SEOとは?SEO対策完全ガイド~上位表示の基本とテクニックを徹底解説~【2023年最新版】
SEOとは、「検索エンジン最適化」を意味する「Search Engine Optimization」の頭文字をとった略称です。Webページを調整し、検索結果の上位に表示させる取り組みを「SEO対策」と呼びます。
Webマーケティング領域では、SEOが非常に重要視されています。GoogleやYahoo!などで上位表示することで、見込み客の検索エンジン経由でのサイト流入を獲得しやすくなるからです。長期的に上位表示できれば、安定した集客やブランディング効果も期待できます。
この記事では、SEOとは何かからSEOの重要性とその対策方法まで解説します。基礎知識を知りたいSEO初心者の方から実際にSEO対策に取り組んでいる中級者以上の方や最新の傾向を確認したいWeb担当者の方にもおすすめです。
SEO とは?
SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略です。検索とは質問に対する答えやニーズを満たす製品やサービスを見つけたいときにおこなう行動、検索エンジンとはGoogleやMicrosoft Bingのようなユーザーが検索を実行するためのサイトのことです。そして、検索エンジン最適化とは、検索エンジンをサイトに接続し、ユーザーをうまく誘導することです。
WEBサイトを検索エンジンのランキングアルゴリズムに合わせて調整することで、関連するクエリ検索、検索エンジンによるクロール、インデックス、検索結果の表示などをより適切に実践することができます。つまり、SEOを適切におこなうことで、Googleでの検索結果に上位に表示され、サイトへのトラフィックを増やすことが可能になります。
SEOにおける検索エンジン
検索エンジンはGoogle以外にもYahoo!JAPANやMicrosoft Bingなどがありますが、Yahoo!JAPANは現状Googleエンジンを採用していることから、日本の検索エンジンシェアでは80%以上はGoogleが占めていることになり、事実上SEOでの検索エンジンとはGoogleを意味します。
2023年5月から6月にかけてMicrosoft Bingのシェアが16.86%から20.1%に上昇していますが、これはMicrosoft BingにChatGPTが搭載されたことの影響と考えられます。また、Yahoo!JAPANは2010年よりGoogleエンジンを利用していますが、2025年にはサービス提供契約が終了することから別の検索エンジンへの切り替えも検討しているという情報もあります。
参考:ヤフーの検索エンジン技術契約、Googleから変更検討
そのため、将来的にはSEOにおける検索エンジンの意味が変わる可能性が考えられます。
SEOとSEMの違い
SEMはSearch Engine Marketing(検索マーケティング)の略です。検索マーケティングとはデジタルマーケティングの一種であり、オーガニック検索と有料検索を使ってトラフィックを促進するための手法です。
検索エンジンを使った手法という意味ではSEOとSEMは同じであり、本来の意味でいえばSEOはSEMに含まれます。しかし、現在ではSEMとは検索エンジンを使ったリスティング広告のことを意味するという点で異なります。
SEOとPPCの違い
PPCはPay Per Clickの略で、クリックされるたびに広告主が料金を支払うタイプのWEB広告のことです。一般にクリックすることで課金されるWEB広告はすべてPPC広告といえますが、海外ではリスティング広告のことをPPC広告と表現することもあります。
そのため、検索エンジンを使ってWEBページを表示させクリックさせることをSEO、検索エンジンの検索結果に広告を表示させてクリックさせることをPPCと言い換えることもできます。
SEOのメリットと重要性
ユーザーは私生活であってもビジネスであっても、あらゆるところで検索することで情報を得ています。ユーザーの質問に答え、問題を解決することはブランドの認知度、オンラインでの認知度、リード、販売、顧客の増加などにつながります。つまり、SEOをうまく活用することでサイトのトラフィックの増加やユーザーの獲得ができ、ビジネスの評判を向上させることでカスタマージャーニーのどの段階であっても潜在顧客を獲得することが可能になります。
SEOが重要な理由
世界のSEO業界では2028年までに1221億1000万ドルの市場規模に成長すると予測されています。SEOはそれだけ重要なマーケティングチャネルであり、あらゆる規模の企業、ブランドにビジネスチャンスをもたらす可能性があります。
ユーザーは何かがしたいとき、どこかへ行きたいとき、情報を探したいとき、何かが欲しいときには必ず検索から始まります。しかし、現在では検索業界の細分化が進み、WEB検索(GoogleやMicrosoft Bingなど)のほかにも動画プラットフォーム(YouTubeやTikTokなど)、ソーシャルプラットフォーム(TwitterやFacebookなど)、ECサイト(Amazonや楽天など)があります。これらのプラットフォームで検索上位を取ることは認知度の向上や収益に大きなプラスを生む機会があることを意味しています。
検索エンジンの検索結果ページ(SERPs)は競争が激しく、通常のランキング以外にも次のような機能があります。
SEOが重要なもう1つの理由は、ほかのマーケティングチャネルと異なり、継続可能であり、企業の資産になることです。広告は止めればトラフィックがなくなり、SNSからのトラフィックも以前ほどの勢いはありません。SEOはWEBマーケティングのベースであり、会社がWEB上でおこなうあらゆることに関わります。
SEOは主要KPI(コンバージョン数、問い合わせ数、資料ダウンロード数など)を達成するためのトラフィックを促進することができ、継続しておこなうことで信頼性を向上させることが可能です。Googleはサイトの権威性や信頼性も重要視しますが、サイトが十分に育てば検索結果の上位にランキングされることも可能になります。
SEOのメリット
SEOのメリットを解説します。
- サイトの流入数が増える
- 流入ユーザーの質が高い
- 広告宣伝費を抑えられる
- コンテンツが資産となる
- マーケティングの基盤となる
- ブランディングできる
- 音声検索最適化(VSO)にもなる
サイトの流入数が増える
SEOのメリットは、サイトの流入数が増えることにあります。
現在では大半の人が、インターネットおよび検索エンジンを日常的に利用しており、Google検索だけでも1日35億件の検索があります。さまざまなSEO対策を実施した結果、サイトが上位表示され、検索流入が増えれば、問い合わせも増加するはずです。
Google検索順位別クリック率(2020年)
検索順位 | クリック率 |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
参考:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid(SISTRIX)
上図は、Google検索結果の表示順位別のクリック率を調査した結果です。検索上位になればなるほど、Webサイトへの流入が増える傾向にあることが分かります。
なお検索結果2ページ目以降(検索順位11位以下)のクリック率は1%を下回ります。より多くの流入を狙うなら、1ページ目(検索順位1位~10位)を目指す必要があります。
実際、マーケティング担当者の49%がオーガニック検索が最高のROI(費用対効果)のよい施策であると考えていることからも、SEOの成功がビジネスの成功へとつながると言えます。
流入ユーザーの質が高い
SEOのメリットは、流入ユーザーの質が高いことです。
集客では、とにかく人を多く集めればよいというわけではありません。収益につながりやすいのは「自社のサービスや商品に興味を持つ人、これから興味を持つ可能性がある人」です。
検索エンジンからWebサイトへ流入してくるユーザーは、既に何かしらのニーズを抱えており、検索という行動を起こしています。自らがクリックしてサイトへ訪れるため、「ユーザー自身のニーズ」と「Webサイトが提供するサービスや商品」が合致しやすい傾向にあります。よってサービス提供側としては、質の良い顧客獲得が期待できるのです。
広告宣伝費を抑えられる
SEOのメリットは、広告宣伝費を抑えられることです。
集客にはプッシュ型とプル型があります。プッシュ型は、企業主導で情報を伝えるタイプの集客方法で、テレビCM・訪問営業などが含まれます。プル型は、ユーザーが自ら情報を探すタイプの集客方法で、SEOはこちらに含まれます。
プッシュ型は広く情報を届けるため、それだけ多額の広告宣伝費が必要です。対してSEOをはじめとするプル型は、少額からでも始めやすく効果を期待しやすくなります。
検索エンジンの自然検索欄で上位表示すれば集客し続けることができ、何回クリックされても費用はかかりません。そのため上図のように表示回数とクリック数がいくら伸びたとしても、そのアクセスに対しての広告費を検索エンジンに払わなくてよいのです。
類似の集客手段であるリスティング広告はクリックごとに、アフィリエイトなら成約ごとに課金されます。バナー広告などの純広告は期間や出稿量に比例して費用が必要です。
