コピーコンテンツ(重複URL)がSEOに与える影響や対処法について解説
コンテンツを作成する際に、他のコンテンツを参考にして書いた経験はないでしょうか?他のコンテンツと内容が重複してしまうとコピーコンテンツとして判断されてしまいます。

コピーコンテンツとは
コピーコンテンツとは、他のコンテンツと内容が全く同じもしくは似通っているコンテンツのことを指します。コンテンツ作成の際には、少なからず他のコンテンツを参考にする事が多いため、どうしても内容が似通ってしまうことはあります。
しかし、全く同じ内容に少し手を加えただけコンテンツや文章や画像をそのままコピーするなどはコピーコンテンツとして判断されてしまいます。コピーコンテンツは、Googleからのペナルティを受ける可能性が高いため、知らず知らずのうちにコピーコンテンツになってしまっていないかを確認することが重要です。
コピーコンテンツの種類
コピーコンテンツには、主に次の2種類があります。
- サイト内部での重複
- サイト外部での重複
サイト外部の他のコンテンツと内容が重複している場合だけでなく、サイト内部のコンテンツと重複している場合もコピーコンテンツとしてみなされます。
サイト内部での重複
同一サイト内に似たようなコンテンツがあった場合もコピーコンテンツと判断されることがあります。他社ではなく自社のコンテンツを真似ているからと言って、同じような文章や画像を使用することは危険です。
よくあるケースで言うと、「www.」の有無で複数URLがあるページや自動作成されたページ、定型文のページなどがあります。このようなページは、知らない間にコピーコンテンツが作られてしまっていることがあるので注意が必要です。
他サイトでの重複
他サイトのコンテンツと重複してしまっている場合には、SEO対策に悪影響を与えてしまいます。コピーコンテンツは、コンプライアンスや著作権の観点からも違反であるため場合によっては著作権侵害などに繋がることもあるので注意が必要です。
特に他サイトでの重複は、自社コンテンツが他社コンテンツと重複している場合だけではなく、他社が自社コンテンツを真似た場合もあるため、適切な対処方法を理解しておくことが重要です。
コピーコンテンツがSEOに与える弊害
現在のアルゴリズムでは、コンテンツの質が重要視されるようになったため、検索順位上位を狙って他のコンテンツをコピーしたり、故意にページを増やす行為などはコンテンツの質を下げてしまいます。コピーコンテンツがSEOに与える弊害としては、次の3つが挙げられます。
- 検索順位が下がる
- 検索結果に表示されない
- 被リンク評価が分散される
ここでは、Googleからのペナルティを受けた場合の。コピーコンテンツのSEOへの弊害を解説していきます。
検索順位が下がる
Googleからの評価を下げてしまうことで、検索順位が下がってしまいます。先にオリジナルコンテンツを作っていたとしても、あとから更にもっと分かりやすく情報を盛り込んだコンテンツを作られてしまうと、Googleは後から作られたより有益なコンテンツを評価します。
このように、オリジナルで作った場合でもあとからコピーコンテンツして判断され、順位が下がることもあります。そのため、コンテンツを定期的に見直し情報の追記やアップデートなどを行いながらリライトをしていくことが重要です。
検索結果に表示されない
Googleからコピーコンテンツと判断されると、検索結果に表示されなくなります。Googleのクローラーがページの内容を評価し、同じようなコンテンツがあった場合には評価が一番高いコンテンツのみを残して検索結果に表示させます。
検索結果に似たコンテンツを複数同時に表示させないことで、ユーザービリティを高めているため、質が低く重複しているコンテンツは検索結果に表示されない仕組みとなっているのです。
検索順位が下がるのと同じように、検索結果に表示されなければそもそもユーザーにコンテンツを見てもらうことができません。
被リンク評価が分散される
重複しているページがあった場合、被リンク評価が分散される可能性があります。1つのページについている評価が100だとすると、重複するコンテンツがあると50・50と2つのページに評価が分散されるということです。
ページの評価は検索順位に大きく影響するため、同じようなコンテンツに評価が分散されてしまうと、そのページの本来の評価が下がってしまうことになります。検索エンジンからの正しい評価を受けることできなくなると、検索順位も下がってしまうため適切に処理する必要があります。
コピーコンテンツに対するGoogleの評価
