インデックス確認とは ~SEO初心者がまずやるSEO対策その1~
WEBサイトを運営するうえで、自社のページがGoogleやYahoo!、Bingといった検索エンジンの結果に表示されるかどうかは、集客や認知度に直結し、マーケティング的に重要な要素です。
なかでも、Googleは日本国内の検索シェアの80.62%を占めており、多くのWEBサイトにとって主要な流入経路といえます。そして、検索結果に表示される土台となるのが、今回お伝えするインデックスです。
そこで、SEOにおける重要性や状況の確認方法、インデックスされない原因とその解決策など、WEB担当者が押さえておくべきポイントを詳しく解説します。これを理解して、SEOで成果を出す最初の一歩を踏み出すようにしてください。

を先に一読してからこのページを読んでください。
インデックスとは?
インデックスとは、検索エンジンが、ページを見つけて内容を読み取り、検索エンジン側の巨大なデータベースに整理して保存する仕組みのことです。
ユーザーがキーワードを入力して検索すると、検索エンジンはこのデータベースから最適なページを見つけて表示します。そのため、自社のページがこのデータベースに保存されなければ、どんなコンテンツも検索結果に表示されません。
参考ページ:What is search engine indexing? – Lumar
なぜインデックスが重要なのか?
WEBサイトの各ページがインデックスされることは重要です。例えば、ユーザーがGoogleやBingで検索している時、インデックスされていなければ自社のサイトが検索結果ページに表示されることがないからです。
つまり、インデックスは検索エンジン経由のトラフィックをえるための大前提といえます。また、SEO対策の最初の一歩は、ページが登録されることにあるので、WEB担当者が最初に目指す目標となります。
インデックスを確認する方法
自社WEBサイトが検索結果に表示されるかどうかは、集客や認知度に直結します。しかし、どれだけ質の高いページを作っても、検索エンジンにインデックスされてなければユーザーの目には届きません。
そこで、ページがきちんと検索結果の対象になっているかを確認してください。ここでは、その具体的な方法を解説します。
URL検査を使う
最初にサーチコンソールを使って、URL検査をおこないます。サーチコンソールとは、WEBサイトの運営者が自社サイトがGoogle検索でどのような状況にあるかをチェックできるツールです。
また、Bingという検索エンジンで自社WEBサイトの状況を確認できるのが、Bing Webmaster Toolsです。これらツールにある「URL検査」機能を使えば、状況を確かめることができます。
使い方は非常にシンプルで、各ツールにログインした後、画面上部の検索窓に調べたいページのURLを入力するだけです。インデックスされている場合「URLは登録されています」などのように表示され、逆に未登録の場合は「URLは登録されていません」となります。
直接検索エンジンで確認する
GoogleやBingなどの検索エンジンで、自社のページがきちんとインデックスされているかを調べることもできます。もっとも一般的な方法は「site:」という特別なコマンドを使います。
例えば、検索エンジンの検索窓に「site:sample.com(site:ドメイン)」と入力して検索します。そうすると、自社サイトの中で登録されているページが一覧で表示されます。
特定のページを調べたい場合は、「site:sample.com/blog/abc」などと入力することで、該当ページだけを対象とした確認もできます。もし「一致する情報は見つかりませんでした」というメッセージが出た場合は、まだ登録されていない可能性が高いと判断できます。
インデックスしてもらう方法
検索結果に自社ページを表示させるには、ただ公開するだけでは不十分です。検索エンジンに正しく認識されることが必要です。
例えば、XMLサイトマップの作成や送信、内部リンクの整備、コンテンツの質向上、不要なタグ設定の修正などをおこなうことで、ページが登録されやすくなります。そこで、こうした施策を分かりやすく解説し、具体的な手順や注意点などもあわせてお伝えします。
サイトマップを作成する
より確実にWEBページを登録してもらうためには、XMLサイトマップの作成をおこない、サーチコンソールやBing Webmaster Toolsへそれを提供する必要があります。
XMLサイトマップとは、自社WEBサイトにどのようなページが存在するかを一覧にまとめたファイルのことで、いわばサイト全体の目次のような役割を果たします。
このサイトマップをサーチコンソールやBing Webmaster Tools に提供することで、クローラーがページ構造を確認しすくなり、新しく作成したページでも、素早く発見することができます。
これは、まだ立ち上げたばかりの新しいサイトや、他のサイトから被リンクが少ないページにとって特に効果的です。多くのWEBサイト作成ツールで、自動でサイトマップを生成する機能が備わっているため、まずはこの設定を確認してください。
参考ページ:XMLサイトマップとは?SEO効果や作成方法、注意点を解説
コンテンツの質改善
コンテンツの品質改善も、重要な対策です。各検索エンジンはユーザーに最高の情報体験をしてほしいと考えているため、WEBサイトのコンテンツが高品質で独自性があり、訪問者の疑問に対して正確な答えを提供できているかどうかを評価しています。もしコンテンツが薄い場合、検索結果に表示する必要はないと判断されます。