SEOではクリックごとの費用が発生しませんし、検索エンジンに評価され続けている限り、追加費用なしで集客し続けられます。もちろん完全に0円というわけではなく、おこなう対策に応じて費用は発生します。適切におこなうならば、長期的に見てコストパフォーマンスの良い施策となり得るのです。
コンテンツが資産となる
SEOのメリットは、コンテンツが資産となることです。
現在の主流の1つとなったコンテンツSEOは、文章や画像などのコンテンツを発信することで上位表示を実現し、かつ検索エンジンからの集客を目指す手法です。上位表示を実現するためには「Googleに評価される良質なコンテンツ」が必要であり、良質なコンテンツはWebサイトへ流入したユーザーを顧客へと変えることができる可能性があります。
よって適切にコンテンツSEOをおこなっていけば、自然と良質なコンテンツが増えていくはずです。1度作成したコンテンツは半永久的に残り、顧客リーチのための資産として蓄積されます。長期的に見れば安定した集客が期待できると言えます。
マーケティングの基盤になる

SEOのメリットは、マーケティングの基盤になることです。
マーケティングとは「サービスや商品が売れる基盤作り全般」をさし、ビジネスには欠かせない活動です。なかでもSEOはデジタルマーケティングの基本的な部分に含まれます。
人々は検索によってさまざまな情報やサービスにアクセスしているため、競合他社よりも検索結果が上位に来れば収益が大きくなる傾向にあります。検索順位を上昇させるSEOは、マーケティング全体の柱となる基盤部分です。
ブランディングできる
SEOのメリットは、ブランディングできることです。
ブランドは「他と区別できるもの」のことであり、ブランディングは「ブランドを作り、その知名度を向上させる活動全般」のことです。
適切にSEO対策をおこなえば、検索結果で「サイト名」がユーザーの目に触れる機会が増えます。1度サイト名を覚えたユーザーは、次回以降サイト名で検索(指名検索)する可能性があります。指名検索が増えれば、「サイト自体の認知度が向上した」ということ、つまりブランディングができたということになります。ブランドの認知度、オンラインでの認知度があがれば顧客より信頼されやすくなります。
サイト名を覚えてもらうには、優良で価値あるコンテンツを提供することも効果的です。これはすなわちWebサイト自体のファンを作ること(ファンマーケティング)にもつながります。コンテンツによってできたファンは、潜在的にそのコンテンツへのニーズを持ちます。将来的にはWebサイトで提供するサービスや商品の顧客となる可能性もあります。
音声検索最適化(VSO)にもなる
SEOのメリットは、音声検索最適化(VSO)にもなることです。
音声検索は、スマホをはじめ対応デバイスへ、音声でキーワードを伝えることで検索するシステムです。ユーザーは音声検索設定をONにした状態で、対応デバイスへ喋りかけることで検索が可能となります。
通常検索も音声検索も、同じキーワードの検索結果は基本そこまで大きく変わりません。SEOで通常検索の上位を獲得していれば、音声検索でも上位を獲得しやすくなります。SEOをおこなうことで、自然とVSOもできていることになるはずです。
SEOのデメリット
SEOのデメリットを解説します。
- 成果まで時間と手間がかかる
- 適切に実行しないと成果が出ない
- アルゴリズムのアップデートで順位下落する可能性がある
成果まで時間と手間がかかる
SEOのデメリットは、成果まで時間と手間がかかることです。
リスティング広告であれば、入札単価を上げればすぐにキーワードに対しての上位表示の広告枠に広告を配信することができます。しかしSEOは対策したからといって、すぐに順位が上がるわけではありません。例えば、新たなドメインを取得しWebサイトを作成した場合、検索エンジンに認識される(インデックス)まで、ある程度時間が必要です。
さまざまなSEO対策をおこなうにも時間が必要です。既に公開済みのWebサイトであれば、まず現状を調査した上で、適切な対策を決定し、適宜実行するというプロセスが基本です。対策としてはサイト構造の調整、コンテンツ作成などがあります。さらに対策後は、実際の順位の変動もふまえて軌道を修正しなければなりません。
この点についてGoogleは、以下のように説明しています。
成果が出るまで時間がかかることを忘れないでください。変更に着手してからメリットが得られるようになるまで、通常は 4 か月から 1 年かかります。
※参照元:SEO が必要なケース – Search Console ヘルプ
とにかく時間と手間がかかるSEOですが、その分、1度適切に実行できれば安定して順位獲得しやすいのも特徴です。
適切に実行しないと成果が出ない
SEOのデメリットは、適切に実行しないと成果が出ないことです。
とにかく記事を追加したり、被リンク獲得したりすれば良いというわけではありません。追加したコンテンツや獲得した被リンクがGoogleの基準にそぐわないものであった場合、成果が出ないどころか、かえって逆効果になる可能性があります。
適切にSEOをおこなうためには、まず「Googleが推奨する順位上昇対策」をしっかり把握することが大切です。最近ではリッチリザルトやナレッジパネルなどの機能により多くの情報がユーザーに提供されています。
さらにGoogleは随時アップデートしているため、この基準は変動する可能性があります。1度把握したら終わりではなく、定期的に確認し、自身のWebサイト対策へと反映することをおすすめします。
アルゴリズムのアップデートで順位下落の可能性がある
SEOのデメリットは、アルゴリズムのアップデートで順位下落の可能性があることです。
Googleアルゴリズムは検索順位を決めるルールであり、定期的にアップデートがおこなわれます。数カ月から数年、SEOに力を注ぎ、1ページ目以内に表示されるようになったとしても、Googleのアルゴリズムのアップデートでいきなり順位が下落するかもしれません。仮に下落すれば、1ページ目以内に表示されていたときの検索流入数が一気になくなります。
リスク回避のためにも、Googleが推奨しない手法(ブラックハットSEO)を避け、推奨される手法(ホワイトハットSEO)で対策することをおすすめします。またSEO対策と他の集客手法を併用することでも、いざという時に備えやすくなります。
SEOの種類
GoogleやBingなどの検索エンジンはコンテンツをランキングする際に複数の要素を総合的に考慮しており、SEOでは大きく次の3つのタイプがあります。
- テクニカルSEO
- 内部SEO(オンページSEO)
- 外部SEO(オフページSEO)
テクニカルSEOとはWEBサイトの技術的な面で最適化をおこなうこと、内部SEOはユーザーと検索エンジンに対してコンテンツを最適化すること、外部SEOとは企業ブランドを構築することで認知を進め、需要を作ることです。
テクニカルSEOと内部SEOは自社で制御可能です。しかし、外部SEOは必ずしも自社だけでは制御できるものではありません。これは外部SEOには外部リンクやサイテーションが大きく関わっているためです。
テクニカルSEO(技術面での最適化)
WEBサイトの技術面での最適化をおこなうことはSEOにとって非常に重要であり、基本的な最適化事項です。検索エンジンはサイトを見つけ、回遊します(クロール)。そして、価値があるサイトだと判断した場合にはデータベースに格納し(インデックス)、順位付けをおこないます(ランキング)。
検索エンジンはできるだけ多くのコンテンツ(テキスト、画像、動画、PDFなど)を簡単に見つけアクセスできるように作られています。そのため、技術面で重要になるのは、URL構造、サイトナビゲーション、内部リンクなどです。そして、検索エンジンは動作が早く、ユーザーに優れた経験を提供するサイトを高く評価する傾向が強いため、コアウェブバイタル、モバイルフレンドリー、常時SSL化(HTTPS化)、インターステシャル広告の削除などの要素が重要になってきます。
また、技術面では構造化データ(スキーマ、schema)も重要視されます。構造化データがあることで検索エンジンはWEBサイトをより深く理解することができるようになり、より適切な検索結果を表示させることができるようになるためです。
さらに、WEBホスティングサービス、CMS(コンテンツ管理システム)、セキュリティなどもテクニカルSEOに関わってきます。
内部SEO(オンページSEO)
SEOではユーザーに対してはもちろん、検索エンジンに対してもコンテンツを最適化する必要があります。つまり、実際にユーザーが目に見るコンテンツと検索エンジンが読むコードを最適化する必要があります。
ユーザー向けにコンテンツを最適化するには次のような要素が必要です。
- 専門性の高いトピックを取り上げる
- ユーザーが検索するキーワードを含む
- 記事の独自性が高い
- わかりやすく書かれていて、文法ミスや誤字がない
- 最新で正確な情報を含む
- 画像や動画などのマルチメディアを含む
- 競合他社よりも優れている
- 読みやすい(見出し、段落の長さ、強調の使い方、一覧の使い方、読者層のレベルなどの考慮)
これを検索エンジンに置き換えると、最適化するには次のような要素が必要です。
- タイトルタグ
- メタ情報の記述(メタディスクリプション)
- 見出しタグ(H1タグ~H6タグ)
- 画像の代替テキスト
- リストタグの使用(ulやol)
- 表の使用(table)
- キャプションの設置
- OGPデータ(FacebookやTwitterカードなど)
