SEOタイトルの効果的な付け方|実は誤解されているタイトルタグ
SEOでは内部と外部の両方の対策が必要です。内部対策の中でもテクニカルな面とコンテンツで大きく2つの改善方法がありますが、ページタイトルはコンテンツで最も重要な要素です。
以前に比べるとタイトルタグの効果は弱くなっていますが、現在でも検索順位を決める際にGoogleに参照されるHTMLタグです。

タイトルタグとは

タイトルタグはHTMLタグの1つで、検索結果やブラウザの上部に表示されます。現在ではHTMLタグはSEOに大きく影響することはなくなりましたが、検索エンジンも重要視しているSEO上で重要なタグで、head内の<title>〇〇</title>のことを指します。
検索結果に出てくるということはユーザーはタイトルを見てクリックするかどうかを判断しますので、クリック率にも影響する要素ですので十分に考えたうえで最適なものをつけるようにしましょう。
タイトルの重要性
タイトルの重要性は次の3つが挙げられます。
- 検索順位に影響する
- クリック率に影響する
- アンカーテキストになりやすい
検索順位に影響する
タイトルタグが重要な理由は検索順位が変わることがあるからです。
検索エンジンはHTMLタグの中でもタイトルタグを一際重視しています。タイトルを読み込んだ上でコンテンツを理解し、評価をする必要があるからです。良いコンテンツを作ったとしても、それが検索エンジンに伝わらなければ評価されることはありません。
タイトルはコンテンツを正しく検索エンジンに伝えるために最も重要となるタグであることを理解してコンテンツ作成をするようにしてください。

Googleはコンテンツを評価しているのであってタイトルだけが評価対象ではありません。このことを履き違えると良い結果を出すことは難しいでしょう。
クリック率に影響する
タイトルタグの情報はそのまま検索結果に出てきます。つまり、ユーザーは検索結果のタイトルを見た上でクリックするかどうかを判断しますので、魅力的であればクリック率が高くなりますし、ユーザーニーズを満たしそうもないようであればクリック率が下がります。
検索ボリュームが大きいキーワードであれば僅かなクリック率の上下がアクセス数に影響することもあります。
タイトルは本でいえば背表紙にあたります。本屋や図書館でたくさんの本の中からどれを選ぶかといえば、やはりニーズを満たすことがわかる本です。すべての本の中身を見て確認することは現実的ではありませんので、みなさんも背表紙を見て本を選んだことは何度もあるはずです。
SEOを抜きにしてもマーケティングのことを考えれば効果が大きいことはわかるはずです。

アンカーテキストになりやすい
タイトルはTwitterやFacebookなどのSNSやはてなブログなどでリンクを貼る際などにも使われます。画像とともに気になるキャッチが出てくれば思わずクリックするということも考えられ、特にSNSではバズマーケティングという人為的に口コミを発生させるマーケティングにも絡んできます。
また、多くの場合でリンクが貼る際にはタイトルがそのままアンカーテキストになりますので被リンクを貰う場合のSEO効果も期待できます。
アンカーテキストはサーチコンソールのリンクメニューから確認できます。ここを見ることで自分のサイトがどのように参照されているかを確認できます。

昔とは違い、SEO担当はコンテンツだけではなく、SNSにも注力しなければならなくなりました。SNSで情報発信するときに使えるのがサイトのタイトルと画像です。優れたコンテンツは検索エンジンからもSNSからも流入を集めることができます。

タイトルの付け方
タイトルを付ける際に最も重要なことは記事の中身とタイトルが一致していることです。タイトルを見てクリックしたのに、全く違う内容が書いてあった場合にはユーザーは満足しませんし、離脱にもつながります。
どのようなタイトルにするかは意外に難しいのですが、次の8点は守ってください。
- タイトルとページ内容を一致させる
- キーワードを入れる
- 関連の薄いキーワードは入れない
- すべてのページでユニークにする
- 文字数は30文字程度
- キーワードは前に置く
- 同じキーワードを何回も使わない
- 完全一致のほうが強い
タイトルとページ内容を一致させる
最も重要なのはタイトルにページの内容を反映させることです。
SEOを意識した場合には網羅性を考えて長文を書くことがありますが、その中でも核となる情報があるはずです。もし核となる情報がない、または複数あるという場合にはリライトや分割を検討しなければなりません。タイトルはコンテンツの核となる情報を載せるものです。
よくタイトルを決めてからコンテンツを作るという光景を見かけますが、実際にはコンテンツを作ってから内容を見返してタイトルを決めるという流れが正しいはずです。
キーワードを入れる
コンテンツSEOを進める場合、必ず1つのコンテンツに対して1つのキーワードが決まります。このキーワードは必ずタイトルに入れてください。
もちろん、狙ったキーワードが複数の場合もありえます。ミドルワードでは2語、スモールワードでは2語、3語、4語ということもあります。必ずすべて入れてください。
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良い例では、端的にキーワードが入ってまとまっています。コンテンツの中身がわかるように加筆をしてもよいですが、「伝わる」という点においてはこれで十分です。対して良くない例では同じ意味のつもりかもしれませんが、「伝わりづらい」ものになっています。
厳密には2019年のBERT(バート)アップデート以降、キーワードそのものではなくても検索上位に出てくることが確認できています。検索エンジンの精度が上がり、言葉の意味を理解した上で結果に反映してくれるからです。その意味では同じ意味であればキーワードをつかわなくても上位表示可能です。
しかし、依然として対策ワードを入れたほうが強い傾向にあることは間違いありませんし、キーワードを使わずに上位表示を狙うことは難易度が高く、推奨できません。
関連の薄いキーワードは入れない
コンテンツと関係のないキーワードや関連の薄いキーワードは入れないようにしてください。複数のキーワードを入れてしまうことで結果的に検索意図とずれてしまったり、意味が変わってしまったりすることがあります。
できるだけ端的に必要な情報だけを入れるようにしてください。
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良い例は「腕時計 選び方」に対して関連の強い「機能」、「ブランド」、「ルックス」などを効果的に入れています。対して良くない例では「腕時計 選び方」の後に会社のアピールを入れています。
これが必ずマイナスになるとは言い切れませんが、コンテンツが「腕時計 選び方」である以上は「家具」、「家電」は不要です。タイトルの最後に会社名を入れることはよくありますがページごとに入れ方は考えたほうが効果的です。

