SEOキーワードとは?種類や選定方法についても解説
SEOキーワードは、WEBサイトへのアクセス数の増加、質の良いコンテンツの作成といったさまざまな場面で欠かせない存在です。しかし、SEOキーワードは一見ただの単語の羅列なので、軽視している人も少なくありません。
SEOキーワードを軽視していると、アクセス数の増加ができない、質の良いコンテンツが作成できないだけではなく、WEBサイト自体の信頼を落とすことにもつながります。

SEOキーワードとは
SEOキーワードとは、読者の悩みや要望から仮定するキーワードを指します。
例えば、自宅で筋トレをしたい、という悩みを抱えている人に向けて記事を書く際に設定する「自宅 筋トレ」といったキーワードです。
数文字程度の単語なので、SEOには何の関係もないと軽視する人も少なくありません。しかし、SEOキーワードはコンテンツ作成において、決して軽視してはいけない存在です。
ほとんどのWEBコンテンツ作成はキーワード選定から始まる
現在、WEB上に公開されているコンテンツのほとんどが、作成する際に初めにキーワード選定をおこないます。理由は、SEOキーワードを選定することで、さまざまなメリットが得られるからです。
そのため、コンテンツを検索結果の上位に表示させるには、キーワードの選定は大前提になります。
SEOキーワードを選定しないと質の低いコンテンツになる
SEOキーワードを選定しないと、記事の軸がぶれて質の低いコンテンツになります。
例えば、コンテンツの最初と最後で主張していることが違ったり、読者の求めていることとは違うことを書いたりするケースです。
ただ読まれないだけなら問題ありません。しかし、質の低いコンテンツを更新し続けることは、サイトの信頼度やブランディングに大きな傷が入ります。
SEOキーワードの種類
SEOキーワードは、以下のようにカテゴライズされます。
- 検索ボリュームごとの種類
- 読者の検索意図ごとの種類
検索ボリュームごとの種類
1つ目は、検索ボリュームごとの種類です。
代表的なものでは、以下が挙げられます。
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- スモールキーワード(ロングテールキーワード)
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、検索ボリュームが多いキーワードを指します。例えば「筋トレ」や「投資」のように、1単語で構成されていることが多いです。
しかし、検索ボリュームが多いか少ないかの判断は各WEBサイトや業界によって異なります。検索ボリュームが1万以上であればビッグキーワードと判断することもあれば、10万以上ないとビッグキーワードとは呼ばないと判断することもあります。
SEOキーワードについての知識が少ない方は、1万以上のキーワードをビッグキーワードとして扱ってください。理由としては、WEBサイトを作りたての段階で、検索ボリュームが1万以上のキーワードを対策するのは非常に困難だからです。
なお、ビッグキーワードの対策が成功すると1記事だけでも相当なアクセス数が見込めます。そのため、アクセス数の増加を狙う企業や個人の多くがビッグキーワードの対策に尽力しています。
ミドルキーワード
ミドルキーワードは、検索ボリュームが多くもなく少なくもないキーワードを指します。例を挙げると「筋トレ 方法」や「投資 始め方」などです。
読者の悩みを具体的に捉えることができるうえに、検索ボリュームもある程度担保されています。そのため、安定したアクセスを獲得するのであれば、ミドルキーワードの対策は必須です。
スモールキーワード(ロングテールキーワード)
スモールキーワードは、検索ボリュームが少ないキーワードです。
例えば「筋トレ 自重 女性 方法」や「投資 WealthNavi 始め方 学生」がスモールキーワードに該当します。読者がどのような悩みを抱えていて、どのような情報を知りたいかが一目瞭然です。
さまざまな組み合わせが存在するうえに、競合も少ないため、初心者でも対策しやすいのがメリットです。しかし、検索ボリュームが少ないため、一定のアクセス数を確保するためには、コンテンツを大量に作成する必要があります。
読者の検索意図ごとの種類
SEOキーワードは読者の検索意図ごとによってもカテゴライズされます。
代表的なキーワードは以下のとおりです。
- 商品を買うときに入力するBuyクエリ
- 概要やノウハウを知りたいときに入力するKnowクエリ
- お問い合わせや予約をしたいときに入力するDoクエリ
- どこかへ行きたいときに入力するGoクエリ
商品を買うときに入力するBuyクエリ
読者が商品を購入したい、と思ったときに入力するキーワードです。例えば「○○ジム 入会」や「投資信託 購入」などが該当します。