外部SEO(オフページSEO)
厳密には自社で制御できませんのでSEOとは異なるかもしれませんが、SEOで成功するためには外部SEOは非常に重要な要素です。
リンクビルティング(被リンク獲得)は外部SEOでもっとも重要な要素であり、関連性が高く、権威性があり、信頼できるサイトからのリンクを得ることで大きなSEO効果が得られます。高い品質のリンクは大量の低品質のリンクよりも効果が大きいため、高品質のリンクを多数得ることが最終的な目標です。
リンクビルディングは自社だけではできませんが、次のようなさまざまなWEBプロモーションと組み合わせることでリンク獲得が促進されます。
- ブランドマーケティング
- PR
- コンテンツマーケティング(動画、電子書籍、調査研究結果の配布、ゲスト投稿など)
- ソーシャルマーケティング
SEOの専門分野 -5つのジャンル‐
SEOには上記で挙げたテクニカルSEO、内部SEO、外部SEO以外にもいくつかのサブジャンルがあります。以下に挙げるものは通常のSEOとは異なり、対応するには別の戦術が必要です。
- EコマースSEO
- エンタープライズSEO
- インターナショナルSEO(海外SEO)
- ローカルSEO(MEO)
- ニュースSEO
- 画像SEO
- 動画SEO
EコマースSEOでは、カテゴリ、製品、ファセットナビゲーション(ファセット検索、さまざまな条件でユーザーの欲しい商品を見つけやすくするナビゲーションのこと)、内部リンク構造、製品画像、製品レビュー、構造化データ(スキーマ)などの最適化が必要です。
エンタープライズSEOとは100万ページ以上の大規模サイトのSEOのことです。小規模~中規模サイトのSEOとは異なり、開発チームや複数の関係者を巻き込んでSEOの変更や実装をおこなう必要があり、組織構造によっては対応の遅れも考慮する必要があります。
インターナショナルSEO(海外SEO)とは、国際ビジネス向けのグローバル展開をするSEOのことです。多地域または多言語対応しているWEBサイトに対してSEOを実践する必要があり、国によってBaidu(中国)、Naver(韓国)、Yandex(ロシア)のような日本では主流ではない検索エンジン向けに最適化をする必要があります。
ローカルSEO(MEO)とは、限られた地域での検索結果を最適化することでGoogleマップでの上位化を目指す手法です。レビューの数と質、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の対応などが必要です。
ニュースSEOでは、ニュースを配信する速度が非常に重要視されます。できるだけ早くGoogleに登録され、Googleニュース、トップストーリー、Googleディスカバリーなどに表示されるようにする必要があります。
画像SEOとはGoogle画像検索で上位化するための手法です。画像をうまくGoogleで上位化するためにはサイトの技術的な戦略が伴います。
動画SEOとは、YouTubeへの対策やGoogleの動画検索で上位表示されるための手法のことです。ページ内戦略、テクニカル戦略、ページ外戦略を組み合わせる必要があります。
SEOで押さえておきたいGoogle順位決定の基本
SEOで押さえておきたいGoogle順位決定の基本をご紹介します。これらを知っていると、検索エンジンの上位表示を狙いやすくなります。
- 検索エンジンの基本的な仕組み
- GoogleにおけるSEOランキング要素
- Googleの基本理念
- GoogleのSEO評価指標(評価基準)
- Googleアルゴリズムアップデート
検索エンジンの仕組み
検索エンジンの仕組みを理解することもSEOのTips(コツ)がつかめます。
GoogleやBingなどの検索エンジンは、ユーザーが求める情報を探すためのプラットフォームです。ユーザーは「検索ボックス」へキーワード(検索クエリ)を入力することにより、「検索結果」として「検索エンジンがユーザーの希望に近いと判断した情報(Webページや画像など)」が表示されます。
検索順位を決める仕組みは、以下の3ステップです。
- クローリング:クローラー(Googlebot)がWeb上の情報を収集する。
- インデックス登録:収集した情報をカテゴリ分けし、Googleデータベースへ登録する。
- 検索結果の表示(ランキング):アルゴリズムにもとづき、登録情報の中から「ユーザーが求める情報に近い」と判断した情報を、検索結果へ表示する。
検索エンジンは、「クローリング」「インデックス作成」のプロセスを通して、インターネット上で利用可能なすべてのコンテンツ(Webページ、PDF、画像、ビデオなど)を検出しています。インデックスはデータベースであり、必要な情報が収められている箱です。その箱から必要な情報を引き出して、アルゴリズムをふまえ、ユーザーが探す情報に適した検索結果を表示します。
Googleの検索アルゴリズムは「検索クエリと関連があり信頼できるページを表示することで、ユーザーにとって有益な情報を提供する」ように設計されています。適宜おこなわれるアルゴリズムのアップデートは、この理念により近づけるためのものです。
GoogleにおけるSEOランキング要素
Googleのランキング要素は少なくとも200はあるといわれています。Googleは可能な限り優れた検索結果を返すためにアルゴリズムを絶えず進化させていますが、そのなかでも特に重要視されている要素は次の12個です。
- 高品質のコンテンツによる矛盾のない情報(24%)
- タイトル内のキーワード(15%)
- バックリンク(15%)
- 得意分野の専門知識(14%)
- ユーザーによる反応(12%)
- サイトの信頼性(5%)
- モバイルフレンドリーとモバイルファースト(5%)
- 内部リンク(3%)
- ページ速度(3%)
- サイトセキュリティ/SSL証明書(2%)
- スキーママークアップ/構造化データ(1%)
- URL内のキーワード(1%)

Googleの基本理念
SEOのTips(コツ)はGoogleの考えを理解することです。
(https://about.google/のスクリーンショット)
Webサイトの検索順位を上げる(=Googleからの評価を上げる)ためには、「Googleが考える理想のサイト像」へ近づける必要があります。
数ある検索アルゴリズムの変更も全て、Googleが理想とするサイトをより評価することが目的となります。よってGoogleの考えを理解し、その理想に近いサイトを実現してさえいれば、どんなにアルゴリズムが変動しても慌てずに対応できるはずです。
Googleを理解する上で、必ず押さえておきたいのが「Googleの使命」です。
情報を検索する世界中のユーザーの生活を支えるため、Googleは一貫して「世界の情報を整理して誰もが便利に利用できるようにすること」を使命に掲げ、検索エンジンを提供し続けています。これこそがGoogleの理念です。
Googleがサイト運営者へ求めることは、(検索に対するGoogleのアプローチ)に記載がありますのでご一読ください。
Googleの使命と理念を知ることで、SEOを深く理解することができます。
Googleの使命とは
(https://www.google.com/intl/ja/search/howsearchworks/のスクリーンショット)
SEOの基本は、Googleの考えを知ることが重要です。Googleの使命は、「世界の情報を整理して誰もが便利に利用できるようにすること」です。Googleは、情報を検索する世界中のユーザーの生活を支えるため、このミッションを掲げています。
そのためにGoogleが求めることは
- 検索クエリともっとも関連性と信頼性の高い情報を表示する
- ユーザーの情報アクセス機会を確保する
- もっとも役に立つ形で情報を表示する
- プライバシーを保護する
- 広告以外に有料で検索結果順位は上げられない
- オンラインサポートをおこなう
これら検索に対するGoogleのアプローチを把握してください。google.comの左上に“Google について”というリンクがあります。ページにとんでみると、ここにも大きくGoogleの使命(ミッション)が書かれています。
Googleの200以上ある検索結果のアルゴリズムの根本にはGoogleの使命があり、この使命を実現するためにアルゴリズムが作られているのです。
Google が掲げる 10 の事実というページがあります。ここに、Google哲学の神髄があると言ってもよいでしょう。
以下は引用となります。
Google がこの「10 の事実」を策定したのは、会社設立から数年後のことでした。Google は随時このリストを見直し、事実に変わりがないかどうかを確認しています。Google は、これらが事実であることを願い、常にこのとおりであるよう努めています。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
GoogleのSEO評価指標
SEOで上位表示をしていくには、SEOの評価基準を知ることがうまくいくTipsです。
Google検索セントラルの検索アルゴリズムの仕組みというページでGoogleのランキングシステムについて言及されています。ランキングシステムは一連のアルゴリズムで構成され、1つのアルゴリズムで検索順位を決定しているわけではありません。
検索アルゴリズムがランキングを決める要因はさまざまで、例えば以下があります。
