リース業界のSEO対策とは?リース会社向けのSEOキーワードを解説
2020年以降は、コロナ禍の影響で各種産業が停滞しました。そして、こうした産業と強い結びつきを持つリース業界も鈍化することになりました。しかし、社会の活動が正常になるにつれて、リース市場規模も回復に向かいました。そして、2024年現在では、コロナ禍以前の水準の市場規模に達しています。
こうした時代的な背景から、リース業界では、集客を強化するタイミングが到来したといえます。とりわけ、費用対効果の面で優れるSEO対策の取り組みが重要となっています。
リース・レンタル業界のSEO対策 | |
レンタカー(カーリース) | ドレスレンタル |
リース業界 | 業種別 |

リース会社がSEO対策すべき理由
近年のリース市場では、コロナ禍の影響で鈍化したリース取扱高が活性化していて、2010年代の水準にまで回復しています。リース機器ごとの内訳をみても、半数以上で好調な推移をみせています。
こうしたことから、リース会社としては、WEB集客の軸となるSEO対策に力を入れる時期が訪れているといえます。
リース市場規模が回復している
公益社団法⼈リース事業協会のリース統計(2024年度)によると、2024年の国内のリース事業者によるリース取扱高が5兆847億円に登ったとのことです。
年度 | リース取扱高 |
2010年度 | 4兆5,553億円 |
2019年度 | 5兆3,331億円 |
2020年度 | 4兆5,910億円 |
2021年度 | 4兆2,186億円 |
2022年度 | 4兆3,106億円 |
2023年度 | 4兆6,299億円 |
2024年度 | 5兆847億円 |
近年では、2020年以降に流行した新型コロナウイルス感染症の影響で、国内全体の景気が停滞したことに伴い、リースのニーズも鈍化しました。
しかし、コロナ禍の規制が緩和されはじめるとともに、リースのニーズも回復の兆しをみせはじめました。そして、2024年度には、コロナ禍以前の2019年度の水準にまで戻りつつあります。
情報通信機器や自動車のニーズが高い
リース用品を機種別にみると、情報通信機器や自動車のニーズが高いことがわかります。2024年度における、リース取扱高の上位機器は、次のようになっています。
機種 | リース取扱高 |
情報通信機器 | 2兆580億円 |
輸送⽤機器 | 8,340億円 |
商業及びサービス業⽤機器 | 5,917億円 |
産業機械 | 3,863億円 |
事務⽤機器 | 3,608億円 |
機種別のリース取扱高を詳しくみると、情報通信機器が市場全体(5兆847億円)の3分の1以上を占めていることがわかります。また、自動車を含む輸送⽤機器と、カーリースのニーズが高くなっています。
次点で商業やサービス業の業務機器、工場などの産業機器、事務職で用いられる機器と続いています。また、近年では、コロナ禍で各種産業が落ち込んでいたことから、2024年度では、大半のリース機器で取扱高が前年超えを実現しています。
リース会社向けのSEOキーワードの例
リース会社サイトでは、顧客に貸与する商品の関連キーワードを抑えていくことが大切です。また、リース業界の一部サービスでは、金融機関のように仕組みが複雑化していることがあるため、リースやレンタルに関連するコラム記事を配信するとSEO効果を見込めます。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは?WEB集客に成功する効果的なキーワード選定のコツなどを徹底解説!
※本項目で記載する月間検索件数は、2025年5月単体のもの。また、検索結果(SERPs)は、2025年6月調べで、原則として位置情報が東京都内のものです。
リースの類似サービス
リースとは、商品や設備を中長期間に渡って借りるサービスのことです。主に、企業が事業に必要な設備を導入する際に利用されます。
一方、レンタルは、ユーザーが物品を借りる点はリースと同様ですが、貸し出し期間が短いなど、厳密には異なる点が多々あります。
このほかの類似サービスとしては、月額や年額で課金するサブスクリプションが挙げられます。このように、リースとレンタル、サブスクリプションはサービス内容が似ていることから、検索ユーザーは、次のように検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
リース | 検索件数:27,100
検索結果:解説記事 / リース(レンタル)の案内ページ |
レンタル | 検索件数:33,100
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ |
サブスク | 検索件数:60,500
検索結果:解説記事 / 比較・ランキング記事 / サブスクリプションの案内ページ |
まず、「レンタル」のキーワードの検索結果では、レンタルサービスの案内ページが1ページ目を占拠しています。
その一方で、「リース」の結果では、解説記事が上位表示を占めています。この要因としては、リースサービスは、レンタルサービスと比較して馴染みが薄く、「リースに関する情報を知りたい」といった検索ニーズが多いためと推測されます。
検索結果を詳しくみていくと、「レンタル」では、レンティオやかして!どっとこむ、TSUTAYA(ツタヤ)といった、一般消費者向けのレンタル事業者が目立ちました。
そして、「リース」では、「リースとは?」をテーマにする三井住友ファイナンス&リースの記事、「リースの仕組み」を解説するセゾンカードの記事など、大手リース業界のコラム記事がランクインしています。
この結果からは、リース会社やレンタル会社のサイトの場合、狙ったキーワードで上位表示を確保しやすい環境が整っていることが読み取れます。
また、リースサービスには、2種の取引方法が存在します。そして、その取引方法によって、契約内容や条件などが異なります。そこで検索ユーザーとしては、下記のようにリースの取引方法をキーワードにして検索することがあります。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
オペレーティングリース | 検索件数:6,600
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 解説記事 |