Buyクエリで検索する読者は購買欲求が高いので、成果が生まれやすいコンテンツを作成できます。例えば「○○ジム 入会」で検索する読者は、すでにジムに入ることは決定していて、あとは入会の窓口を探すだけの状態と考えられます。したがって、Buyクエリを対策できるか否かで利益が大幅に変動します。
概要やノウハウを知りたいときに入力するKnowクエリ
読者が情報やノウハウを知りたい、と思ったときに入力するキーワードです。例えば「プッシュアップ 方法」や「投資用口座 開設 やり方」などが該当します。
検索ボリュームは、Knowクエリがもっとも多いです。そのため、対策が成功すると多くのアクセスを得られますが、成果が生まれにくいのがデメリットとして挙げられます。
読者は情報やノウハウを知りたいだけなので、商品を購入する気はありません。そのため、成果が生まれやすいコンテンツの内部リンクを貼って利益を生むことが肝心です。
Know クエリで集客して、Buyクエリで成果を生むという流れをイメージしてください。
お問い合わせや予約をしたいときに入力するDoクエリ
読者が何らかの行動をしたいときに入力するのがDoクエリです。例えば「○○ジム 見学」や「投資信託 資料請求」などが挙げられます。
一見Buyクエリと似ているように感じますが、費用が発生するか否かが大きな違いです。Buyクエリでは読者の購買欲求が高いため成果が生まれやすいですが、Doクエリでは読者の購買欲求はそこまで高くはありません。
とはいえ、メリットや長所をアピールしつつ商品を訴求することで、成果が生まれるケースも多いです。
どこかへ行きたいときに入力するGoクエリ
どこかへ行きたいときに入力するのがGoクエリです。
ここでの行きたいとは、WEB上の特定の場所に行きたいということなので、実店舗に行きたいという意味ではありません。例えば「○○ジム ホームページ」や「○○証券 公式」です。特徴としては、会社名や店舗名といった固有名詞が含まれています。
自分で商品やサービスを持っている人は絶対に対策すべきキーワードです。
SEOキーワードを活用することで得られるメリット
SEOキーワードを活用することで得られるメリットは以下のとおりです。
- 検索エンジンからの評価が良くなりアクセス数が増加する
- 記事の方向性がブレずに済み読者の満足度が上がる
- サイトの内の記事が整理できてコンテンツかぶりを回避できる
検索エンジンからの評価が良くなりアクセス数が増加する
SEOキーワードを活用することで、検索エンジンからの評価が良くなります。理由は、検索エンジンは設定されたキーワードをもとにコンテンツの内容を評価するからです。
例えば、60代に向けた筋トレのコンテンツを作成したとします。
「筋トレ 60代」というキーワードを設定していると、検索エンジンは60代に向けた筋トレのコンテンツであると判断し、内容とキーワードがどれだけズレているかを判断します。当然、キーワードと内容が合致していれば、検索エンジンからの評価も高くなります。
一方、キーワードを設定していないと、検索エンジンが誰に向けたどんなコンテンツなのかを把握しづらくなるので、正当な評価がされません。良い評価を受けたコンテンツは、検索結果の上位に表示されるため、結果的にアクセス数の増加が見込めます。
記事の方向性がブレずに済み読者の満足度が上がる
キーワードを設定することで、記事の方向性が明確になります。
例えば、投資を始めたい人に向けてコンテンツを作成するとします。「投資 始め方」というキーワードを設定してコンテンツを作成することで、最初から最後まで投資の始め方を一貫して解説することが可能です。
一方、キーワードを設定しないと、途中でコンテンツの方向性を見失い、最終的には経験者向けの情報といった見当違いの情報を発信していたということになりかねません。
このように、方向性がブレているコンテンツは読者の満足度を下げ、サイトの離脱の原因になります。
サイトの内の記事が整理できてコンテンツかぶりを回避できる
キーワード設定しないでコンテンツを量産していると、どんなコンテンツを作成したかを把握できなくなります。作成したコンテンツを把握していないと、同じサイト内でのコンテンツかぶりが生じます。
サイト内に同じコンテンツが2つあると、検索エンジンからの評価も二分されてしまい、正当な評価を得られません。
一方、キーワードを設定しながらコンテンツを作成することで、どんなコンテンツを作成したかが把握しやすくなります。Excelなどを用いて、作成したコンテンツを整理しておくのも良い方法です。
整理しておくことでコンテンツかぶりを回避でき、すべての記事を最大限に評価してもらえます。
SEOキーワードの選定からコンテンツ作成までの流れと便利ツール