Googleはユーザーの利便性を第一に考えています。そのため、ユーザーが検索したキーワードに沿ったコンテンツを表示させるようにしています。ユーザーニーズに沿った内容であることはもちろん、コンテンツのオリジナリティや質も評価するようになりました。
特に2011年に行われたパンダアップデートにより、質の低いコンテンツやユーザーに価値を与えないコンテンツが厳しく評価されるようになりました。
検索エンジンの、コピーコンテンツを判別するアルゴリズムは日々進化しています。そのため、コピーコンテンツのようなオリジナリティがなくコンテンツの質が低いものは評価されないようになっています。
コピーコンテンツのチェック方法
コピーコンテンツをチェックするには、主に次の2つの方法があります。
- 検索エンジンで検索
- コピーコンテンツチェックツールの利用
チェック方法を理解し、コピーコンテンツがないか定期的にチェックしましょう。
検索エンジンで検索
一つ目は、検索エンジンでチェックをする方法です。Google検索では、32文字までの文章の完全一致検索をすることが可能です。
コンテンツ内の文章の中で、確認したい文章をダブルクォーテーションマーク(“)囲んで検索します。検索結果に自社ではないページが上位表示された場合、コピーコンテンツである可能性が考えられます。
また、自社よりも上位に表示されているコンテンツのページ内で、さらに文章を検索することで他にも重複しているコンテンツがないかを確認することができます。
コピーコンテンツチェックツールを利用
二つ目は、コピーコンテンツチェックツールを利用した方法です。ツールを活用することで、他のコンテンツとの類似度を判定してくれるためより高い精度でのチェックが可能です。
文字数も検索エンジンでの検索とは違い、数千文字まで調べられるツールが多いので、コンテンツ全体を簡単にチェックできます。
また、チェックツールにはコンテンツ内のどの部分が一致しているかを自動で検出してくれるため、リライトの際にも便利です。
おすすめコピーコンテンツチェックツール
コピーコンテンツのチェックを行う際には、ツールの利用がおすすめです。短時間で高性能なチェックを行うことができるため、ツールを有効活用しましょう。ここでは、おすすめのコピーコンテンツチェックツールを4つご紹介します。
影武者
影武者は、CROCO株式会社が提供する有料のコピペチェックツールです。有料ツールではありますが、月に10回までであれば無料で使用できます。
自然言語処理技術で、不正なコピペをチェックし自社サイトのテキストの無断転載・盗用もチェックすることができます。
有料なだけに精度が高いため、効果的なコンテンツ作成に役立てることができるおすすめツールです。
ツール名 | 影武者 |
URL | https://kagemusya.biz-samurai.com/ |
価格 | 無料 / 4,400円〜 |
Copy Content Detector
CopyContentDetectorは、株式会社ウェブサークルが運営する無料コピペチェックツールです。4000文字まで無料で診断することができ、短時間で高性能なコピペチェックができるのが特徴です。
独自のアルゴリズムにより、対象Webページとの類似度を判定できる上に、コピペされている部分が一瞬でわかるよう色分けされており、一目でコピペチェックの結果がわかるので、とてもつかいやすいツールです。
ツール名 | CopyContentDetector |
URL | https://ccd.cloud/ |
価格 | 無料 |
こぴらん
こぴらんは、登録不要の完全無料ツールです。4000文字までのチェックができ、文・類似数・リンクの3つの項目でコピペかどうかを判定してくれます。
こぴらんの最大の特徴はブックマークレット機能と呼ばれる機能で、リリースした後の記事など任意のページ内の文章を「範囲選択」するだけで観点にコピペチェックができます。
ツール名 | こぴらん |
URL | https://copyrun.net/ |
価格 | 無料 |
コピペルナー
コピペルナーは、株式会社アンクが提供するコピペ判定ソフトです。レポート・論文の「試験監督」用に作成されたツールで、610校以上の学校や官公庁、一般企業に導入されています。
レポート・論文以外にもWebページのコピーチェックができるので、コピーコンテンツチェックツールとしても役立ちます。また、目的に合わせてカスタマイズすることがき、チェックするページやキーワードを手動で設定することで、より精度の高いコピペチェックが可能になります。
ツール名 | コピペルナー |
