SEOにおける見出しタグの役割|h1~h6の使い方とルール
SEOの内部対策ではコンテンツ作成がもっとも重要ですが、コンテンツを作る際に大事なのが見出しタグです。見出しタグには大きなSEO効果はないといわれていますが、見出しの良し悪しでコンテンツの質が大きく変わるほど重要な要素です。
特にコンテンツをライターに依頼する場合には、事前にどこまで見出しを考えているかでまったく違う記事が納品されるということも頻繁に起こりえます。

見出しタグとは
見出しタグとは、コンテンツの表題の役割をするHTMLタグのことを意味します。h1、h2、h3、h4、h5、h6と6種類あり、すべてをまとめてHタグ(Header:見出し)と呼ばれることもあります。
hの数値が小さいほどテーマに近く、数値が大きくなるほど小さな表題になります。ちょうど、本の大見出しや中見出しを意識すればおおよそのイメージはつくはずです。
タグ名 | 意味 | 頻出度合い |
h1タグ | 大見出し(テーマ) | ほとんどの場合で使われる |
h2タグ | 中見出し(章の表題) | ほとんどの場合で使われる |
h3タグ | 小見出し | 多くのコンテンツで使われる |
h4タグ | 小々見出し | 使われないコンテンツもある |
h5タグ | h4タグの補足 | あまり見かけない |
h6タグ | h5タグの補足 | ほとんど見かけない |
上表のように、h1タグとh2タグは必須といっていいほど使われますが、h3タグ以降はコンテンツによっては使われないこともあります。
見出しタグのSEO効果
コンテンツ作りに非常に重要な見出しタグですが、実はSEO効果はそれほどないといわれています。以前は見出しタグの中にキーワードが含まれることでSEO効果がありましたが、少なくとも2021年では大きなSEO効果はありません。
しかし、見出しタグを適切に設定することでユーザーにも検索エンジンにもコンテンツの中身や流れを適切に理解してもらうことができます。コンテンツ理解が進むということは滞在時間や回遊にも影響する可能性があり、間接的にはSEO効果が生まれるはずです。
“目次”に利用される
コンテンツに目次を設置している場合、よほどの例外ケースでない限りは見出しタグがそのまま目次に使われます。
この目次は検索結果に表示されることもあり、通常のスニペット(検索結果のタイトルの下に表示される説明文の部分)よりもリッチになることでクリック率が上がる可能性があります。
見出しタグ設置のルール

