ピジョンアップデートとは?英語圏を対象とした品質向上アップデートについて解説

ピジョンアップデート

ピジョンアップデートとは、英語圏に対しておこなわれたアルゴリズムアップデートであり、WEB検索アルゴリズムとローカル検索アルゴリズムを統合することでより精度の高い検索結果を返すアップデートです。

英語圏の大手業界誌によると約24%のローカルパックが消失し、大きな影響を受けたサイトもあるようです。しかし、SEOアップデートとはいっても特別な対応をする必要はなく、常にユーザーを意識することでサイトの品質を向上させ続けることが重要です。

SEO上級コンサルタント今回は、このピジョンアップデートとSEOの関係について解説します。

 

ピジョンアップデートとは

ピジョン・アップデート(Pigeon Update)とは、2014年7月24日から英語圏で適用されているGoogleのローカル検索アルゴリズムのことです。従来のローカル検索結果の品質改善が目的とされています。

ローカル検索結果とは通常のGoogle検索結果とは別に表示される地図情報をメインとした検索結果のことです。「レストラン」や「病院」などの位置が重要となる検索ワードが対象となります。従来はローカル検索と通常検索は別々のアルゴリズムが動いていましたが、ピジョンアップデートによって統合され、より精度の高い検索結果が表示できるようになりました。

※ピジョン・アップデートにより、ローカル検索結果の品質は改善しましたが、以降も定期的にローカル検索アルゴリズムは見直しをされ、段階的に改善はされています。

※ピジョンアップデートという名称は、Google公式ではなく、米大手メディアであるSearch Engine Landにより命名されました。

参考:Google “Pigeon” Updates Local Search Algorithm With Stronger Ties To Web Search Signal

 

ピジョン・アップデートの特徴は主に次の4点です。

  • 通常検索の精度向上
  •  7パック(ローカル検索)の表示数の変更
  •  距離と場所のランキング要素
  •  英語圏にのみ適用

 

通常検索の精度向上

ローカル検索アルゴリズムと通常検索アルゴリズムが統合されたことにより、検索結果の精度が向上し、ポータルサイトのディレクトリページが高く評価されるようになりました。その結果「エリア名+飲食店名」や「エリア名+サービス名」などで検索をしたときに、店舗ページではなく検索クエリに対応したポータルサイトの一覧ページが上位表示されるようになりました。

 

7パック(ローカル検索結果)の表示数の変更

Googleのローカル検索結果には7つの枠(7パック)が表示されていましたが、ピジョンアップデートの影響により3つに減少しました(検索クエリによっては表示されなくなる)。

pigeon

画像出典:What is Google Pigeon?(Moz)

距離と場所のランキング要素

今回のアップデートにより、ローカル検索の精度が大きく向上しました。Search Engine Landによると呼び方が変わっても適切な検索結果を返すという報告があります。

The algorithm will return better results for queries that use both the conventional term for a local neighborhood and the colloquial term for the same neighborhood.
A neighborhood can be known by several different names, depending on who you’re talking to. A map-reading stranger may visit a new area and call it “Uptown,” just like his map tells him. But a local may think, “‘Uptown’? Never heard of it. We call this area ‘Trackville.’” Two names. One place. Which one is right? With the algorithm update, both are right.

引用:Everything You Need To Know About Google’s Local Algorithm, Pigeon

報告によると、トラックビル(Trackville)のことをアップタウン(Uptown、住宅街)と検索しても正しい検索結果が表示されるとあります。

 

順位下落のあった業種

Whitesparkによるとピジョンアップデートにより約24%のローカルパックが減少したという報告があります。その際に表示されなくなった用語は以下のものです。

  • mold removal(カビ除去)
  • dui lawyer、dui lawyers(飲酒運転の弁護士)
  • dui attorney、dui attorneys(飲酒運転専門の弁護士)
  •  real estate(不動産)
  • realtors(不動産業者)
  •  emergency plumber(緊急配管工)
  • commercial : painting, construction, remodeling, etc(商業:塗装、建築、リフォームなど)

localpack

画像出典:Whitespark Reports a 24% Decline in Local Packs

別の報告では、Mozが23.4%の下落を確認できたとあります。その際に消失が確認できたキーワードとしては以下のものを挙げています。

  • jet ski(ジェットスキー)
  • condos(コンドミニアム)
  • house rentals(レンタルハウス)
  • money gram(マネーグラム、送金ネットワークサービス)
  • homebrew(自家製ビール)
  • wheels(車輪、ホイール)
  • subway store locator(地下鉄店舗検索)
  • resorts(リゾート)
  • apartment rentals(アパートの賃貸)
  • custom cars(カスタムカー)
  • gardening(ガーデニング)
  • jeeps(ジープ)
  • wedding makeup(ウェディングメイク)
  • bed and breakfast(朝食付き民宿 )
  • train tickets(電車チケット)

moz

画像出典:Moz Updates Local Query Set – Revised Data Show 23.4% Drop Post Pigeon Update

