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フルファネルマーケティングの基本!重要性と実践手順など解説

フルファネルマーケティングの基本!重要性と実践手順など解説折角、多くの投資をおこない集客しても、顧客の88.05%は注文の購入にまでいたらなかったとStatistaが発表しています。その理由の1つは、多くの企業がいまだに顧客を1つのマス(集団)として捉えアプローチしていることが原因です。つまり、フルファネルマーケティングの視点が欠如しているのです。

 

amano_portraitそこで、今回は各ステージに存在する顧客に最適化したアプローチをとるフルファネルマーケティングの基本から実践手順など詳しくお伝えします。フルファネルマーケティングを取り入れ、より高いコンバージョン率や収益率を実現してください。

 

SEOコンサルティング

フルファネルマーケティングとは

フルファネルマーケティングとは、ファネルの各ステージに対して、最適な働きかけをする手法のことです。このことについて詳しくお伝えするために、ますは次の図を確認してください。この図は顧客をトップ・ミドル・ボトムの3つのステージに分けたマーケティングファネルです。

 

顧客をトップ・ミドル・ボトムの3つのステージに分けたマーケティングファネル

 

例えば、SEO業界を例にとればトップ・オブ・ファネル(TOFU)のステージにいる顧客は、SEOというものについてまだ認知していない層のことを指します。そのため、このステージにいる顧客に働きかけるには、SEOといった専門用語を使うのではなく「検索エンジンでトップ10に入るための方法」などのような容易な言葉を使ったコンテンツを用意してアプローチするのが最適です。

 

また、ミドル・オブ・ファネル(MOFU)のステージにいる顧客は、SEOという言葉をすでに知っているものの、自社がSEO集客を成功させるために、何に取り組むべきかハッキリと自覚できていない可能性があります。この場合、SEOに取り組むための具体的な手法、例えば「SEOで競合調査をする方法」などを解説したコンテンツを用意してアプローチするのが妥当です。

 

そして、ボトム・オブ・ファネル(BOFU)のステージにいる顧客は、自社がSEOの何に取り組むべきかをすでに把握しており、どのSEO会社と契約すべきか比較・検討している段階です。このステージの顧客に働きかけるには、自社のメリットや他社とのサービスを比較したコンテンツを用意してアプローチするのが適切です。例えば「A社が選ばれる7つの理由」などのコンテンツは、このステージにいる顧客に最適な資料となるはずです。

 

このように、フルマーケティングファネルは、顧客がどのステージにいるのかによってアプローチの仕方を変え、全体最適化を目指したマーケティング手法です。

 

参考ページ:How to Build a Full-Funnel Marketing Strategy – ahrefs

 

なぜフルファネルマーケティングが重要なのか?

現代のデジタルマーケティングにおいてフルファネルマーケティングは、重要な戦略の1つです。ここでは、その理由について詳しくお伝えします。理由を理解しておくことで、フルファネルマーケティングの実行段階に移ったとき、適切な対応ができるはずです。

 

広告単価が高騰している

フルファネルマーケティングが重要な理由の1つは、WEB広告のコストが上昇していることです。

 

これまで多くのマーケターは、今すぐ購入する意欲がある顧客層(ファネルのボトム)に焦点をあててきました。しかし、このターゲット層はボリューム(人数)が限られているため、顧客獲得単価は上昇する一方です。

 

そのため、ファネルのミドルやトップのターゲットにも目を向けることで、より多くの潜在顧客にアプローチし、マーケティングの費用対効果を高めることができます。

 

参考ページ:企業がフルファネルマーケティング戦略を採るべき理由 – McKinsey & Company

 

顧客が多様化している

2つ目の理由は、顧客が多様化しているためです。情報に敏感で自社の業界について豊富な知識を持つ顧客もいれば、そのような業界が存在していることから知らない顧客もいます。

 

