神社や寺で効果的なWEB集客とは?SEOキーワードもご紹介
近年では、国内の人口減少や少子化が大きな社会問題となっています。それにともない、跡取りを育成できない、参拝客を確保できない、といった課題を抱える神社や寺院が増えています。
このうち、参拝客を確保できないとなると、神社などの運営の維持が困難になるといった事態を引き起こします。実際に、神社や寺院の施設数の減少が続いています。
そこで、神社や寺院では、経済的な問題を解消するためにも、参拝客を確保することが大切になってきます。とくに、WEB集客の要となるSEO対策のほか、ECサイトの設置などの各種WEB施策を強化することが求められています。
関連記事:業種別SEO対策について解説!業界ごとの施策や市場動向など解説

神社や寺がSEO対策すべき理由
近年では、神社と寺院の施設数が減少する傾向がみられます。この要因としては、国内の人口減少にともなう参拝者の減少、少子化による後継者のなり手の減少などによって、神社の維持が難しくなっているためです。
このうち、経済的な問題に関しては、参拝客の確保、神物のお分けを促進することで解消の糸口を掴めます。そこで、WEBコンテンツを用いたSEO対策などの施策が重要視されています。
神社や寺院の施設数が減っている
文化庁が発表する宗教年鑑をみると、近年では、神社と寺院の施設数が減っていることがわかります。
西暦 | 神社の施設数 | 寺院の施設数 |
2000年 | 79,610 | 74,534 |
2010年 | 79,579 | 74,892 |
2019年 | 79,135 | 74,158 |
2020年 | 79,069 | 74,049 |
2021年 | 79,014 | 73,929 |
2022年 | 78,748 | 73,825 |
2023年 | 78,689 | 73,736 |
※本表は、宗教年鑑内の「文部科学大臣所轄宗教法人」のデータを参考にして、東京SEOメーカーが集計したもの
まず、2000年から2010年にかけては、神社の施設数が微減しているものの、寺院の施設数が微増微増していることがわかります。しかし、2010年以降は、両施設ともに緩やかに減少しています。そして、この傾向は、2020年以降も続いています。とくに、近年では、年間で100件程度の施設が減っています。
神社や寺向けのSEOキーワードの例
神社や寺院サイトでは、地域キーワードを設定することが大切です。このほか、参拝客の訪問目的に関連するキーワード、宗派に基づく歴史や専門用語に関連するキーワードを抑えてください。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは?WEB集客に成功する効果的なキーワード選定のコツなどを徹底解説!
※本項目で記載する月間検索件数は、2025年5月単体のもの。また、検索結果(SERPs)は、2025年6月調べで、原則として位置情報が東京都内のものです。
宗教施設の種類を主語とするキーワード
宗教施設には、宗教流派に基づき、さまざまな種類や呼ばれ方があります。
まず、神社とは、日本に根付く宗教の神道に基づき、御神体を祀る施設のことです。その一方で、寺院とは、同じく宗教の仏教の施設を指し、仏像が祀られています。また、寺院は、仏閣と呼ばれることもあります。
このほか、キリスト教の教会、古代宗教の神殿といった施設が存在します。こうした施設は、一般の生活者としては、主にお参りやお祈りを目的に訪れる場として浸透しています。そこで、検索ユーザーは、宗教施設を探す際に、次のようなキーワードを入力します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
神社 | 検索件数:1,830,000
検索結果:神社の案内ページ / 比較・ランキング記事 / 解説記事 |
寺 | 検索件数:246,000
検索結果:寺院の案内ページ / 比較・ランキング記事 / 解説記事 |
教会 | 検索件数:135,000
検索結果:教会の案内ページ / 解説記事 |
修道院 | 検索件数:9,900
検索結果:修道院の案内ページ / 解説記事 / まとめページ |
神殿 | 検索件数:8,100
検索結果:解説記事 |
仏閣 | 検索件数:4,400
検索結果:解説記事 / 比較・ランキング記事 |
礼拝所 | 検索件数:2,900
検索結果:解説記事 / 比較・ランキング記事 |
一般的な呼び名の「神社」や「寺」のキーワードでは、それぞれの宗教施設の案内ページが上位枠の大半を占めています。その一方で、「礼拝所」のようなキーワードでは、解説記事が目立ちました。
このうち、一般的な呼び名の「神社」のキーワードの検索結果をみると、国内の神社を束ねる組織の神社本庁を筆頭に、靖國神社や愛宕(あたご)神社といった有名な神社の公式サイトがランクインしています。
神社や寺を参拝する目的
