水族館のWEB集客と検索されるSEOキーワードについて解説
2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響で、水族館の入館者が大きく減りました。しかし、2024年には、コロナ禍以前の水準に戻っています。
実際に、2023年から2024年にかけては、名古屋港水族館が歴代2位の入館者数を記録した、沖縄美ら海水族館の入館者数が累計6,000万人を達成したなど、水族館業界では明るいニュースが続いています。
こうした背景から、水族館としては、集客を強化する時期に差し掛かったといえます。そこで、WEB施策の軸となるSEO対策が注目を集めています。
動物施設のSEO対策 | |
動物園 | 水族館 |
業種別 | – |

水族館がSEO対策すべき理由
近年の水族館の利用者数は、好調に推移しています。とくに、コロナ禍で鈍化した客足が戻ったタイミングであることを考慮すると、SEO対策で集客強化を図るべきといえます。
近年では、水族館の入館者数が好調に推移している
国内最大級の年間入館者数を誇る、沖縄美ら海水族館が公表する年報によると、近年では水族館の利用者数が好調に推移しているとのことです。
年度 | 沖縄美ら海水族館の入館者数 |
2019年度 | 332万18人 |
2020年度 | 60万2,503人 |
2021年度 | 62万116人 |
2022年度 | 216万4,514人 |
2023年度 | 295万6,092人 |
2024年度 | 343万8,536人 |
※本表のデータは、沖縄美ら海水族館年報を参考にし、東京SEOメーカーが集計したもの
データの推移をみると、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年度から2021年度にかけて、沖縄美ら海水族館の入館者数が大きく割れていることがわかります。しかし、2022年度以降は、外出規制の緩和とともに客足が戻りはじめ、2024年度には、コロナ禍以前の水準にまで回復しています。
水族館向けのSEOキーワードの例
水族館サイトでは、地域キーワードの設定がもっとも重要です。このほか、展示する海の生物の名前、施設の特徴や強みなどを軸にして、キーワードを鉄製してください。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは?WEB集客に成功する効果的なキーワード選定のコツなどを徹底解説!
※本項目で記載する月間検索件数は、2025年5月単体のもの。また、検索結果(SERPs)は、2025年7月調べで、原則として位置情報が東京都内のものです。
水族館の類義語や同義語
水族館とは、海の生き物を飼育し、展示する施設のことです。そして、類似施設として、水槽に水性生物を入れてレイアウトを施したアクアリウム、海岸沿いに立地する海のテーマパークのマリンパークといったものがあります。そこで、検索ユーザーは、海の生き物を鑑賞できる施設を指して、次のように検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
水族館 | 検索件数:823,000
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
アクアリウム | 検索件数:90,500
検索結果:アクアリウムの案内ページ / 解説記事 / ECページ |
マリンパーク | 検索件数:33,100
検索結果:マリンパークの案内ページ |
海洋 博物館 | 検索件数:5,400
検索結果:海洋博物館の案内ページ |
検索結果では、それぞれの施設の案内ページが目立っています。このうち、「水族館」のキーワードの結果をみると、1位が新江ノ島水族館、2位が池袋サンシャイン水族館、3位がすみだ水族館と続いています。そして、1ページ目中の9枠中7枠が水族館サイトとなっています。この結果からは、水族館の関連キーワードでは、水族館サイトが上位表示しやすい傾向を読み取れます。
水族館の地域キーワード
水族館へ遊びに行くためには、まずは施設の場所を知る必要があります。そこで、検索ユーザーは、「水族館 ○○県」の要領で、地域名をキーワードにして水族館を探します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
近く の 水族館 | 検索件数:33,100
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
水族館 東京 | 検索件数:90,500
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
水族館 関東 | 検索件数:40,500
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
水族館 関西 | 検索件数:22,200
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
水族館 千葉 | 検索件数:14,800
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
奈良 水族館 | 検索件数:2,400
検索結果:アクアリウムの案内ページ / まとめページ |
検索結果では、水族館の案内ページがもっとも目立っています。次いで、人気の水族館を紹介するランキング記事やまとめページが上位表示しています。事例キーワードのうち、「水族館 東京」のキーワードでは、しながわ水族館、すみだ水族館、池袋サンシャイン水族館など、知名度が高い水族館サイトが並んでいます。
また、水族館の場合、施設数が限られることから、「関東」や「関西」といった広範囲のエリアを指定する検索ニーズがみられました。このほか、都道府県によっては、そもそも水族館がないケースもあります。
