SEOとは?SEOの基本から自分でできる施策まで解説【2023年最新SEO対策】
SEOとは、Webサイトが検索クエリ(キーワード)で表示するようにGoogleなどの検索エンジンの評価基準に合わせ、Webサイトを調整し最適化することです。
検索上位表示を目指すポイントは、「Googleが順位を決定する基本的な仕組み」を知った上で、「最新のSEO対策を適切におこなうこと」にあります。
Googleは日々アップデートを重ねており、順位決定に大きく影響するアルゴリズムも例外ではありません。例え現在は上位を獲得していても、アルゴリズムが変われば大きく順位を下げてしまう可能性があるのです。常に最新のSEO対策を把握し、適切に実行できれば、アルゴリズムの変動へも対応できます。
さらにGoogleは「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」という使命を掲げて検索エンジンを運営し続けています。よってどんなにアルゴリズムが変わっても、“Googleが順位を決定する基本的な仕組み”自体はほぼ変わりません。基本を確実に抑えることで、検索順位を安定させやすくなります。
この記事では「SEOの基礎」「Google順位決定の基本的な仕組み」を紹介した後、「まず押さえるべき基本のSEO対策」「2023年時点の最新SEO対策」を徹底的に解説します。SEOを学びたい初心者の方はもちろん、最新SEOの傾向を知りたいサイト運営者の方にもおすすめです。自分でSEO対策を進めたい方は、是非ご一読ください。
SEO とは?
SEOとは、「Search Engine Optimization」の頭文字3つを取った言葉で、サイトを上位表示させるために検索エンジンに対してサイトを最適化することです。同義語に「検索エンジン最適化」「サーチエンジンオプティマイゼーション」「ウェブポジショニング」「Google上位表示」「検索上位表示」「セオ」などがあります。
サイトを上位表示するための具体的な施策が「SEO対策」です。例えば、HTMLタグの最適化、構造化マークアップの実装などの対策が含まれます。
検索エンジンにはさまざまな種類がありますが、原則としてGoogleへ対策をおこなう形が基本です。PC検索・スマホともに2023年現在の検索エンジンはGoogleが最大シェアを誇っています。そのためGoogleで上位表示されれば、大多数のユーザーの検索結果上位に表示されることになるからです。
上図のように、Googleの検索結果(SERPs)には、「リスティング広告枠」、「自然検索枠(SEO枠/オーガニック検索枠)」、「Googleビジネスプロフィール」などが並び、それぞれ異なる仕組みで表示されるサイトが決まります。
主にSEOでは、自然検索枠での上位表示を狙います。
SEOの種類
SEOの種類は、大きく分けて3種類です。
他にも以下の施策があり、状況に応じて考慮します。
- ローカルSEO:Googleマップや、各地域で検索した時の検索結果(SERPS)で上位表示を狙う施策です。
- 画像SEO:Googleの画像検索結果で上位表示させる施策です。
- 動画SEO:YoutubeやGoogle動画検索での検索結果を向上させる施策です。
- 音声検索SEO(VSO):音声検索での検索結果を向上させる施策で、通常のSEO対策をしていればほぼ対応できます。
SEOのメリット
SEOのメリットを解説します。
- サイトの流入数が増える
- 流入ユーザーの質が高い
- 広告宣伝費を抑えられる
- コンテンツが資産となる
- マーケティングの基盤となる
- ブランディングできる
- 音声検索最適化(VSO)にもなる
サイトの流入数が増える
SEOのメリットは、サイトの流入数が増えることにあります。
現在では大半の人が、インターネットおよび検索エンジンを日常的に利用しており、Google検索だけでも1日35億件の検索があります。さまざまなSEO対策を実施した結果、サイトが上位表示され、検索流入が増えれば、問い合わせも増加するはずです。
Google検索順位別クリック率(2020年)
検索順位 | クリック率 |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
参考:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid(SISTRIX)
上図は、Google検索結果の表示順位別のクリック率を調査した結果です。検索上位になればなるほど、Webサイトへの流入が増える傾向にあることが分かります。
なお検索結果2ページ目以降(検索順位11位以下)のクリック率は1%を下回ります。より多くの流入を狙うなら、1ページ目(検索順位1位~10位)を目指す必要があります。
実際、マーケティング担当者の49%がオーガニック検索が最高のROI(費用対効果)のよい施策であると考えていることからも、SEOの成功がビジネスの成功へとつながると言えます。
流入ユーザーの質が高い
SEOのメリットは、流入ユーザーの質が高いことです。
集客では、とにかく人を多く集めればよいというわけではありません。収益につながりやすいのは「自社のサービスや商品に興味を持つ人、これから興味を持つ可能性がある人」です。
検索エンジンからWebサイトへ流入してくるユーザーは、既に何かしらのニーズを抱えており、検索という行動を起こしています。自らがクリックしてサイトへ訪れるため、「ユーザー自身のニーズ」と「Webサイトが提供するサービスや商品」が合致しやすい傾向にあります。よってサービス提供側としては、質の良い顧客獲得が期待できるのです。
広告宣伝費を抑えられる
SEOのメリットは、広告宣伝費を抑えられることです。
集客にはプッシュ型とプル型があります。プッシュ型は、企業主導で情報を伝えるタイプの集客方法で、テレビCM・訪問営業などが含まれます。プル型は、ユーザーが自ら情報を探すタイプの集客方法で、SEOはこちらに含まれます。
プッシュ型は広く情報を届けるため、それだけ多額の広告宣伝費が必要です。対してSEOをはじめとするプル型は、少額からでも始めやすく効果を期待しやすくなります。
検索エンジンの自然検索欄で上位表示すれば集客し続けることができ、何回クリックされても費用はかかりません。そのため上図のように表示回数とクリック数がいくら伸びたとしても、そのアクセスに対しての広告費を検索エンジンに払わなくてよいのです。
類似の集客手段であるリスティング広告はクリックごとに、アフィリエイトなら成約ごとに課金されます。バナー広告などの純広告は期間や出稿量に比例して費用が必要です。
SEOではクリックごとの費用が発生しませんし、検索エンジンに評価され続けている限り、追加費用なしで集客し続けられます。もちろん完全に0円というわけではなく、おこなう対策に応じて費用は発生します。適切におこなうならば、長期的に見てコストパフォーマンスの良い施策となり得るのです。
コンテンツが資産となる
SEOのメリットは、コンテンツが資産となることです。
現在の主流の1つとなったコンテンツSEOは、文章や画像などのコンテンツを発信することで上位表示を実現し、かつ検索エンジンからの集客を目指す手法です。上位表示を実現するためには「Googleに評価される良質なコンテンツ」が必要であり、良質なコンテンツはWebサイトへ流入したユーザーを顧客へと変えることができる可能性があります。
よって適切にコンテンツSEOをおこなっていけば、自然と良質なコンテンツが増えていくはずです。1度作成したコンテンツは半永久的に残り、顧客リーチのための資産として蓄積されます。長期的に見れば安定した集客が期待できると言えます。
マーケティングの基盤になる

SEOのメリットは、マーケティングの基盤になることです。
マーケティングとは「サービスや商品が売れる基盤作り全般」をさし、ビジネスには欠かせない活動です。なかでもSEOはデジタルマーケティングの基本的な部分に含まれます。
人々は検索によってさまざまな情報やサービスにアクセスしているため、競合他社よりも検索結果が上位に来れば収益が大きくなる傾向にあります。検索順位を上昇させるSEOは、マーケティング全体の柱となる基盤部分です。
ブランディングできる
SEOのメリットは、ブランディングできることです。
ブランドは「他と区別できるもの」のことであり、ブランディングは「ブランドを作り、その知名度を向上させる活動全般」のことです。
適切にSEO対策をおこなえば、検索結果で「サイト名」がユーザーの目に触れる機会が増えます。1度サイト名を覚えたユーザーは、次回以降サイト名で検索(指名検索)する可能性があります。指名検索が増えれば、「サイト自体の認知度が向上した」ということ、つまりブランディングができたということになります。ブランドの認知度、オンラインでの認知度があがれば顧客より信頼されやすくなります。
サイト名を覚えてもらうには、優良で価値あるコンテンツを提供することも効果的です。これはすなわちWebサイト自体のファンを作ること(ファンマーケティング)にもつながります。コンテンツによってできたファンは、潜在的にそのコンテンツへのニーズを持ちます。将来的にはWebサイトで提供するサービスや商品の顧客となる可能性もあります。
音声検索最適化(VSO)にもなる
SEOのメリットは、音声検索最適化(VSO)にもなることです。
音声検索は、スマホをはじめ対応デバイスへ、音声でキーワードを伝えることで検索するシステムです。ユーザーは音声検索設定をONにした状態で、対応デバイスへ喋りかけることで検索が可能となります。
通常検索も音声検索も、同じキーワードの検索結果は基本そこまで大きく変わりません。SEOで通常検索の上位を獲得していれば、音声検索でも上位を獲得しやすくなります。SEOをおこなうことで、自然とVSOもできていることになるはずです。