- 検索クエリとページの関連性や有用性
- ソースコードの正確性
- ユーザーの位置情報
- コンテンツの鮮度
最近では外部の検索品質評価者による評価も影響します。検索品質評価者はGoogleのガイドラインに準拠して目視でサイトを評価しており、2021年に、757,583 件の検索品質評価テストが実施されたことが公表されました。
SEOでは、Googleの評価指標(評価基準)のうち、まずこの5つを押さえましょう。
- Page Quality評価
- Needs Met 評価
- E-E-A-T
- YMYL
- Core Web Vital(コアウェブバイタル)
Page Quality評価
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、Page Quality評価があります。
Page Quality評価とは、ページの品質を評価する指標です。この評価を上げるにはユーザーの検索意図に応えた高品質なコンテンツを作る必要があります。検索キーワードの関連性ではなくて、コンテンツの品質自体の評価です。
具体的にはE-A-Tを兼ね備えたコンテンツ、Webサイトの評判、品質(誤字、脱字、事実誤認、構成、編集レベル)、独自性(オリジナリティ)、量が基準となります。
Needs Met 評価
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、Needs Met評価があります。
Needs Met 評価は、「どれだけニーズ(需要)を満たしているか」を示す基準で、モバイルユーザーのみ適用されます。つまりモバイルのコンテンツを対象にした評価指標です。
下記のコンテンツ評価の指標は、評価されるコンテンツのガイドラインNeeds Met Rating Guideline|General Guidelinesより抜粋し日本語訳しました。
評価 | 説明(要件) | |
Fully Meets(FullyM)完全に一致 | ユーザーのニーズに完全に答えている最高評価の評価結果です。ユーザーは、満足して他の検索を再度する必要がないです。指名検索など特定のクエリの場合、獲得の可能性があります。 | |
Highly Meets (HM)ほぼ一致 | ユーザーのニーズにほぼ答えている評価です。一部のユーザーは追加で検索して調べる可能性もある評価ですが、高評価です。 | |
Moderately Meets (MM)まあまあ一致 | ユーザーの多くは役に立ちますが、いくらかのユーザーが追加で検索して調べる可能性がある評価です。 | |
Slightly Meets (SM)少し一致 | 多くのユーザーは追加で検索して調べたいと感じる可能性のある評価です。 | |
Fails to Meet (FailsM)一致していない | ほぼすべてのユーザーのニーズに合っておらず、不満を持ち、再検索を行う評価です。 |
Needs Met 評価は、2つの段階があります。
- ユーザーの意図を把握する
- 評価を決定する
参考:Search QualityRater Guidelines:An Overview
例えば、PCでは、きちんとしたコンテンツが表示されていても、モバイルページで正常に表示されない場合、Needs Met 評価は低いものになっていると考えられます。
E-E-A-T
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、E-E-A-Tがあります。
E-E-A-Tとは経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trust )の頭文字を取った言葉で、YMYLページもほとんどの場合で大きくかかわってきます。
2022年12月15日に検索品質評価ガイドラインが更新された際、「E-A-T」に「E(経験)」が足されて新しい評価基準になりました。
経験、専門性、権威、信頼性(E-E-A-T)は、Page Quality評価において重要な考慮事項である。E-E-A-Tの中心に位置する最も重要なものは「信頼性」である。
画像引用:General Guidelines
E-E-A-Tの中で一番重要なのがTのTrust(信頼)で、ユーザーから信頼を獲得するために、経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)が必要であるという事です。
Trust(信頼)を獲得するサイトとは、
例えば、オンラインショップでは、セキュリティの安全なオンライン決済システムと信頼できるカスタマーサービスが必要ですし、商品レビューは、正直な本物の購買者によって書かれたもので、購入の意思決定をするのに役立つべきです。
- 経験(Experience)は、コンテンツ制作者の体験に基づく考察や経験談であれば、信頼性が高くユーザーが求める情報を提示できるので、重要であるという事です。
- 専門性(Expertise)は、コンテンツ制作者が、そのテーマに必要な知識や技術の専門性をどの程度持っているか評価します。
- 権威性(Authoritativeness)は、公式に権威のあるサイトやコンテンツであれば信頼できるので、そのサイトの情報源が有名かどうか評価されます。
このように、E-E-Aは、最後のTのTrust(信頼)獲得するためのサポートとして必要であるため評価指標として検討されています。
ユーザーの信頼を得るには、具体的にはコラムページでは、その記事の執筆者や監修者の情報を載せたり、ウェブサイトの「会社概要」ページやコンテンツ制作者のプロフィールページは欠かせません。EEATの評価指標を考慮すると具体的な対策が出てきます。
>>E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)とは?具体的な評価基準について解説
YMYL
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、YMYLがあります。
YMYLとは、”Your Money or Your Life” の頭文字を取った略称で、「お金や健康などの業界、業種のサイトでユーザーの幸福や健康、金銭に直結するページ」を意味します。ユーザーの人生において大きな影響を及ぼす領域なので、大切なことを扱うページでは相応の高い品質のコンテンツが必要であるということです。
YMYLの種類
- 買い物、金融取引ページ
- 財産情報ページ
- 法律情報ページ
- 医療情報ページ
YMYLはE-E-A-Tと大きく関わります。YMYLジャンルのサイトはGoogleのアルゴリズムが経験、信頼性、専門知識、信頼性(E-E-A-T)に特に重点を置くので、これらのコンテンツ評価基準に注意を払う必要があります。より Page Quality評価が重要であり、通常よりもさらに高品質なコンテンツが求められます。
Core Web Vital(コアウェブバイタル)
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、Core Web Vital(コアウェブバイタル)があります。
Core Web Vitalとは、優れたユーザー体験を提供するための3つの指標のことで、具体的にはLCP、FID、CLSの3つの指標があります。
- LCP(Largest Contentful Paint):ページ表示速度を測る指標
- FID(First Input Delay):サイトのインタラクティブ性や反応速度を測る指標
- CLS(Cumulative Layout Shift):視覚要素の安定性を示す指標
WEBページに表示される速度は、SEOとユーザビリティの両側面から見て、非常に重要になってきています。特にGoogleではモバイルファーストを推進し、今後はモバイルインデックスがPCインデックスより先行すると断言しています。
スマートフォンで検索したときに表示スピードが遅いとすぐにユーザーは検索をやめてしまいます。
「ページの読み込み速度が1秒から5秒に増えると、モバイルサイトの訪問者の直帰率は90%増えます」
このように、表示が遅れるごとにコンバージョン率、顧客満足度が大幅に低下します。
以上5つの Googleの評価指標(評価基準)を紹介してきましたが、初心者はまず「検索エンジン最適化スターターガイド」を確認しましょう。
SEOの基本について触れている重要なページのため、完全に理解するまで何度も読み返すことをおすすめします。慣れてきたら「Google 検索セントラルの最新情報」も定期的にチェックしてください。こちらはGoogleが公式に発表する情報であり、最新の動きを知ることができます。
Googleアルゴリズムアップデート
SEOでは、Googleアルゴリズムアップデートのうち、まずこの4つを押さえましょう。
- コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート):Googleが定期的に実施する大規模アップデートです。
- パンダアップデート:WEBサイト内のコンテンツの品質をチェックして低品質サイトの評価を落としたり、悪質な場合はペナルティを与えたりするアルゴリズムです。随時実行されます。
- ペンギンアップデート:いわゆる不正リンク(=Googleガイドラインに沿わないリンク)を検知し、評価を無効にしたり、悪質だとペナルティを与えたり対処を行うアルゴリズムのことです。随時実行されます。