そのため、他社ページと比較して、自社のページが有益かどうかを再度確認してください。情報が不足していると判断したら、テキストや画像、動画などを追加し、ユーザーが求めているニーズに応えられるようにします。
参考ページ:低品質コンテンツとは?SEOへの影響やGoogleの定義を解説
重複コンテンツの解消
重複コンテンツの解消も大切です。WEBサイト内に同じような内容やよく似たページが複数存在すると、検索エンジンはどのページを検索結果に表示すべきか判断に迷ってしまい、結果的に関連するページがすべて登録されなかったり、巡回の優先順位が下がってしまいます。
そこで、複数の似たようなページの中から「代表となるメインのページ」を決めて、canonicalタグ(正規URL)を使って検索エンジンに「このページが一番重要です」と伝えたり、不要なページを削除するなどの対応をとってください。
参考ページ:重複コンテンツ(コピーコンテンツ)とは?SEOにおける評価とコピペ率を確認する方法等を解説
noindexタグの誤設定を修正
noindexタグというのは「このページを検索結果に表示しないでください」と示すHTMLコードのことです。
このタグが設定されているページは、内容がどんなものであっても検索結果に表示されることはありません。WordPressなどはレ点チェックを付けるだけでnoindexされてしまうため、管理画面から確認してください。もし誤って設定されていることが判明したら、そのタグを削除します。
参考ページ:noindexとnofollowの違いとは?記述方法や設定の注意点を徹底解説
内部リンクを構築
内部リンクを構築すると、各ページがインデックスされやすくなります。クローラーは、基本的にリンクをたどってサイト内を移動しながら新しいページを発見したり、既存ページの更新を確認したりするため、内部リンクはいわばWEBサイト内の標識として重要な役割を果たします。
逆に、他のページからリンクされていない「孤立したページ」は、内容が素晴らしくても発見してもらえず、検索結果に表示されにくくなります。そこで、WEBサイト内で関連性の高いページ同士を内部リンクでつなぐようにしてください。
また、アクセス数が多い人気ページから他の関連ページへリンクを張ることで「このページは重要なコンテンツです」というメッセージを送ることができるので、巡回の優先順位が高められることも期待できます。このように、内部リンク構築は、ある程度戦略的に進めることが大切です。
参考ページ:内部リンクとは?SEO強化のための内部リンクのポイント
インデックス申請
サーチコンソールやBing Webmaster Toolsを使えば、未登録のページを「インデックス申請」することができます。これはGoogleに対して「このページを登録してください」と直接お願いする方法で、特に新しく作成したページや大幅に更新したページなどがある場合に有効です。
具体的にはサーチコンソールのURL検査ツールを使って個別のページのURLを入力しリクエストボタンを押すという手順を踏みます。ただし、この申請はあくまでも「ページの存在を知らせる」ものであるため、ページの内容が薄いなどの問題がある場合は、申請しても無効になるので注意してください。
参考ページ:Googleにサイト登録をするには?検索エンジンのインデックス登録方法を解説
WEB担当者がチェックすべきポイント
ここでは、WEB担当者が、サーチコンソールを使ってインデックスに関して日々チェックすべきポイントをまとめています。WEB担当者は次のことを業務の中でおこなってください。
統計情報を確認
WEB担当者は、Googleのサーチコンソールで「インデックス作成 > ページ」へと移動し、WEBサイト全体で、どれくらい登録されているか、あるいはされていないかを確認します。このページではグラフが表示されていますが、緑が「登録済み」のページの数で、グレーが「未登録」のものです。
すべてのページが登録される訳ではないですが、「未登録」のページが多くを占めていたり、上昇している場合、早急に対応する必要があります。
インデックスされない原因を確認
WEB担当者は、Googleのサーチコンソールで「インデックス作成 > ページ」へと移動し、「ページがインデックスに登録されなかった理由」を確認してください。こちらの画面で、インデックされていないページの理由を確かめることができるからです。
サーチコンソールのこの箇所を確認することで、ページが「noindex」タグによって意図せずブロックされている、あるいはコンテンツの品質が低い、重複している、または技術的な問題(サーバーエラー、読み込み速度の遅さ)など具体的な問題点を確かめることができます。
「クロール済み – インデックス未登録」を改善
サーチコンソールで、特定のページが「クロール済み – インデックス未登録」と診断されることがあります。これは、GoogleがそのURLの内容を読み取りしたものの、何かの理由でまだインデックス登録をおこなっていない状態を指します。
具体的な原因としては、Google側のクロールバジェットが不足していたり、サーバーの過負荷、あるいは低品質なコンテンツや重複コンテンツなどです。そのため、コンテンツの品質を高めたり、内部リンクを充実させるなどの対策をとる必要があります。
インデックスに関するよくある質問
ここでは、インデックスやその確認方法などについてよくある質問を取り上げ解説します。WEB担当者にとって基本的かつ重要な施策のため、ぜひ細部まで内容を確認してください。
Q.インデックスに必要な時間はどの程度ですか?
