Ahrefsとは?使い方から注意点まで徹底解説
SEO対策を行う際にはさまざまなツールを活用しているかと思いますが、中でもAhrefsというツールは外部分析に大いに活用できる多機能ツールです。
Ahrefsは、外部対策の一つである被リンク調査を行えるツールとして有名ですが、実際にはコンテンツやキーワード調査までSEO対策全般を行うことができます。

Ahrefsとは?
Ahrefsとは、自社サイトだけでなく競合サイトも分析できるSEOツールです。Ahrefsはシンガポールやウクライナで開発されているツールですが、日本語対応も進んでいるため日本国内に多くのユーザーを抱えています。
被リンク調査ツールとして有名ではありますが、実際にはさらに多くの機能を搭載しておりSEO対策全般をカバーすることができます。
Ahrefsを活用する際には、具体的にどのような機能があるのかを理解して、サイト分析に役立てられるようにすることが重要です。
Ahrefsの主な機能
主に3つの機能がありり、サイト全体をさらに掘り下げてコンテンツとキーワード単位で分析することができます。ここでは、それぞれがどのような機能なのかを解説していきます。
サイトエクスプローラー
主に競合サイトを調査をするための機能で、URLやドメイン単位で分析したいサイトのデータを得ることができます。
Ahrefsの中でもメイン機能であり、流入キーワード、リスティングキーワードなどのSEO対策に必要なデータを取得できるため、競合分析だけでなく自社分析にも大いに役立てられます。
コンテンツエクスプローラー
コンテンツ分析に特化した機能で、自社の業界や分野で成果を上げているコンテンツを発見し、評価が高い要因を分析してくれるため自社のコンテンツ制作に役立てることができます。
中でも、需要が拡大しているソーシャルメディアの情報が得られるという特徴があり、SNSでもっとも共有されている関連コンテンツが表示されるなど、SNSに力を入れている企業には欠かせない機能です。
また、そのコンテンツが獲得している被リンクなども確認できるため、被リンク調査にも活用できます。
キーワードエクスプローラー
キーワードの検索ボリュームや難易度など、検索したキーワードに関するさまざまなデータを取得できます。
また、キーワード調査だけではなくキーワードのアイデアを出してくれるため、目的に合わせた理想のキーワードを知ることができます。そのキーワードで上位表示するための難易度を分析し、得られる推定トラフィックを計算してくれるなど高度な機能も備わっています。
リスティング広告で使用するキーワードの調査も可能で、リスティング広告運用にも活用できる便利な機能です。
コンテンツ制作や広告運用の際に重要となるキーワード選定ですが、選定の仕方によってはうまく成果を出せない場合もあります。
そのため、Ahrefsは効果的なキーワード選定を行うためにも欠かせないツールとなるでしょう。
サイトエクスプローラーの使い方

Ahrefsの中でもメイン機能であり、自社や他社問わずあらゆるサイトの分析を行うことができます。
画面の見方
分析したいURLを入力し、解析する範囲を選択するだけでデータを取得できます。URLを入力すると概要画面に遷移し、次の項目を確認できます。
- Ahrefsランク
- URとDR
- 被リンク
- 参照ドメイン
- Organicキーワード
- Organicトラフィック
- トラフィックの価値
サイトエクスプローラで調査できること
SEOの外部対策である被リンク調査に活用されるケースが多いですが、それ以外にもさまざまなサイトデータを取得できます。
トラフィック調査
他社サイトの正確なオーガニック総数はGoogleアナリティクスからでないと確認できませんが、Ahrefsを活用することで月間トラフィック数の目安を知ることができます。
Ahrefsは、アメリカだけでも1億5千万ものキーワードを監視しており、これに加えて150カ国以上でキーワードの監視を行っているため、オーガニック検索流入の正確なデータ取得に十分なデータを網羅していると言えます。
競合サイトの数字やどのキーワードでランク付けされているか、どのページが最も検索経由のトラフィックが多いかを確認することで、どのような戦略でSEO対策を行っているのかなどを把握できるようになります。