- BERTアップデート:自然言語処理の性能を向上させるために実施されたアップデートです。
コアアップデートは年に数回実行される、大規模なアルゴリズムのアップデートです。回によって範囲や内容は異なりますが、内容によっては順位の大幅変動を起こす可能性があります。
パンダアップデートは、「他サイトのコピペ文章である」「専門性や独自性が低い」など低品質なコンテンツを持つWebサイトを排除します。ペンギンアップデートは、「過剰・低品質なリンクを構築している」「SEOスパムである」など低品質な被リンク構築をおこなったWebサイトを排除します。この2つは、ともに低品質なサイトを排除することで、検索結果に良質なコンテンツを残すことを目的としたアップデートとなります。
他にもさまざまなアップデートが存在しますが、まずは上記の4つを押さえるだけでも、ある程度Googleの指針を理解しやすくなります。
SEOを実践する前に
SEOを実践するには多くの要素が必要ですが、チーム、プロセス、技術、行動の組み合わせによって機能します。そして、次の6つを実行する必要があります。
- 検索エンジンの仕組みの理解
- リサーチ
- 行動計画
- 実装
- 監視と保守
- パフォーマンスの分析、評価、報告
自社のビジネスを見つけてもらいたいのであれば、最初に検索エンジンの技術的プロセスを理解し、適切な情報提供をしているかを確認する必要があります。
Googleのような検索エンジンでは前述したように、次の4つの段階があります。
- クロール
- レンダリング
- インデックス
- ランキング
クロールは、検索エンジンがリンクやサイトマップを使ってWEBページを検出することです。検出したページをHTML、CSS、Javascriptなどを使ってどのように見えるかを生成します(レンダリング)。そして、検出したページのコンテンツとメタデータを分析し、データベースに格納し(インデックス)、アルゴリズムがさまざまなシグナルを調べ、検索者がクエリを入力したときに検索結果に表示するのに十分な品質があるかを判断してランキング付けをおこないます。
リサーチ
リサーチはSEOの重要な部分です。SEOのパフォーマンスを向上させる調査には次のようなものがあります。
- 読者調査
- キーワード調査
- 競合調査
- ビジネスの調査
- WEBサイト調査
- SERPs調査
対象となる視聴者や読者を正しく理解し、読者の求める課題と回答は何かを明らかにし(読者調査)、ユーザーが使う価値のある検索キーワードを特定し、どれだけの需要と競争があるのかを調べる必要があります(キーワード調査)。
そして、競合他社は何をしているのか、競合の強みと弱み、どのような種類のコンテンツを公開しているのかを調べ(競合調査)、自社の目標は何であって、SEOは目標達成のためにどのように利用できるのか(ビジネスの調査)を調べます。
そのうえで、WEBサイト上の技術的なSEO、コンテンツ、リンク、EEATなどを考慮し(WEBサイト調査)、特定のクエリの検索意図を把握し、ランキングを取りやすいコンテンツを作るように調べます(SERPs調査)。
行動計画
SEO戦略は長期的な行動計画を必要とします。目標を設定し、達成するための計画を立てるようにしてください。ただし、行動計画とはトラフィックの数値目標ではなく、目標を達成させるためのロードマップのことです。
そのため、SEOの行動計画には次のようなものが求められます。
- 目標と期待値(タイムラインやマイルストーン)の設定
- KPIの定義と調整
- プロジェクトの作成と実装方法の決定
- 社内外の関係者とのコミュニケーション
- ツールの選択と実装
- チームの組成と教育
- 予算の確保
- 結果の測定と報告
- 戦略とプロセスの文書化
実装
調査が完了したら、計画を行動に移します。大きくは次の3つです。
- 新規コンテンツの作成
- 既存ページの変更や機能強化
- 古いページ、低品質コンテンツの削除
監視と保守
WEBサイトで問題が発生したり、データが破損したりしたときにはいち早い対応が必要ですので、そのためのモニタリングは必須です。
重要なページへのトラフィックが減少した、ページ速度が遅くなった、サイトの応答がなくなった、インデックスから外れた、リンクが切れたなどの問題が発生しているかどうかは目視確認だけではなく、ツールの導入が必要な場合もあります。
パフォーマンスの分析、評価、報告
SEOの改善のためには測定が必要です。データに基づいた決定をするためにはツールを活用した正しいサイト分析とレポーティングが必要です。
- WEBサイト分析
- ツールの導入
- 進捗状況の報告
サイトのパフォーマンスデータを収集するためには、少なくともGA4、Googleサーチコンソール、Bing Webmaster Toolsなどは導入してください。そのうえで、特定のタスクのパフォーマンスを調査するためのツールやSEOツールを使用することはできます。
パフォーマンスレポートは前年比や先月比のように前回のレポート期間と比較する必要がありますが、間隔は意味のあるもので設定する必要があります。多くの場合でレポートの間隔は毎月、四半期などになります。
SEOの専門家が必要かどうか
ここまで、読んできて一朝一夕でSEOができるか不安になった方もいるかもしれません。そこで、SEOの専門家が登場するのですが、SEOの専門家に頼めばSEOがうまくいくのでしょうか。
SEOの専門家とは、ウェブサイトの検索エンジンにおける可視性を高める方法に精通している人のことです。現在では、SEOだけでなくデジタルマーケティング全般の深い理解と知識を持ち合わせたWEB集客専門のマーケターであることが求められます。
このSEO対策完全ガイドを読むことで、自分でサイトを最適化する方法を学べますが、さらにページのSEOのサポートをしてくれるSEOコンサルタントに依頼すれば難易度の高い技術的な部分のフォローもしてくれます。
SEOサービスを利用するかどうかは、サイト改善や時間節約に繋がる可能性のある重要な選択です。SEOサービスの利点や、無責任な業者による被害リスクを慎重に検討してください。
プロのSEOコンサルタントに依頼する前に、検索エンジンの仕組みを理解し、自分でもSEOについて学んでおくことをお勧めします。
以下に、SEO対策の押さえておくべきポイントを解説していきますので読み進めてください。SEO対策の全体像から把握していきます。
SEO対策の全体像
SEO対策を行っていくうえで、まずSEO対策の全体像を把握しましょう。全体を俯瞰してみて、理解したら、個々の細かい施策へと入っていきます。
SEO対策の全体像は5つの項目に分類すると理解しやすいです。
- キーワード戦略策定
- 内部対策(オンページSEO)
- コンテンツSEO
- SXO施策(UI・UX・CRO施策)
- 外部対策(オフページSEO)
これら5つの施策をGoogleのガイドラインに沿って違反することなく進めていけばSEOでの上位表示に成功するでしょう。
SEO対策の項目 | KPI | ポイント | MUST(必須対応) | |
1 | キーワード戦略策定 | どの検索クエリで上位表示していくか決める | 月間検索件数の多いキーワードとロングテールキーワードによる戦略を決める | ビックワード・ミドルワード・スモールワードの分別化 |
2 | 内部対策(オンページSEO) | 検索結果に表示されるようにサイトを最適化 | クローラビリティの対策項目とユーザビリティの対策項目をそれぞれ対策する | インデックスの確認・タイトル・メタディスクリプションの修正 |
3 | コンテンツSEO | 検索意図に合致したコンテンツ制作 | 1次情報と独自性の高い情報の公開 | 体験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)の担保 |
4 | SXO施策(UI・UX・CRO施策) | 離脱されないようなデザインとユーザーインターフェース制作 | ユーザーが使いやすいデザインと機能でネット体験を心地よいものにする | 最新のデザインと機能やCall to Actionの改善 |
5 | 外部対策(オフページSEO) | リンクビルディングやサイテーション獲得 | ニュースリリースやメディアへの出稿でサイテーションを増やしたり、第3者にリンク獲得依頼をすすめる | 社内サイトは必ず相互リンクする |
5つのSEO対策の項目とKPIとポイントを確認して、MUST(必須対応)から着手していきましょう。
それでは、各SEO対策の詳細に入っていきます。
1.キーワード戦略策定
SEOの1つ目の対策項目はキーワード戦略策定です。
SEOを始める際、最初に考えなければならないのがキーワードの選定です。どのキーワードを選ぶかによってSEOの難易度は異なるほか、順位変動による収益効果も変わってくることから、キーワードの選定こそが一番最初に取り組むSEOの項目です。
キーワード選定はユーザーの検索に利用する各キーワードの月間検索件数を把握する必要があるため、Google広告のキーワードプランナーのツールやSEMRUSH(セムラッシュ)のようにキーワード調査ツールを利用しましょう。
たとえ狙ったキーワードで1位表示を獲得しても、そもそも選定したキーワードが 利益につながるユーザーを獲得できるキーワードでなければ意味がありません。
