不用品回収事業の集客はSEO対策!市場と対策キーワードなどを解説
2000年以降、家庭や事業所から排出される一般廃棄物のリサイクル化が進んでいます。そして、2010年前後から2021年時点の間では、廃棄物のリサイクル率が20%ほどで推移を続けています。
つまり、不用品回収サービスのニーズが継続している状況ということです。その一方で、地方自治体から許可をえず、無許可で活動する回収業者が増えていて、業界内で問題視されています。こうした事業者のなかには、高額費用の請求、回収物の不法投棄をおこなう違法事業者も存在します。
市区町村から許可をえている不用品回収としては、こうした悪徳事業者と差別化を図るためにも、SEO対策を中心としたWEB施策を用いて、自社情報の露出を高める必要性に迫られています。
リサイクル・廃棄物処理業界のSEO対策 | |
不用品回収 | 産業廃棄物 |
買取業界 | 業種別 |

不用品回収の事業者がSEO対策すべき理由
近年では、不用品回収サービスに対する一定のニーズが続いています。
その一方で、認可をえないまま不用品回収サービスをおこなう、違法事業者が多数存在している点が業界の課題とされています。また、類似サービスの事業も存在することから、不用品回収の業界では、事業者間で競争が激しくなっています。
そこで、不用品回収の事業者としては、SEO対策を中心としたWEBコンテンツの運用をして、違法事業者などと差別化を図る必要があります。
近年の不用品回収サービスのニーズは堅調に推移している
環境省が発表した日本の廃棄物処理をみると、近年では、一般廃棄物(家庭や事業所のごみ)の排出量のうち、リサイクルされた資源化量の比率が20%前後で推移を続けています。
集計時期 | 一般廃棄物のリサイクル率(災害廃棄物含む率) |
2000年 | 14.3%(-) |
2010年 | 20.8%(-) |
2016年 | 20.4%(22.2%) |
2019年 | 19.6%(20.4%) |
2020年 | 20.0%(20.6%) |
2021年 | 19.9%(20.4%) |
詳しくみると、2000年時点では、全体の14.3%だったリサイクル率ですが、2010年前後には20.8%と2割超えの水準に到達しています。
それ以降、2021年時点までリサイクル率が20%前後の推移を続けています。その一方で、不用品回収サービスでは、原則的に回収した廃棄物をリユース、または資源のリサイクルとして活用されています。そのため、このデータからは、2010年以降、不用品回収のニーズが維持し続けていることがわかります。
不用品回収の業界では違法事業者が多数いて、類似サービスも多い
不用品回収の事業を展開するためには、市区町村に一般廃棄物処理業の許可をえたり、委託されることが不可欠です。
しかし、こうした認可をえずに家庭の不用品を回収する多数の事業者がいます。さらに、不用品回収サービスには、下記のような類似サービスが存在します。
- 不用品買取(古物商)
- 遺品整理(一般廃棄物収集運搬業)
関連記事:買取業界のSEO対策とは
不用品回収の事業者向けのSEOキーワードの例
不用品回収の事業者サイトでは、地域キーワードのほか、回収対象の廃棄物の品目名、回収にかかる費用などのキーワードを設定すべきです。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは?WEB集客に成功する効果的なキーワード選定のコツなどを徹底解説!