SEOのデメリット
SEOのデメリットを解説します。
- 成果まで時間と手間がかかる
- 適切に実行しないと成果が出ない
- アルゴリズムのアップデートで順位下落する可能性がある
成果まで時間と手間がかかる
SEOのデメリットは、成果まで時間と手間がかかることです。
リスティング広告であれば、入札単価を上げればすぐにキーワードに対しての上位表示の広告枠に広告を配信することができます。しかしSEOは対策したからといって、すぐに順位が上がるわけではありません。例えば、新たなドメインを取得しWebサイトを作成した場合、検索エンジンに認識される(インデックス)まで、ある程度時間が必要です。
さまざまなSEO対策をおこなうにも時間が必要です。既に公開済みのWebサイトであれば、まず現状を調査した上で、適切な対策を決定し、適宜実行するというプロセスが基本です。対策としてはサイト構造の調整、コンテンツ作成などがあります。さらに対策後は、実際の順位の変動もふまえて軌道を修正しなければなりません。
この点についてGoogleは、以下のように説明しています。
成果が出るまで時間がかかることを忘れないでください。変更に着手してからメリットが得られるようになるまで、通常は 4 か月から 1 年かかります。
※参照元:SEO が必要なケース – Search Console ヘルプ
とにかく時間と手間がかかるSEOですが、その分、1度適切に実行できれば安定して順位獲得しやすいのも特徴です。
適切に実行しないと成果が出ない
SEOのデメリットは、適切に実行しないと成果が出ないことです。
とにかく記事を追加したり、被リンク獲得したりすれば良いというわけではありません。追加したコンテンツや獲得した被リンクがGoogleの基準にそぐわないものであった場合、成果が出ないどころか、かえって逆効果になる可能性があります。
適切にSEOをおこなうためには、まず「Googleが推奨する順位上昇対策」をしっかり把握することが大切です。最近ではリッチリザルトやナレッジパネルなどの機能により多くの情報がユーザーに提供されています。
さらにGoogleは随時アップデートしているため、この基準は変動する可能性があります。1度把握したら終わりではなく、定期的に確認し、自身のWebサイト対策へと反映することをおすすめします。
アルゴリズムのアップデートで順位下落の可能性がある
SEOのデメリットは、アルゴリズムのアップデートで順位下落の可能性があることです。
Googleアルゴリズムは検索順位を決めるルールであり、定期的にアップデートがおこなわれます。数カ月から数年、SEOに力を注ぎ、1ページ目以内に表示されるようになったとしても、Googleのアルゴリズムのアップデートでいきなり順位が下落するかもしれません。仮に下落すれば、1ページ目以内に表示されていたときの検索流入数が一気になくなります。
リスク回避のためにも、Googleが推奨しない手法(ブラックハットSEO)を避け、推奨される手法(ホワイトハットSEO)で対策することをおすすめします。またSEO対策と他の集客手法を併用することでも、いざという時に備えやすくなります。
Google順位決定の基本
SEOでは、Googleが順位を決定するプロセスを把握することが重要です。
Googleは検索エンジンの中でも圧倒的なシェアを誇ります。SEOでは必然的に、Googleでの検索順位上昇を目指すことになるはずです。ここではその基本を解説します。
SEOの基本はGoogleの考えを理解すること
(https://about.google/のスクリーンショット)
SEOの基本は、Googleの考えを理解することから始まります。
Webサイトの検索順位を上げる(=Googleからの評価を上げる)ためには、「Googleが考える理想のサイト像」へ近づける必要があります。
数ある検索アルゴリズムの変更も全て、Googleが理想とするサイトをより評価することが目的となります。よってGoogleの考えを理解し、その理想に近いサイトを実現してさえいれば、どんなにアルゴリズムが変動しても慌てずに対応できるはずです。
Googleを理解する上で、必ず押さえておきたいのが「Googleの使命」です。
情報を検索する世界中のユーザーの生活を支えるため、Googleは一貫して「世界の情報を整理して誰もが便利に利用できるようにすること」を使命に掲げ、検索エンジンを提供し続けています。これこそがGoogleの理念です。
もう1つ押さえておきたいのがGoogle が掲げる 10 の事実です。上記の使命を、より具体化したものとなります。
以下は引用です。
Google がこの「10 の事実」を策定したのは、会社設立から数年後のことでした。Google は随時このリストを見直し、事実に変わりがないかどうかを確認しています。Google は、これらが事実であることを願い、常にこのとおりであるよう努めています。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
>>Googleの使命とは?Google が掲げる 10 の事実からSEOを理解する
この観点からGoogleがサイト運営者へ求めること(検索に対するGoogleのアプローチ)は、以下の6つです。
- 検索クエリともっとも関連性と信頼性の高い情報を表示する
- ユーザーの情報アクセス機会を確保する
- もっとも役に立つ形で情報を表示する
- プライバシーを保護する
- 広告以外に有料で検索結果順位は上げられない
- オンラインサポートをおこなう
これらを順守したサイト運営を行いましょう。
検索エンジンの仕組み
SEOは、検索エンジンの仕組みを理解した上でおこなう必要があります。
GoogleやBingなどの検索エンジンは、ユーザーが求める情報を探すためのプラットフォームです。ユーザーは「検索ボックス」へキーワード(検索クエリ)を入力することにより、「検索結果」として「検索エンジンがユーザーの希望に近いと判断した情報(Webページや画像など)」が表示されます。
検索順位を決める仕組みは、以下の3ステップです。
- クローリング:クローラー(Googlebot)がWeb上の情報を収集する。
- インデックス登録:収集した情報をカテゴリ分けし、Googleデータベースへ登録する。
- 検索結果の表示(ランキング):アルゴリズムにもとづき、登録情報の中から「ユーザーが求める情報に近い」と判断した情報を、検索結果へ表示する。
検索エンジンは、「クローリング」「インデックス作成」のプロセスを通して、インターネット上で利用可能なすべてのコンテンツ(Webページ、PDF、画像、ビデオなど)を検出しています。インデックスはデータベースであり、必要な情報が収められている箱です。その箱から必要な情報を引き出して、アルゴリズムをふまえ、ユーザーが探す情報に適した検索結果を表示します。
Googleの検索アルゴリズムは「検索クエリと関連があり信頼できるページを表示することで、ユーザーにとって有益な情報を提供する」ように設計されています。適宜おこなわれるアルゴリズムのアップデートは、この理念により近づけるためのものです。
SEOの評価指標とアルゴリズムに合った対策を
SEOで上位表示をしていくには、SEOの評価基準とアルゴリズムにあった対策をしていくことが非常に大事です。
Google検索セントラルの検索アルゴリズムの仕組みというページでGoogleのランキングシステムについて言及されています。ランキングシステムは一連のアルゴリズムで構成され、1つのアルゴリズムで検索順位を決定しているわけではありません。
検索アルゴリズムがランキングを決める要因はさまざまで、例えば以下があります。
- 検索クエリとページの関連性や有用性
- ソースコードの正確性
- ユーザーの位置情報
- コンテンツの鮮度
最近では外部の検索品質評価者による評価も影響します。検索品質評価者はGoogleのガイドラインに準拠して目視でサイトを評価しており、2021年に、757,583 件の検索品質評価テストが実施されたことが公表されました。
初心者はまず「検索エンジン最適化スターターガイド」を確認しましょう。SEOの基本について触れている重要なページのため、完全に理解するまで何度も読み返すことをおすすめします。
慣れてきたら「Google 検索セントラルの最新情報」も定期的にチェックしてください。こちらはGoogleが公式に発表する情報であり、最新の動きを知ることができます。
Googleアルゴリズムアップデート
SEOでは、Googleアルゴリズムアップデートのうち、まずこの4つを押さえましょう。
- コアアルゴリズムアップデート(コアアップデート):Googleが定期的に実施する大規模アップデートです。
- パンダアップデート:WEBサイト内のコンテンツの品質をチェックして低品質サイトの評価を落としたり、悪質な場合はペナルティを与えたりするアルゴリズムです。随時実行されます。
- ペンギンアップデート:いわゆる不正リンク(=Googleガイドラインに沿わないリンク)を検知し、評価を無効にしたり、悪質だとペナルティを与えたり対処を行うアルゴリズムのことです。随時実行されます。
- BERTアップデート:自然言語処理の性能を向上させるために実施されたアップデートです。
コアアップデートは年に数回実行される、大規模なアルゴリズムのアップデートです。回によって範囲や内容は異なりますが、内容によっては順位の大幅変動を起こす可能性があります。