単に検索ボリュームが多いキーワードを狙うのではなく想定顧客が検索するキーワードをイメージすることが大事です。
まずは自分がユーザーになったつもりで「検索する側の目線で考える」ところから始めてください。
この時に、冒頭でお話しした、SEOの考え方の2つの軸のうちの1つ「ユーザーの検索意図を的確に把握するために、ターゲット(顧客)を深く理解すること」が重要になってきます。
キーワード調査は、下記の質問に答える形で軸を決めると良いでしょう。
- 人々は何を探していますか?(検索意図)
- 何人の人がそれを探していますか?(月間検索件数)
- 彼らはどのような形式でその情報を求めていますか?(コンテンツの種類)
サービス顧客に直結するキーワードを見つける過程で各キーワードの検索件数が大きく異なることに気づくはずです。
検索件数の大きいキーワード順にビックワード、ミドルワード、スモールワードといいます。
検索クエリ(キーワード)は、3つのボリューム別に分けられます。
1.ビッグワード(月間検索件数10000以上)
2.ミドルワード(月間検索件数1000以上10000以下)
3.スモールワード(月間検索件数1000以下)
また、検索クエリは、ユーザー(顧客層)のカスタマージャーニーにおけるフェーズの階層別に分けることもできます。
1.ナビゲーションクエリ(顧客の明確層)・・・CVに直接つながる
2.トランザクションクエリ(顧客の顕在層)・・・CVにつながる可能性が高い
3.インフォメーションクエリ(顧客の準顕在層)・・・リード獲得の段階
これらのキーワード選択は、SEO上位表示させた後の売上につながる部分で重要なのでここでも取り上げました。
CHATGPTの記事で得意だと思われる検索クエリは、スモールワードからミドルワードのインフォメーションクエリであると言えます。
ビックワードを対策したほうが上位表示に成功すれば、より多くの集客を見込めますが、競合が多いため、上位表示できるとは限りません。
>>SEOキーワード難易度とは?分野で大きく変わるSEOの難しさ
場合によっては、競争力がはるかに低いスモールワードを狙った方がビジネスにとって有利な場合があります。
SEOでは、これらのスモールワードのキーワードの対策を進めることをロングテールSEOといいます。ロングテールとは、「長いしっぽ」の意味です。たくさんのスモールワードの対策をグラフにすると長いしっぽのようになります。
ロングテールを理解する
ロングテールを理解することもSEOのキーワード戦略策定で重要です。
キーワード「SEO」で1位にランクインするのは素晴らしいことですが、そればかり狙って長い間1位を取れず時間とリソースを使い続けるよりも複合ワードやエリアワードで上位にランクインして集客につなげていくことも立派なSEO戦略です。
成約に至りやすいキーワード
成約に至りやすいキーワードを選ぶことも、SEOのキーワード戦略策定で重要です。
下記のワードは制約に結びつきやすいので参考にしてください。
- キーワード+地域名
- 取扱製品のブランド名
- 格安/激安/送料無料/安い……など、価格訴求+キーワード
- クチコミや評判など、ユーザーの声
ある程度キーワードの候補を絞ったら、「関連キーワード取得ツール」等を使用しサジェストキーワードを調べます。サジェストキーワードもキーワード候補として月間検索件数を調べてみましょう。
競合他社の対策キーワード
競合他社の対策キーワードを知ることもSEOのキーワード戦略策定で重要です。
SEMRUSH(セムラッシュ)のキーワードツールでは、競合5サイトのキーワードを調査し比較することができます。

検索キーワードの調査
検索キーワードの調査をすることもSEOのキーワード戦略策定で重要です。
SEMRUSH(セムラッシュ)のツールでは、競合他社のキーワード詳細がわかります。共通しているキーワードから対策サイトの欠けているキーワード、弱いキーワード、強いキーワードを抽出できます。

SEMRUSH(セムラッシュ)のツールを使わない方法もあります。
上位表示している競合他社サイトのサイトタイトルとメタディスクリプションを調べ、そこで使われている単語が上位表示を狙っている検索キーワードである可能性が高いです。
調べた単語をGoogle広告のキーワードプランナーで1つ1つ調べていきます。とくに類義語のチェックは重要です。月間検索件数があったキーワードをピックアップしていきましょう。
2.内部対策(オンページSEO)
SEOの2つ目の対策項目は内部対策です。オンページSEOとも言い、サイト内部を検索結果に表示されるように修正して最適化を行う対策です。
SEOの内部対策は、クローラビリティに関する対策とユーザビリティに関する対策に分けることができます。
クローラビリティに関する対策とは、クローラビリティの高いサイトにする対策です。
クローラビリティの高いサイトとは、ロボットが読みやすいW3C準拠のhtmlコーディング(HTML Living Standard)のルールに沿ったコーディングをして「検索エンジンが見つけやすく理解しやすいサイトにする」ことです。
次に、クローラビリティに関する対策の詳細を一覧にしますのでそれぞれの詳しい対策は、クリックして各項目の専門ページで確認して対策をしてください。対応できたら、SEOチェックシートにチェックを入れて進めてください。
<クローラビリティに関する対策>
ユーザビリティに関する対策も、ユーザビリティを高めることです。
ユーザビリティ(usability)とは、「use」と「ability」を合わせた造語で、「有用性」「使いやすさ」「使い勝手」の意味です。ユーザーがサイトを使いやすく、欲しい情報がすぐに手に入るサイトコンテンツはユーザビリティが高いといえます。
次に、ユーザビリティに関する対策の詳細を一覧にしますのでこちらもそれぞれの詳しい対策は、クリックして各項目の専門ページで確認して対策をしてください。こちらも対応できたら、SEOチェックシートにチェックを入れましょう。
<ユーザビリティに関する対策>
SEO内部対策は、SEO技術のサイトへの搭載です。必ずクローラビリティに関する対策とユーザビリティに関する対策の2つを行いましょう。
3.コンテンツSEO
SEOの3つ目の対策項目はコンテンツSEO対策です。コンテンツマーケティングの手法にSEO技術を搭載した対策がコンテンツSEOです。
ただ質の良いコンテンツを大量に実装すればいい訳ではありません。ユニットコンテンツSEOの手法で行うコンテンツSEOが効果のある対策です。
コンテンツSEOを成功させるには、パンダアルゴリズムとユーザーに支持される質の高いコンテンツを作ることです。
品質が低いと判断されやすいサイトとしては、次のようなものが挙げられます。
- 他のサイトと内容が重複しているコピーサイト
- 内容が乏しく薄っぺらいと思われるサイト
では、どうすれば、品質の高いコンテンツを作ることができるのか、具体的に4つ以下に挙げます。
- 検索意図に合致したコンテンツ制作
- 1次情報と独自性の高い情報、新鮮な情報の公開
- 体験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)によるコンテンツ
- 質問に答えるコンテンツ
検索意図に合致したコンテンツ制作
コンテンツを作成するときは、必ず、ユーザーが何を求めているか考える必要があります。ユーザーインテント (検索意図)を調べ、特定の検索クエリに1位表示するページとして確信が持てるかどうかが重要です。
ここでも、冒頭で述べた
「ユーザーの検索意図を的確に把握するために、ターゲット(顧客)を深く理解すること」が重要になってきます。
高品質なコンテンツを追求するには、競合サイトよりも正確で包括的、独創的で1位に表示されて当然だと思えるほどの品質を目指してください。
Googleの検索品質評価ガイドラインは、高品質のコンテンツの特性をタイプ別に分類しています。
- 情報コンテンツは、正確で、包括的で、独創的で、専門的に提示されている必要があります。
- 芸術的なコンテンツは、独創的でユニークで、高度なスキルを伝えるものでなければなりません。
- ニュースの内容は、詳細で、よく引用され、正確で、オリジナルのレポートが含まれている必要があります。
>>質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス|Google検索セントラル
1次情報と独自性の高い情報、新鮮な情報の公開
常に新しい情報を発信し、独自の1次情報をわかりやすく伝えることが重要であり、そのためには、コンテンツマーケティングを理解する必要があります。
コンテンツマーケティングでは、付加価値の高いコンテンツを継続して提供することが重要です。自社のノウハウや強みを無料で公開することで、その分野のエキスパートとして評価を高めブランド力がついてきます。このことがSEOでも権威性を高め、評価が上がりますし、長期的にはファンが増えて売り上げにもつながるのです。
新鮮なタイムリーのコンテンツは、Googleの評価を高めます。逆に、Googleは、古くなった情報を嫌う傾向にあります。
人気のトレンドや最新ニュースのコンテンツを作成することで鮮度の高いコンテンツを実装し高い評価を検索エンジンに受けることができます。
QDF(クエリに対する鮮度)は時間の経過とともにさがるので、コンテンツもある期間を過ぎたら、最新情報を足してリライトし、再作成することを推奨します。
おすすめ記事:SEOにおけるフレッシュネスアルゴリズムとは?