一般の生活者が神社や寺を参拝するきっかけとして、お正月の初詣や七五三といった行事が挙げられます。言い方を変えると、神仏に祈願することでご利益をえることを期待しています。検索時には、このような一般的な参拝目的がキーワードとして用いられます。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
神社 縁結び | 検索件数:22,200
検索結果:比較・ランキング記事 / 神社の案内ページ |
金運 神社 | 検索件数:18,100
検索結果:比較・ランキング記事 / 神社の案内ページ |
初詣 | 検索件数:8,100
検索結果:解説記事 / 神社の案内ページ |
神前式 | 検索件数:8,100
検索結果:解説記事 / 結婚式場の案内ページ |
七五三 神社 | 検索件数:1,600
検索結果:比較・ランキング記事 / 解説記事 / 神社の案内ページ |
雛人形 処分 神社 | 検索件数:720
検索結果:神社や寺の案内ページ / 解説記事 / まとめページ |
検索結果では、神社を紹介するランキング記事や解説記事が目立ちました。また、一部では、神社の案内ページが露出しています。たとえば、「神社 縁結び」のキーワードでは、赤坂氷川神社や東京大神宮のように縁結びの神様が祀られる神社のサイトがランクインしています。
赤坂氷川神社のページを詳しくみてみると、神社に縁結びに祀られている神様の歴史について解説しています。このように、サイト内でその神社やお寺ならではの強みを示すコンテンツを用意すると、SEO面で優位性をえられます。
その一方で、神社が季節の行事で参拝されるケースが多々あります。そのため、季節によって検索ニーズが大きく異なるキーワードが存在します。たとえば、「初詣」のキーワードにおける、2025年5月時点の検索ボリュームは、8,100回となっています。
しかし、初詣のシーズンの例年12月から1月にかけては検索ボリュームが爆発的に増加しています。具体的には、2024年12月時点では823,000回、2025年1月時点でも550,000回と大規模な検索回数をマークしています。2024年12月時点と2025年5月時点の検索ボリュームを比較すると、実に100倍近い数値に膨れ上がっていることになります。
そのため、神社サイトとしては、例年の12月から1月に向けて、西暦のキーワードとともに、初詣の特設サイトを設けるなどの工夫をすることで、参拝客の集客を期待できます。
また、不幸が続くなど、特別な事情を抱えるときに神社へ参拝することがあります。こうしたケースでは、たとえば、下記のようなキーワードが用いられます。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
縁切り 神社 | 検索件数:27,100 検索結果:比較・ランキング記事 / 神社の案内ページ |
お祓い | 検索件数:18,100 検索結果:神社や寺の案内ページ / 解説記事 |
厄除け | 検索件数:12,100 検索結果:解説記事 / 寺の案内ページ |
神物や仏具の種類
神社や寺院では、神物や仏具を用いて祈祷します。また、神社などでは、一般の生活者が身につけるお守り、神棚に置くお札などをお分けしています。そこで、検索ユーザーは、神物や仏具を求めて、次のように検索するケースがあります。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
お守り | 検索件数:40,500
検索結果:ECページ / 解説記事 |
仏像 | 検索件数:33,100
検索結果:ECページ / 解説記事 / 博物館の案内ページ |
神輿 | 検索件数:33,100
検索結果:ECページ / 解説記事 / ニュース記事 / 製造業の案内ページ |
絵馬 | 検索件数:33,100
検索結果:ECページ / 解説記事 |
おふだ | 検索件数:2,400
検索結果:ECページ / 解説記事 |
検索結果では、それぞれの神物や仏具を提供するECページと解説記事が1ページ目の大半を占めています。このうち、ECページの配信元をみてみると、神社や寺院サイトが目立っています。
たとえば、事例キーワードのうち、「お守り」の結果をみると、白崎八幡宮(しらさきはちまんぐう)、靖國神社、晴明神社、江戸総鎮守 神田明神といった神社の公式ECショップが並んでいます。
本来は、神社の参拝客にお渡しするべき神物ですが、オンライン時代の流れに合わせたニーズに対応する施策も大切なことです。
また、神物や仏具は、処分や返納の仕方に特殊なルールがあります。そこで、検索ユーザーは、下記のようなキーワードで「お守りをどのように処分すべきか」の問いに対する答えとなる情報を探します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
お守り 返納 | 検索件数:5,400
検索結果:解説記事 / FAQページ / 寺の案内ページ |
お守り 処分 | 検索件数:2,400
検索結果:解説記事 |
検索結果では、解説記事が目立っています。このほか、「お守り 返納」のキーワードでは、FAQページや寺院の案内ページの姿もみられました。そして、それぞれの配信元をみると、神社や寺院サイトが露出しています。
