WEBマーケティングとは? 施策・戦略・始め方を初心者向けにわかりやすく解説【2026年最新版】
WEBマーケティングとは、Webサイト、検索エンジン、Web広告、SNS、動画、メールなどのオンライン上の接点を活用し、商品・サービスの認知から情報収集、比較検討、問い合わせ、購入、継続利用までを設計・改善するマーケティング活動です。
広告を出すことやSEOで順位を上げることだけを指す言葉ではありません。重要なのは、「誰に、どのような価値を、どのチャネルで届け、最終的にどのような行動につなげるのか」を設計することです。
さらに2026年は、ユーザーがGoogle検索だけでなく、AI Overviews、AI Mode、ChatGPT、SNS、YouTubeなど複数の場所で情報を探すようになっています。企業側も「検索順位を上げてサイトへ誘導する」だけではなく、さまざまな情報探索の場で発見・理解・比較される状態を作る必要があります。
| AI時代のWEBマーケティングを一言でいうと 「Webサイトへ人を集める施策」から、「検索・SNS・動画・生成AIを含む複数の接点で自社を発見してもらい、信頼を形成し、事業成果につなげる仕組み」へ広がっています。 |
今回は、AI時代のWEBマーケティングについて網羅的に解説します。
◆この記事でわかること
- WEBマーケティングとは何か、デジタルマーケティングとの違い
- SEO・Web広告・SNS・動画・メールなど代表的な施策
- 顧客行動に合わせたWEBマーケティング戦略の立て方
- KGI・KPIの設定方法とGA4・Search Consoleを使った効果測定
- AI Overviews・AI Mode・ChatGPTなど、AI時代のWEBマーケティング戦略
WEBマーケティングが重要な理由
企業の広告投資は、デジタル領域へさらにシフトしています。電通の「2025年 日本の広告費」によると、2025年のインターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)となり、初めて4兆円を突破しました。総広告費に占める割合も50.2%となり、インターネット広告が初めて広告市場全体の半数を超えています。
さらに、電通・電通デジタルなど4社が発表した予測では、2026年のインターネット広告媒体費は3兆5,840億円(前年比108.3%)まで拡大する見込みです。特にビデオ(動画)広告は1兆1,783億円(前年比114.7%)と、引き続き高い成長が予測されています。
このように、企業のマーケティング活動において、Webサイト、検索、SNS、動画などのデジタルチャネルの重要性はさらに高まっています。
背景にあるのは、顧客の情報収集行動のデジタル化です。ユーザーは商品やサービスを知った直後に購入するとは限りません。検索、企業サイト、SNS、YouTube、口コミ、生成AIなどを行き来しながら情報を集め、比較します。
そのためWeb上で見つからない、情報が分かりにくい、他社との違いが伝わらないという状態では、比較検討の候補に入りにくくなります。WEBマーケティングは「人を集めること」だけではなく、「検討対象として選ばれるための情報設計」でもあります。
WEBマーケティングとデジタルマーケティングの違い
一般的には、WEBマーケティングはWebサイト、検索、広告、SNS、メールなどWeb上の接点(タッチポイント)を中心に扱います。一方、デジタルマーケティングはアプリ、CRM、店舗の購買データ、IoTなども含む、より広い概念です。

| 比較項目 | WEBマーケティング | デジタルマーケティング |
| 主な範囲 | Web上の顧客接点 | デジタル接点全体 |
| 代表例 | SEO、広告、SNS、Webサイト、メール | Web施策+アプリ、CRM、店舗データ、IoTなど |
| 考え方 | Web経由の認知・集客・CV・育成 | 顧客データを含む統合的なマーケティング |
実務では両者の境界は曖昧です。名称にこだわるより、顧客との接点をどのように事業成果へつなげるかで考える方が実践的です。
AI時代にWEBマーケティングはどう変わったのか
AI時代に最も大きく変わったのは、「検索する場所」と「Webサイトへ到達するまでの行動」です。従来はGoogle検索からWebサイトへ訪問し、そこで比較・問い合わせをする流れが中心でした。現在は生成AIの回答内で情報を整理し、複数の商品や企業を比較してからWebサイトへ移動する行動も生まれています。
OpenAIはChatGPT searchについて、Web上の情報を検索し、回答内にニュース記事やブログなどのソースへのリンクを表示する仕組みを案内しています。このように、企業やメディアにとって生成AIは、新しい情報発見の入口の1つになっています。
参照:Introducing ChatGPT search|OpenAI