パンダアップデートは、「他サイトのコピペ文章である」「専門性や独自性が低い」など低品質なコンテンツを持つWebサイトを排除します。ペンギンアップデートは、「過剰・低品質なリンクを構築している」「SEOスパムである」など低品質な被リンク構築をおこなったWebサイトを排除します。この2つは、ともに低品質なサイトを排除することで、検索結果に良質なコンテンツを残すことを目的としたアップデートとなります。
他にもさまざまなアップデートが存在しますが、まずは上記の4つを押さえるだけでも、ある程度Googleの指針を理解しやすくなります。
Googleの評価指標
SEOでは、Googleの評価指標(評価基準)のうち、まずこの5つを押さえましょう。
- Page Quality評価
- Needs Met 評価
- E-E-A-T
- YMYL
- Core Web Vital(コアウェブバイタル)
Page Quality評価
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、Page Quality評価があります。
Page Quality評価とは、ページの品質を評価する指標です。この評価を上げるにはユーザーの検索意図に応えた高品質なコンテンツを作る必要があります。検索キーワードの関連性ではなくて、コンテンツの品質自体の評価です。
具体的にはE-A-Tを兼ね備えたコンテンツ、Webサイトの評判、品質(誤字、脱字、事実誤認、構成、編集レベル)、独自性(オリジナリティ)、量が基準となります。
Needs Met 評価
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、Needs Met評価があります。
Needs Met 評価は、「どれだけニーズ(需要)を満たしているか」を示す基準で、モバイルユーザーのみ適用されます。つまりモバイルのコンテンツを対象にした評価指標です。
下記のコンテンツ評価の指標は、評価されるコンテンツのガイドラインNeeds Met Rating Guideline|General Guidelinesより抜粋し日本語訳しました。
評価 | 説明(要件) | |
Fully Meets(FullyM)完全に一致 | ユーザーのニーズに完全に答えている最高評価の評価結果です。ユーザーは、満足して他の検索を再度する必要がないです。指名検索など特定のクエリの場合、獲得の可能性があります。 | |
Highly Meets (HM)ほぼ一致 | ユーザーのニーズにほぼ答えている評価です。一部のユーザーは追加で検索して調べる可能性もある評価ですが、高評価です。 | |
Moderately Meets (MM)まあまあ一致 | ユーザーの多くは役に立ちますが、いくらかのユーザーが追加で検索して調べる可能性がある評価です。 | |
Slightly Meets (SM)少し一致 | 多くのユーザーは追加で検索して調べたいと感じる可能性のある評価です。 | |
Fails to Meet (FailsM)一致していない | ほぼすべてのユーザーのニーズに合っておらず、不満を持ち、再検索を行う評価です。 |
Needs Met 評価は、2つの段階があります。
- ユーザーの意図を把握する
- 評価を決定する
参考:Search QualityRater Guidelines:An Overview
例えば、PCでは、きちんとしたコンテンツが表示されていても、モバイルページで正常に表示されない場合、Needs Met 評価は低いものになっていると考えられます。
E-E-A-T
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、E-E-A-Tがあります。
E-E-A-Tとは経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trust )の頭文字を取った言葉で、YMYLページもほとんどの場合で大きくかかわってきます。
2022年12月15日に検索品質評価ガイドラインが更新された際、「E-A-T」に「E(経験)」が足されて新しい評価基準になりました。
経験、専門性、権威、信頼性(E-E-A-T)は、Page Quality評価において重要な考慮事項である。E-E-A-Tの中心に位置する最も重要なものは「信頼性」である。
画像引用:General Guidelines
E-E-A-Tの中で一番重要なのがTのTrust(信頼)で、ユーザーから信頼を獲得するために、経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)が必要であるという事です。
Trust(信頼)を獲得するサイトとは、
例えば、オンラインショップでは、セキュリティの安全なオンライン決済システムと信頼できるカスタマーサービスが必要ですし、商品レビューは、正直な本物の購買者によって書かれたもので、購入の意思決定をするのに役立つべきです。
- 経験(Experience)は、コンテンツ制作者の体験に基づく考察や経験談であれば、信頼性が高くユーザーが求める情報を提示できるので、重要であるという事です。
- 専門性(Expertise)は、コンテンツ制作者が、そのテーマに必要な知識や技術の専門性をどの程度持っているか評価します。
- 権威性(Authoritativeness)は、公式に権威のあるサイトやコンテンツであれば信頼できるので、そのサイトの情報源が有名かどうか評価されます。
このように、E-E-Aは、最後のTのTrust(信頼)獲得するためのサポートとして必要であるため評価指標として検討されています。
ユーザーの信頼を得るには、具体的にはコラムページでは、その記事の執筆者や監修者の情報を載せたり、ウェブサイトの「会社概要」ページやコンテンツ制作者のプロフィールページは欠かせません。EEATの評価指標を考慮すると具体的な対策が出てきます。
YMYL
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、YMYLがあります。
YMYLとは、”Your Money or Your Life” の頭文字を取った略称で、「お金や健康などの業界、業種のサイトでユーザーの幸福や健康、金銭に直結するページ」を意味します。ユーザーの人生において大きな影響を及ぼす領域なので、大切なことを扱うページでは相応の高い品質のコンテンツが必要であるということです。
YMYLの種類
- 買い物、金融取引ページ
- 財産情報ページ
- 法律情報ページ
- 医療情報ページ
YMYLはE-E-A-Tと大きく関わります。YMYLジャンルのサイトはGoogleのアルゴリズムが経験、信頼性、専門知識、信頼性(E-E-A-T)に特に重点を置くので、これらのコンテンツ評価基準に注意を払う必要があります。より Page Quality評価が重要であり、通常よりもさらに高品質なコンテンツが求められます。
Core Web Vital(コアウェブバイタル)
SEOで押さえておきたいGoogleの評価指標に、Core Web Vital(コアウェブバイタル)があります。
Core Web Vitalとは、優れたユーザー体験を提供するための3つの指標のことで、具体的にはLCP、FID、CLSの3つの指標があります。
- LCP(Largest Contentful Paint):ページ表示速度を測る指標
- FID(First Input Delay):サイトのインタラクティブ性や反応速度を測る指標
- CLS(Cumulative Layout Shift):視覚要素の安定性を示す指標
WEBページに表示される速度は、SEOとユーザビリティの両側面から見て、非常に重要になってきています。特にGoogleではモバイルファーストを推進し、今後はモバイルインデックスがPCインデックスより先行すると断言しています。
スマートフォンで検索したときに表示スピードが遅いとすぐにユーザーは検索をやめてしまいます。
「ページの読み込み速度が1秒から5秒に増えると、モバイルサイトの訪問者の直帰率は90%増えます」
このように、表示が遅れるごとにコンバージョン率、顧客満足度が大幅に低下します。
SEO対策の7つの基本
SEO対策の基本を解説します。
- キーワード調査と最適化
- コンテンツの充実
- クローラビリティを高める
- ユーザビリティを高める
- サイト表示スピード
- オフページSEO/被リンク獲得
- UX、CROなどの改善とペナルティ回避
キーワード調査と最適化
SEOを始める際、最初に考えなければならないのがキーワードの選定です。どのキーワードを選ぶかによってSEOの難易度は異なるほか、順位変動による収益効果も変わってくることから、キーワードの選定こそがSEOの要だといえます。
キーワード選定の際はユーザーのキーワード月間検索件数を考慮する必要があるため、Google広告のキーワードプランナーのツールやSEMRUSH(セムラッシュ)のようにキーワード調査ツールの利用が不可欠です。
たとえ狙ったキーワードで1位表示を獲得していても、そもそもそのキーワードが 「集客を生むキーワード」 でなければ意味がありません。
単に検索ボリュームが多いキーワードを狙うのではなく想定顧客が検索するキーワードをイメージすることが大事です。
まずは自分がユーザーになったつもりで「検索する側の目線で考える」ところから始めてください。
キーワード調査は、下記の質問に答える形で軸を決めてください。
- 人々は何を探していますか?(検索意図)
- 何人の人がそれを探していますか?(月間検索件数)
- 彼らはどのような形式でその情報を求めていますか?(コンテンツの種類)
Google広告のキーワードプランナーを使い、コンテンツに関連するキーワードを見つける過程で各キーワードの検索件数が大きく異なることに気づくはずです。検索件数の大きいキーワード順にビックワード、ミドルワード、スモールワードといいます。