URL | http://www.ank.co.jp/works/products/copypelna/Client/index.html |
価格 | 6,660円〜 |
コピーコンテンツの対処方法
他のコンテンツと内容が重複している、コピーコンテンツを見つけた場合は適切に対処する必要があります。適切な対処を行うには、ある程度対処方法を理解しておくことが重要です。
- コピーコンテンツを削除
- 301リダイレクトを設定
- canonicalタグを指定
- アノテーションを設定
- オリジナルコンテンツの設定
ここでは、コピーコンテンツの対処方法を詳しく解説します。
コピーコンテンツを削除
自社サイト内に重複している不要なコンテンツがある場合は、どちらかのコンテンツを削除するというのも方法の1つです。コンテンツを削除はしたくない場合は、headタグ内のmeta要素で「content=”noindex”」を指定する方法もあります。noindexタグを指定することで、ページが検索結果に表示されなくなります。
また、他社サイトから自社サイトのコンテンツをコピーされている場合には、そコンテンツを掲載するサイト運営者への削除の申し立てが必要です。対応してもらうことが難しく、アクセスを奪われている状況にはGoogleSearchConsoleから検索エンジンへ申し立てすることもできます。
301リダイレクトを設定
301リダイレクトとは、ユーザーや検索エンジンに対してページが別の場所に移動したことを知らせる設定のことを指します。301リダイレクトを設定することで、自動的に移動先のページが表示されるようになります。
自社サイト内でのコピーコンテンツ例にあったように、「www.」の有無で複数URLがあるケースや自動作成されたページが存在するケースに有効です。該当ページに一定のアクセスや被リンクがある場合は、単に削除するのももったいないため301リダイレクトの設定が効果的となります。
canonicalタグを指定
canonicalタグは「URL正規化タグ」とも呼ばれ、正しいURLを指定し重複したURLを統合することができます。URLを統合させることで、正しいURLをGoogleに認識させることができるのです。
たとえば、色違いや型番違いの製品を別のURLで販売しているケースや印刷用のコンテンツを用意しているケースなどに有効です。重複しそうなページ全ての<head>要素内に、正規化させたいURLを記述することでcanonicalタグを設定することができます。
コピーコンテンツや類似コンテンツがある場合には、canonicalタグを設定し検索エンジンにその中でも優先して評価してもらいたいURLを指定しておくことが重要です。
アノテーションを設定
アノテーションとは、同じ内容のコンテンツがデバイスごとに別々のページになっていることを検索エンジンに報告する方法を指します。スマートフォンとPCで別々のURLを設定している場合は、アノテーションの設定がおすすめです。
PC用ページにアノテーションの設定を行い、スマートフォン用ページにcanonicalタグによる正規化を行います。このように、アノテーションの設定を行うことで、評価の分散を防ぎPC用ページに評価を集中させることができます。
オリジナルコンテンツの設定
他者のコンテンツと内容が重複してしまっている場合は、オリジナルコンテンツの追記が効果的です。体験談や導入事例、第三者の声などを記載することで他社のコンテンツとは違うオリジナル要素を盛り込むことができます。
コンテンツ作成時にオリジナリティを意識することは重要ですが、自社コンテンツがオリジナルであっても後からコピーコンテンツになることはよくあります。そのため、コンテンツのチェックやリライトを定期的に行うことで、常に更新された情報を配信することが重要です。
単に言い回しや語尾を変えただけのリライトではなく、オリジナルコンテンツとして重み付けすることが大切です。
コンテンツの重複を避けるためのポイント
コンテンツの重複を避けるためには、ユーザーのニーズに沿った自社でしか提供できない有益な情報を盛り込むことが重要です。自社にしか提供できない価値をコンテンツに盛り込むことで、他社には真似されにくいオリジナリティのあるコンテンツになります。
同じように、他社のコンテンツと重複しないためにもオリジナリティを意識する必要があります。しかし、オリジナリティを求めるあまり自社の伝えたいことだけを盛り込んだユーザーにとって役に立たたないコンテンツでは意味がありません。
ユーザーや検索エンジンから評価されるような、ユーザーの意図を汲み取った質の高いコンテンツを作成することが、コンテンツの重複避けるためのポイントにもなります。