EC領域でも変化が進んでいます。OpenAIは2026年3月、ChatGPT上で商品を探し、比較できる商品発見機能を強化しました。商品情報の探索・比較そのものがAI上で行われるケースが増えることを示す動きです。
参照:Powering Product Discovery in ChatGPT|OpenAI
| 従来の考え方 | AI時代の考え方 |
| Google検索で上位表示する | 検索・AI・SNS・動画など複数の探索面で発見される |
| Webサイトへ流入させる | Web訪問前のAI回答や動画でも理解・比較される |
| PV・順位・CVを測る | 従来KPI+AI上の表示・引用・言及も確認する |
| SEO記事を量産する | 独自調査・事例・専門家知見を情報資産として展開する |
AI時代でもSEOはWEBマーケティングの土台
生成AIが普及してもSEOが不要になったわけではありません。Googleは、AI OverviewsやAI ModeなどのAI機能でもSEOのベストプラクティスは引き続き有効で、AI機能に表示されるための追加要件や特別な最適化は必要ないと公式に説明しています。
参照:AI 機能とウェブサイト|Google Search Central
Googleは2026年5月に生成AI検索向けの新しい公式ガイドも公開し、SEOの基本が生成AI機能でも土台になること、価値があり独自性の高い「non-commodity content」が重要であることを示しています。
参照:Google検索の生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する|Google Search Central
またGoogle Search Essentialsでは、人の役に立つ信頼できるコンテンツ、ユーザーが使う言葉を適切な場所に置くこと、クロール可能なリンク、画像・動画・構造化データのベストプラクティスなどを基本事項として挙げています。AI対策の前に、こうしたSEOの土台を整えることが重要です。
参照:Google 検索の基本事項|Google Search Central
AI検索ではQuery fan-outを意識する
Googleは、AI OverviewsやAI Modeで「クエリ ファンアウト」という手法を使う場合があると説明しています。これは、ユーザーの質問に関連する複数のサブトピックやデータソースへ検索を広げ、回答を組み立てる方法です。
そのためAI時代のコンテンツ設計では、1つのキーワードだけを見るのではなく、そのユーザーが次に何を知り、何を比較し、何を不安に感じるのかまで整理する必要があります。当社では、この考え方を「クエリファンアウト型トピッククラスター」として、関連する疑問・比較・事例・サービス情報を体系的につなぐ設計に活用しています。
AI時代のWEBマーケティングは「Search Everywhere」で考える
AI時代は、Googleだけを「検索の場所」と考えるのでは不十分です。ユーザーはGoogle、生成AI、YouTube、SNS、口コミサイト、業界メディアなど、目的に応じて複数の場所で情報を探します。
本記事では、この考え方を「Search Everywhere Optimization」と呼びます。特定の検索エンジンだけを最適化するのではなく、顧客が実際に情報を探す場所で、自社が適切に発見され、理解される状態を作るという実務的な考え方です。
| 重要 Search Everywhere Optimizationは「すべての媒体を運用する」という意味ではありません。顧客が使うチャネルを特定し、優先順位をつけることが重要です。 |
この動画でも詳しく説明していますのでご覧ください。
下図のように、ユーザーは様々な媒体、場所(Everywhere)に現れて情報収集や購買活動を行っています。
| 接点(タッチポイント) | ユーザーの主な行動 | 企業側の施策 |
| Google検索 | 疑問解決・比較・指名検索 | SEO、コンテンツ、テクニカルSEO |
| AI Overviews / AI Mode | 複雑な質問・比較・追加調査 | SEO、一次情報、明確な構造 |
| ChatGPT等 | 会話型の調査・比較 | 独自情報、ブランド情報、引用されやすい根拠 |
| YouTube | 理解・学習・レビュー | 解説動画、事例、専門家出演 |
| SNS | 発見・評判確認・継続接触 | 投稿、動画、コミュニティ |
| 第三者メディア・口コミ | 信頼性・評判の確認 | PR、レビュー、外部言及 |
AI時代に重要な「一次情報」とブランド情報
生成AIの普及によって、文章や記事そのものは短時間で作れるようになりました。だからこそ、AI時代のWebマーケティングでは、他社が簡単には再現できない一次情報や、自社だからこそ発信できる情報の価値が高まっています。