体験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)によるコンテンツ
後述しますが、Googleの評価指標にEEATがあります。コンテンツの内容が、その著者の体験に基づく内容や専門家による著作、権威性のある情報源であれば、ユーザーの信頼につながるので推奨されています。
よって、コンテンツには運営会社情報・著者情報・ソースなどの明示を行い、信頼たるWebページにすることが大切です。
質問に答えるコンテンツ
コンテンツSEO対策で重要なのは、ユーザーの質問に答えるコンテンツにすることです。先ほどの検索意図を考えることもそうですが、実際にユーザーの質問に答えるQ&Aは評価の高いコンテンツページの1つです。
ユーザーのニーズを満たす質問に答えることに価値があります。検索エンジンの目的は、ユーザーの検索意図に直接的に回答したいので、検索エンジンの意図と合致することになります。
4.SXO施策(UI・UX・CRO施策)
SEOの4つ目の対策項目はSXO施策です。
SXOは、Search Experience Optimizationの略で、検索“体験”最適化のことです。今までは、検索エンジンの最適化(SEO)の対策を取り組んできましたが、これからはこの検索するユーザーの体験を向上させる対策も重要になってきました。
なぜならサイトに訪れたユーザー体験の向上によりユーザーが満足しコンバージョン(お問い合わせや資料DL)につながり、最終的に売り上げにつながるからです。
検索体験最適化につながる施策を次に挙げます。
<SXO施策つながる対策>
UIは、ユーザーインターフェースの略で、ユーザー接点のことです。Webサイトのレイアウトなど、ユーザーがサイト内で視覚的に触れる全ての情報がUIの対象となります。
UXは、ユーザーエクスペリエンスの略で、ユーザーの体験を指します。
UIによってUXが決まるため、Googleからもユーザーからも評価されるためにはUIが重要な要素となります。
UIを改善しUXの質を高めることはSEOに大きく影響するため、SEO対策の際には十分に考慮したいポイントとなります。
次に、CROとは「Conversion Rate Optimization」の頭文字を取った略称で、日本語では「コンバージョン率最適化」という意味です。コンバージョン率をよくするためにもやはり、UI(ユーザーインターフェース)の改善が欠かせません。
>>コンバージョン率最適化(CRO)とは?CRO施策について詳しく解説
サイト分析と改善
SEOの対策ができたら、サイト分析と改善を繰り返します。
WEBサイトを運営し始めたら必ずGoogle Search ConsoleとGoogle Analyticsに登録してください。SEO対策でどれくらいサイトへの流入数が増えたのか、検索順位があがったのかを把握しながら施策を進めます。
アクセス解析によって改善が必要なページやWEBサイト全体の問題点がわかってきます。発覚した問題点に優先順位をつけて優先度の高いものからスピーディーに対応してください。
注目すべき数字はコンバージョン率です。コンバージョンとは、WEBサイトごとに個別に設定されているWEBマーケティングの一つのゴールの事です。
コンバージョン率はWEBサイトで取り扱っている商品サービスや内容により違うものの平均して1%ほどといわれています。100回クリックされたら1回はコンバージョンまで達成していてほしいものです。
直帰率や離脱率、ユーザーの滞在時間などをよく分析してユーザーを迷わせずにコンバージョンさせるためのページ設計ができているか確認してください。
Google search console(グーグルサーチコンソール)
Google search consoleは、Gmailアカウントを取得してサイトURLを登録すれば使い始めることができます。できることは主に下記です。
- サイトマップ送信
- インデックス数の確認や削除依頼
- Googleからのペナルティーの確認
- 検索クエリ、PV数、クリック数の確認
- カバレッジの確認
- 被リンクの確認
- WEBサイトに問題があった時の確認
>>GoogleSearchConsole(グーグルサーチコンソール)とは?
Google Analitics(グーグルアナリティクス)
Google Analiticsも、Gmailアカウントを取得してサイトURLを登録すれば使い始めることができます。できることは主に下記です。
- サイト全体・ページ別のアクセス数
- 特定期間でのアクセスデータ
- ユーザーの流入元(自然検索・広告・SNSなど)の確認
- ユーザーの属性(言語・地域の分布など)の確認
- ユーザーがサイトを利用したデバイス(PC・スマホ・タブレット)の確認
ユーザー行動の把握と改善
ユーザー行動のポイントは3つです。
- 直帰率の改善
- リピーターを増やす
- 新しい検索軸の把握
ユーザー体験を向上させるには、直帰率の改善が必要です。
Googleは滞在時間や直帰率はランク要素として利用していると言及していません。しかし、良いサイトはユーザーの滞在時間が長くなるし、直帰率も下がります。このことからユーザーのサイト滞在時間を長くするために、ユーザビリティの向上を目指しUI、UXに力を入れるべきです。
また、一度サイトに訪れたユーザーが、次回サイト名検索などしてリピートした場合、そのサイトドメインが強くなります。リピートを増やすことがSEOに好影響を与えます。
さらに今後の、ユーザー行動を把握するには、新しい検索軸も知っておく必要があります。
通常のGoogle検索ではテキストを入力し、テキストを返す結果を表示しますが、ユーザーが求める答えによっては動画検索、画像検索、音声検索、ローカル検索などをおこなう可能性があります。
また、会話型AIのBardが実装されることとリッチリザルトや強調スニペットなどの様々なSERPs(検索結果)があることを把握しましょう。
ユーザーニーズを正しく把握することにより、提供するコンテンツの形態を変えることができ、画像や動画を設置することで新しい流入経路を確保することが可能になります。
5.外部対策(オフページSEO)
SEOの5つ目の対策項目は外部対策です。オフページSEOとも言い、外部のサイトからリンクやサイテーションを獲得し外部から評価を受ける対策です。
リンク獲得は、リンクビルディング施策と言われ、コンテンツとともに、Googleの検索ランキングにとって重要な要因の1つです。正当なリンクを得ていくことは、非常に重要です。サイテーションやリンクを獲得するということは、ほかのユーザーから「このサイトがおすすめ」と紹介してもらえたということです。
サイテーションとは、nofollow値が付与されている被リンクやリンクがついてない言及や紹介で、暗示的に引用された外部要素です。リンクはないが、他のサイトで取り上げられたものをサイテーションと検索エンジンは認識します。
リンクビルディングやサイテーション効果を高めるためには、SNSページを作成し運用したり、Googleビジネスプロフィールを作成したり、各種情報メディアに自サイト情報を掲載することが対策となります。
>>サイテーションとは?サイテーションの意味とSEO効果を解説
外部リンク獲得についてはペンギンというアルゴリズムが随時アップデートを続けています。
ペンギンアップデートとは、いわゆる不正リンク(=Googleガイドラインに沿わないリンク)を検知し、評価を無効にしたり、悪質だとペナルティを与えたり対処を行うアルゴリズムのことです。
不正リンクと判断されやすいリンクとしては次のものが挙げられます。
- 量産した無料ブログからのリンク
- 有料リンク
- コンテンツが関係ないサイトとの過剰な相互リンク
- 自作自演のリンク入り記事
不正なリンクは絶対に獲得せずに、良質なリンクビルディングを目指しましょう。
SEOペナルティの回避
SEOの外部対策で特に気を付けなければいけないのが、SEOペナルティです。
検索エンジンの使命は、ユーザーが望む情報を表示することにあります。