※本項目で記載する月間検索件数は、2025年3月単体のもの。また、検索結果(SERPs)は、2025年5月調べで、原則として位置情報が東京都内のものです。
不用品回収の類義語や類似サービス
家庭で不要になった粗大ごみなどを処分するとなると、自治体や不用品回収の業者に相談することになります。そして、不用品回収のサービスは、粗大ごみ回収や廃品回収など、さまざまな用語で置き換えられます。
そこで、検索ユーザーは、不用品回収を指して、次のように検索します。
キーワード | 検索回数と検索結果の特徴 |
不用品回収 | 検索件数:60,500
検索結果:不用品回収の案内ページ / 自治体の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
粗大ゴミ回収 | 検索件数:12,100
検索結果:自治体の案内ページ / 不用品回収の案内ページ |
廃品回収 | 検索件数:12,100
検索結果:不用品回収の案内ページ / 自治体の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
ごみ回収 | 検索件数:8,100
検索結果:自治体の案内ページ / 不用品回収の案内ページ |
不用品 | 検索件数:5,400
検索結果:比較・ランキング記事 / 不用品回収の案内ページ / まとめページ |
検索結果では、不用品回収の事業者の案内ページと自治体のごみ処分の案内ページが上位表示しています。このほか、「○○市でおすすめの不用品回収の業者」といったランキング記事、まとめページが露出していました。キーワード別にみてみると、「不用品回収」では、不用品回収アース東京や不用品回収オラフグループの案内ページがランクインしています。
ランキング記事の配信元をみてみると、粗大ゴミ回収サービスのような事業者のほか、不用品回収相談所といったマッチングサイトのランキング記事の露出がみられました。そして、それぞれランキング記事では自社をおすすめ事業者とピックアップしていて、コンバージョンページに誘導するテクニックを用いています。
その一方で、自治体の粗大ごみ処分の案内ページや違法な業者に対する注意喚起を促すページの姿がみられました。こうしたページが上位表示する理由は、自治体が定めたルールに基づいて家庭内の粗大ごみを処分することが義務付けられているためです。また、不用品回収に類似するサービスが複数存在します。
たとえば、リユース商品を扱う買取業者、家庭内のごみを整理するハウスクリーニングなどの事業が存在します。そして、検索ユーザーは、自身の目的にあわせて、次のように検索することがあります。
キーワード | 検索回数と検索結果の特徴 |
買取 | 検索件数:165,000
検索結果:買取の案内ページ |
ハウスクリーニング | 検索件数:49,500
検索結果:ハウスクリーニングの案内ページ / まとめページ |
遺品整理 | 検索件数:33,100
検索結果:まとめページ / 遺品整理の案内ページ / 解説記事 / 比較・ランキング記事 |
ゴミ屋敷 片付け | 検索件数:8,100
検索結果:片付けサービスの案内ページ / 比較・ランキング記事 / 解説記事 / まとめページ |
関連記事:買取業界のSEO対策は?リサイクルショップや中古買取のWEB集客について解説
関連記事:ハウスクリーニングのSEO対策とは?効果的なWEB集客の手法を解説
不用品回収で処分したい品目
家庭内の廃棄物を処分するとき、通常は処分する対象が明確になっています。そこで、検索ユーザーは、処分したい品目をキーワードにして、処分方法や不用品回収の業者を探すことがあります。
キーワード | 検索回数と検索結果の特徴 |
マットレス 捨て方 | 検索件数:18,100
検索結果:解説記事 / 自治体の案内ページ |
布団 捨て方 | 検索件数:12,100
検索結果:自治体の案内ページ / 解説記事 / 不用品回収の案内ページ |
家具 処分 | 検索件数:3,600
検索結果:自治体の案内ページ / 解説記事 / 不用品回収の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
学習机 処分 | 検索件数:3,600
検索結果:解説記事 / 不用品回収の案内ページ |
金庫 処分 | 検索件数:2,400
検索結果:解説記事 / 不用品回収の案内ページ |
婚礼タンス 処分 | 検索件数:2,400
検索結果:解説記事 |
マッサージチェアー 処分 | 検索件数:1,900
検索結果:解説記事 / 不用品回収の案内ページ |