ユーザーの月間検索件数のあるクエリ(検索キーワード)=ビックワードを対策したほうがより多くの集客を見込めますが、競合が多いため、上位表示できるとは限りません。
場合によっては、競争力がはるかに低いスモールワードを狙った方がビジネスにとって有利な場合があります。
SEOでは、これらのロングテールキーワードの対策を進めることをロングテールSEOといいます。
ロングテールを理解する
SEOのキーワードで大事なことは、ロングテールを理解することです。
キーワード「SEO」で1位にランクインするのは素晴らしいことですが、そればかり狙って長い間1位を取れず時間とリソースを使い続けるよりも複合ワードやエリアワードで上位にランクインして集客につなげていくことも立派なSEO戦略です。
成約に至りやすいキーワード
SEOのキーワードで大事なことは、成約に至りやすいキーワードを選ぶことです。
下記のワードは制約に結びつきやすいので参考にしてください。
- キーワード+地域名
- 取扱製品のブランド名
- 格安/激安/送料無料/安い……など、価格訴求+キーワード
- クチコミや評判など、ユーザーの声
ある程度キーワードの候補を絞ったら、「関連キーワード取得ツール」等を使用しサジェストキーワードを調べます。
続いて検索ボリューム(キーワードの検索数)を調べていきます。
Googleの検索ボリュームは、Google広告のキーワードプランナーで調べるのがよいでしょう。なお、同じキーワードでも検索エンジンによって月間検索ボリュームが違ってきます。GoogleやYahoo!JAPANなど、複数の主要な検索エンジンでの検索ボリュームを把握したうえでどのキーワードで対策していくかを決定してください。
競合他社の対策キーワード
SEOのキーワードで大事なことは、競合他社の対策キーワードを知ることです。
SEO対策で成功するには、対策キーワードにおける競合他社の状況を分析し把握しておく必要があります。どの検索クエリ(検索キーワード)でSEO対策をするかはそれぞれの検索クエリごとの競合サイトの状況をふまえて決める必要があります。
SEMRUSH(セムラッシュ)のキーワードツールでは、競合5サイトのキーワードを調査し比較することができます。
検索キーワードの調査
SEOのキーワードで大事なことは、検索キーワードの調査をすることです。
SEMRUSH(セムラッシュ)のツールでは、競合他社のキーワード詳細が、わかります。共通しているキーワードから対策サイトの欠けているキーワード、弱いキーワード、強いキーワードを抽出できます。
SEMRUSH(セムラッシュ)のツールを使わない方法は、
競合他社で上位表示しているサイトのサイトタイトルと(あればメタキーワード)を調べ、そこで使われている単語が上位表示を狙っている検索クエリ(キーワード)である可能性が高いので、その単語をGoogle広告のキーワードプランナーで1つ1つ調べていきます。とくに類義語のチェックは重要です。
チェックがある程度完了したら、今度は戦略を立てます。
月間検索件数が1万回以上もあるビッグワードを狙っていくのか、月間検索件数が1000回程度のミドルワードを狙っていくかで大きく施策内容が変わってきます。
長年サイトを運用してきたドメインならばビッグワードを狙うのもいいですが、ほとんどの場合、ビッグワードを避けて月間検索件数が500以上2000未満のミドルワードを狙っていくと収益化までの道のりは近くなります。
メインワードと、それに近いワードを複数ピックアップしてください。類似した複数ワードを対策していけば、合計で月間検索件数が1万を超えていくことはむずかしいことではありません。
>>検索ボリュームの調べ方やキーワード選定における活用方法を解説
キーワード選定と決定
SEOのキーワードで大事なことは、キーワード選定と決定をすることです。
Google広告のキーワードプランナーでいくつかキーワードをピックアップしたら、いよいよメインキーワードを決めていきます。おすすめは、複合ワードにした場合になるべく多くの複合ワードが存在し、かつ、月間検索件数もあるワードです。
例えば、ホームページを受注したいサイトを作った場合、「ホームページ作成」をメインワードに添えるか、「HP作成」にするか、「ホームページ制作」はどうかなど悩むかと思います。
キーワード | Googleの月間検索件数 |
ホームページ作成 | 33100回 |
HP作成 | 2900回 |
ホームページ制作 | 12100回 |
2023年1月9日現在
キーワードプランナーを使って複合ワードを調べると「ホームページ作成」の複合ワード(下記)は「HP作成」、「ホームページ制作」のキーワードより多いことがわかります。
- ホームページ作成 無料
- ホームページ作成 費用
- ホームページ作成 html
- ホームページ作成会社
- ホームページを作る
- ホームページ作成 個人
- ホームページ作成 格安
こういう複合ワードで月間検索件数のあるワードを意識したメインワードの決定は複合ワードでの上位表示も期待できるので、トータルでのサイト訪問数が稼げます。
>>SEOキーワード難易度とは?分野で大きく変わるSEOの難しさ
コンテンツの充実
SEOのコンテンツ対策で重要なのは、コンテンツの充実です。
現代は「品質の良いサイトコンテンツが残っていく時代」です。
「Contents is King」(コンテンツが王様だ)と言う言葉がありますが、SEOについて考える時、質の高いコンテンツを作ることこそが最重要課題です。
コンテンツには、パンダというアルゴリズムが随時アップデートを続けています。
パンダアルゴリズムとは、WEBサイト内のコンテンツの品質をチェックして低品質のサイト評価を落としたり悪質の場合、ペナルティを与えたり対処をおこなうアルゴリズムです。
パンダアルゴリズムによりユーザーの利便性を著しく欠くWEBサイトを表示されにくくすることで、検索結果には高品質なWEBサイトが残るので、ユーザーの満足度を高めることができます。
品質が低いと判断されやすいサイトとしては、次のようなものが挙げられます。
- 他のサイトと内容が重複しているコピーサイト
- 内容が乏しく薄っぺらいと思われるサイト
では、どういったコンテンツがよいのか5つにまとめました。
- 品質の高いコンテンツ
- キーワード最適化されたコンテンツ
- 新鮮なタイムリーのコンテンツ
- 質問に答えるコンテンツ
- 検索クエリに対して日本一の内容と言える返答をしているコンテンツ
常に新しい情報を発信し、独自の1次情報をわかりやすく伝えることが重要であり、そのためには、コンテンツマーケティングを理解する必要があります。
コンテンツマーケティングでは、付加価値の高いコンテンツを継続して提供することが重要です。自社のノウハウや強みを無料で公開することで、その分野のエキスパートとして評価を高めブランド力がついてきます。このことがSEOでも権威性を高め、評価が上がりますし、長期的にはファンが増えて売り上げにもつながるのです。
品質の高いコンテンツとは
SEOのコンテンツ対策で重要なのは、品質の高いコンテンツです。
コンテンツを作成するときは、必ず、ユーザーが何を求めているか考えてください。ユーザーインテント (検索意図)を調べ、特定の検索クエリに1位表示するページとして確信が持てるかどうかが重要です。品質を追求するとは、そういうことです。競合サイトよりも正確で包括的、独創的で1位に表示されて当然だと思えるほどの品質を目指してください。
Googleの検索品質評価ガイドラインは、高品質のコンテンツの特性をタイプ別に分類しています。
- 情報コンテンツは、正確で、包括的で、独創的で、専門的に提示されている必要があります。
- 芸術的なコンテンツは、独創的でユニークで、高度なスキルを伝えるものでなければなりません。
- ニュースの内容は、詳細で、よく引用され、正確で、オリジナルのレポートが含まれている必要があります。
>>質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス|Google検索セントラル
キーワード最適化されたコンテンツ
SEOのコンテンツ対策で重要なのは、キーワード最適化されたコンテンツにすることです。
ユーザーが検索するキーワードを調査して、ユーザーが関心のある検索クエリとユーザーのニーズの性質(情報が欲しいのか、質問の答えが欲しいのかetc)を把握してください。月間検索件数の多いキーワードに最適化したコンテンツであれば、検索者数は増えますが、競合も増えます。
キーワード最適化されたコンテンツとは、調査して対策するキーワードをコンテンツの本文、小見出し、タイトルにそれらのキーワードを含めてコンテンツを作成するということです。
ここで気を付けたいのは、過度にキーワードを入れないということです。現在では、BERTアルゴリズム で自然言語をかなり理解できるようになっています。
調査したキーワードに対してGoogleがどのサイトを上位表示しているか調べ、コンテンツの種類を理解することは、必要性の高いコンテンツを見つけることにつながります。
新鮮なタイムリーのコンテンツ
SEOのコンテンツ対策で重要なのは、新鮮なタイムリーのコンテンツにすることです。
Googleは新鮮な情報を高く評価します。逆に、古くなった情報を嫌う傾向にあります。人気のトレンドや最新ニュースのコンテンツを作成することで鮮度の高いコンテンツを実装し高い評価を検索エンジンに受けることができます。
QDF(クエリに対する鮮度)は時間の経過とともにさがるので、コンテンツもある期間を過ぎたら、新しくリライトして再作成をするほうが良いです。
おすすめ記事:SEOにおけるフレッシュネスアルゴリズムとは?