具体的には、産泰神社の解説記事、江戸総鎮守 神田明神のFAQページ、日蓮宗大本山 池上本門寺のECページがランクインしています。
この結果からは、神社や寺院で提供するサービスについて詳しく説明したり、検索ユーザーの理解を深めることを目的にコラム記事を用意することで、上位表示を目指すことが可能だとわかります。
神道や仏教に関連する基本知識や用語
神社や寺院は、宗教施設ですので、それぞれ神道や仏教と深い結びつきを持っています。そのため、神社や寺院では、一般の生活者には馴染みが薄い専門用語が多用されます。
そこで、検索ユーザーは、神社や寺院の知識を深めようと、神道や仏教に関連するキーワードを検索して情報を探します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
親鸞 | 検索件数:22,200
検索結果:解説記事 / ECページ |
神事 | 検索件数:18,100
検索結果:解説記事 / 神社の案内ページ |
寺 神社 | 検索件数:12,100
検索結果:解説記事 |
祈祷 | 検索件数:12,100
検索結果:神社の案内ページ / 解説記事 |
方位除け とは | 検索件数:1,300
検索結果:解説記事 |
検索結果では、上位枠のほぼすべてを解説記事が占拠しています。ただし、例外として、神事や行事の1つである「祈祷」のキーワードでは、神社の案内ページが目立ちました。それぞれのキーワードの配信元をみていくと、神社や寺院サイトが多数となっていることがわかります。
たとえば、鎌倉時代の僧として知られる「親鸞」のキーワードでは、親鸞と縁を持つ、真宗大谷派 東本願寺のコラム記事が2位に表示されています。このように、自社や自院と関連性が高いキーワードを詳しく説明したコラム記事を用意することで、上位表示を狙うことが可能です。
神社が立地する地域キーワード
神社に参拝するためには、参拝客が現地に赴くことが不可欠です。そのため、神社の参拝を検討している人としては、現実的に訪問できる神社を探すことになります。そこで、検索ユーザーは、次のように地域キーワードとセットで参拝する神社を決めます。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
近く 神社 | 検索件数:90,500
検索結果:神社の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
京都 神社 | 検索件数:33,100
検索結果:神社の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
神社 東京 | 検索件数:22,200
検索結果:神社の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
新潟 神社 | 検索件数:8,100
検索結果:神社の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
阿佐ヶ谷 神社 | 検索件数:2,900
検索結果:神社の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ / SNSページ |
検索結果では、神社の案内ページ、ランキング記事、まとめページが均等に露出しています。事例キーワードのうち、「京都 神社」の結果をみると、八坂神社、貴布禰総本宮 貴船神社、賀茂別雷神社(上賀茂神社)、下鴨神社といった、京都府を代表する神社のサイトがランクインしています。
なお、京都府には、日本古来の歴史や伝統を持つ強いイメージがあります。そのため、「京都 神社」のキーワードは、他エリアと比較して、検索ボリュームが大きくなっています。また、神社の総数が国内トップの新潟県を指す「新潟 神社」では、地方エリアであるにもかかわらず、8,100回と高い検索ニーズを誇っています。
このほか、「近く 神社」のキーワードに関しては、検索者の端末の位置情報によって、検索結果が変動します。そのため、神社の地域キーワードさえ設定していれば、「近く」のワード自体に対する特別な対策は不要です。
神社や寺で効果的なWEB集客の手法
神社や寺院の参拝客を集客するうえでは、次のようなWEB施策が効果的です。
- Googleビジネスプロフィールを設定する
- 神社や寺院に関連するコラム記事を配信する
- SNSで情報を拡散する
このほか、お守りやお札など、神物や仏具のお分けを促進する際は、下記のような施策が適切です。
- ECサイトを設置する
Googleビジネスプロフィールを設定する
Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップに施設情報を載せるためのツールのことです。一般的に、参拝客は、神社や寺院の立地場所を地図でチェックしたのちに現地に訪れます。そのため、神社などでは、Googleビジネスプロフィールを用いた施策が不可欠です。