ファイナンスリース | 検索件数:4,400
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 解説記事 |
いずれの検索結果でも、リースサービスの案内ページと解説記事が上位に表示されています。
このうち、解説記事に関しては、「オペレーティングリースとファイナンスリースの違いを知りたい」というニーズが散見されることから、両キーワードで同様のページがランクインしているケースもみられました。
個人向けにリースする商品
リースやレンタルサービスでは、高額なものを商品として扱う傾向があります。具体的には、一般消費者が生活上で必要な車や住宅、家電、家具などをリース対象として扱っています。
そして、借りたいものが決まっている検索ユーザーの場合、下記のように商品の種類を関連づけて検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
カーリース | 検索件数:60,500
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
リースバック | 検索件数:18,100
検索結果:解説記事 / リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
レンタル 家電 | 検索件数:14,800
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
検索結果では、リースやレンタルサービスの案内ページがもっとも目立っています。
ただし、「リースバック」のように複雑な仕組みの取り引きを指すキーワードでは、解説記事の露出が高まっています。案内ページを詳しくみてみると、それぞれの商品を扱うリース会社のサイトが並んでいます。
たとえば、「カーリース」でオリックスカーリースやENEOSカーリース、「レンタル 家電」でレンティオやらくらくライフ、「リースバック」でセンチュリー21といったサービスサイトがランクインしています。
法人向けにリースする商品
リースやレンタル事業者は、法人向けのサービスを提供しています。具体的には、オフィス向けの設備や事業に不可欠な機材などが挙げられます。まず、検索ユーザーは、一般的なオフィスで用いられる設備をキーワードにして検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
リース コピー機 | 検索件数:2,400
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 解説記事 |
リース パソコン | 検索件数:1,300
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
レンタル 携帯 電話 | 検索件数:1,000
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 解説記事 |
検索結果では、上位枠の大半をリースやレンタルサービスの案内ページが占めています。
事例キーワードのうち、「リース コピー機」の結果をみてみると、コピホーダイやコピー機ドットコムといったコピー機を専門で扱うサービスのほか、大塚商会やASKUL(アスクル)といったオフィス用品全般を扱うサービスの姿もみられました。
また、リースサービスの利用を検討する企業の事業内容によっては、特殊な機材を要することがあります。そこで、検索ユーザーは、専門機材などをキーワードとして入力します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
転圧機 レンタル | 検索件数:4,400
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ |
フォークリフト レンタル | 検索件数:2,400
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ |
重機 リース | 検索件数:1,300
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
検索結果をみると、一般的なオフィス用品のキーワードと同様で、リースやレンタルサービスの案内ページの上位表示が目立っています。
とくに、事例の検索クエリの場合、専門性が高いキーワードになっていることから、その割合が高まっている傾向がみられます。この結果からは、リース会社が扱う商品をメインキーワードに設定することがSEO対策するうえで重要とわかります。
リース業界の基本知識に関連するキーワード
リース会社は、設備や機械を商品メーカーから購入して、中長期間に渡って顧客に貸し出し利益を生み出すビジネスモデルとなっています。こうした構造から金融機関の一種のノンバンクの事業として位置付けられることがあります。
なかでも、ファイナンシャルリースを手がけるケースでは、金融庁の貸金業者に登録することが推奨されます。そのため、サービスの仕組みが金融機関特有の複雑さを伴います。
そこで、検索ユーザーは、リース業界の基礎知識に関連するキーワードを入力して、調べごとをするケースがあります。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
リースバック とは | 検索件数:14,800
検索結果:解説記事 |
リース とは | 検索件数:12,100
検索結果:解説記事 |
リース レンタル 違い | 検索件数:8,100
検索結果:解説記事 |
リース会計 新基準 | 検索件数:8,100
検索結果:解説記事 |
マスターリース 契約 とは | 検索件数:1,300
検索結果:解説記事 / 用語解説ページ |
検索結果では、すべての事例キーワードで解説記事が並んでいます。解説記事の配信元をみてみると、リース事業を展開する金融機関のサイトが目立っています。
この要因としては、金融機関サイトは、E-E-A-Tの観点からGoogle検索エンジンに評価されやすい傾向がみられて、ドメインパワーの面で秀でているためです。