SEOキーワードの選定からコンテンツ作成までの流れは以下のとおりです。
- サイトのジャンルに関する悩みを書き出す
- 悩みからキーワードを絞り込む
- キーワードを検索ボリューム順に並べる
- 検索ボリュームが100〜1000のキーワードからコンテンツを作成する
- 定期的にコンテンツを確認する
それぞれで使えるツールも併せてご紹介します。
サイトのジャンルに関する悩みを書き出す
初めにサイトのジャンルに関する悩みを書き出します。
具体的には以下の手順で行なってください。
- ペルソナを設定する
- 可能な限りの悩みを羅列する
- 思い付かない際はYahoo!知恵袋やSNSで検索
WEBコンテンツは、基本的に読者の悩みを解決することが目的です。
そのため、読者が抱えているであろう問題点を予測できるスキルが必要になります。
ペルソナを設定する
ペルソナとは、ターゲットをより詳しくプロファイリングしたものになります。
より効果的なペルソナ設定をしたい場合は、以下の要素を決めてください。
- 性別
- 年齢
- 職業
- 家族構成
- 年収
- 自由に使えるお金
- 悩み
- そのキーワードで検索した背景
何も思いつかない場合は、友達や家族に当てはめてみてください。なお、ペルソナは複数設定しても問題ありません。
可能な限りの悩みを羅列する
ペルソナとサイトのジャンルを照らし合わせて、ペルソナが抱えていそうな悩みを羅列します。
例を挙げると以下のとおりです。
サイトのジャンル | 悩み |
フィットネス系 |
|
投資系 |
|
思い付かない際はYahoo!知恵袋やSNSで検索
悩みが思いつかない場合は、Yahoo!知恵袋やSNSにジャンルを入力して検索してください。
なかには競合が思ってもいないような悩みが記載されていることもあります。どの競合も触れていない悩みの解決は、差別化のポイントになるので徹底的に調べることが肝心です。
悩みからキーワードを絞り込む
続いて、悩みからキーワードを絞り込みます。
具体的な方法は、以下のとおりです。
- 悩んでいる人はどのように検索するかを考える
- Ubersuggestを使う
- キーワードが思いつかない際はラッコキーワードを使用する
悩んでいる人はどのように検索するかを考える
悩みをもとに読者が検索エンジンでどのように検索するかを考えます。
例えば、月額3000円以下のジムを探したい、という悩みの場合は「ジム 3000円以下 おすすめ」や「ジム 値段 比較」です。
自分が読者になったつもりで、どのように検索するかを考えてください。
Ubersuggestを使う
キーワード分析ツールのUbersuggestを使うことで、簡単にキーワードを調査できます。
検索窓にキーワードを入れることで、関連キーワードが表示されるツールです。しかし、無料版では1日に3回までしか検索できないので、24時間経過するのを待つか、有料版に移行して制限を解いてください。
また、ChromeにはUbersuggestの拡張機能もあり、検索結果画面に関連キーワードなどを表示してくれます。
キーワードが思いつかない際はラッコキーワードを使用する
キーワードが思いつかない際はラッコキーワードを使う方法もあります。ラッコキーワードにサイトのジャンルを入力することで、関連キーワードを表示させることが可能です。
関連キーワードが、アルファベット順や頻繁に検索されているものにカテゴライズされているので、すべてに目を通すことで、そのジャンルのキーワードについてはすべて把握できるといっても過言ではありません。
キーワードを検索ボリューム順に並べる
絞り出したキーワードを検索ボリューム順に並べて整理します。
手順は以下のとおりです。
- キーワードプランナーを使用する
- 似ているキーワードをまとめる
キーワードプランナーを使用する
先ほど絞り出したキーワードをすべてキーワードプランナーにコピー&ペーストして、検索ボリュームを調べます。
ラッコキーワードで検索した場合は、検索結果の画面右上にある「全キーワードコピー(重複除去)」をクリックすることですべてのキーワードをコピーできます。
似ているキーワードをまとめる
続いて、似ているキーワードをまとめます。例えば「ジム おすすめ」と「ジム 人気」「ジム ランキング」は、読者の悩みやニーズが同じです。これらについてそれぞれコンテンツを作成していると、コンテンツかぶりが起きてWEBサイトの評価が悪くなります。
検索ボリュームが100〜1000のキーワードからコンテンツを作成する
検索ボリュームが100〜1000のキーワードからコンテンツを作成します。
検索ボリュームの範囲を限定する理由は以下のとおりです。
- 100以下のキーワードは流入が見込めない
- 1000以上のキーワードは上位を取るのが難しい