検索結果では、ほぼすべての上位枠を解説記事が占めています。たとえば、事例キーワードのうち、「学習机 処分」の結果をみてみると、片付け堂、エコキャットの不用品回収、KADODE、トラッシュアップ東京などと、1ページ目中、8枠が「学習机の処分方法や捨て方」をテーマにしたコラム記事となっています。
この結果からは、不用品回収の事業者サイトとしては、品目ごとの処分方法をコラム記事で提供することで、SEO効果を狙えることがわかります。
また、粗大ごみのなかには、特殊な処分方法が品目があります。たとえば、大型の家電製品を処分する際には、家電リサイクル法に基づいて処分することが義務付けられています。そのため、検索ユーザーは、家電製品の適切な廃棄方法や業者を探すために、次のようなキーワードで検索します。
キーワード | 検索回数と検索結果の特徴 |
冷蔵庫 処分 | 検索件数:14,800
検索結果:解説記事 / 自治体の案内ページ / 不用品回収の案内ページ / 家電リサイクルの案内ページ |
テレビ 処分 | 検索件数:14,800
検索結果:家電リサイクルの案内ページ / 解説記事 / 自治体の案内ページ |
電子レンジ の 捨て方 | 検索件数:8,100
検索結果:解説記事 / 自治体の案内ページ |
テレビ 廃棄 | 検索件数:5,400
検索結果:解説記事 / 家電リサイクルの案内ページ / 自治体の案内ページ |
洗濯機 捨て方 | 検索件数:4,400
検索結果:自治体の案内ページ / 家電リサイクルの案内ページ / 解説記事 |
検索結果では、解説記事がもっとも目立っていて、次いで、各種事業者や団体の案内ページが上位表示しています。そして、事例のキーワードの場合、家電リサイクルの案内ページが多数表示されている点が大きな特徴となっています。
具体的には、一般財団法人家電製品協会のほか、電機メーカーサイトがランクインしています。不用品回収の事業者サイトとしては、地方自治体だけでなく、団体や電機メーカーも競合となることから、上位表示の難易度が高いキーワードとなっています。
関連記事:家電販売のSEO対策とは?効果的なWEB集客の手法を解説
不用品回収の費用
不用品回収を依頼すると、費用が発生します。そして、粗大ごみのうち、点数が多いケースや重量が大きいものほど費用は高額になりがちです。そこで、検索ユーザーは、不用品回収サービスの費用相場を知るために、次のように検索します。
キーワード | 検索回数と検索結果の特徴 |
冷蔵庫 処分 費用 | 検索件数:5,400
検索結果:解説記事 / 家電リサイクルの案内ページ |
不用品回収 無料 | 検索件数:4,400
検索結果:地方自治体の案内ページ / 解説記事 / 不用品回収の案内ページ / まとめページ |
廃品回収 無料 | 検索件数:3,600
検索結果:解説記事 / 不用品回収の案内ページ / 地方自治体の案内ページ / まとめページ |
粗大ゴミ 料金表 | 検索件数:1,900
検索結果:地方自治体の案内ページ |
スプリングマットレス 処分料金 | 検索件数:1,300
検索結果:解説記事 / 地方自治体の案内ページ |
検索結果をみると、多数の解説記事が上位に表示されていました。記事の内容は、「○○の処分にはどの程度の費用がかかるのか」をテーマとしたコラム記事となっています。
そして、記事の配信元としては、不用品回収の事業者サイトが大半を占めています。たとえば、「冷蔵庫 処分 費用」で不用品なんでも回収団、「不用品回収 無料」でフリーアール、「廃品回収 無料」で片付け堂などと、さまざまな事業者サイトがランクインしています。
とくに、不用品回収のサービスでは、無料と謳っているにもかかわらず、高額な請求をされるといったトラブルが多発しています。こうした社会問題もあって、「費用」や「無料」を含む検索クエリの検索結果では、「無料で引き取ってくれる理由」や「悪徳業者の特徴」など、疑問を払拭してくれる解説記事が目立っています。
不用品回収の地域キーワード
不用品回収を依頼する場合、自宅などに粗大ごみを引き取りにきてもらうことになります。そのため、自宅が不用品回収サービスの対象エリアであるか確認する必要があります。そこで、検索ユーザーは、「○○市 不用品回収」の要領で、地域キーワードを交えて検索します。
キーワード | 検索回数と検索結果の特徴 |
中野区 粗大ゴミ | 検索件数:9,900
検索結果:自治体の案内ページ / 解説記事 / 不用品回収の案内ページ |
不用品回収 東京 | 検索件数:3,600
検索結果:不用品回収の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