Googleも「People-first content(ユーザーを第一に考えたコンテンツ)」の自己評価項目として、コンテンツが独自の情報、レポート、調査、分析を提供しているか、他の情報源を単にコピー・書き換えるのではなく、独自の価値を提供しているかを確認するよう示しています。
参照:Creating helpful, reliable, people-first content|Google Search Central
一次情報を充実させるうえで押さえておきたいのが、Googleが検索品質を考える際に用いているE-E-A-Tです。E-E-A-Tとは、次の4つの観点を指します。
Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)です。
詳しくはこちら:E-E-A-Tとは?E-E-A-Tを高めるためにできる対策と改善例を解説
EEATによる情報の発信が、1次情報になり、評価されるコンテンツとなります。
企業が蓄積できる一次情報には、例えば次のようなものがあります。
- 顧客へのインタビューや顧客の声
- 自社の導入事例・支援事例
- 独自調査・アンケートデータ
- 実験・検証によって得られたデータ
- 専門家や担当者の実務経験に基づく見解
- 商品・サービスの料金、仕様、特徴
- 商品やサービスを選ぶ際の比較・判断基準
- 顧客から寄せられる質問と実務に基づく回答
そして、こうした一次情報はSEO記事だけで終わらせる必要はありません。
例えば、1つの独自調査を「SEO記事 → YouTube → SNS → ホワイトペーパー → ウェビナー → 営業資料 → PR」へ展開できます。
一つの一次情報を顧客とのタッチポイントに合わせて再編集すれば、チャネルごとにゼロからコンテンツを制作するより効率的です。さらに、Web上に自社の経験、専門知識、実績、商品・サービスに関する情報を継続的に蓄積することで、ユーザーが企業を理解し、比較・検討するためのブランド情報も充実していきます。
このように、AI時代のWebマーケティングでは、単純にコンテンツの量を増やすだけではなく、「EEATの評価軸に沿った自社にしかない経験・データ・知見を生み出し、それを複数のチャネルで届ける」ことが重要です。
WEBマーケティングの代表的な施策
WEBマーケティングには、SEO、Web広告、コンテンツマーケティング、SNS、動画、メールなど、さまざまな施策があります。
ただし、すべての施策を同時に実施すれば成果が出るわけではありません。
まずは、「集客」→「理解・信頼」→「顧客育成」→「コンバージョン」→「分析・改善」という顧客との接点(タッチポイント)全体を整理し、自社の課題やボトルネックに応じて優先順位を決めることが重要です。
さらにAI時代は、Google検索だけでなく、AI Overviews、AI Mode、ChatGPTなどもユーザーが情報を探す場所になっています。従来のWEBマーケティングに、AIによる発見・比較・引用という新しい顧客接点を加えて考える必要があります。
1.SEO
SEO(Search Engine Optimization)は、検索エンジンがWebサイトの内容を発見・理解しやすい状態に整え、検索ユーザーに有用な情報を提供することで、自然検索からの流入や問い合わせ、購入などにつなげる取り組みです。
具体的には、検索意図に合ったコンテンツの制作だけでなく、サイト構造、内部リンク、クロール、インデックス、ページエクスペリエンスなどを総合的に改善します。
GoogleはSEOについて、検索エンジンがコンテンツを理解し、ユーザーが検索を通じてサイトを見つけ、訪問するかどうかを判断しやすくするための取り組みと説明しています。
また、AI時代になってもSEOの重要性がなくなったわけではありません。 Googleは、AI OverviewsやAI Modeでも従来のSEOのベストプラクティスが引き続き有効であると明記しています。
参照:SEO Starter Guide: The Basics|Google Search Central
こちらの動画「SEO完全ガイドー2026年最新ーSEO対策の総まとめ」でSEOの全てがわかりますので、是非、ご視聴ください。
2.AIO・LLMO
AIO・LLMOは、AI Overviews、AI Mode、ChatGPTなどの生成AIやAI検索において、自社や自社コンテンツが正確に理解され、回答の情報源として引用・言及される機会を増やすための取り組みです。
ただし、特定の施策を行えば必ずAIに引用されるわけではありません。
Googleは、AI OverviewsやAI Modeに表示されるための特別なAI専用マークアップや専用ファイルは必要ないと説明しています。さらにGoogleは2026年の生成AI向け公式ガイドで、AI検索でもSEOが引き続き重要であり、価値があり、独自性のある非コモディティなコンテンツを提供する重要性を示しています。重要なのは、従来のSEOを土台として、クロール可能な状態、内部リンク、テキストで理解できる重要情報、良好なページ体験、適切な構造化データなどを整えることです。