100以下のキーワードは流入が見込めない
検索ボリューム100以下のキーワードからの流入はほとんどありません。そのため、WEBサイトを作りたてであれば、このキーワードに時間を割くのは効率が悪いといえます。
検索ボリューム100以下キーワードで記事を作成するタイミングは、WEBサイト内にある程度コンテンツが溜まってきてからが最適です。
1000以上のキーワードは上位を取るのが難しい
検索ボリューム1000以上のキーワードは、企業や個人問わずあらゆるサイトが狙うので、対策しにくい傾向にあります。特にWEBサイトが育ちきっていない初期段階で手を出してしまうと、門前払いされてしまうので、控えていてください。
定期的にコンテンツを確認する
SEOキーワードを選定してコンテンツを作成しただけで終わりではありません。その後、コンテンツが検索エンジンのどの順位にいるかを確認して、検索結果の上位を獲得するまで改善を繰り返す必要があります。
具体的な方法は以下のとおりです。
- 2ヶ月を目安に記事がどの順位にあるかをを確認する
- 順位が50位以下であれば大幅な改善が必要
- 順位が40位台〜30位台であれば細かな部分を改善する
- 順位が10位以内であればサイト外からの対策をする
2ヶ月を目安に記事がどの順位にあるかをを確認する
コンテンツが現在どの順位に位置しているかを定期的に確認してください。タイミングとしては、コンテンツを作成してから2ヶ月ごとです。その際に役に立つツールがRank Trackerです。
順位が50位以下であれば大幅な改善が必要
Rank Trackerにて対象のコンテンツが50位圏外と表示されるのであれば、読者のニーズと見当違いの記事を書いていたり、情報が足りなかったりしています。もう一度、キーワードとコンテンツの内容を照らし合わせて、内容を改善してください。
検索結果の上位記事を分析して参考にすると、記事の方向性を把握することが可能です。
順位が40位台〜30位台であれば細かな部分を改善する
40位台〜30位台に位置しているのであれば、細かな部分を改善します。もう一度内容を読み直し、情報の網羅性を上げたり、わかりやすい文章に変更したりとリライトをおこなってください。
また、内部リンクを適度に貼るのも順位を上げる方法の1つです。ロングテールキーワードを対策したコンテンツへの内部リンクを貼ることで、10位以内を目指すことが可能です。
順位が10位以内であればサイト外からの対策をする
10位以内に位置しているのであれば、コンテンツの内容自体はほとんど完璧といえます。コンテンツの内容には、改善する箇所がないといっても過言ではありません。
ですので、外部からの対策を行なってください。例えば、SNSからの流入を増やしたり、他のWEBサイトからの被リンクをもらったりすることです。しかし、不当な方法で被リンクを得ようとしても逆効果ですので注意してください。
SEOキーワードを活用した記事の書き方
SEOキーワードを活用した記事の書き方は以下のとおりです。
- SEOキーワードを適度に配置する
- 潜在ニーズを意識する
SEOキーワードを適度に配置する
SEOキーワードを適度に配置することで検索エンジンからの評価が良くなります。とはいえ、SEOキーワードは必要な場所に必要なだけ入れるようにしてください。
入れすぎて不自然な文章になってしまうと、検索エンジンからの評価が悪くなるうえに読者の満足度も下げてしまいます。
SEOキーワードを入れるのに適している箇所は以下の3つです。
箇所 | キーワードの数 |
タイトル | 1 |
メタディスクリプション | 1~2 |
本文 | 1見出しにつき1~5個 |
潜在ニーズを意識する
コンテンツを作成する際、キーワードや悩み、ペルソナを設定しますが、これらに加えて潜在ニーズを意識することも重要です。潜在ニーズとは読者本人も気づいていないニーズのことです。
例えば「筋トレ 10kg 痩せる」で調べる人はダイエットが目的だと思ってしまいます。もちろん、間違いではないのですが、どうして痩せたいのかを考えることが重要です。
異性に振り向いてもらいたいので痩せたい、営業先からの印象を良くしたいから痩せたい、など痩せたい理由は必ずあります。潜在ニーズは、悩みに対して「なぜ?」という疑問を繰り返すことで見つけることが可能です。
「筋トレ 10kg 痩せる」で例を挙げると以下のとおりになります。
「筋トレ 10kg 痩せる」で検索
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また、潜在ニーズは以下の要素に結びつけると調べやすいです。
- お金
- 健康
- 人間関係
先ほどの「筋トレ 10kg 痩せる」の場合は、人間関係に結びつけました。
まとめ