 

ピジョンアップデートとベニスアップデートの違い

ピジョンアップデートもベニスアップデートもどちらもローカル検索に関するアップデートですので混合されがちです。しかし、ピジョンアップデートはWEB検索アルゴリズムとローカル検索アルゴリズムを統合することで検索結果全体の品質を向上させたことに対して、ベニスアップデートは検索者の現在位置(物理的な位置、緯度と経度)を参照してパーソナライズされた検索結果を返すという点で大きく異なります。
また、ピジョンアップデートは英語圏限定のアップデートですが、ベニスアップデートは英語圏以外にも影響しているという点でも異なります(ベニスアップデートは日本語も対象です)。

 

アルゴリズムの統合により品質を向上させたピジョンアップデート

ピジョンアップデートとベニスアップデートと比較したときの特徴は次の3点です。

  1. アルゴリズムを統合することで検索品質を向上させた
  2. ローカルパックの表示件数を7件から3件に減少させた
  3. 英語圏にのみが対象

つまり、英語圏に対して、WEB検索アルゴリズムとローカル検索アルゴリズムの統合によって検索品質を向上させたことがピジョンアップデートです。

 

位置情報を参照にパーソナライズしたベニスアップデート

ベニスアップデートはユーザーの物理的な位置情報を元に最適なローカル検索結果を返すという点でピジョンアップデートと異なります。単に「レストラン」と検索した場合には、自分の位置情報を参照に、近くにあるレストランを表示するはずです。これはベニスアップデートの恩恵です。また、日本語も対象になっているという点でも異なります。

※厳密にいえば、ベニスアップデートの対象に日本語圏が入っているというGoogle公式の発表はありません。しかし、英語圏のローカル検索の動きと日本語圏のローカル検索の動きは非常に近しいものがあり、業界の有志により事実上、ベニスアップデートと同様の措置が取られたことが確認できています。

 

ピジョンアップデート以降のSEO対策

ピジョンアップデートにより、約24%のローカル検索が失われましたので一部のWEBサイトのトラフィックには大きな影響を及ぼしたことが推測されます。しかし、ピジョンアップデートがおこなわれたからといって、特別なSEO対策、またはMEO対策を施す必要はありません。

通常のMEO対策(ローカルSEO対策)を施すことで検索トラフィックユーザーにリーチすることができます(特にGoogleビジネスプロフィールは是非登録してください)が、これはピジョンアップデートの以前から何も変わりません。また、ピジョンアップデートの対象に日本語圏が入っていないことも対策をする必要がないことを意味しています。

しかし、ユーザーファーストを意識することはGoogle対策という意味では常に正しく、改善を繰り返す必要があります。あくまで、「ピジョンアップデートに対するSEO対策は不要」ということであり、SEO対策を怠ってよい理由にはなりません。

まとめ

SEO上級コンサルタントピジョンアップデートは英語圏のローカル検索に大きな影響を及ぼしたアップデートです。日本語圏には影響がありませんので、特別な対応は必要ありません。しかし、ピジョンアップデートに限らず、コアアルゴリズムアップデートはGoogleの考えを色濃く反映していることが多く、現時点で自分たちに関係がなくても将来的にはわかりません。重要なことはGoogle対策をすることではなく、ユーザーに対してどのように情報提供ができるのかを考え、実施することです。そうすることで必然的にGoogleに高く評価されるサイトが完成します。

 

 

この記事の監修者

上級SEOコンサルタント

上級SEOコンサルタント 坂口 直樹

新潟大学大学院を卒業後、事業会社で10年働く間にSEOに出会う。自身でサイトを多数立ち上げ、実験と検証を繰り返しながらSEOを研究。お金に変えることを目的とはせず、ユーザーに何が有益かを問い続け改良を繰り返すうち、「インターネット上の真実ではない情報を正してユーザーのためになる情報を発信する」という天啓を得る。現在は東京SEOメーカーの上級SEOアドバイザーとしてアサイン。

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