質問に答えるコンテンツ
SEOのコンテンツ対策で重要なのは、質問に答えるコンテンツにすることです。
ユーザーの質問に答えるQ&Aは評価の高いコンテンツページの1つです。ユーザーのニーズを満たす質問に答えることに価値があります。検索エンジンの目的は、ユーザーの検索意図に直接的に回答したいので、検索エンジンの意図と合致することになります。
Q&Aには、構造化データを実装しましょう。
検索クエリに対して日本一の内容と言える返答をしているコンテンツ
SEOのコンテンツ対策で重要なのは、検索意図に完全一致した日本一の内容と言える返答をしているコンテンツにすることです。
検索を行ったユーザーが一番欲しい情報や答えを丁寧に説明しているコンテンツを目指してください。常に対策コンテンツは、日本一の高い品質と読みやすさがあるのか、ユーザーに必要とされているかを自問自答してください。
ユーザーが欲している「解答」や「情報」は、図や表や画像があればより、理解は深まるし、具体例や解決方法を明記すればユーザーの満足度と信頼性が上がります。こういった質の高いコンテンツを目指すには、「日本一のコンテンツ」であると自負できるほどの取り組みが必要です。
クローラビリティを高める
SEOの基本的な対策は、クローラビリティを高めることです。
検索エンジンは、ウェブクロールソフトウェア(GoogleはGooglebotと呼ばれ、BingはBingbotと呼ばれます)を使用して、サイトのページを読み取り、検索可能なインデックス内にそれらのコピーをコンパイル(変換)します。
クローラビリティの高いサイトとは、ロボットが読みやすいW3C準拠のhtmlコーディング(HTML Living Standard)のルールに沿ったコーディングをして「検索エンジンが見つけやすく理解しやすいサイトにする」ことです。
そのために、サイト内部にパンくずリストを設置して適切な内部リンクとディレクトリ構造にします。URLの階層も4階層以上になるとロボットがクロールしないケースが出てくるので浅い階層にします。頻繁にサイトマップを送信してサイト更新をロボットに伝えることもロボットのクロールを助けるため、クローラビリティの向上につながります。
SEOの基本的な対策は、クロールアクセシビリティです。
クロールアクセシビリティは、サイトアーキテクチャ(サイト構成)を優れたものにして検索エンジンとユーザーがサイトへアクセスしやすくなるように施策していきます。SEO内部対策(オンページSEO)だと。
サイトをGoogleに表示するにはGoogleへのサイト登録(=インデックス)が必要です。サイトがGoogleにインデックス(登録)されているかを調べるには「site:URL」検索をしてください。

検索結果にそのURLのタイトルが出れば、Googleにインデックスされているということです。Googleは自動化された検索エンジンであり、クローラーが常にウェブを探索しリンクをたどりWEBサイトを見つけてはインデックスします。GoogleのロボットがクロールしてインデックスしやすいようにするSEO対策がこのクロールアクセシビリティの領域です。
Googleにインデックス登録されていない場合、表示されません。この場合、クロールアクセシビリティを見直してGoogleのロボットがクロールしてくれるように促す必要があります。
HTMLソースコード(タグ)の最適化
SEOの基本的な対策はHTMLソースコード(タグ)の最適化です。
検索エンジンがページの内容を理解するために使用するもっとも重要なHTMLシグナルは、タイトルタグです。キーワードを内包したわかりやすいタイトルは必須です。
HTMLソースコードの最適化で特に重要な5項目を確認します。
- タイトル
- メタディスクリプション
- 見出しと本文(重複コンテンツ)
- 画像ファイル名(alt属性)
- 構造化データ
特に、サイトタイトルと下層ページのタイトルが重要です。全ページのメタディスクリプションも次に重要な要素です。画像のalt属性は、逆に対策ワードを入れすぎてスパム扱いになるケースもありますので注意が必要です。
タイトルの最適化
SEOの基本的な対策で特に重要なのは、タイトルです。
SEO内部対策で順位に直結する最重要項目は、なんといってもタイトル(tittle)です。検索エンジンはまずサイトタイトルから「何のページであるか」を認識するため、上位表示したいキーワードを対策サイトの一番左側に持ってくることで効果が高まります。
- 最上位表示させたいワードは一番左へ
- 極力文字数を30文字以内に調整
- トップページと2階層目以降のタイトルの調整
具体的に東京SEOメーカーのサイトで説明します。
【例:東京SEOメーカーのタイトル】
トップページ
↑「格安SEO対策(=上位表示させたいキーワード)」が一番左に存在。
2階層目ページ
<title>申込み | 格安SEO対策の東京SEOメーカー</title>
↑「<title>ページタイトル|トップページのタイトル</title>」
という形でキーワードに対して最適化。
次に、見出しのh1~h6タグも有効に使えばサイトタイトルに使った対策キーワードをより強くすることができます。サイトタイトルには対策ワードを入れ、見出しには類義語や言い回しを変えた意味の同じワード等を入れることも効果的です。
見出しは、サイトタイトルと同じ文言にせず、違った言い回しにしてください。
メタディスクリプションの最適化
SEOの基本的な対策で特に重要なのは、メタディスクリプションです。
メタディスクリプションはページの説明文です。ランキングに影響する要素ではありませんが、SEO成功には欠かせない対策したい要素です。120文字前後でサイトページの説明をしてください。対策ワードを入れて文章を構築すると良いです。
>>SEO効果がない?meta descriptionを設定する理由
見出しと本文(重複コンテンツ)の最適化
SEOの基本的な対策で特に重要なのは、見出しと本文です。
見出しは、コンテンツの主要なセクションを整理したりカテゴリ分けするために必要です。見出しはh1、h2タグが重要です。キーワードを使用して検索エンジンに正しく理解させてください。
見出しの下にコンテンツの本文が来るわけですが、重複コンテンツは絶対に避けてください。重複コンテンツとは、コピーコンテンツともいわれ、別のWEBサイトのコンテンツと同一か非常に酷似したコンテンツのことを指します。Googleはこの重複コンテンツに対して非常に厳しく評価を下げます。
なぜなら、Googleは検索するユーザーに対してできるだけ幅広い情報を与えたいと考えているため、同じような内容のコンテンツが書かれているWEBサイトはユーザーの情報取得の機会損失につながるからです。
画像ファイル名(ALT属性)の最適化
SEOの基本的な対策で特に重要なのは、画像ファイル(ALT属性)です。
画像のaltテキスト(alt属性、代替テキスト)は、画像とは何か、画像がページに何のためにあるのかを説明するHTML属性です。altに画像の説明文を入れておくと、画像検索にも引っ掛かってくるようになり、検索エンジンに画像の意味を正しく伝えることに役立ちます。
構造化データの実装
SEOの基本的な対策で特に重要なのは、構造化データです。
構造化データにより、検索エンジンはページのコンテンツをよりよく理解できるようになります。構造化データは、コンテンツの内容を1つの「言語」で検索エンジンに伝えることができるコード形式です。
構造化データを追加することで、リッチリゾルトなどのユーザーの興味をひく検索結果を表示できるようになり、ウェブサイトの利用も増えることが期待されます。下図のページタイプに構造化データの実装ができます。

特定のスキーママークアップ(コード)を使用すると、検索エンジンがページのコンテンツと構造を簡単に理解できるようになります。
とくに有名なボキャブラリーは「Schema.org 」です。Schema.orgは、GoogleやYahooなどが共同でサポートしており、日々規格の拡張が進められています。
セキュリティを高めるHTTPS
SEOの基本的な対策は、HTTPS(SSL化)です。
Googleは、ユーザーを守るためにHTTPS(SSL化)を推奨しセキュリティを強化しています。HTTPS(SSL化)はもはや必須です。HTTPS (SSL化)すると、セキュリティ向上に加え、表示速度の高速化にも繋がります。また、HTTPS(SSL化)はランキング要因とGoogleは公表しています。
対策サイトのURLを確認してください。「http:」になっていたら、SSL化になっていません。「https:」で始まるURLであれば、HTTPS(SSL化)されていますので問題ありません。SSL化されていない場合は、サーバー会社に申し込みしましょう。
>>HTTPS(SSL化)の設定方法とSSL化する理由まとめ
ユーザビリティを高める
SEOの基本的な対策は、ユーザビリティを高めることです。
ユーザビリティ(usability)とは、「use」と「ability」を合わせた造語で、「有用性」「使いやすさ」「使い勝手」の意味です。ユーザーがサイトを使いやすく、欲しい情報がすぐに手に入るサイトコンテンツはユーザビリティが高いといえます。
ユーザビリティは、サイトの表示速度が速く機能性が優れていたり、カテゴリーやメニューなどの情報の仕分けがうまくできていると向上していきます。
また、UI(ユーザーインターフェース)部分、つまりリンクやボタン、フォントのサイズや色を改善すると、ユーザビリティが向上します。
ユーザビリティが高ければ、UX(ユーザーエクスペリエンス/ユーザー体験) の向上につながります。そのためには、サイトのディレクトリ構造や内部リンクを見直す必要もあります。
>>SEOとUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)との関係性とは?
