スポーツ用品店のWEB戦略とは?SEO対策を中心にWEB集客を解説
2020年、本格的に流行した新型コロナウイルス感染症の影響で、各種スポーツイベントが中止や延期が相次ぎました。その後は、インバウンドなど、さまざまな影響があって、スポーツ用品の市場規模は堅調に推移しています。
ただし、少子化によって潜在的なスポーツ人口が減っていて、競合が激化しているといった背景もあり、苦戦するスポーツ用品店が多々あります。そこで、費用対効果面で秀でたSEO対策を用いて集客する手法が注目を集めています。とくに、スポーツ用品をオンラインショップで販売しているケースでは、SEO対策が売上に直結するといっても過言ではありません。
関連記事:業種別SEO対策について解説!業界ごとの施策や市場動向など解説
スポーツ用品店のSEO対策について解説します。ECサイト、実店舗を問わず、商品販売の強化を目的にWEBマーケティングの強化を図っている方は、本記事を参考にしてください。
スポーツ用品店がSEO対策すべき理由
ここ数年、スポーツ用品の市場規模は、拡大を続けています。その背景としては、コロナ禍の脱却によるスポーツイベントの再開、健康志向やインバウンド需要の高まりが挙げられます。
しかし、現実的には、景況感が悪くなっていて、苦戦している事業者も多くみられます。そこで、スポーツ用品店としては、商品販売を強化するために、SEO対策を中心としたWEB施策を導入することが大切になってきます。
スポーツ用品の市場規模が拡大しているものの、競争が激化している
株式会社矢野経済研究所が発表したスポーツ用品市場に関する調査を実施(2025年)をみると、ここ数年でスポーツ用品の市場が伸びていることがわかります。
集計時期 | スポーツ用品の国内出荷金額 |
2020年 | 1兆4,095億円 |
2021年 | 1兆5,656億円 |
2022年 | 1兆6,459億円 |
2023年 | 1兆6,528億円 |
2024年 | 1兆6,734億円 |
2025年 | 1兆7,442億円 |
※2024年は見込み、2025年は予測値
同社の分析によると、2024年においては、アウトドアウェアのニーズが高まっているほか、原材料高騰などによる物価高、インバウンド需要の高まりが市場拡大の背景となっているといいます。
その一方で、少子化によるスポーツ需要そのものの低下、秋以降も高気温が続くことによる高単価の秋冬ものが苦戦しているといったマイナスの側面もみられ、伸び率が鈍化しているとのことです。
実際に、株式会社帝国データバンクのレポートでは、景況感が悪いと感じているスポーツ業界の事業者が増えているというアンケート結果が出ています。この背景として、そもそも、潜在的なスポーツ人口が減っていること、海外製品の流入が増えていることなどから、競合が激化していることが原因となっているようです。
スポーツ用品店向けのSEOキーワードの例
スポーツ用品店の店舗サイトでは、取り扱い商品の競技名やアイテム名をキーワードに設定することが大切です。ただし、実店舗の集客を重視している場合は、地域キーワードの優先度が高まります。
関連記事:SEOキーワードの選び方とは?WEB集客に成功する効果的なキーワード選定のコツなどを徹底解説!
※本項目で記載する月間検索件数は、2025年7月単体のもの。また、検索結果(SERPs)は、2025年9月調べで、原則として位置情報が東京都内のものです
スポーツ用品店の同義語
スポーツ用品店には、さまざまな分野の競技向けの商品が置かれています。そこで、スポーツをする人は、必要なアイテムを購入するために、次のように検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
スポーツ用品店 | 検索件数:368,000
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / まとめページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
スポーツショップ | 検索件数:135,000
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / まとめページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
スポーツ店 | 検索件数:40,500
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
検索結果では、スポーツ用品を販売するECページや店舗の案内ページが上位枠の大半を占めています。また、一部、スポーツ用品店舗の情報のまとめページの露出もみられました。
そして、ECページ、店舗案内ページのいずれにおいても、さまざまなジャンルのスポーツ用品を扱う総合店のサイトが目立ちました。
たとえば、「スポーツ用品店」のキーワードでは、大型スポーツ店のヒマラヤ のECページが1位、ゼビオのECページが2位と続いています。このほか、ヴィクトリア 三鷹店やアートスポーツ 本店のように、実店舗の案内ページもランクインしています。
この結果からは、「今すぐにスポーツ用品を購入したい」という検索意図があるとともに、「スポーツ用品店舗の情報を取得したい」といったニーズもあることが読み取れます。
競技のジャンル
スポーツの競技には、ゴルフ、野球、陸上、サッカー、バスケットボールなど、さまざまなジャンルがあります。そのため、検索ユーザーは、参加競技の専門用品店を探すために、次のようなキーワードを入力します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
