クリニックに効果的なSEO対策とメリット・デメリットを徹底解説
クリニックのホームページを運営していると「効果的なSEO対策について知りたい…」などと悩まれている方も多いのではないでしょうか。クリニックのホームページ運営では、自社サイトの運営とポータルサイトの運用の2パターンがあります。ただしどちらにおいてもアクセス増加にはSEO対策が必須といえるでしょう。

クリニックのSEO対策とは?
クリニックのホームページでは自分の店舗や院で運営している自社サイトと、EPARK病院やマイクリニックなどのポータルサイトを活用する2パターンがあります。
それぞれに特徴はありますが、共通していることはSEO対策が必要なことです。
SEOの対策とは検索エンジンに向けた最適化を図り、検索上位に自社のサイトや、自社のページを表示させることをいいます。
とはいってもクリニックのSEO対策と聞くと、自社サイトで何かしらの対策を行うと連想しがちではないでしょうか。しかし実際はポータルサイト内でも検索順位が変動しているため、検索上位に表示させるための対策は必須となります。
ここでは、クリニックがSEO対策を行う目的について詳しく解説していきます。
SEO対策の目的
SEO対策の目的は検索結果で上位に表示され、検索ユーザーのアクセス数を増加させることです。自社サイトであれば自社サイト内の記事を検索上位に表示させること、ポータルサイトであれば自社ページを検索上位に表示させることになります。
なぜ検索順位の上位に表示される必要があるのかについては、検索順位がクリック数に大きく影響するためです。
実際に検索順位に対するクリック率はこちら。
検索エンジン上のクリック率
- 1位 28.5%
- 2位 15.7%
- 3位 11.0%
- 4位 8.0%
- 5位 7.2%
引用元: Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid
6位〜10位は2%台を推移する数値となります。そのため10位以降の表示であれば、ほとんどクリックされることがないといっても過言ではありません。
したがって自社サイトや自社ページに多くのアクセスを集めるためには、最低でも10位以内、理想は3位以内に表示されることが条件といえるでしょう。
関連記事: SEOにおけるクリック率(CTR)とは? 順位別クリック率(CTR)を紹介
クリニックがSEOを対策するメリット
クリニックのSEO対策では悩みが明確化している患者へアプローチできるため、来院につなげやすい点がメリットです。また検索上位に表示されているだけでも有名なクリニックの印象を与えられ、信頼を獲得できることは強みといえるでしょう。
ここでは、クリニックがSEOを対策するメリットについて詳しく解説していきます。
明確な悩みを持つ患者にアプローチできる
SEO対策によってキーワードを選定し検索上位に表示できれば、明確な悩みを持つ患者にアプローチできます。
そもそもクリニックでは、すぐに来店の見込める検索ユーザーが多いといえるでしょう。なぜなら「インターネット上で検索している=今すぐにでも症状を解決したい」と考えているユーザーが多く、多くのクリニックを比較検討せずに決定するからです。
仮に「発熱 新宿」のキーワードで検索しているユーザーは、新宿で発熱をみてもらえるクリニックを探していることが読み取れます。
さらに「発熱 腹痛 夜間 新宿」のキーワードであれば、新宿で夜間に営業し、発熱と腹痛をみてもらえるクリニックを探していると分かります。
このように具体的なキーワードになればなるほど患者の悩みが理解できるため、SEO対策によって上位に表示されているサイトであれば効果的にアプローチできるでしょう。
クリニックの信頼性を高められる
SEO対策によって検索上位に表示されているクリニックサイトは、検索ユーザーからの信頼を獲得しやすい点もメリットです。
一般的に検索上位に表示されているサイトは有名なクリニックも多く、安心して来院されやすいといえます。
高齢者層でいえばSEOに無知な割合も高いですが、若い年代であれば検索上位がGoogleから良い評価をうけていると認知しているでしょう。
そのため検索上位に表示されているだけでも有名なクリニックの印象を与えやすく、費用をかけぜに広告宣伝と同等の効果を得られることが強みです。
結果的にはクリニックの信頼にもつながるため、SEO対策によってさまざまなメリットに期待ができます。
クリニックがSEOを対策するデメリット