被リンク調査
被リンク獲得総数だけでなく、被リンク先のアンカーテキストとリンク先のURLを知ることができるため、被リンク先のページを見て自社サイトの外部対策に役立てることができます。
Ahrefsは、14兆以上と世界最大級のライブ被リンクインデックスがあるため、被リンク調査を行うには最適なツールと言えるでしょう。
発リンク調査
競合サイトの発リンク先を知ることもできるため、自社サイトの被リンク獲得に役立てることができるでしょう。
また、リンク切れも確認できるため、自社サイトの被リンク分析にも利用できます。
有料検索広告調査
クリック型広告(PPC広告)を出している場合には、キーワードの動きや上位5件の広告を見ることができるため、自社の広告運用にも役立てられます。
トップ5のキーワードやランディングページも確認でき、他社サイトが注力しているキーワードや戦略を知ることができます。
キーワード調査
他社サイトが獲得しているキーワードを把握できるようになります。検ボリュームでソートをかけてCSVファイルにすることで、自社サイトのコンテンツ制作に役立てられます。
また、自然検索での検索順位も確認できるため、競合サイトの弱みを探ることもできるでしょう。
コンテンツエクスプローラーの使い方

近年重要度が増しているSNSに関連する情報を得ることができるため、SNS運用をしている場合には必須となる機能の一つと言っても良いでしょう。
では、早速その使い方やできることについて解説していきます。
画面の見方
検索したいキーワードを入力するだけで、ソーシャルメディアで最も共有されている関連するコンテンツが表示されます。
コンテンツエクスプローラーでは、主に次の項目を確認できます。
- DR
- 参照ドメイン
- Organicトラフィック
- トラフィックの価値
- SNSのシェア
各SNSのシェア数はランキング形式で表示され、投稿日や言語、Organicトラフィック、単語数などさまざまな項目でフィルタリングできるようになっています。
コンテンツエクスプローラでできること
SNSを活用したマーケティングが普及していることから、SNSを含むさまざまなデータを取得して分析する必要性が高まっています。どのようなことができるかを理解し、自社のWebマーケティングに活用してみましょう。
トピックに関連した人気記事を検索
Organicトラフィックや参照ドメイン、トラフィックの価値など、トピックに関連しや最も人気のある記事を検索してくれます。これを活用する
ことにより、自社のSEO戦略を行う際の参考にすべきコンテンツを見つけられるでしょう。
検索の絞り込み
高度な検索演算子をサポートしており、 適切な組み合わせによりリンク構築の見通しや競争の少ないトピック、パートナーシップの機会などを簡単に見つけることができます。
また、著者や公開日などの12タイプもの条件から絞り込んで必要な情報やコンテンツの検索が可能となります。
コンテンツ調査
インラインチャートを使用すると、ページの被リンクやOrganicトラフィックの変化を確認でき、コンテンツのあらゆる部分を深く掘り下げることができます。
このトラフィックの変化は、過去のトラフィックだけでなく未来のトラフックを予測して増加もしくは減少するかを表示してくれるため、どのようなコンテンツが伸びる傾向にあるかを把握できるようになります。
リンク調査
リンク切れフィルタと参照ドメインフィルタを組み合わせることで、特定のトピックにおけるリンク切れ状態の被リンクを探すことができます。
また、競合サイトへの被リンクがあり自社サイトに被リンクがないサイトを調査できるため、自社の外部施策にも役立てられます。
キーワードエクスプローラーの使い方

コンテンツ制作に欠かせないキーワード選定に役立つ便利な機能で、主にキーワードの調査やキーワードアイデアを出してくれます。
選定するキーワードによって、トラフィック数も大きく変わるため効果的なコンテンツ作成を行うためにも是非活用したい機能です。
画面の見方
検索したいキーワードを入力するだけで、次のような情報を得ることができます。
- キーワード難易度
- 検索ボリューム
- ページをクリックした/しなかったユーザーのパーセンテージ