こうした事情で、都道府県名によって、検索ボリューム面で大きな格差がみられます。たとえば、奈良県には、水族館がないといわれています。そのため、「奈良 水族館」の検索数が少ないとともに、検索結果では、アクアリウムの案内ページが目立っています。
「水族館 東京」のように、一部の地域キーワードでは、非常に大きな検索ニーズを誇ります。そのため、「水族館 東京 ○○」の要領で、ロングテールキーワードで検索されることも多々あります。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
東京 水族館 おすすめ | 検索件数:3,600
検索結果:比較・ランキング記事 / 水族館の案内ページ / まとめページ |
水族館 東京 デート | 検索件数:1,600
検索結果:比較・ランキング記事 / 水族館の案内ページ |
東京 水族館 安い | 検索件数:1,000
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
水族館 東京 ペンギン | 検索件数:320
検索結果:水族館の案内ページ / まとめページ |
海の生物の名前
水族館では、さまざまな海の生き物を観賞できます。そのため、水族館を探すときには、お目当ての生き物の名前で検索することが多々あります。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
ペンギン | 検索件数:201,000
検索結果:解説記事 / 水族館の案内ページ / その他 |
シャチ | 検索件数:165,000
検索結果:水族館の案内ページ / 解説記事 |
深海魚 | 検索件数:90,500
検索結果:解説記事 / 水族館の案内ページ |
検索結果では、水族館の案内ページと解説記事が半々くらいの割合で上位表示しています。この要因としては、事例のキーワードには「ペンギンの情報を知りたい」といった検索ニーズがあるためです。
まず、水族館の案内ページをみてみると、「シャチ」の場合、鴨川シーワールド、神戸那須シーワールド、名古屋港水族館がランクインしています。
その一方で、「シャチ」の解説記事の内容としては、「シャチは賢いのか?」といった生態に関する記事、「シャチの名前が変わる?」をテーマに海生哺乳類学会の最新動向に関する記事もみられました。
そして、後者の記事の配信元をみてみると、名古屋港水族館となっています。このように、事例のキーワードでは、水族館のコラム記事がランクインするケースが散見されました。案内ページと解説記事を合算して考えると、全体的に水族館サイトのページが上位表示する割合が多くなっています。
また、下記のように、「水族館」のキーワードとセットで検索すると、水族館の案内ページの露出割合が増えると同時に、ランキング記事やまとめページも目立っています。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
シャチ 水族館 | 検索件数:18,100
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
ペンギン 水族館 | 検索件数:18,100
検索結果:水族館の案内ページ / SNSページ / まとめページ |
深海魚 水族館 | 検索件数:14,800
検索結果:水族館の案内ページ / SNSページ / 比較・ランキング記事 |
くらげ 水族館 | 検索件数:14,800
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
ジンベイザメ 水族館 | 検索件数:14,800
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
水族館の特徴に関連するキーワード
水族館へ遊びに行く目的によって、選ぶべき施設が異なります。たとえば、デート目的で水族館に行く場合は、きれいでムードがある水族館が適しています。そこで、検索ユーザーは、水族館の特徴をキーワードにして検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
夜 の 水族館 | 検索件数:8,100
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
水族館 デート | 検索件数:4,400
検索結果:比較・ランキング記事 / 解説記事 / FAQ記事 |
水族館 安い | 検索件数:1,900
検索結果:比較・ランキング記事 / 水族館の案内ページ |
大きい 水族館 | 検索件数:1,300
検索結果:水族館の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
水族館 綺麗 | 検索件数:880
検索結果:比較・ランキング記事 / 水族館の案内ページ |
検索結果では、水族館の案内ページとランキング記事が同程度の割合で上位表示しています。とくに、それぞれの特徴に合致する水族館の案内ページの露出がみられました。たとえば、「夜 の 水族館」のキーワードでは、アクアワールド茨城県大洗水族館のNIGHT AQUAWORLDや海遊館の夜間ツアーなど、ナイトタイムを設けている水族館サイトがランクインしています。
「大きい 水族館」では、国内最大級の規模を誇る、横浜・八景島シーパラダイスのアクアミュージアムやアクアワールド茨城県大洗水族館が食い込んでいます。この結果からは、施設の特徴や強みをサイト内で強調すると、上位表示しやすくなることがわかります。
その一方で、「水族館 デート」のキーワードでは解説記事が目立ちました。この要因としては、事例キーワードでは、気まずくなるといったリスクや注意すべき情報を求めている人が一定数いるためです。