クリニックのSEO対策は地域キーワードを含め、2単語の組み合わせでは検索の上位化が難しいといえます。長年経営しているクリニックやポータルサイトも多いため、簡単には成果を出せないと考えておきましょう。
ここでは、クリニックがSEOを対策するデメリットについて詳しく解説していきます。
地域キーワードは競合が多い
クリニックは地域に特化した店舗が多く、地域キーワードでは簡単に上位表示できない点がデメリットです。なかには店舗名に地域キーワードを含むクリニックもあるため、検索の上位表示を左右する要素が多いといえます。
また他の業種と比べて長年経営している店舗も珍しくないため、ドメインパワーや外部リンクが強いサイトも多いと考えましょう。
とはいってもサイトの質やコンテンツの質によってアクセスを増やし、検索上位に表示させることは不可能ではありません。日々の積み重ねや長期的な対策は不可欠ですが、それ以上にSEO対策によるメリットが大きいといえます。
ポータルサイトより上位表示が難しい
前述では地域キーワードでの上位表示についてでしたが、他のキーワードにおいてもポータルサイトなどの競合が多くいます。
基本的に「症状+地域名」などの組み合わせでは、検索の上位化は難しいといえるでしょう。
そのため「症状+症状+地域名」など、3単語以上の複合キーワードを狙うのが効果的な戦略です。
特にビッグキーワードと呼ばれる検索数の多いキーワードは、ほとんどがポータルサイトや有名なクリニックで埋め尽くされています。したがって勝てる見込みのないキーワードの場合は、できるだけ勝負を避けるようにしましょう。
クリニックに効果的なSEO対策
クリニックが運営するサイトでは、主に「キーワード対策」と「コンテンツ対策」の2つの観点からSEO対策を行うことが重要です。
ここではクリニックに効果的なSEO対策について、2つの観点から詳しく解説していきます。
キーワード対策
キーワード対策では、以下の3つのポイントを押さえましょう。
- 指名検索の対策
- 地域キーワードの対策
- 患者の悩みを表したキーワード対策
各々、解説していきます。
指名検索の対策
最初に対策すべきキーワードは、自社クリニックの名前などを含める固有名詞に向けた対策です。指名検索ともいいますが、お客さんが来院する前提で検索していることが多く、見込みとして強いキーワードになります。
しかしいくら指名検索だといっても、検索エンジン上ではかならず検索1位に表示されるとは限りません。
他のクリニックであってもキーワード対策が行えるため、なかには自分のクリニック名であっても一切検索上位に表示されない事態もありえるでしょう。
そのため来院の確実性が高い指名検索は忘れずに対策することが重要です。
自社のクリニック名で検索上位がとれないようでは他のキーワードでも難しいと考え、まずは来院見込みのあるユーザーを確実に獲得していきましょう。
地域キーワードの対策
2つ目に対策すべきキーワードは、地域キーワードです。クリニックがSEO対策を行うデメリットで地域キーワードの検索上位が難しいといいましたが、それでもユーザーは地域を含めて検索することが多く欠かせない対策になります。
ただしできるだけ複数のキーワードを組み合わせた、ロングテールキーワードで対策するようにしましょう。
具体的には以下のようなキーワードです。
- 症状+治療名+地域名
- 症状+科目名+地域名
- 症状+検査名+地域名
症状に加え治療名や科目名なども検索されやすいキーワードになります。
キーワードによっては難易度が高いものもあるため、できるだけ専門性がアピールできるキーワードを選択し対策しましょう。
患者の悩みを表したキーワード対策
対策すべきキーワードの3つ目が、患者の悩みを表したキーワードです。患者の悩みとは「このような症状や状態を解決したい」といった内容になります。
例えば「肌かゆい なぜ」であれば、肌のかゆい原因から解決策を知りたいと考えていることが読み取れます。
このように直接クリニックに関連のないキーワードであっても、クリニックに来店につなげられるものはたくさんあるため、さまざまなキーワードをリサーチしましょう。
キーワードのリサーチには、サジェストキーワードを調べられる「ラッコキーワード」や、ユーザーの悩みを知れる「Yahoo! 知恵袋」が効果的です。
キーワードは日々新しい種類が増えているため、競合の少ないキーワードをリサーチし対策していきましょう。
関連記事: SEOキーワードの効果的な入れ方と選定方法!競合に勝つためには?