- リターンレート
- 検索結果でのクリック率
- クリック数
- リスティング広告を出稿した場合のクリック単価
- 有料広告と自然検索結果のパーセンテージ
コンマで区切ることで複数のキーワードを同時に検索できます。また、10種類の検索エンジンのキーワード情報を取得できるため、自社で利用している検索エンジンに合わせて調査を行うことができます。
キーワードエクスプローラでできること
キーワード調査を行う際に必要なさまざまなデータを取得できるため、キーワード選定のを行う際に活用したいツールの一つです。ここでは、具体的にどのようなことができるのかを詳しく解説していきます。
複数の検索エンジンからキーワード候補を取得
異なる10個の検索エンジンに対応しており、各検索エンジンでの検索ボリュームを確認できます。
対応している検索エンジンは次の10種類です。
- YouTube
- Amazon
- Bing
- Yahoo
- Yandex (ロシア)
- Baidu (中国)
- Daum (韓国)
- Naver (韓国)
- Seznam (チェコ)
キーワード検索をする際に対象の検索エンジンを選択することで、選択した検索エンジンでのデータが表示されます。
キーワードのデータ調査
キーワードのトラフィックポテンシャルやランキング履歴などさまざまなデータを調査できます。
トラフィックポテンシャルを参考にすることで、より効果のだしやすいキーワードを選定できます。また、過去のランキングを確認することで、Googleに評価されやすページの傾向を知ることに繋がります。
関連キーワードの調査
コンテンツ制作を行う際には、対策キーワード以外にも関連するキーワードを把握しておくことが重要です。Ahrefsでは、関連キーワードに対して次のような指標も確認できます。
- キーワード難易度
- 検索ボリューム
- クリック数
- リターンレート など
検索ボリュームで絞り込むことで、ロングテールキーワードを見つけることもできます。
検索結果の調査
検索したキーワードで表示される検索結果を確認ツールは他にもたくさんありますが、Ahrefsでは同時にさまざまなデータを取得できます。
たとえば、被リンクの総数や月間Organicトラフィックなど、検討しているキーワードの競合コンテンツを把握する際に役に立つでしょう。
キーワードの優先順位付け
フィルタで複数の条件を組み合わせることで、自社に最適なキーワードを優先順位を付けて表示させられるようになります。
より効果的なコンテンツ制作を行うためには、自社サイトに必要なものに絞って選定することが重要です。
Ahrefsを使用する際の注意点
Ahrefsを使用する際には、注意しておくべき点もあります。ここでは、ツールを使用時の注意点について解説していきます。
あくまでもAhrefsの独自基準である
SEO対策に役立つさまざまな情報を取得できるツールですが、あくまでもAhrefs独自の基準であるということを理解しておくことが重要です。そのため、Ahrefsでの評価が高くても、Googleの検索結果の上位に表示されるとは限りません。
特に被リンク分析で参考とされるUR・DRやキーワード難易度は、あくまで独自指標となるためデータや情報を参考にしながらも実際にそのサイトやコンテンツを確認する必要があります。
サイト分析を行う際には偏った分析や調査結果にならないよう、複数のツールを活用すると良いでしょう。
Googleのクローラと必ずしも同じ挙動ではない
もう一つ注意しなければいけないのが、Googleのクローラーと同期しているわけではないということです。Googleのクローラが辿っていても、Ahrefsのクローラが辿っていなければ、Googleサーチコンソールで表示される被リンクデータとズレが生じる可能性があります。
Ahrefsでは、被リンクデータを14兆、ページURLを1.8兆以上と保有しているデータ量も膨大なため精度の高い分析は可能です。しかし、検索結果でのランキングを行うGoogleと必ずしも同じ挙動ではないことを理解しておくことが重要です。
このように、Ahrefsを使用する際にはこれらの注意点を充分に理解した上でサイト分析に活用することが大切です。
まとめ
