Google検索品質評価ガイドラインとは? SEOへの活かし方を解説
Google検索品質評価ガイドラインとは、Googleが作った検索エンジンの品質評価者のためのガイドラインです。
決まったことが書いてあるわけではなく、どちらかといえば考え方が書いてあります。そのため、ガイドラインを読んでSEOのテクニックが磨かれるわけではありませんが、長期スパンで考えたときのサイト運営とは何かが見えてきます。

Google検索品質評価ガイドラインとは
Google検索品質評価ガイドラインとは、Googleが検索エンジンの品質評価者のために用意した指針です。Googleは1年間に数百回の検索エンジン改善をおこないますが、その施策内容が本当に改善になっているのかを品質評価者に確認してもらいます。
この確認時のために品質評価者に事前に配布され、基準にしてもらっているものです。英語で170ページ以上あり、非常に長いものですが、Googleの理想や考え方が色濃く反映されていますのでGoogleの検索エンジンがどのようなものかを知るためにも非常によい資料です。
もともとはGoogle社内や品質評価者などの一部関係者だけの秘匿情報でしたが、過去に何度か流出したことがあり、現在では完全に公開されているため、英語さえ読めるのであれば一度読んでおくことをおすすめいたします。
検索品質評価者とは
検索品質評価者とは、Googleから選ばれた検索エンジンがユーザーに有益な情報発信につながっているのかを判定する人のことです。基本的には誰が検索品質評価者であるかは公開されていませんが、2021年に自身が検索品質評価者であることを公開している人物が出てきたことにより今後が注目されています。
Google検索エンジンの改善方法
検索品質評価ガイドラインを活用する前に、Googleがどのような手順で検索エンジンの精度を上げているのかを知っておく必要があります。
完全に公開されているわけではありませんが、基本的には次のような流れで検索エンジンを改良しています。
- 検索エンジンをテスト版をテスト環境に公開する
- 検索品質評価者がテスト環境で実際に検索してみる
- 出てきた検索結果が本番化するのに妥当であるかどうかを判断する
- 一定の基準を満たした場合には本番化され、満たさない場合には差し戻す
上記を見てお分かりかと思いますが、検索エンジンの結果を人の目で確認しています。そのため、アルゴリズムによって出てきた結果が本当に妥当かどうかをさまざまな視点で考え、問題が起きないようにしています。
しかし、これは裏を返せば、品質評価者が納得するような検索結果であれば誤った情報であっても検索エンジンに反映される可能性があるということを意味しています。
ガイドラインをSEOに活用するには
検索品質評価ガイドラインは評価者が目視確認する際に利用するものなので、ガイドラインを熟読しても、SEO会社のメディアにあるような具体的な改善手法があるわけではありません。そのため、ガイドラインは直接的にはSEOに関係ないといえます。
ですが、ガイドラインにあるとおりに評価者が判断するはずなので、自社サイトが上位化していないのはおかしいと評価者に思われるようなSEO対策を施すことで将来的には検索順位が向上することが考えられます。
ガイドラインを意識したE-A-T対策
Googleを意識したSEO対策の1つにE-A-Tというものがあります。特に2020年頃から重要度が増しています。
そもそもE-A-TとはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの単語の頭文字を取ってきたものであり、概念のことです。そのため、E-A-TはSEOとは言いませんし、スコアやアルゴリズムがあるわけではありません。
しかし、検索エンジンの改善方法を考えれば、評価者が検索結果を妥当と判断するかどうかは非常に大きい意味を持ちます。特定のキーワードで検索した際に、普通は入っているだろう有名企業や有名メディアが抜けていれば評価者はおかしいと思うわけです。目指すべきはここですが、これを防ぐためには専門性が高い記事やサイトの権威性が必要になります。
権威性と一言でいってもわかりづらいことがありますが、一例としては外部リンクの数やサイテーションの数も影響すると考えられます。しかし、外部リンクやサイテーションが増えても、すぐに順位が上がるとは限りません。
これは評価者の判断により差し戻しになることで検索エンジンの改善が遅くなることがあったり、そもそものアルゴリズムで外部リンクが十分にクロールされるのを待つ必要があるためです。
E-A-Tでは改善に時間がかかるといわれていますが、時間がかかるのは十分に検索エンジンに認知され、そのうえで、十分に評価者に認知される必要があるためです。
サイト品質を上げることが検索順位につながる
繰り返しますが、検索品質評価ガイドラインは検索順位とは因果関係がありません。すべて英語の長文ですが、読んだところで具体的な改善策が書いているわけではないのでSEOには短期ではつながりにくいのが実際です。
しかし、サイトは運営し続ける必要があり、運営し続けるための方向性を示してくれるものにはなります。
最終的にはさまざまな企業活動を繰り返すことでサイトも大きく育っていくものですが、目的をはっきりとさせ、ゴールから落とし込んで施策をおこなうことで将来的には検索順位につながるはずです。
特に重要度が上がり、SEOの難易度を上げることの要因になっているE-A-Tですが、高品質な記事を投稿し続けるのはもちろん、戦略的に外部発信し、サイテーションや外部リンクを集める必要があります。
しかし、SEOの外部対策は長年、多くのSEO会社によって否定され続けたこともあり、積極的におこなえていない企業がほとんどです。このような場合には、被リンク営業の検討やオウンドメディアの運営など自分から動く必要があります。もしも、自社だけでは活動開始がむずかしいという場合には外部に支援も求めることも必要です。
まとめ
