ユニークユーザー(UU)とは?重要性や調べ方、増やす方法など
サイト運営をする方なら、一度は「ユニークユーザー(UU)」という言葉を聞いたことがあるはずです。ユニークユーザーとは、一定期間内にサイトを訪問したうち、重複を排除したユーザー数を指しています。正確なサイト訪問者数を指す指標として、重宝されています。

UU(ユニークユーザー)とは
ユニークユーザー(UU)とは、一定期間内にサイト訪問したうち、重複を排除したユーザー数を指します。同じユーザーが一定期間で2回以上訪問したとしても、UU数は1となります。
たとえば3人のユーザーが、一定期間内で以下のような行動を取ったとします。
- ユーザー①:Aサイトのページ→Bサイトのページ→Cサイトのページ
- ユーザー②:Bサイトのページ→Cサイトのページ→Bサイトのページ
このとき、AサイトとCサイトのユニークユーザー数は1、Bサイトは2となります。Bサイトについては、3回訪問されているので3人がユーザー数と捉えられる恐れがありますが、ユニークユーザーは同一のユーザーを排除するため、正確な訪問人数を分析できます。
UU(ユニークユーザー)と混同されやすい用語
サイト分析において、ユニークユーザーとよく混同されやすい用語があります。それは、以下のような用語です。
- アクティブユーザー(AU)
- ページビュー(PV)
- セッション
意味の違いを知らないと間違ってサイトを捉えてしまう可能性があるので、この機会にぜひ覚えてください。
アクティブユーザー(AU)
ユニークユーザーと非常に似ている用語に「アクティブユーザー」があります。実はこの「アクティブユーザー」と「ユニークユーザー」は、ほとんど同じ意味を指しています。実際にGoogleアナリティクス上では、両者は同じ概念として捉えられています。
違いは、計測する対象期間が「一定期間」か「特定の期間」かによるものです。
- ユニークユーザー:一定期間
- アクティブユーザー:特定の期間(1週間、1ヶ月など指摘できる)
しかしGoogleアナリティクスでは、両者を区別せずに使っているため「アクティブユーザーとユニークユーザーは同じ」と考えて問題ありません。
ページビュー(PV)
ページビューとは、ページが表示された回数を表します。ユニークユーザーとの違いとして、PVは同じユーザーが閲覧した回数もすべて計測している点です。
以下のようなユーザーの行動を例に、PVの計測について紹介します。
- ユーザー①:Aサイトのページ→Bサイトのページ→Cサイトのページ
- ユーザー②:Bサイトのページ→Cサイトのページ→Bサイトのページ
このとき、Bサイトのユニークユーザー数は2ですが、Bサイトは合計で3回表示されているので3です。同様にAサイトのPV数は1、CサイトのPV数は2です。
このようにPV数はページの総表示回数を表しているので、単純なページの閲覧数、いわば人気度合いを測る指標として重宝されています。
セッション数
セッション数は、ユーザーがサイトに訪問した数を表します。ユニークユーザーとの違いは、セッションは閲覧してから離脱するまでを1と数える点です。これだけではわかりづらいので、以下の例を使って説明します。
- ユーザー①:Aサイトのページ→Bサイトのページ→Cサイトのページ
- ユーザー②:Bサイトのページ→Cサイトのページ→Bサイトのページ
このとき、Bサイトはユニークユーザー数が2ですが、セッション数は3です。ユーザー②は一度Bサイトを訪問してから一度離脱し、再度閲覧しています。セッションは閲覧から離脱までを1セッションで計測するため、ユーザー②のセッション数は2、合計で3となるのです。
この違いはやや複雑ですが、どちらもサイト運営で重要な指標なので、ぜひ違いを覚えておいてください。
UU(ユニークユーザー)の重要性
ユニークユーザーはしばしば、重要性の高い指標として語られることが多くなっています。なぜそれほど、ユニークユーザー数は重要な指標なのでしょうか?その理由を2つ紹介します。
- 正確なサイト訪問者数を測れる
- UU数の増加=幅広いユーザーにアプローチできている
正確なサイト訪問者数を測れる