Answer)新しいページがインデックスされるために必要な時間は決まっていません。数時間でインデックスされることもあれば数ヶ月を要する場合もあります。
Q.インデックスが遅いのですが、はやくするコツはありますか?
Answer)下記のようなページは、はやくインデックスされる傾向にあります。
- 評価が高いドメインの新規ページ
- 高品質コンテンツと評価される新規ページ
そのため、インデックスを促す施策としては、高品質の記事を作り続けてドメインの評価を上げていくという方法が挙げられます。
Q.インデックス数とは何のことですか?
Answer)インデックス数とは、サイト内でインデックスされたページの数のことです。ただし、インデックス数が多いほど、サイトの評価につながるというものでもありません。サイトの評価を高めるためには、高品質のコンテンツがどの程度インデックスされているかが大切です。
参考ページ:インデックスとは?用語の意味や仕組み、確認方法まで詳しく解説
Q.インデックスカバレッジとは何のことですか?
Answer)インデックスカバレッジとは、サイト内のインデックス状況をチェックできるGoogleサーチコンソールの機能を指します。もともとはGoogleサーチコンソールのメニューに使われていた単語なのですが、2023年現在では、Googleサーチコンソール内で「カバレッジ」という単語が利用されていません。
参考ページ:インデックスカバレッジとは?SEOとの関係とエラー対処方法を解説
Q.インデックスさせない方法は?
Answer)検索エンジンに表示したくない場合は、「このページの情報を保存しないでください」という意味のnoindexメタタグを設定することです。検索エンジンがこの指示を確認すると、そのページを検索結果から除外します。一般的にnoindexは、ログインページや管理画面、重複コンテンツ、開発中のテストページなどユーザーに公開する必要がないページに使用します。
Q.未登録ページが増えるとSEOにどのような影響がある?
Answer)インデックスされることを目指しているにもかかわらず、未登録のページが多いという場合、コンテンツの質が著しく低い可能性があります。低品質ページが増えてしまうと、WEBサイト全体の評価が下がる可能性があります。
Q.どのようなタイミングで登録されますか?
Answer)クローラーが巡回してきたタイミングでインデックスされます。優先的に巡回して欲しい場合は、Bing Webmaster Toolsなどを使って登録申請するようにしてください。該当するページのURLを送信するだけで完了します。
Q.サーチコンソールは毎日確認した方が良いですか?
Answer)極力、毎日確認すべきですが、それが難しい場合はSEOの成果が変化したと思われるタイミングや、新規でページを追加したとき、急にトラフィックが増減したときなどは最低限、確認するようにしてください。WEB担当者として、基本的な仕事の1つになります。
Q.Bingの対策はGoogleと同じですか?
Answer)GoogleでもBingでも、インデックスしてもらうための施策は、今回とりあげた内容で問題ありません。ほとんどが検索エンジン全般に適用されるため、コンテンツの質改善や重複コンテンツの解消などを進めてください。
参考ページ:BingのSEO対策は重要⁉ ポイントやツールを解説
まとめ
インデックス状況は、WEBサイトやページがGoogle検索エンジンに掲載されるか否かの分かれ道になります。効率的にWEBサイトのアクセスを集めるためには、SEO対策をしてインデックス登録を促すことが大切です。そのため、WEBサイトの運用を開始したら、まずはインデックス状況を把握する癖をつけてください。もし、インデックスされない状況が続いたら、インデックスされない原因を突き止めて改修が必要です。