見出しタグはh1、h2・・・と紹介しましたが、HTMLタグですので、<h1>、・・・のように使います。そして、階層を表すマークアップですので<h1>の中に<h2>、<h2>の中に<h3><h2>があることは問題ありませんが、<h2>の中に<h1>、<h3>の中に<h2>があることは構文としては誤りです。
見出しSEOという観点では見出しの順序が誤っていたり、<h3>の下に<h2>があったりしても問題はありませんが、マークアップとして誤っているためコンピュータが記事を理解する際に混乱する可能性はあり得ます。
h1タグ:大見出し
h1タグはSEOの観点では必ず使う見出しタグです。タイトルと完全一致、またはタイトルの一部をそのまま使うことも多く、コンテンツのテーマとしてわかりやすいものを設置してください。記事1つにつき複数のh1を設置することもできますが、原則的には推奨しません。
h2タグ:中見出し
h2タグはほとんどのコンテンツで使う見出しタグです。例外的にコンテンツが非常に短く、大見出しの次に入れるべき見出しがない場合には省略されることもありますが、検索上位を狙うのであれば一定以上の情報は必要になりますので、h2タグは事実上、必須タグとなります。
h3タグ:小見出し
h3タグは中見出しの補足として入れるべき内容があるときに使います。h2タグを複数使ったとしても、1章あたりの文章量が長いと読みづらくなることがありますので、このような場合にはh3タグを使ってわけることで読みやすく、わかりやすいコンテンツにすることができます。
h4タグ:小々見出し
h4タグは小見出しをさらに補足する場合に使用します。もともとのh3タグを使わない場合もあるくらいですので、サイトによってはh4タグを全く使わないところもあります。
h5タグ・h6タグ
h5タグとh6タグは小々見出しをさらに補足するときに使います。このタグを使わないサイトも多く、あまり見かけないタグです。まれにコンテンツ内の小コラムにh5タグやh6タグを使う例を見かけますが、マークアップ方法としては誤りです(SEO的にマイナスになるわけではありません)。
見出しの作り方
見出しはコンテンツの中身が一目でわかるようになっていればよいのですが、それでも注意点はいくつかあります。読みやすさとSEOの点から次のことを意識して作ってください。
- 見出しだけで話の流れがわかる
- キーワードを入れる
- わかりやすく端的に
見出しだけで話の流れがわかる
優れたコンテンツを見ると見出しを追うだけで話の概要が分かるようになっているはずです。見出しは目次に使われることが非常に多いので、目次だけを見て内容がだいたいわかるようであれば見出しの作り方としては上々です。
キーワードを入れる
検索上位を狙う記事であれば必ず記事に対策するキーワードが定まっているはずです。見出しにはこの対策キーワードを適切に入れるようにしてください。
ただし、「適切に」というところがポイントですので、不自然になったり冗長にしてまで入れるべきではありません。
どの程度入れるかはコンテンツによって非常に大きく変わりますが、感覚としてはh1タグとh2タグには対策キーワードを入れられないかを検討し、h3タグ以降には入れなくても作るよう努力してみてください。
わかりやすく端的に
見出しはわかりやすく、かつ、端的に作る必要があります。同じ意味であれば文章が短い方が読者のためになるからです。稀に見出しに文章を入れ、非常に長い設定をする方がいますが、読みづらく話の中心がわからなくなりますのでやめた方がよいです。メディアによっては見出しは「体言止めにする」というルールを設けているくらいです。
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どちらも同じ意味ですが、前者は16文字、後者は23文字ですので体言止めの方が短くできます。 |
見出しの注意点
「見出しの作り方」で説明しましたが、作り方を守っているだけではユーザビリティを損なう危険性があります。
Googleは検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド で見出しの避けるべき方法について以下の3つを指摘しています。
- ページで見出しタグを過度に使用する。
- 非常に長い見出しを使用する。
- 構造を示すためではなく、テキストの書式を整える目的で見出しタグを使用する。
スターターガイドの3点以外にもキーワードの詰め込みなど注意すべきことはございます。
キーワードは詰め込まない
見出しにキーワードを入れると作り方で説明しましたが、詰め込みはNGです。
特に古いSEO対策の書式やWEBサイトでは見出しタグにキーワードを入れることでSEO効果が得られることに言及し、積極的にキーワードを使うように説明していますが、現在ではまったくの逆効果です。
キーワードの過度の詰め込みはスパム行為にあたりますし、視認性が悪くユーザビリティが低下する要因になります。離脱率が下がり、検索エンジンを混乱させることになりますので絶対にやめましょう。
可能な限り短くする
見出しに限らず、タイトルもコンテンツも意味や意図が十分に伝わるのであれば短ければ短いほど良いコンテンツといえます。メインコンテンツを短くしてしまうと網羅性がなくなったり、MECE(ミーシー:Mutually Exclusive , Collectively Exhaustiveの略、漏れなく重複なくの意)が実現できなくなったりしますので、できるだけ短くしてください。
不必要な見出しは消す
見出しは多ければよいというものではありません。意味もなく多すぎる見出しはかえって読みづらくするだけですのでやめましょう。
見出しタグ内に他のタグを使わない
意外に知られていませんが、見出しタグの中に他のタグを使わない方がよいです。改行タグ<br>、汎用タグ<span>、画像タグ<img>などを使うことは問題ありませんが、見出しタグの中には基本的に他のタグを使うことは文法違反になります。
見出しにcssで装飾を施すことはありますが、タグを使うことでしか実現できないことはほとんどなく、逆にタグを使わなければ実現できないような装飾がある場合にはデザインかコードに何かしらの不備がある可能性があります。

見出しタグによくある質問
見出しタグについてはSEOの技術的な点でたびたび議題に挙がります。よくある質問をまとめております。
Q.画像は見出しに使っていいのですか?
A.問題はありませんが、可能な限りテキストを推奨します。
見出しは重要な要素ですので可能な限り画像ではなくテキストで表記するようにしてください。デザインや仕様の都合でどうしても見出しが画像になる場合には代替テキストalt属性を設定するようにしてください。
例:<img src=”sample-image.png” alt=”ここに代替テキストをいれます”>
Q.見出しの改行はしていいのですか?
A.構いません。

Q.h1タグを複数使っていいのですか?
A.いくつあっても構いません。

h1タグが本当に複数必要なのであれば使って構いませんが、h1タグが2つ以上必要な記事は見たことがありません。
Q.見出しのフォントは変更していいのですか?
A.変更して問題ありません。

Q.タイトルとh1タグは同じでもよいですか?
A.同じで問題ありません。

Q.見出しの順番を間違えるとSEOではマイナスですか?
A.マイナスにはなりません。

見出しタグはSEOの順位に影響するものではなく、検索エンジンにどのようなコンテンツなのかを正しく伝達する役目を持っています。結果的に順位が変わる可能性はあり得ますが、マイナス評価はありえません。
Q.見出しがないと検索順位は上がりませんか?
A.見出しがなくても検索上位になることがあります。

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