また、ユーザビリティを図る指標としてページエクスペリエンスのランキングへの影響があります。
これは、LCP,FID,CLSのコアウェブバイタル(Core Web Vital)が優れているか、モバイルフレンドリーになっているか、HTTPSになっているかなどをGoogleは確認し、エクスペリエンスが優れているかどうか評価します。
>>ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について
モバイルフレンドリー
SEOの基本的な対策は、モバイルフレンドリーにする事です。
ユーザービリティを高くするには、モバイルサイト(スマホサイト)の表示の最適化が欠かせません。
総務省が毎年実施している通信利用動向調査によると、情報通信機器の世帯保有率については、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末では、9割を超えています。2020年のインターネット利用率は83.4%であるが、スマートフォンによるインターネット利用率は68.3%となり、パソコンやタブレット型端末などの他の端末と比べても、最も利用率が高いことがわかっています。
モバイルフレンドリーとは、サイトがスマホやタブレットで表示した際に見やすいサイズに最適化されていることをいいます。
読み込み速度の遅さ、不適切なフォントサイズ、タッチ要素が近すぎるなどはモバイルフレンドリーに問題があると、Google Search Consoleに通知が来ます。通知が来た場合早急に修正しましょう。
Google Search Consoleの「モバイルフレンドリーレポート」で大きな問題が発生していないかどうか定期的に確認してください。
レスポンシブウェブデザイン
レスポンシブウェブデザインは、各タブレットごとに閲覧ユーザーの画面サイズに合わせてページレイアウトを最適化するデザインのことを指します。Googleはレスポンシブウェブデザインを推奨しています。
パソコンやタブレット、スマホなどあらゆるデバイスに1つのHTMLファイルで制作したサイトのデザインです。デバイスごとにCSSを用意して表示を変える仕組みです。
レスポンシブウェブデザインを作るには、ページのHTMLとCSSファイルにそれぞれ「meta viewportタグ」と「メディアクエリ」を記述する必要があります。
>>レスポンシブデザインとは?SEOで重要な理由や対応方法など
サイト表示スピード
SEOの基本的な対策は、サイト表示速度を速くすることです。
表示速度の原因を抽出してくれるツールにPageSpeed Insights があります。必ず、PC版とモバイルのスピードをチェックしましょう。スピード改善の具体的な施策も提示してくれるありがたいツールです。
モバイルの表示するの計測はTest My SiteというGoogleのツールもあります。
表示速度を早くするには、フロントエンド側での高速化とバックエンド側での高速化の方法があります。
フロントエンド側では、HTML、CSS、javascriptなどのファイルの仕分け、画像の圧縮、不要なデータの削除があります。1つのWEBページが表示される時、開くファイルの数だけサーバとの通信が発生します。
つまり、ファイルの数をまとめたり削減することにより通信回数を削減すれば表示速度の改善が期待できるのです。詳しくは、Page speed insight でご確認ください。
おすすめ記事:サイトの表示スピードが遅い理由と改善方法
サーバー処理
サイト表示速度を早くするには、サーバー処理の高速化による速度改善も可能です。サーバー処理における高速化のポイントは、処理マシンの台数を増やし処理を分離したり、プログラム処理を高速化することです。サーバーのスペックアップが高速化につながります。レンタルサーバーでは、高速化の特別コースが合ったりしますのでサーバー会社にお問い合わせしてください。
オフページSEO/被リンク獲得
オフページSEOとは、SEO外部対策の事で、主にリンクビルディングと言われています。
リンク獲得は、コンテンツとともに、Googleの検索ランキングにとってもっとも重要な要因の1つです。
正当な被リンクを得ていくことは、非常に重要です。リンクを獲得するということは、ほかのユーザーから「このサイトがおすすめ」と紹介してもらえたということです。
外部リンク獲得についてはペンギンというアルゴリズムが随時アップデートを続けています。
ペンギンアップデートとは、いわゆる不正リンク(=Googleガイドラインに沿わないリンク)を検知し、評価を無効にしたり、悪質だとペナルティを与えたり対処を行うアルゴリズムのことです。
不正リンクと判断されやすいリンクとしては次のものが挙げられます。
- 量産した無料ブログからのリンク
- 有料リンク
- コンテンツが関係ないサイトとの過剰な相互リンク
- 自作自演のリンク入り記事
不正なリンクは絶対に獲得せずに、良質なリンクビルディングを目指しましょう。
オフページSEOについては、4つのポイントにまとめます。
- 価値あるリンク
- 具体的な自然リンクの種類
- サイテーション
- アンカーテキスト
価値あるリンク
SEOの被リンク対策で大事なことは、価値あるリンクを獲得することです。
被リンクは質が重要であり、むやみやたらに相互リンクをしたり、リンク購入をすることは絶対にやめましょう。コンテンツテーマが同じサイトからの被リンクや被リンク元のサイト評価が高ければ好影響となります。
価値のあるリンクとは下記のようなリンクです。
- リンク元のPageRankが高い
- サイト同士(ページ同士)の関連性が高い
- dofollowリンク
- 権威性のあるサイトからのリンク
リンクには大きく2つの役割があります。まずは、ユーザーと検索エンジンがWEBサイトを見て回る為の道としての役割です。もう一つは各ページのコンテンツとサイト構造を検索エンジンに伝える役割です。
SEOでも検索結果で上位表示するページには外部リンクとサイト内部リンクが多く集まっています。外からの被リンクと同様、内部リンクも上位表示させたいページは多くのリンクを獲得することが重要です。
以前は、nofollow属性はGoogleはランキング要素に影響しない姿勢でしたが、現在では、ランキング要素のヒントに使用しています。ですから、nofollowでもリンク獲得には意味があるとお考えください。
具体的な自然リンクの種類
SEOの被リンク対策で大事なことは、具体的な自然リンクの種類を把握し、獲得する事です。
下記のリンクを積極的に獲得していきましょう。
- 業界や協会リンク(関連業界のリンク)
- 自治体リンク(地域に特化したリンク)
- グループ会社や関連会社のリンク
- 人気のメディアからのリンク
- ニュースサイトからのリンク
- SNSでシェアされたリンク
こうしたリンクビルディングは有効です。自然リンク獲得には、スカイスクレーパーテクニックがあります。
サイテーション
SEOの被リンク対策で大事なことは、サイテーションを獲得する事です。
サイテーションとは、nofollow値が付与されている被リンクやリンクがついてない言及など、暗示的に引用された外部要素です。リンクはないが、他のサイトで取り上げられたものをサイテーションと検索エンジンは認識します。
サイテーション効果を高めるためには、SNSページを作成し運用したり、Googleビジネスプロフィールを作成したり、各種情報メディアに自サイト情報を掲載することがよいです。
>>サイテーションとは?サイテーションの意味とSEO効果を解説
アンカーテキスト
SEOの被リンク対策で大事なことは、適切なアンカーテキストでリンクを獲得する事です。
アンカーテキストは非常に大事です。Googleのロボットは、アンカーテキストをリンク先のページのテーマと認識するので、アンカーテキストに対策キーワードが入っていることが必要です。
これは、内部リンクも同様で、適切なアンカーテキストでリンクを構築すれば、狙ったキーワードでページを上位表示させることができ、SEO効果を高めることができます。外部リンクと内部リンクのポイントは、アンカーテキスト(=リンクを受けるテキスト)に対策キーワードを含ませることです。
また、正規のURLへリンクする必要があるので必ずURLのwwwありか無しを確認し、そのどちらかにサイトURLを統一する必要があります。