コンテンツ対策
コンテンツ対策では、以下の3つのポイントを押さえましょう。
- 専門的な医療用語を使用しない
- クリニックの権威性を伝える
- 患者の悩みを解決する
各々、解説していきます。
専門的な医療用語を使用しない
クリニックがコンテンツを作成する際に行いがちなことが、専門的な医療用語を使用してしまうことです。
特にオリジナルのコンテンツを作成しようとする際、競合サイトと内容の差をつけるために専門性を意識することは重要です。しかし専門性を追求するあまり、専門的な言葉を使いすぎてしまっては、一般的なユーザーは理解ができません。
最初から専門的な人間へのアプローチを考えている場合は問題ありませんが、一般的なユーザーを想定した場合は、わかりやすい言葉を意識しましょう。
どうしても専門的な医療用語を使用しなければいけないときは、注意書きや説明欄を設けると、ユーザーにとっても読みやすい記事として評価を高められます。
クリニックの権威性を伝える
クリニックなどの医療業界で重要なことが、権威性のあるコンテンツ作成です。
権威性とは、その業界や知識に関して専門性を持ち、他人から優れていると判断される指標のことです。
実際にコンテンツの品質評価を定めるGoogleのガイドラインでは、E-A-Tの一つとして、権威性の重要性を公表しています。
また権威性を高めるためには、コンテンツの内の専門性を意識することや、外部リンクの獲得が効果的です。
加えてコンテンツの冒頭や最後に、執筆者情報としてクリニックに関する情報を記載すると、はじめてサイトに訪れたユーザーにも権威性を示せます。
リンクの獲得は一朝一夕では増加できないため、まずはすぐに実践可能な対策から取り組んでいきましょう。
患者の悩みを解決する
コンテンツ作成で最も重要視すべき項目が、患者の悩みを解決するコンテンツです。閲覧するユーザーを細かく想定し「どのような悩みを抱えているのか」や「どのような情報を知れたら嬉しいのか」を考えて、コンテンツを構成していきましょう。
またコンテンツ作成を行ううえでは、競合サイトの分析が欠かせません。
現状Googleから評価を得ている検索上位のサイトを確認し、どのような点が評価されているのかまで考えられると、良いコンテンツ作成に近づくでしょう。
また競合サイトの分析だけでなくよりユーザーが欲している情報を見つけられると、求められるコンテンツとして価値が生まれます。
患者の悩みを解決する内容は簡単ではありませんが、日頃からさまざまなサイトを分析すると、ユーザーのニーズが読み取れるようになります。
クリニックに効果的なローカルSEO対策
クリニックのローカル対策では、以下の4つのポイントを押さえましょう。
- クリニックの雰囲気がわかる写真の掲載
- 院長の情報を積極的に掲載する
- 診察内容を商品欄に表示する
- すべての口コミに返信する
各々、解説していきます。
クリニックの雰囲気がわかる写真の掲載
Googleマイビジネスではたくさんの写真を掲載できますが、できるだけクリニックの雰囲気がわかる写真を掲載しましょう。
なぜならGoogleマイビジネスは写真を一覧で表示でき、ユーザーから閲覧されやすい特徴があるからです。
特に外観や内観は、来院前に多くのユーザーが閲覧する重要なポイントになります。
あまりにも雰囲気の悪い店内などであればキャンセルが発生する可能性もあるため、清潔感を意識し来院を促せる写真を掲載しましょう。
院長の情報を積極的に掲載する
Googleマイビジネスでは内観や外観以外にも、診察を行う院長や担当の先生情報を掲載しましょう。
はじめて病院やクリニックを訪れる際は、どんな先生が診てくれるのかや本当に治療して治るのかなど、多くの人が不安に感じる要素を持っています。
特に診察を行う担当の先生情報は、事前に知っているか知らないかでも気持ち面が大きく異なるでしょう。
事前に安心感を伝えるためにも、院長をはじめとした担当する先生の情報は詳細に掲載することをおすすめします。
診察内容を商品欄に表示する
Googleマイビジネスでユーザーが注目してい閲覧する箇所として、商品欄が挙げられます。一般的には何かを販売している商品を掲載する欄ではありますが、診察内容や施術する際の料金など、サービス内容を記載しても問題ありません。
とくに医療業界では商品欄を活用しきれていないアカウントが多いため、しっかり対策することで競合サイトと差をつけられるポイントです。
ユーザーが知りたい情報にも該当するため、診察内容に関しては積極的に掲載していきましょう。
すべての口コミに返信する
Googleマイビジネスでは口コミの投稿や閲覧が簡単に行える設定となっており、ユーザーが注目して閲覧しているポイントです。
口コミの返信の仕方については正解がないため丁寧さを心がけることが重要ですが、かならずすべての口コミに返信するようにしましょう。すべての口コミとは、悪い内容の書かれた場合もです。
なかには悪い内容には対応していないオーナーもいますが、ユーザーは口コミをすべて閲覧できます。そのため内容に影響されずに返信している素直な姿勢を見せ、クリニックの印象を高めていきましょう。
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