こうしたことから、一般的なリース事業者のサイトの場合、仮に、金融機関サイトが公開するコラム記事と同程度の品質の記事を作成できたとしても、SEO面で不利となることが予測されます。
そこで、自社が扱うリース商品をテーマとした記事作成が戦略として挙げられます。たとえば、不動産会社が物件を一括借り上げする仕組みの「マスターリース 契約 とは」の検索結果では、金融機関ではなく、不動産の事業者サイトの露出が目立っていることがわかります。
リースのサービスエリアに関連するキーワード
リースを依頼する際に商品を届けてもらううえでは、顧客の住居やオフィスがリースサービスのエリア内であることが前提条件となります。そこで、検索ユーザーは、下記のように地域キーワードを交えてリース会社を探します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
札幌 レンタカー | 検索件数:27,100
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / まとめページ |
レンタルスペース 東京 | 検索件数:4,400
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
レンタル 東京 | 検索件数:1,600
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 / まとめページ |
大阪 レンタル | 検索件数:590
検索結果:リース(レンタル)の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
キーワードごとに検索ニーズベースでみてみると、借りたいものを指定しない「○○ リース」や「○○ レンタル」の検索数が少ない傾向がみられました。
逆に、そもそものサービスに対するニーズが高く、借りたいものを具体的に示す「札幌 レンタカー」では、月間で3万回近く検索されていることがわかります。
このように、リースやレンタルでは、地域キーワードと相性がよいアイテムとそうでないものが顕著にわかれます。自社が提供する商品が地域キーワードと親和性を持つかを検討のうえで、施策を進めてください。
リース会社で効果的なWEB集客の手法
リース会社が集客するうえでは、次のようなWEB施策が効果的です。
- リースをテーマにしたコラム記事を配信する
- SNSで情報拡散を狙う
- Googleビジネスプロフィールにサービスエリアの情報を掲載する。
リースをテーマにしたコラム記事を配信する
リース関連のキーワードで検索すると、リースの仕組みや費用についてなどの解説記事が多数表示されていることがわかります。そこで、自社サイト内でリースやレンタルを題材としたコラム記事の作成を続けると、SEO効果を見込めます。
そして、このように品質が高いコンテンツを揃えていく施策のことを、SEO業界ではコンテンツSEOと呼んでいます。
ただし、「リースとは」のように、汎用性や検索ニーズが高いキーワードの場合は、金融機関サイトと競合するケースがあります。金融機関は、金融庁の許可をえていることから、E-E-A-Tの評価が高く、SEO上では強力なライバルになります。
そのため、金融機関が上位表示するキーワードは避けて、自社サービスの強みを活かしたコラム記事の作成を心がけてください。
SNSで情報拡散を狙う
リース商品によっては、画像や動画コンテンツと親和性を持っています。たとえば、一般の自動車や衣装などは、ビジュアルの要素が重要であることから、集客の手段としてSNSを用いた情報拡散が適しています。そして、実際にSNSの運用が役立っているという調査報告があります。
大手レンタルドレス事業者の株式会社ミスコンシャスは、同社のサービス「おしゃれコンシャス」の利用者を対象としたアンケート調査を実施しました(2017年時点)。
それによると、「結婚式に出席する際に、SNS投稿する」と回答した人が20代女性が7割に達しているとのことです。さらに、レンタルドレスを利用する目的として、「SNSを通じて、同じドレスを着ていると思われたくないから」と答えた20代女性が半数を超えたとのことです。
このアンケート結果は、レンタルドレスのケースにおいては、ターゲットが衣装選ぶときにSNSを強く意識していることを意識していることを示唆しています。このように、リースするアイテムによっては、SNS戦略が有効であることがわかります。
Googleビジネスプロフィールにサービスエリアの情報を掲載する
Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップ上に店舗や施設の情報を掲載するためのツールのことです。
そして、SEO業界では、この施策のことをMEO対策と呼び、地域キーワードの設定とあわせて、ローカルSEOとして対策されます。Googleビジネスプロフィールの詳細に関しては、下記リンク先の記事を参考にしてください。
関連記事:Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)とは?集客ツールとしてのメリットや登録方法などを解説
リース会社におけるSEO対策のよくある質問
リース会社のSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
Q:リースのサービスサイトでは、どのようなSEO対策が効果的ですか?
Answer)リースのサービスサイトでは、自社で扱うリース用品に関連するキーワードを設定することが前提となります。そして、コラム記事の配信などを通じて、扱いリース用品に関する情報の網羅を目指してください。
ただし、リース用品によって、求められるSEO対策が変化することもあります。たとえば、カーリースやレンタルオフィスなど、顧客が現地に向かうことが必須となるサービスの場合、地域キーワードの重要性が増します。
Q:リースサービスのWEB集客がうまくいかないときは?
Answer)SEO対策の専門会社に相談してみてください。
東京SEOメーカー(本サイト)は、これまでに2,000社以上の企業にSEO対策を中心としたWEB施策の支援をしてきました。リースサービスでも重要なコンテンツSEOなどの成功事例も多数あります。リースサービスの集客でお困りの方は、下記リンク先のフォームよりお問い合わせください。
まとめ