そんななか、水族館サイトとしては、すみだ水族館のコラム記事がランクインしています。記事の内容は、東京スカイツリータウンに立地するという同施設の強みを活かし、デートプランを提案するものとなっています。
このように、初めてのデートでもそのコースを提案することで、検索ユーザーに安心感を与えている様子がうかがえます。
水族館で効果的なWEB集客の手法
水族館に集客するためには、下記のようなWEB施策が効果的です。
- Googleビジネスプロフィールで施設情報を管理する
- LLMOを導入する
- 海や水性生物に関するコラム記事を配信する
- SNSで施設情報を拡散する
Googleビジネスプロフィールで施設情報を管理する
Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップ上の施設情報を管理するツールのことです。このように、Googleマップ上に施設情報を掲載するテクニックのことをMEO対策といいます。さらに、MEO対策と地域キーワードの設定を組み合わせることで、ローカルSEOとして扱われます。Googleビジネスプロフィールの詳細に関しては、下記リンク先の記事を参考にしてください。
関連記事:Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)とは?集客ツールとしてのメリットや登録方法などを解説
LLMOを導入する
LLMOとは、生成AIによる自社サイトの流入を高める施策のことです。昨今では、生成AIの利用者が拡大していて、Google検索エンジンにも積極的に導入されています。こうしたことから、SEO業界では、LLMO対策が注目されています。
東京SEOメーカー(本サイト)では、LLMOの支援サービスを提供しています。ご興味がある方は、下記よりご相談ください。
海や水性生物に関するコラム記事を配信する
水族館は、水性生物を確保し飼育するという事業をともなうことから、海やその生き物に対する知識が豊富です。そこで、この知識を活かして、海や水性生物をテーマにしたコラム記事を作成すると、SEO効果をえられます。
とくに、水性生物の一覧を閲覧できる図鑑のようなコンテンツが人気となっています。実際に、生物図鑑を公開しているサイトでは、水族館の関連キーワードで上位表示が目立っています。たとえば、沼津港深海水族館(シーラカンス・ミュージアム)」では、深海をコンセプトに、シーラカンスを展示しています。そして、サイト内では、同館で展示実績がある深海魚の一覧を公開しています。
その一方で、「深海魚」のキーワードで検索してみると、1位、5位に同館の深海魚の情報ページが表示されています。
2つ目の事例は、長崎ペンギン水族館です。同館の場合は、飼育するペンギン種類が世界のなかでもトップクラスの実績を誇っています。そして、サイト内では、その知識を活かして、ペンギン図鑑のコンテンツを設けています。「ペンギン」で検索すると、1ページ目に同館サイトが2ページ露出していることがわかります。
とくに、特定の生物に特化した水族館の場合、コラム記事が効果を発揮します。なかでも、生物図鑑のコンテンツを作成すると、サイト内での網羅性が高まり、検索エンジン上での露出が高まります。そして、このように、高品質の独自コンテンツを作成するテクニックのことをコンテンツSEOといいます。
SNSで施設情報を拡散する
水族館内には、さまざまな水性生物が一般公開されていて、日常にはない、非日常の空間を楽しめます。たとえば、シャチが飛び跳ねる姿は非常に豪快で、感動すら覚えます。このように、水族館では、絵になるシーンが多数あります。
そこで、水族館の魅力を伝える方法として、画像や動画コンテンツをSNS上で拡散する手法が挙げられます。名古屋港水族館は、各種SNSを運用していて、海の生物や水族館の情報を発信しています。
SNSアカウント名 | フォロワー・登録者数 |
名古屋港水族館 公式
|
10万1,000人 |
名古屋港水族館 Port of Nagoya Public Aquarium
|
4万7,000人 |
名古屋港水族館
X |
1万5,000人 |
公式動画チャンネル名古屋港水族館
Youtube |
1万3,400人 |
※フォロワーや登録者数は、2025年7月時点のもの
なかでも、Instagram(インスタグラム)の運用に力を入れているようで、10万人を超えるフォロワー数を獲得しています。とくに、リール動画では、大半の投稿物の再生回数が1万回を超えています。
コンテンツの内容としては、シャチの飼育やトレーニングする様子を映したリール動画が好評となっています。なかには、72万回再生、1万近くのいいねに達するリール動画もあります(2025年7月時点)。
この投稿をInstagramで見る
こうした活動の成果もあって、2024年度の入館者数が240万人を突破しています。そして、この入館者数は、同施設としては歴代2位を記録したとのことです。
水族館におけるSEO対策のよくある質問
水族館のSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
Q:水族館のサイトでは、どのようなSEO対策が重要ですか?
Answer)水族館では、ローカルSEOが重要です。とくに、「水族館 ○○県」のような地域キーワードは、検索ボリュームが大きくなりがちで、施策の優先度が極めて高いといえます。このほかでは、コラム記事を作成し、水性生物に関する情報を網羅するというコンテンツSEOも効果的な施策です。
Q:水族館のWEB集客がうまくいかないときは?
Answer)SEO対策の専門会社に相談してください。
東京SEOメーカー(本サイト)は、これまでに2,000社を超える企業のWEB施策の支援を提供してきました。水族館のサイトで重要なローカルSEOにおいても、多数の成功事例があります。水族館のWEB集客でお悩みの方は、下記よりご相談ください。>>東京SEOメーカーの問い合わせ窓口
まとめ