世田谷区 不用品回収 | 検索件数:2,900
検索結果:不用品回収の案内ページ / 自治体の案内ページ / まとめページ |
検索結果では、上位枠には不用品回収の案内ページや解説記事、自治体の案内ページが表示されています。とくに、地域キーワードを市区町村に指定した場合、地方自治体の案内ページの上位表示率が高くなっています。この理由は、家庭から排出される一般廃棄物の処理の責任が市区町村に課されているためです。たとえば、「中野区 粗大ゴミ」のキーワードでは、中野区の公式サイトによる「粗大ごみの出し方」を案内するページがトップに表示されています。その一方で、グリーンズリサイクルの「中野区の粗大ごみ処理の料金表」をまとめた記事、粗大ゴミ回収隊の「中野区の粗大ごみの処分方法」を解説する記事など、不用品回収の事業者サイトのコラム記事の露出もみられました。こうしたことから、不用品回収の事業者サイトとしては、都道府県名、市区町村名を問わず、さまざまな地域キーワードを設定することが推奨されます。
不用品回収で効果的なWEB集客の手法
不用品回収サービスに集客するうえでは、下記のようなWEB施策が効果的です。
- 自社サイトで許可を受けた事業者である旨を伝える
- Googleビジネスプロフィールに登録する
自社サイトで許可を受けた事業者である旨を伝える
家庭から排出される一般廃棄物の処分は、市区町村の地方自治体に管理されています。そして、原則的には、家庭の粗大ごみの処分事業をするためには、市区町村に一般廃棄物処理業の許可や委託を受ける必要があると廃棄物処理法で定められています。しかし、現実的には、不認可のまま不用品回収の事業をおこなう業者が存在しています。そして、なかには、不法投棄や高額費用の請求などのトラブルを引き起こす違法な業者が存在しています。
そこで、不用品回収の事業者は、市区町村に一般廃棄物処理業の許可をえた旨を自社サイト内に掲載するなどして、違法業者ではないことを検索ユーザーに伝えることが大切です。また、マッチングサイトの不用品回収相談所では、市区町村の許可を取得した不用品回収業者が紹介されています。こうしたサイトに登録することで、自社の信頼性の高さが伝わりやすくなります。このほか、自治体の一般廃棄物収集運搬許可業者に指定されると、下記のように市区町村の公式サイトで自社が紹介されますので、チェックしてください。
Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップ上に施設や店舗情報を掲載するためのツールのことです。そして、このようにGoogleマップ上で自社情報の露出を高めるテクニックのことをMEO対策といいます。また、SEO業界では、MEO対策と地域キーワードの設定を組み合わせて、ローカルSEOの対策として扱っています。
関連記事:Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)とは?集客ツールとしてのメリットや登録方法などを解説
不用品回収におけるSEO対策のよくある質問
不用品回収の事業者のSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
Q:不用品回収の事業者がSEO対策するメリットは?
Answer)不用品回収の業界では、市区町村の認可をえないで活動する事業者が散見されます。こうした事業者と差別化を図るためにも、SEO対策で自社サイトの露出を高めて、自社が一般廃棄物処理業の許可を持つ正式な事業者であることを伝えることが重要です。
Q:不用品回収のWEB集客がうまくいかないときは?
Answer)SEO対策やWEBマーケティングの専門会社に相談してください。
東京SEOメーカー(本サイト)は、これまでに2,000社以上の企業のWEB施策を支援してきました。そして、不用品回収の事業者サイトでも重要な地域キーワードの設定でも、多数の成功事例を有しています。まずは、下記リンク先のフォームよりお問い合わせください。
まとめ
一般的に不用品回収サービスで回収した廃棄物は、リユース、または資源としてリサイクルされます。そして、環境問題の取り組みなどの効果もあって、2010年以降、家庭ごみに代表される一般廃棄物のリサイクル率は20%前後を推移しています。そのため、不用品回収のサービスには一定のニーズがあります。その一方で、地方自治体の許可をえずに活動する違法業者が散見されるといった社会問題が指摘されています。そこで、不用品回収の事業者としては、違法業者と差別化を図るために、SEO対策などを通じて、自社が市区町村に認可をえた事業者であることを発信する必要があります。