ユニークユーザーは、一定期間内に閲覧した重複ユーザーを排除しているため、正確なサイト訪問者を測れる指標です。サイト運営ではしばしばPV数のみでサイトの強さをアピールしている方も多いですが、これだけでは不十分です。
たとえばPV数が増加していても、同じユーザーが何度も閲覧しているだけかもしれません。新規ユーザーを獲得し続けられているかは、ユニークユーザーを見ることで把握できます。
サイト運営の大きなメリットは、オフラインでは比較にならないほどの、幅広い地域や年齢層のユーザーにアプローチできる点です。そのため、単にPV数が増えたからそれでいいのではなく、正確なサイト訪問者数を測れるユニークユーザーも同時に分析したい指標です。
UU数の増加=幅広いユーザーにアプローチできている
ユニークユーザー数の増加は、幅広いユーザーにアプローチできていることを意味します。なぜなら、同一ユーザーを排除しているので、ユニークユーザー数の増加が新たな見込み客の獲得に直結しているからです。
新規ユーザーにどれだけアプローチできているかを知りたいときは、過去と現在のユニークユーザー数の増減を確認してください。特にコンテンツSEOは、潜在顧客をコンバージョンまでつなげる手法なので、ユニークユーザー数の増加が非常に大切になります。
ユーザーの「新規ユーザー」と「リピーター」の違い
Googleアナリティクス上では、ユーザーは「New Visitor(新規ユーザー)」と「Returning Visitor(リピーター)」の2つに分類できます。このユーザーの分類は、ぜひ理解しておいてください。
New Visitor(新規ユーザー)
過去2年以内にサイトを訪問したことのないユーザーを「New Visitor(新規ユーザー)」と言います。Googleアナリティクス上では、一定期間にNew Visitorのセッション数が表示されます。
Returning Visitor(リピーター)
過去2年以内にサイトを訪問したことがあるユーザーを「Returning Visitor(リピーター)」と言います。Googleアナリティクス上では、一定期間にReturning Visitorのセッション数が表示されます。
UU(ユニークユーザー)はどうやって同一ユーザーを排除しているのか
ユニークユーザーは、一定期間内にサイトを訪問した数のうち、同一ユーザーを排除しています。ここで疑問になるのは、どのようにして同一ユーザーを排除しているのかという点です。
ユーザーを識別する方法として、以下の3つのやり方があります。
- IPアドレス
- Cookie
- ホスト名
上記の3つの方法によってどのユーザーがサイトを閲覧しているのかを識別しています。ちなみに、Googleアナリティクスがユーザーを識別しているのは、2の「Cookie」です。
たとえば1人が2台のパソコンを使っていて、どちらも同じアカウントのブラウザを使用している場合、Googleアナリティクス上では同一ユーザーとして計測されます。
UU(ユニークユーザー)をGoogleアナリティクスで確認する方法
ユニークユーザーをGoogleアナリティクスで確認する方法を、以下の2つの手順にわけて紹介します。
サイト全体のUU数
サイト全体のユニークユーザー数を確認する方法が、以下の通りです。
- 「オーディエンス」→「概要 」を選び「ユーザーサマリー」を表示する
- サイト全体のUU数を確認できる
- 右上のセレクトボックスから、データの期間も自由に選択できる
ページごとのUU数
ページごとのユニークユーザー数をGoogleアナリティクスで確認する手順は、以下の通りです。

- 「カスタム」→「カスタムレポート 」を選ぶ
- 「新しいカスタムレポート 」を選び、カスタムレポート作成画面に遷移する
- 「指標を追加」を選ぶ
- 「よく使われるディメンションと指標」→「『ユーザー』または『他のディメンション』」→「ユーザー」→「ユーザー」を選ぶ
- 「ディメンションを追加」を選ぶ
- 「よく使われるディメンションと指標」→「『ページ』または『他のディメンション』」→「行動」→「ページ」を選ぶ
- 「保存」をクリック
- 指標を「ユーザー」、ディメンションを「ページ」にすると、ページごとのユーザー数を確認できる
UU(ユニークユーザー)数はどうやって増やすのか?