ゴルフ ショップ | 検索件数:165,000
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / 比較・ランキング記事 |
サッカー ショップ | 検索件数:40,500
検索結果:スポーツ用品販売のECページ |
野球 用品 店 | 検索件数:14,800
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
アウトドア スポーツ 用品 店 | 検索件数:9,900
検索結果:比較・ランキング記事 / スポーツ用品店舗の案内ページ / スポーツ用品販売のECページ |
バスケ ショップ | 検索件数:6,600
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / スポーツ用品店舗の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
ランニング 用品 店 | 検索件数:1,300
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
検索結果には、それぞれ競技の専門店によるECページが並んでいます。このほか、店舗案内ページやランキング記事の姿もみられました。具体的には、「ゴルフ ショップ」のキーワードでは、ゴルフダイジェスト・オンライン、つるやゴルフONLINE、二木ゴルフオンラインなど、ゴルフ専門のオンラインショップがランクインしています。
ただし、「アウトドア スポーツ 用品 店」のように、具体的な競技名を指定しないキーワードでは、ランキング記事の露出割合が高くなっています。この理由としては、スポーツ(競技)とアウトドア(レジャー)が厳密には異なるものを指していることが挙げられます。
つまり、検索クエリ自体が抽象的な表現になっているということです。そして、実際には、登山やキャンプといった、アウトドア用品の情報が1ページ目の大半を占めています。このように、キーワードを設定する際には、自社商品の特徴にあわせて、適切な単語をピックアップすることが大切です。
アイテムの種類
スポーツをプレイするためには、それぞれの専用のアイテムが必要です。たとえば、サッカーの試合をする際、サッカーボールやスパイク、ユニフォーム、ソックス、すね当てが不可欠です。それゆえ、検索ユーザーは、必要なアイテム名をキーワードにして検索します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
バスケット ボール | 検索件数:246,000
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / 比較・ランキング記事 |
サッカー ボール | 検索件数:110,000
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / 解説記事 |
サッカー スパイク | 検索件数:110,000
検索結果:スポーツ用品販売のECページ |
ゴルフ シューズ | 検索件数:49,500
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / 比較・ランキング記事 |
テニス ラケット | 検索件数:40,500
検索結果:スポーツ用品販売のECページ / 比較・ランキング記事 |
具体的な商品名を指定しているため、それぞれ商品を販売するECページの露出率が高くなっています。また、小売事業者だけでなく、ミズノやヨネックスといった、スポーツブランドのメーカーも上位表示しています。
ECページの種類としては、商品の決済ページ、カテゴリ別のリストページ、人気商品を集めたリストページが目立っています。このほかでは、商品の特設ページの姿もみられました。たとえば、サッカーショップのKAMOでは、2025年の新作スパイクの特集ページを設けています。
ページの内容は、アディダスやナイキなど、サッカースパイクにおける人気ブランドの新作情報をまとめたもので、ピックアップした商品ページに対する内部リンクを設置して誘導を図っています。
検索ユーザーは、新情報を求めて検索する機会も多く、検索ニーズを満たしやすいことから、こうした企画ページはGoogle検索エンジンから高い評価を受けやすい傾向がみられます。
また、事例のキーワードの検索結果には、ショッピングエクスペリエンスと呼ばれる、検索結果上の特別な枠に商品情報が表示されている点が大きな特徴です。そして、スポーツ用品店のショッピングサイトとしては、構造化データの技術を導入することで、ショッピングエクスペリエンスの枠に自社商品を表示することが可能です。
スポーツ用品店の地域キーワード
競技参加者は、自身の体にフィットするスポーツ用品を選択します。そのため、試着できる実店舗に行くことを望む人もいます。そこで、検索ユーザーは、「スポーツ用品店 ○○市」のように、地域キーワードを交えてお店を探します。
キーワード | 月間検索件数と検索結果の特徴 |
近く の スポーツ 用品 店 | 検索件数:27,100
検索結果:まとめページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
スポーツ 用品 店 新宿 | 検索件数:1,600
検索結果:まとめページ / スポーツ用品店舗の案内ページ |
