、ECサイト、SNS、スマホ、パソコン、チラシ、カタログ、コールセンターをつなげて顧客と接点を増やしクロスメディアで販促していきます。いくつものチャネル(販路)を結び付けて展開していきます。
実店舗×ECサイト×SNSの連携
オムニチャネル戦略の概念を把握したら、クロスメディアで購入してくれたお客様を離さないようにしていきます。お客様は、お店や商品を何もしなければ忘れていきます。
そこで、実店舗に来たお客様にはチラシを渡してECサイトを紹介したり、逆にECサイトで購入してくれたお客様には実店舗に足を運ばせるために、SNSなどで情報発信して特別キャンペーンなど実店舗で企画してもいいですよね。
SNSの戦略はまた別ですが、SNSでは、商品の紹介やキャンペーンの紹介を簡単に行い、ECサイトや実店舗へ来てもらう”フック”として使うといいです。
投稿内容に商品ページへのリンクをはって興味を持ったユーザーがすぐに購入ページに飛べるようにする工夫が大切です。SNSから購入までの導線作りが大切です。
具体的な成功する顧客獲得方法
最近では店舗で見た商品をその場で買わずに後でネットで購入するケースや、ネットで商品を見て実際に店舗に来店し購入するケースとインターネットと店舗と両方で買い物するユーザーが増えています。
そこで、店舗来店顧客にはECサイトの紹介をし、ネットからの購入ユーザーには店舗への来店を促す施策が効果的です。
例えば・・・
- 来店顧客に、メールアドレスの登録をアンケート回答やポイントカード記入で促す。➡店舗の最新情報やECサイトで販売している商品情報を送る。
- ネットからの購入ユーザーに実店舗のみのセールスキャンペーンの告知を行う➡店舗への誘導
- 一般購入者➡プレゼントや特別クーポンでサービス➡ヘビーユーザーに変える
- ECサイト、チラシ、店舗、SNSと同時に企画キャンペーンを打つ➡クロスメディアによる囲い込みetc
成功する最大の秘訣は、常に消費者の心理を考え、企画➡販促➡結果➡改善(PDCAサイクル)を回し、トライ&エラーで改善していく事が重要です。
まとめ