内部リンク構造をわかりやすくするためにサイトマップやナビゲーション、パンくずリストなどを設置することも有効です。特にパンくずリストには「WEBサイトの構造を検索エンジンに的確に伝える」という役割があり、SEO的にも非常に重要なものなのです。
UI,UX,CROなどの改善とペナルティ回避
SEOの対策ができたら次は、UI,UXとCROの改善です。
CROとは「Conversion Rate Optimization」の頭文字を取った略称です。日本語では「コンバージョン率最適化」という意味です。コンバージョン率をよくするためにUI(ユーザーインターフェース)の改善が欠かせません。
>>コンバージョン率最適化(CRO)とは?CRO施策について詳しく解説
第1段階(SEO内部対策)から第4段階(被リンク獲得)まで対策が進んだら、最後は、さらにSEOで成功するためのサイト分析やユーザーエクスペリエンス(UX)施策が必要です。
3つのポイントにまとめて解説します。
- サイト分析と改善
- ユーザー行動
- SEOペナルティの回避
サイト分析と改善
SEOの対策ができたら、サイト分析と改善を繰り返します。
WEBサイトを運営し始めたら必ずGoogle Search ConsoleとGoogle Analyticsに登録してください。SEO対策でどれくらいサイトへの流入数が増えたのか、検索順位があがったのかを把握しながら施策を進めます。
アクセス解析によって改善が必要なページやWEBサイト全体の問題点がわかってきます。発覚した問題点に優先順位をつけて優先度の高いものからスピーディーに対応してください。
注目すべき数字はコンバージョン率です。コンバージョンとは、WEBサイトごとに個別に設定されているWEBマーケティングの一つのゴールの事です。コンバージョン率はWEBサイトで取り扱っている商品サービスや内容により違うものの平均して1%ほどといわれています。100回クリックされたら1回はコンバージョンまで達成していてほしいものです。
直帰率や離脱率、ユーザーの滞在時間などをよく分析してユーザーを迷わせずにコンバージョンさせるためのページ設計ができているか確認してください。
Google search console(グーグルサーチコンソール)
Google search consoleは、Gmailアカウントを取得してサイトURLを登録すれば使い始めることができます。できることは主に下記です。
- サイトマップ送信
- インデックス数の確認や削除依頼
- Googleからのペナルティーの確認
- 検索クエリ、PV数、クリック数の確認
- カバレッジの確認
- 被リンクの確認
- WEBサイトに問題があった時の確認
>>GoogleSearchConsole(グーグルサーチコンソール)とは?
Google Analitics(グーグルアナリティクス)
Google Analiticsも、Gmailアカウントを取得してサイトURLを登録すれば使い始めることができます。できることは主に下記です。
- サイト全体・ページ別のアクセス数
- 特定期間でのアクセスデータ
- ユーザーの流入元(自然検索・広告・SNSなど)の確認
- ユーザーの属性(言語・地域の分布など)の確認
- ユーザーがサイトを利用したデバイス(PC・スマホ・タブレット)の確認
ユーザー行動
SEOだけでなく、最近ではSXO(Search Experience Optimization、検索体験最適化) が重要です。検索エンジンを使うユーザー体験を向上させることもSEOに好影響を与える要素となっています。ユーザー体験を向上させるには、UIやUXの改善が必要です。
ユーザー行動のポイントは4つです。
- 直帰率の改善
- リピーターを増やす
- ユーザーの検索意図
- 新しい検索軸
直帰率の改善
ユーザー体験を向上させるには、直帰率の改善が必要です。
Googleは滞在時間や直帰率はランク要素として利用していると言及していません。しかし、良いサイトはユーザーの滞在時間が長くなるし、直帰率も下がります。このことからユーザーのサイト滞在時間を長くするために、ユーザビリティの向上を目指しUI、UXに力を入れるべきです。
リピーターを増やす
ユーザー体験を向上させるには、リピーターを増やすことです。
一度サイトに訪れたユーザーが、次回サイト名検索などしてリピートした場合、そのサイトドメインが強くなります。リピートを増やすことがSEOに好影響を与えます。
ユーザーの検索意図
ユーザー体験を向上させるには、ユーザーの検索意図を把握する事です。
どういったコンテンツが必要か判断するのにユーザーの検索意図が重要です。なぜユーザーはその検索クエリで検索し、何を求めているのかを徹底的に考えてください。ユーザーの検索意図を深掘り、ユーザーの要求に答えるコンテンツを作ることがSEO成功の近道です。
新しい検索軸
ユーザー体験を向上させるには、新しい検索軸を把握する事です。
通常のGoogle検索ではテキストを入力し、テキストを返す結果を表示しますが、ユーザーが求める答えによっては動画検索、画像検索、音声検索、ローカル検索などをおこなう可能性があります。
ユーザーニーズを正しく把握することにより、提供するコンテンツの形態を変えることができ、画像や動画を設置することで新しい流入経路を確保することが可能になります。
SEOペナルティの回避
SEOで特に気を付けなければいけないのが、SEOペナルティの回避です。
検索エンジンの使命は、ユーザーが望む情報を表示することにあります。
そのため、過度のSEOをはじめとするイレギュラー手法で検索エンジンの仕組みを逆手にとって順位上位を目指した場合、アルゴリズムによって「スパム」と判断され、検索結果からの除外などのペナルティを受けてしまうことがあります。
ペナルティを防ぐためには、Googleのガイドラインをしっかりと守ることが1番です。Google検索セントラル検索の基本事項を熟読し、その記載内容に従いつつSEO対策を進めていくようにしましょう。
重複コンテンツのチェック
SEOでペナルティを回避するためには重複コンテンツのチェックをしましょう。
サイトが大きくなると必然的に似通ったキーワードのコンテンツも増え、重複コンテンツが発生することがあります。重複コンテンツが存在すると検索エンジンが特定のクエリに対して返すべきページを特定することがむずかしくなり、検索結果に出てこなくなったり、検索順位が落ちたりします。
結果的に、そのサイトやページの信頼性、権威性、関連性を下げてしまう要因になりますので、定期的にコンテンツをチェックして重複がないようにしてください。
もし重複している、または、内容の似ているコンテンツが見つかった場合には可能な限り統合し、リダイレクト処理までおこなう必要があります。
>>コピペチェックの仕組みや回避方法とは?コピペチェックツールを紹介
マイナス要因の排除
SEOでペナルティを回避するためには、マイナス要因の排除をしましょう。
サイトが大きくなると意識していなくてもSEO的にマイナスなことが出てきてしまいがちです。サイト改善、コンテンツSEOも重要ですが、定期的にサイト内に評価を落としてしまうような要因がないかを確認し修正する必要があります。
代表的なスパム行為は次のようなものが挙げられますので、特に重点的に確認してください。
- クローキング:ユーザーと検索エンジンに別のコンテンツを配信すること
- キーワードスタッフィング:過度に多すぎるキーワード出現率
- 海賊サイト:他社サイトのコンテンツの流用がメインコンテンツになっている
- 隠しテキスト、隠しリンク:ユーザーが事実上、読めないコンテンツ
- インターステイシャル広告、大量の広告:ユーザー体験を阻害するほどの広告表示
>>Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー|Google検索セントラル
2023年最新SEOの傾向と対策
2023年のSEOの傾向と対策は、E-E-A-Tを意識したユーザーファーストのコンテンツ作りです。
2023年もコアアップデートが行われてアルゴリズムの進化は続いていくでしょう。
Googleは、優れたユーザーエクスペリエンスを提供しているWebサイトを上位表示させ、様々な検索結果SERPsを提供し始めています。ゼロクリックサーチが増えていることも今後のSEOに影響を与えていくでしょう。また、chatGPTの出現で、「SEO」がなくなる未来が訪れるかもしれません。今後もユーザーの検索行動はどのように変わっていくのか目が離せません。