すべてのページでユニークにする
すべてのページにタイトルの設定が必要ですが、同一タイトルが存在してはいけません。すべてユニーク(独自)なものにしてください。
まったく同じタイトルが複数あると検索エンジンはどれを評価してよいのかがわからず、結果的に評価が分散してしまい、本来の検索順位がでないということがありえます。
最近では同一タイトルを使っているケースはほとんど見られませんが、10年以上前にサイト制作をして一度もリニューアルや見直しをしていないという場合には注意が必要です。

文字数は30文字程度
タイトルタグに入れられる文字数に制限はありませんが、30文字程度におさめられればベストです。30文字以内というのは、検索結果に表示されるタイトルの文字数に起因します。

上図(東京SEOメーカー)のように、長いタイトルの場合には30文字以降は「…」と表示され切れてしまいます。ユーザーはタイトルを読んでクリックしますので、30文字で意味が伝わるようにしなければクリック率が悪くなります。

Googleはたびたび仕様変更をしますし、パソコンとモバイルでは検索結果に表示されるタイトルの文字数が異なります。30文字は目安の数字として考えてください。
また、文字数が30文字を大きく超えたからといってマイナス評価を受けるわけではありません。30文字以内でユーザーに伝わるようなタイトルにすることを目指してください。(東京SEOメーカーのように)

キーワードは前に置く
対策したいキーワードを前方に置くことはSEO効果を狙ったものと文字の省略を防ぐという2つの意味があります。
現在では大きな効果は見込めませんが、対策キーワードはタイトルの前のほうに置いたほうがSEOの効果があるといわれています。これは必ずそうなるということではなく、傾向ととらえてください。
また、文字数を30文字程度にすると前述したように、長いタイトルは途中から省略されてしまうため、後ろにキーワードを置くとユーザーの目に入らない可能性があります。
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良い例と良くない例はどちらも並び変えただけで同じ意味ですが「腕時計の選び方」が前に来るか、後ろに来るかでまったく印象が変わります。印象はそのままクリック率に影響しますので、可能な限り前に設置するようにしましょう。
同じキーワードを何回も使わない
タイトルは30文字程度で設定するものなので、狙ったキーワードが何回も入ることはあまりありません。同じキーワードを何回も使うことのメリットもあまりないため、日本語が自然になるように、できるだけ端的にまとめてください。
ただし、何回も使ったからといってマイナス評価を受けるわけではありませんので、2回~3回程度であれば大きな問題はありません。(3階以上はNG)
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良い例は端的にまとまっています。良くない例はキーワードを詰め込みすぎて読みづらく、不自然です。
完全一致のほうが強い
地味に効いてくるテクニックですが、タイトルに限らず対策キーワードが分けられる文字の場合、完全一致のほうが強く、文字の位置が近いほうが強い傾向にあります。
例えば、「格安SEO」という対策ワードを考えたときにの良い例、悪い例は次のようなものです。
- 良い例:格安SEO対策の東京SEOメーカー
- 悪い例:格安料金でSEO対策するなら東京SEOメーカー
上記の2例はどちらも同じ意味ですが、良い例では「格安」と「SEO」がつながっているのに対し、悪い例では「格安」と「SEO」が離れてしまっています。基本的にはつなげて使えるものはそのままを徹底してください。
また、2語や3語の複数語のキーワードで対策する場合には文字の位置関係にも注意が必要です。文章内に複数のキーワードを入れることになるのでつなげることはできませんが、可能であれば近い位置に入れてください。
SEOタイトルに関するよくある質問