ユニークユーザー数を増加させるには、露出を増やすことが大切です。ユニークユーザー数の増加は、そのまま新規ユーザー数の獲得を意味します。
そこで、ユニークユーザー数を増やすための露出の方法を5つ紹介します。
- 良質なコンテンツを公開する
- 被リンクを獲得してドメインパワーを上げる
- SNSを運用する
- SNS広告を出稿する
- Web広告を出稿する
良質なコンテンツを公開する
自然検索からの流入を増やしたければ、ユーザーの悩みを解決する良質なコンテンツ作りが不可欠です。なぜなら、検索ユーザーの悩みを的確に解決するコンテンツこそが、検索結果の上位に表示されるからです。
自然検索からのページへの流入を目的とした施策を「SEO(検索エンジン最適化)」と言います。検索キーワードを入力するユーザーには「情報を知りたい」「商品を買いたい」のような「検索意図」があります。
この検索意図を的確に解決しているページが、キーワードごとに検索結果の上位に表示されます。上位表示されるページが増えれば検索ユーザーを獲得できるので、ユニークユーザー数の増加につながるのです。
関連記事: SEOにおける検索意図の重要性!調べ方から利用方法まで
被リンクを獲得してドメインパワーを上げる
SEOで検索結果の上位にページを表示させるには、検索意図を解決するコンテンツ以外にも「被リンク」が非常に重要です。被リンクとは、外部のサイトに貼られた、自社サイトのリンクを指します。
なぜ被リンクが重要かと言うと、外部リンクの質や数によってGoogleはサイトを評価し、検索順位を決めているからです。信頼性の高いサイトや、著名人のページなどに貼られた外部リンクを獲得するほど、自社サイトの評価も高まっていきます。
被リンクを獲得するには、以下のような施策を実行してみてください。
- 共感や納得の生むコンテンツを作る
- 自社にしかい出せない価値の高い情報を提供する
- 取材記事を作って、相手のサイトにリンクを貼ってもらう など
被リンクはSEOの根幹とも言えるほど重要なものなので、コンテンツ作りの際に上記の点はぜひ意識してみてください。
関連記事: SEO外部対策 被リンクとは何か。被リンク効果と獲得方法を解説
SNSを運用する
サイトの露出を増やす方法は、SEOだけではありません。SNSを使って認知を獲得するのも、現代の主流な方法です。若い年齢層だけでなく、40〜50代のユーザーもSNSを使って積極的に情報を収集しています。
SNSは、基本無料で運用できるのが大きなメリットです。自社サイトのコンテンツを無料でSNSでも宣伝できます。そのためコンテンツを公開するごとに、ぜひSNSでも紹介してみてください。特にTwitterとFacebookは、公開したコンテンツを紹介するのに適した媒体です。
ただし、ただ宣伝するためだけにSNSを運用しても、効果は大きくありません。SNSではPRだけでなく、ユーザーに役立つ情報を投稿したり、クーポンを配布したりする工夫も必要になってきます。
関連記事: SNS運用のメリットは?企業に合ったSNSや運用の注意点など
SNS広告を出稿する
SNS運用以外にも、SNSに広告を出稿する方法もあります。SNS広告には、ターゲティング機能が優れている特徴があります。ピンポイントにターゲットに訴求したい場合は、ぜひSNS広告を使ってみてください。
Web広告を出稿する
インターネット上に広告を出稿することで、露出を増やす方法もあります。代表的なWeb広告は「検索連動型広告(リスティング広告)」と「ディスプレイ広告」です。
- 検索連動型広告(リスティング広告)…GoogleやYahoo!などの検索結果の最上部に表示される広告。キーワードごとに広告を出稿できるため、ある程度のユーザーの目的は明確であり、コンバージョン率が高くなりやすい
- ディスプレイ広告…インターネットやアプリ上の広告枠に表示される広告。ユーザーの興味関心に基づき表示されるので、的確にターゲティングできる
Web広告は基本「1クリック=○○円」というクリック課金制を採用しています。予算や期間を決めて自由に広告を出稿できるので、露出を増やしてユニークユーザーを増やしたいサイト運営者は、ぜひWeb広告も検討してみてください。
まとめ