そして、SEO業界では、この施策のことをMEO対策と呼んでいます。さらに、地域キーワードの設定と合わせて、ローカルSEOとして対策されています。Googleビジネスプロフィールの詳しい使い方に関しては、下記リンク先の記事を参考にしてください。
関連記事:Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)とは?集客ツールとしてのメリットや登録方法などを解説
神社や寺院に関連するコラム記事を配信する
神社や寺院は宗教施設であることから、関連キーワードとして一般人には馴染み薄い専門用語が多々あります。そのため、神社などの検索キーワードにおいても、「○○を知りたい」といった検索意図が多くなる傾向がみられます。
そこで、神社を運営する宮司や神主が専門知識を活かして、専門用語を解説するコラム記事を作成すると、高いSEO効果を見込めます。
このほか、神社の公式サイト内では、祀っている神様の情報、神社の起源や歴史、歴史上の人物との関係性など、その神社や寺ならではの特徴を伝えるコンテンツ(記事や案内ページなど)を設置することも重要です。
そして、このように、コンテンツの品質を高め、WEBサイトとしての価値の向上を図る施策のことをコンテンツSEOと呼びます。
SNSで情報を拡散する
神社や寺院の公式SNSアカウントを運用することで、一般の生活者とコミュニケーションをとることができ、参拝客の集客につながります。とくに、祈願をはじめとする行事の場合、その独特で厳かな雰囲気を伝えるうえで、画像や動画コンテンツと高い相性を持ちます。
平安時代の陰陽師の安倍晴明公を祀る、京都府京都市に立地する晴明神社は、SNSを積極的に取り入れて情報を発信しています。
アカウント名とSNSの種類 | フォロワーや登録者数 |
晴明神社
X |
7万3,000人 |
晴明神社
|
3万5,000人 |
晴明神社公式チャンネル / Seimeijinja official Channel
Youtube |
3,080人 |
このうち、とくに、Xアカウントで頻繁にポストしていて、運用に力を入れている様子がうかがえます。ポストする情報は、季節の行事情報、季節ごとにみられる風情ある風景情報、各地に点在する歴史を持つ施設の情報、初詣の参拝時間の案内情報、お分けしている神物の情報など、多岐にわたっています。
2025年においては、新年の挨拶ポスト、節分行事の案内ポストが注目されていました。なかでも、後者のポストは、30以上の返信、1万回近いリポスト、115万表示、3万いいね(2025年6月現在)と大きな反響を呼んでいます。
本年は地球の公転周期のずれにより、2月2日が #節分 です。晴明神社では明日午後8時より、#節分星祭 を斎行いたします。陰の気が極まる夜に、四方に矢を放ち魔を払い、都を守る陰陽師の役目を果たします。#晴明神社 #京都 #seimeijinja #kyoto #shrine #onmyoji pic.twitter.com/FIm6HUgdy4
— 晴明神社 (@seimeijinja) February 1, 2025
ECサイトを設置する
神社や寺院では、参拝客に対して、お守りやお札に代表される神物をお分けしています。ただし、遠方に住む生活者にとっては、立地上の理由で参拝が困難です。そして、こうした人のなかには、特定の神社がお分けする神物を求めているケースが散見されます。
そこで、神社がECサイトを設置することで、遠方の生活者にも神物を届けることが可能となります。
そんななか、ECサイトに置く神物の点数が多くなるケースでは、サイトの規模が大きくなりがちです。そして、大規模サイトを運用する際には、データベース型サイトと呼ばれるWEBサイトを構築する必要性に迫られます。
東京SEOメーカー(本サイト)では、データベース型サイトの構築や専用のSEO対策のサービスを提供しています。ECサイト作りでお困りの方は、下記リンク先のフォームよりお問い合わせください。>>東京SEOメーカーの大規模・データベース型サイトの構築サービス
神社や寺におけるSEO対策のよくある質問
神社や寺院のSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
Q:神社やお寺で優先すべきSEO対策とは?
Answer)ローカルSEOの優先度がもっとも重要です。具体的には、地域キーワードの設定、MEO対策の2点を抑えてください。このほかで取り組むべき施策としては、神道や仏教に関連するコラム記事の配信(コンテンツSEO)、神物や仏具のお分けを促進するケースでは、データベース型サイトの構築といったものが挙げられます
Q:神社や寺院の参拝客が集まらないときは?
Answer)SEO対策の専門会社に相談してください。
東京SEOメーカー(本サイト)は、これまでに2,000社を超える企業や団体にWEB支援を提供してきました。神社や寺院でも重要なローカルSEOにおいても、クライアントが求める地域キーワードで上位表示を実現した実績が多数あります。
WEB集客でお困りの際は、下記リンク先のフォームより、お気軽にお問い合わせください。>>東京SEOメーカーの問い合わせ窓口
まとめ