Q.タイトルを変えたら検索順位が上がりますか?
A.正しいタイトルを付けていなかった場合、修正により上がります。全くSEO対策をやったことがないサイトが弊社のサイト内部修正診断書通りにタイトルを変えただけで順位獲得するお客様のサイトはかなり多いです。
しかし、既に、SEO対策をしていて以前にタイトルをキーワード最適化済みの場合、少し変更や修正した程度で大きく順位に影響が出ることは少ないです。
検索順位は非常に複雑な要素で決まりますので、タイトルを変えて順位が変わったとしても他にも次のような順位変動の理由が考えられます。
- Googleの変動で変わった
- 競合がコンテンツを修正した
- 検索順位のブレで動いた
- 一時的に話題になった
考えれば他にも要素はたくさん出てきます。自身のサイトを変更したとしても変更したことが順位変動にかかわるとは限らないというのがSEOの難しいところです。
Q.検索結果に表示されるタイトルが勝手に変わっているのですが?
A.Googleは勝手に変えることがあります。Googleはコンテンツを読み込んだ上で自動的にタイトルを変えて検索結果に表示することがあります。多くの場合はGoogleの判断で良いものに自動的に変わるのですが、意図と変わって表示されることもありますので困りものです。
自動変更を防ぐ明確な手法はありませんが、タイトルやコンテンツを改善することで設定通りに表示されることがあります。
また、同一アンカーテキストで内部リンクを集中させすぎたときに、アンカーテキストがそのまま自動改変されたタイトルになることがあります。この場合には内部リンクも見直してください。
Q.タイトルとH1は同一でもよいですか?
A.同一でも構いませんが、弊社では、なるべくキーワードの語順を変えたり、違った言い回しを推奨しています。
タイトルタグの内容は検索結果やSNS上などで使われます。H1タグはコンテンツの中の見出しの1つです。使用用途が異なりますが、目的が同じであれば一致してもやむを得ませんが、なるべく違った言い回しにしましょう。
ただし、タイトルには企業名やサービス名が入ることがあります。H1ではこれは不要なのでその点だけ注意してください。次の例ではタイトルとしては問題ありませんが、H1では「東京SEOメーカー」は不要です。
- タイトル:SEOの基本|東京SEOメーカー
- H1:SEOの基本
Q.タイトルに記号やスペースは使えますか?
A.問題なく使えますが、強調するための【】などは避けましょう。Googleは提供する情報の優劣を嫌います。
タイトルもコンテンツの1要素ですので、コンテンツの中で使っている記号もスペースも使うことができます。ただし、文字数は30文字程度に抑えましょう。視覚効果を狙って少しだけ使うのは良いですが、あまり強調するために【】や記号を使うのは避けましょう。
Q.1つのタイトルに複数のキーワードを入れてもよいですか?
A.お勧めいたしません。なるべく1つのキーワードで1ページにしましょう。コンテンツの網羅性を高くしていくと1つの記事で複数のキーワードに対策できるということがあります。しかし、これは1キーワード1コンテンツの原則に反しますので推奨いたしません。
コンテンツを作って、タイトルを決めるときに明確なキーワードが複数あるということは、その記事は複数に分割したほうがよいかもしれません。
Q.タイトルが長すぎるとマイナスですか
A.マイナス評価にはなりませんが、なるべく35文字以内にしましょう。前述したように長すぎるタイトルは途中から表示されなくなります。タイトルは30文字を目安というのは検索結果で表示される文字数を意味していますので長い場合には表示されなくなるだけです。
実際、検索上位であっても30文字の通常のタイトルの後に企業名を入れることで30文字を大きく超過する場合があります。しかし、これによってペナルティを受けたり、順位が悪くなったりすることはありません。
Googleはタイトルを見てランキングをつけているわけではなく、コンテンツを評価してランキングをつけているからです。
タイトルタグの誤解
タイトルタグは重要なタグであることは間違いありませんが、意外に誤解の多いタグです。
その最たるものは「タイトルを変更することで検索順位が上がる」というものです。この情報の始末が悪いのは、上がるケースもありますし、上がらない(むしろ落ちる)ケースもあるからです。
多くのSEO会社やSEOコンサルはタイトルと検索順位を連動して改善することで順位が上がると言及しますが、これは次の2つの理由があると推測できます。
- 詳細を説明するととても長くなるので結果だけを伝えている
- タイトルで順位が上がるという情報を鵜吞みにしている
誤解してほしくないのは、タイトルを改善できれば検索順位が上がることは間違いないということです。(特に、何もSEO対策をしてこなかったサイトは大いにタイトル修正で順位獲得します。)大事な事はタイトルも含め、HTMLタグや構造化データは検索エンジンへの理解を助けるものにすぎないということです。
検索エンジンはコンテンツの内容を理解するためにタグや構造化データなど様々な情報を参照してコンテンツを評価します。つまり、順位に影響するのはコンテンツです。
タイトルを変えて順位が変わるというのは理由は色々あります。ただ、本当にタイトルを変えて順位が変わったのだとすれば、タイトルを変更することでコンテンツの内容がよく理解でき、キーワードに対するコンテンツの正しい評価が進んだと考えるべきです。
実際、タイトルを変えて順位が改善するのは前提としてよいコンテンツであることが条件です。

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