スポーツ 用品 店 札幌 | 検索件数:1,600
検索結果:まとめページ / スポーツ用品店舗の案内ページ / 比較・ランキング記事 |
検索結果では、スポーツ用品店の案内ページのほか、店舗情報を集めたまとめページが上位に表示されています。このうち、店舗案内ページに関しては、ヴィクトリア新宿店のように、全国展開するチェーン系のスポーツ用品店のページが目立っています。
その一方で、「スポーツ 用品 店 札幌」のキーワードでは、札幌スポーツ館のように、地域で活動する店舗ページもみられました。この結果からは、地域に根付いて運営するショップの場合、市区町村以下のキーワードを設定することが重要とわかります。
スポーツ用品店で効果的なWEB集客の手法
スポーツ用品店に集客するうえでは、次のようなWEB施策が効果的です。
- LLMO対策で生成AIユーザーを呼び込む
このほか、ECサイトでスポーツ用品の販売を強化する際には、次のような施策が挙げられます。
- データベース型サイトを導入する【EC販売で集客する場合】
- ECモールに出店する【EC販売で集客する場合】
その一方で、店舗集客するうえでは、MEO対策が不可欠です。
- MEO対策で検索マップ上で店舗情報を露出する【店舗販売で集客する場合】
LLMO対策で生成AIユーザーを呼び込む
LLMO対策を導入することで、生成AIを利用しているユーザーを自社サイトに誘導することが可能です。
そもそも、LLMO対策とは、主にチャット型生成AIの回答テキストに対して、自社サイトのコンテンツの引用を促す施策のことです。2022年以降、ChatGPTの登場を皮切りに、さまざまな生成AIが誕生し、利用者が急速に伸びています。
それゆえ、WEBサイトのオーナーとしては、生成AIのユーザーを自社サイトに呼び込むことが急務となっています。ただし、チャット型の生成AIは、検索エンジンなどで上位表示するWEBページの情報を引用する傾向がみられます。
そのため、LLMO対策をする場合、SEO対策を済ませておくことが前提となります。なお、東京SEOメーカー(本サイト)では、LLMO対策の支援サービスを提供しています。まずは、下記ページより、その重要性をチェックしてください。
データベース型サイトを導入する【EC販売で集客する場合】
自社でECサイトを運用するとなると、商品ごとの案内や決済ページを設けることになるため、大規模サイトになりがちです。そこで導入されるのが、データベース型サイトです。
データベース型サイトとは、データベース内に保存された情報を利用して、自動でWEBページを生成する仕組みのサイトを指します。ECサイトを運用するうえでは、販売する商品の数だけページが増えますのでサイト管理が煩雑になります。データベース型サイトを導入することで、こうした管理や作業を軽減できます。
東京SEOメーカーでは、データベース型サイトの構築サービスを提供しています。詳しくは、下記ページをご覧ください。
>>東京SEOメーカーの大規模・データベース型サイトの構築サービス
ECモールに出店する【EC販売で集客する場合】
簡易的にEC販売の事業を手がけたい方には、ECモールの利用が適しています。
ECモールとは、1つのサイト内に複数の事業者がECサイトを出店するスタイルのプラットフォームのことです。ECモールには、商品紹介ページの作成や決済システムなど、EC販売に必要な機能が揃っています。代表的なサービスとしては、次のようなものがあります。
MEO対策で検索マップ上で店舗情報を露出する【店舗販売で集客する場合】
実店舗に集客する場合は、MEO対策が効果的です。
MEO対策とは、検索マップに店舗や施設情報を掲載し、露出を高めるための施策のことです。具体的には、Googleビジネスプロフィールと呼ばれるツールを用いて、Google検索マップに店舗情報を登録することになります。そして、一般的には、MEO対策と地域キーワードの設定をセットでおこないます。
スポーツ用品店におけるSEO対策のよくある質問
スポーツ用品店のSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
Q:スポーツ用品店に集客するためには、どのようにSEO対策すればよいですか?
Answer)商品の販売方法によって、施策の優先度が異なります。
まず、自社でECサイトを立ち上げて商品を販売するケースでは、データベース型サイトを導入することになります。そして、SEO内部対策でサイトの内部構造を最適化することが大切です。その一方で、実店舗に集客するためには、ローカルSEOの優先度が高まります。
Q:スポーツ用品店に対する集客がうまくいかないときは?
Answer)SEO対策やマーケティングの専門企業に相談してください。
東京SEOメーカーは、これまでに2,000社を超える企業のWEB施策を支援してきた実績があります。そして、スポーツ用品店の集客で重要となる、データベース型サイトの導入やローカルSEOの支援でも、多数の成功事例を有しています。まずは、下記窓口よりご相談ください。
まとめ
昨今のスポーツ用品業界の市場は、好調に推移しています。ただし、国内において、少子化による潜在的なスポーツ人口の減少、海外物の輸入品がシェアを維持しているなどの背景もあり、現実的には厳しい景況感であることを痛感している事業者の姿も散見されます。
このように、競合性が高まっているなか、集客強化を図るべく、本格的にSEO対策に取り組むことを検討している方は、SEO対策の専門会社に相談してみてください。