そのため、過度のSEOや不正リンクなどのイレギュラー手法で検索エンジンの仕組みを逆手にとって順位上位を目指した場合、アルゴリズムによって「スパム」と判断され、検索結果からの除外などのペナルティを受けてしまうことがあります。
ペナルティを防ぐためには、Googleのガイドラインをしっかりと守ることが1番です。Google検索セントラル検索の基本事項を熟読し、その記載内容に従いつつSEO対策を進めていくようにしましょう。
重複コンテンツのチェック
SEOでペナルティを回避するためには外部リンク以外には、対策サイトの重複コンテンツのチェックをしましょう。
サイトが大きくなると必然的に似通ったキーワードのコンテンツも増え、重複コンテンツが発生することがあります。重複コンテンツが存在すると検索エンジンが特定のクエリに対して返すべきページを特定することがむずかしくなり、検索結果に出てこなくなったり、検索順位が落ちたりします。
結果的に、そのサイトやページの信頼性、権威性、関連性を下げてしまう要因になりますので、定期的にコンテンツをチェックして重複がないようにしてください。
もし重複している、または、内容の似ているコンテンツが見つかった場合には可能な限り統合し、リダイレクト処理までおこなう必要があります。
>>コピペチェックの仕組みや回避方法とは?コピペチェックツールを紹介
マイナス要因の排除
SEOでペナルティを回避するためには、マイナス要因の排除をしましょう。
サイトが大きくなると意識していなくてもSEO的にマイナスなことが出てきてしまいがちです。サイト改善、コンテンツSEOも重要ですが、定期的にサイト内に評価を落としてしまうような要因がないかを確認し修正する必要があります。
代表的なスパム行為は次のようなものが挙げられますので、特に重点的に確認してください。
- クローキング:ユーザーと検索エンジンに別のコンテンツを配信すること
- キーワードスタッフィング:過度に多すぎるキーワード出現率
- 海賊サイト:他社サイトのコンテンツの流用がメインコンテンツになっている
- 隠しテキスト、隠しリンク:ユーザーが事実上、読めないコンテンツ
- インターステイシャル広告、大量の広告:ユーザー体験を阻害するほどの広告表示
>>Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー|Google検索セントラル
以上、ここまでは、SEO対策の具体的な施策内容について解説してきました。
さて、ここからは、余力がある人に、Googleの考えと検索エンジンの仕組みとSEOの評価指標をご紹介しますので、読み進めてください。
2023年最新SEOの傾向
2023年最新SEOの傾向を解説します。
2023年もコアアップデートが行われてアルゴリズムの進化は続いていくでしょう。Googleは、優れたユーザーエクスペリエンスを提供しているWebサイトを上位表示させ、様々な検索結果SERPsを提供し始めています。ゼロクリックサーチが増えていることも今後のSEOに影響を与えていくでしょう。この流れは2023年も加速すると推測ができます。
ここでは押さえておきたいポイントを2つご紹介します。
- チャットAIの動向に注目
- コンテンツの質を重視する傾向
チャットAIの動向に注目
2023年最新SEOでは、チャットAIの動向にも注目したいです。
今後Google検索に会話型AI「Bard」による返答が導入されれば、検索結果(SERPs)の位置が変わる可能性があります。Googleの公式ブログを見ると、一番上にBardによる返答が掲載され、その下にリスティング広告枠かSEO枠がくる形と見られます。会話型AI「Bard」導入後も、SEOは当面残りそうですが、影響は大きく受けるはずです。
コンテンツの質を重視する傾向
2023年最新SEOには、コンテンツの質を重視する傾向があります。
E-E-A-T(体験、専門性、権威性、信頼性)を意識したユーザーファーストのコンテンツ作成を目指していかなくてはいけません。コンテンツ戦略には、コンテンツSEOに加えて、動画やホワイトペーパーなどタッチポイントを増やすための施策が必要です。
SEOのよくある質問(Q&A)
SEOの基本的なよくある質問で学んだことを復習してみましょう。
Q:SEOって何ですか?
Answer)SEOとは、検索エンジン最適化のことです。Googleなどの検索エンジンでサイトが表示されるようにすることです。表示結果(Serps)の自然検索枠をSEO枠といいます。サイトを上位表示させる施策をSEO対策と言います。
Q:SEO対策は何をするか?
Answer)SEO対策は、大きく分けてSEO内部対策(オンページSEO)とSEO外部対策(オフページSEO)の2つです。この2つの対策が重要です。SEO対策を成功させる考え方は、ユーザーの検索意図を的確に把握するために、ターゲット(顧客)を深く理解すること、そして検索エンジンの基本的な仕組みを理解することです。
Q:SEO対策のポイントは?
Answer)5つのSEO対策(キーワード戦略策定、内部対策(オンページSEO)、コンテンツSEO、SXO施策(UI・UX・CRO施策)、外部対策(オフページSEO))を満遍なくバランスよく対策することです。根気よく長期計画で対策を続けることが成功への近道です。
Q:SEO対策は自分でできるか?
Answer)基本的なSEO内部対策は自分でできます。このページをよく読んで対策を開始しましょう。SEOチェックシートでSEO対策の進捗を管理して進めることができます。
Q:コンテンツSEOとは
Answer)コンテンツSEOとは、コンテンツマーケティングを軸に、記事コンテンツなどを継続的にサイトへアップして、Googleなどの検索エンジンからの集客をするSEO対策の1つですが、5つのSEO対策の項目の中でも極めて重要な項目です。
Q:SEOライティングとは
Answer)SEOライティングとは、SEOで上位表示させるためにSEOを意識した記事の書き方です。ユーザーの検索意図を読んだ質の高いコンテンツ要素のライティングが求められます。
SEO対策事例
コンテンツSEOで成功した事例
SEOの事例で、コンテンツSEOで成功した事例を紹介します。
2021年9月には、1日のサイト表示回数が5000回程度、クリック数が30~50回程度だったサイトですが、毎月コンテンツを30記事以上追加していったところ、6か月後には、5倍の表示回数と3倍のクリック数になりました。
現在では、平均表示回数7万~8万/日、クリック数700~800/日と安定してサイトが成長しているのがわかります。
そのほかの弊社のSEO実績はこちらから確認ができます。
SEO関連リンク
おすすめGoogleのサイト
- Google 検索セントラル のヘルプ コミュニティ・・・他のウェブマスターと情報交換したり、Googleにフィードバックを送れます。
- Google 検索セントラル ブログ・・・Googleの最新ニュースや情報を確認できます。
- Googleヘルプ・・・よくある質問への回答をご覧いただけます。
- Google search console・・・サイトマップの送信や統計情報や診断情報の確認、クロールやインデックスの作成の管理ができます。
- アナリティクス ヘルプ・・・Googleアナリティクスの質問に答えてくれます。
- Google Search・・・Googleの検索アルゴリズムに興味ある人はどうぞ
- General Guidelines ・・・[Google検索品質評価ガイドライン]英語版
- 検索エンジン最適化スターターガイド・・・SEO対策初心者の方は必見の価値あり
おすすめSEOツール
- Google Analytics(GA)
- Google Search Console(GSC)
- Bing Webmaster Tools :GSC同様、検索エンジンBingにおける問題点の確認が可能です。
- Lighthouse Audit :サイトパフォーマンスの確認ができます
- PageSpeed Insights :ページの表示速度確認と改善につながります
- モバイルフレンドリーテスト :モバイルデバイスでの問題点が確認できます
SEO初心者にチェックしてほしい記事
まとめ