ユーザーの検索行動の変化の流れとGoogleのアルゴリズムアップデートは2023年も加速すると推測ができます。
次に、2023年のWEBマーケターやSEOコンサルタントが押さえておきたいポイントを5つご紹介します。
- コンテンツの質
- オムニチャネル体験
- パーソナライズド検索
- SXO
- chatGPT
コンテンツの質
2023年のSEOの傾向と対策は、コンテンツの質です。
2023年はさらにコンテンツの質が問われることに疑いはありません。E-E-A-T(体験、専門性、権威性、信頼性)の高いコンテンツ作成を目指していかなくてはいけません。コンテンツ戦略には、コンテンツSEOに加えて、動画やホワイトペーパーなどタッチポイントを増やすための施策が必要です。
さらに、SXO(Search Experience Optimization)/検索体験最適化が進みますので、ユーザーの検索の問いにすぐに答えられる仕様がサイト内外に必要です。サイト内の情報の配置を考慮することや強調スニペットの表示も必要です。
オムニチャネル体験
2023年のSEOの傾向と対策は、オムニチャネル体験とSEOの連動です。
オムニチャネルとは、オンラインだけではなく、オンラインとオフラインの垣根を越えてデータ連携とシステム統合し、顧客に一貫した顧客体験(ユーザーエクスペリエンス)を提供する企業戦略です。SEO対策もSEOだけで上位表示さえしていればよかった時代からSEOを軸にあらゆるWebマーケティング施策を連動させて売る上げを上げていく時代にますます進化していく事が推測できます。
Google アナリティクス 4のリリースにより、Google はマーケティング担当者に、最後にクリックされたチャネルではなく、カスタマー ジャーニー全体の色々なチャネルからの顧客行動と属性に焦点を当てるように推奨しています。
パーソナライズド検索
2023年のSEOの傾向と対策は、パーソナライズド検索とSEOです。
Googleは、パーソナライズド検索を引き続き推進していくことが予想されます。2023年以降も消費者の好みに基づいた情報を提供していきたいからです。SEOもパーソナライズド検索の影響があります。
SXO(検索体験最適化)
SXO(Search Experience Optimization)は「検索体験最適化」のことです。SEOでは、「検索エンジンの最適化」をSEO対策として取り組んできましたが、これからはこの検索するユーザーの体験を最適化するという考え方が重要になってきました。
今までは、SEOで上位表示さえすれば、お問い合わせまでつながっていましたが、ユーザーは、サイト検索して情報を取得するときに、UI(ユーザーインターフェース)から信頼を獲得し、UX(ユーザーエクスペリエンス)から満足感を図り、サイト内をクリックして様々なページを回遊して体験する「体験」をサイト評価に加えます。ユーザーインターフェースの劣ったサイトが順位を落としている現状を分析すると2023年はよりSXOが進むものと推測できます。
chatGPT
chatGPTは、アメリカのOpenAIという人工知能研究所が開発した対話式の言語モデルを採用した最新のAIです。2022年11月末に公開されてわずか5日で100万人登録され、IT業界に衝撃が走っています。
AIによる返答は、Google検索の検索結果と違い、インターネットの世界に公開されている情報からAIが独自に文章を作り出します。AIは、ディープラーニングを重ねて返答もどんどん正確になっていくことが予測されます。
このことから、Google検索サービスが、このchatGPTにとって代わられる未来も予測できます。もしくは、GoogleもchatGPTに代わるAIの検索サービスを実装するかもしれません。ユーザーは、今のようなGoogle検索を利用せず、chatGPTなどのAIの検索を利用して情報を獲得します。そうすると、現在のGoogle検索のようなサービスは使われなくなり、「SEO」がなくなることもあり得ます。SEOがなくなれば、SEO対策がなくなります。しかし、AIを使ったほかの検索サービスが出てくる可能性もあります。こういった流れにWebマーケターは柔軟に対応できるように準備をしていくことが大事です。
SEO対策事例
コンテンツSEOで成功した事例
SEOの事例で、コンテンツSEOで成功した事例を紹介します。
2021年9月には、1日のサイト表示回数が5000回程度、クリック数が30~50回程度だったサイトですが、毎月コンテンツを30記事以上追加していったところ、6か月後には、5倍の表示回数と3倍のクリック数になりました。
現在では、平均表示回数7万~8万/日、クリック数700~800/日と安定してサイトが成長しているのがわかります。
そのほかの弊社のSEO実績はこちらから確認ができます。
- ビックワード月間検索件数 90500回3位獲得実績
- 2年でオーガニック検索のトラフィック数59倍に伸びた事例
- 医療系YMYL領域でSEO1位獲得!権威性を持ったサイトへ修正しエリアワード1位獲得の事例
- 買取サイトのSEO対策が2年でトラフィック数96倍に!サイトリニューアルとSEOで成功した事例
SEOのよくある質問(Q&A)
最後に、SEOの基本的なよくある質問に答えます。
Q:SEOとは何か?
A)SEOとは、検索エンジン最適化といい、Googleなどの検索エンジンでサイトが表示されるようにすることです。表示結果(Serps)の自然検索枠をSEO枠といいます。サイトを上位表示させる施策をSEO対策と言います。
Q:SEOの種類は?
A)SEOの種類は、オンページSEO、オフページSEO、コンテンツSEO、ローカルSEO、画像SEO、動画SEO、音声検索VSOがあります。
Q:SEO対策は何をするか?
A)SEO対策は、大きく分けてSEO内部対策(オンページSEO)とSEO外部対策(オフページSEO)の2つです。この2つのバランスが重要です。
Q:SEO対策のポイントは?
A)ユーザーがサイトに訪れて体験するページエクスペリエンス最適化です。
UX(ユーザーエクスペリエンス)を優れたものにするためにUI(ユーザーインターフェース)を向上させましょう。
Q:SEO対策は自分でできるか?
A)基本的なSEO内部対策は自分でできます。このページをよく読んで対策を開始しましょう。
Q:コンテンツSEOとは
A)コンテンツSEOとは、コンテンツマーケティングを軸に、記事コンテンツなどを継続的にサイトへアップして、Googleなどの検索エンジンからの集客をするSEO対策の1つです。
Q:SEOライティングとは
A)SEOライティングとは、SEOで上位表示させるためにSEOを意識した記事の書き方です。
SEO関連リンク
おすすめGoogleのサイト
- Google 検索セントラル のヘルプ コミュニティ・・・他のウェブマスターと情報交換したり、Googleにフィードバックを送れます。
- Google 検索セントラル ブログ・・・Googleの最新ニュースや情報を確認できます。
- Googleヘルプ・・・よくある質問への回答をご覧いただけます。
- Google search console・・・サイトマップの送信や統計情報や診断情報の確認、クロールやインデックスの作成の管理ができます。
- アナリティクス ヘルプ・・・Googleアナリティクスの質問に答えてくれます。
- Google Search・・・Googleの検索アルゴリズムに興味ある人はどうぞ
- General Guidelines ・・・[Google検索品質評価ガイドライン]英語版
- 検索エンジン最適化スターターガイド・・・SEO対策初心者の方は必見の価値あり
おすすめSEOツール
- Google Analytics(GA)
- Google Search Console(GSC)
- Bing Webmaster Tools :GSC同様、検索エンジンBingにおける問題点の確認が可能です。
- Lighthouse Audit :サイトパフォーマンスの確認ができます
- PageSpeed Insights :ページの表示速度確認と改善につながります
- モバイルフレンドリーテスト :モバイルデバイスでの問題点が確認できます
SEO初心者にチェックしてほしい記事
まとめ