そのため、従来のように見込み客を一つの大きなマス(集団)として捉え、画一的なアプローチをおこなっていたのでは、多くの見込み客を取りこぼしてしまう可能性が高いです。フルファネルマーケティングを活用すれば、異なる知識やニーズを持つ顧客に対して適切なアプローチが可能となり、集客できる顧客を大幅に伸ばすことができます。

 

参考ページ:What Is a Full-Funnel Marketing Strategy and Why Use It? – MNTN

 

効果的なリソース配分ができる

3つ目の理由は、フルファネルマーケティングは全体を俯瞰して見ることができ、効果的なリソース配分ができるからです。どのステージにリソースを割けば、マーケティング全体が効果的になるのかを判断しやすいです。

 

例えば、ボトムのステージにいる顧客の集客がうまくいっていたとしても、これ以上、予算をそこに割くよりはミドルやトップのステージの顧客獲得に注力する方が、顧客獲得単価が下がる可能性があります。このように、ファネル全体を俯瞰してリソースの配分を調整できるため、最終的にはマーケティング全体の効率化を図ることができます。

 

フルファネルマーケティングを実践する5つのステップ

フルファネルマーケティングを実践するための5つのステップについて詳しく解説します。各ステップを理解し、適切に実行することで、マーケティング効果を最大化し、最終的なコンバージョン率や収益を高めることができます。

 

Step1.ペルソナを設定する

最初は、ペルソナを設定してください。ペルソナとは、ターゲットとする顧客の典型的なプロフィールを具体的に描いたものです。ペルソナを設定することで、顧客のニーズ、行動、目標、課題などに対してイメージが膨らみ、その後のステップを実行しやすくなります。ペルソナ設定は、フルファネルマーケティング戦略を考える際の基盤となるので、時間をかけて取り組んでください。

 

参考ページ:ペルソナとは?マーケティングに必要な理由と設定方法を解説

 

Step2.カスタマージャーニーを考える

ペルソナを設定したあとは、カスタマージャーニーを作ります。カスタマージャーニーは、顧客が業界や自社との接点を持つ各ステージを詳細にマップ化したものです。カスタマージャーニーを作成する際は、顧客が各タッチポイントでどういった行動をとり、どのような感情を抱くのかを分析します。これにより、顧客体験を最適化するための施策を検討しやすくなります。

 

参考ページ:カスタマージャーニーとは?基本概念からメリットや重要性など解説

 

Step3.マーケティングチャネルを選択する

次のステップは、最適なマーケティングチャネルを選択することです。ファネルの各ステージにいる顧客に効果的にアプローチするため、最適なチャネルを検討します。

 

例えば、トップステージの顧客は、まだ認知が十分ではないため、SNSや動画広告などが有効な可能性があります。これらのチャネルを通じて、まずは自社の認知を広げてください。一方、ボトム段階にいる顧客はさまざまな企業を比較・検討しているため、メールマーケティングやコンテンツマーケティングが効果的です。このように、ファネルの各ステージに合わせて効果的なチャネルでアプローチします。

 

Step4.KPIを設定する

次に効果を測定するためのKPIを設定します。KPIを設定することで、各チャネルがマーケティング目標にどの程度貢献しているかを定量的に評価することができるからです。考えられるKPIとしては、SEOチャネルならオーガニックトラフィックや検索エンジンランキングの向上などが該当します。

 

参考ページ:KPIとは?KGI、KSF、OKIとの違いとKPIマネジメントの方法や達成までの手順を解説

 

Step5.パフォーマンスの計測

最後は、パフォーマンスの計測を開始します。定期的に数値を計測し、パフォーマンスを改善することで、各マーケティングチャネルや戦略の効果を最大化できます。計測の結果、期待通りの成果がえられない場合は、戦略の見直しや調整をおこない、改善策を講じることが必要です。例えば、マーケティングの投資費用を見直したり、チャネルを変更したりすることなどが考えられます。

 

フルファネルマーケティングのよくある質問

ここでは、フルファネルマーケティングのよくある質問についてお答えします。ここでお伝えする細かい点まで含めて理解しておくことで、よりスムーズに実践に移せます。
 

Q:施策を実行するのに必要なツールは何ですか?

Answer)フルファネルマーケティングを実践するには、顧客の行動を可視化し分析するツールなどが必要です。主なものは次の通りです。

 

CRM(顧客関係管理)
CRMシステムは、顧客情報を一元管理し、企業と顧客の関係を強化するために必要です。フルファネルマーケティングにおいては必須といえます。これで顧客の行動履歴や購買履歴を把握できるので、各ステージで適切な対応が可能になります。

 

参考ページ:CRMとは?顧客管理システムについて解説!おすすめのCRMもご紹介

 

分析ツール
Google Analyticsなどの分析ツールは、WEBサイトのトラフィックやユーザー行動、コンバージョン率などをリアルタイムで把握し、各ステージでのパフォーマンスを評価・改善するのに役立ちます。

 

参考ページ:GA4(Google Analytics 4)とは?グーグルアナリティクス4の設定方法や旧GAとの違い等

 

コンテンツ管理システム(CMS)
フルファネルマーケティングでは顧客のステージに合わせたブログ記事やランディングページを用意する必要があります。そういったコンテンツを管理するためには、自社で管理できるCMSがあると役立ちます。

 

参考ページ:CMSとは?CMSの種類とSEO的に使うと良いメリットを解説

 

A/Bテストツール
A/Bテストツールは、ランディングページやメールキャンペーンの異なるバージョンをテストし、より効果的なものを特定するために使用されます。コンバージョン率を改善することは、フルファネルマーケティングにおいても重要な施策です。

 

参考ページ:ABテストとは?ABテストを実施するメリットやツールについて解説

 

ソーシャルメディア管理ツール
ソーシャルメディア管理ツールは、複数のSNSアカウントを一元管理し、投稿スケジュールの管理やフォロワー分析をおこなうのに役立ちます。これにより、トップ段階の顧客に対して効果的にアプローチできているかどうか判断することができます。

 

参考ページ:ソーシャルメディアマーケティングの種類や施策、成功事例3選を紹介

 

Q:SEOはフルファネルマーケティングに役立ちますか?

Answer)フルファネルマーケティングを実践する際に、SEOを考えたオウンドメディアの運用は非常に効果的なアプローチといえます。例えば、トップのステージにいる顧客には、より入門者向けのコンテンツを提供することができます。一方、ボトムの顧客には専門的な記事を提供することができます。このように、顧客のステージに合わせてコンテンツを変化させれば、どのターゲット層に対しても効果的にアプローチできます。SEOとフルファネルマーケティングは非常に相性が良いといえます。

 

Q:カスタマージャーニーとの違いは?

Answer)カスタマージャーニーは、フルファネルマーケティングとよく似た概念です。どちらも顧客の購買プロセスを最適化するために用いられる概念ですが、フルファネルマーケティングはどちらかというと企業側の視点で使うことが多いです。一方、カスタマージャーニーは顧客視点で購買プロセス全体を分析したり、改善したりする際に用います。

 

 

まとめ

amano_portrait年々顧客の多様化が進み、ボトム層の獲得単価も上昇しています。こうした背景から、フルファネルマーケティングの実践が今後のマーケティングの成功を左右します。実践する際にはまず、ペルソナを設定が重要です。ペルソナを設定することで、顧客ニーズなどを具体的に理解でき、各ファネルのステージで適切なメッセージやコンテンツを提供できます。その後、カスタマージャーニーや適切なマーケティングチャネルの選択などに移るようにしてください。今回お伝えしたフルファネルマーケティングの5つのステップを前から順番に取り組むことで、各ステージの顧客に対して最適化した施策を計画・実行できるようになります。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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