参照:Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する|Google Search Central
そのため実務では、SEOの基盤に加えて、独自調査・実績データ・顧客事例・専門家の知見・検証結果などの一次情報を蓄積することが、AI時代のコンテンツ戦略でも重要になります。
ChatGPTについても、OpenAIはChatGPT searchがWeb上の情報を検索し、回答内からニュース記事やWebサイトなどの情報源へアクセスできる仕組みを提供しています。
参照:Introducing ChatGPT search|OpenAI
こちらの動画「AIOとは?一次情報とデータでわかるAI検索最適化の現在と対策」もご視聴ください。
3.Web広告
Web広告には、検索広告、ディスプレイ広告、SNS広告、動画広告などがあります。
SEOが中長期的な集客基盤を構築する施策であるのに対し、Web広告は予算を投じることで、特定のターゲットへ比較的短期間で情報を届けられることが特徴です。
Google Adsの検索キャンペーンでは、商品やサービスを検索しているユーザーに広告を表示でき、販売、リード獲得、Webサイトへの流入などを目的として利用できます。
ただし、広告運用ではクリック数やCPAだけを見て判断するのでは不十分です。
Google Adsもコンバージョン数だけでなく、コンバージョン値やROASなどを使って広告が生み出したビジネス価値を評価することを案内しています。
BtoBであれば、「広告 → 問い合わせ → 商談 → 受注 → 売上」まで追跡し、最終的な事業成果から広告効果を評価することが重要です。
参照:Create a Search campaign|Google Ads Help
参照:Use data to optimize your Search campaigns|Google Ads Help
4.コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、記事、動画、導入事例、調査レポート、ホワイトペーパー、メール、ウェビナーなどを通じて、顧客に役立つ情報を提供し、認知から信頼形成、顧客育成、購入・問い合わせまでつなげる取り組みです。
AIによって一般的な文章を短時間で生成できるようになった現在は、単にコンテンツの「量」を増やすだけでは差別化しにくくなっています。
GoogleはPeople-first contentの自己評価項目として、コンテンツが独自の情報、レポート、調査、分析を提供しているかを確認するよう案内しています。
そのためAI時代のコンテンツマーケティングでは、自社事例、独自調査、実験データ、顧客インタビュー、専門家の経験など、他社が簡単には再現できない一次情報を情報資産として蓄積することが重要です。
さらに、一つの一次情報をSEO記事だけで終わらせず、YouTube、SNS、ホワイトペーパー、ウェビナー、営業資料などへ展開することで、複数の顧客接点で活用できます。
参照:Creating Helpful, Reliable, People-First Content|Google Search Central
5.SNS・動画マーケティング
SNSや動画マーケティングは、まだ具体的な商品・サービスを検索していない潜在層とも接点(タッチポイント)を作り、企業の考え方、専門性、商品・サービスの特徴を継続的に伝えるために活用できます。
特にYouTube動画は、文章や画像だけでは説明しにくいサービス、操作方法、専門的なノウハウ、導入事例などを視覚的に伝えられます。
AI時代には、「検索=Googleだけ」と考えないことも重要です。
顧客がYouTube、SNS、生成AIなど複数の場所で情報を探すようになれば、Webサイトだけではなく、顧客が実際に情報収集している場所へコンテンツを展開する必要があります。
ただし、すべてのSNSへ一律に投稿する必要はありません。自社の顧客がどの媒体を利用し、どのような形式で情報を探しているのかを確認して、優先するチャネルを決めます。
6.LPO・EFO・UI/UX
SEOや広告でWebサイトへの流入を増やしても、ページが分かりにくかったり、問い合わせフォームが使いにくかったりすれば、事業成果にはつながりません。
そのため、
- LPの訴求内容
- CTA
- 問い合わせフォーム
- ページ間の導線
- モバイルでの使いやすさ
- 表示速度
- ページエクスペリエンス
などを継続的に改善します。
Googleも、優れたページエクスペリエンスについて、Core Web Vitalsだけでなく、モバイル表示、HTTPS、過度な広告やインタースティシャルを避けること、メインコンテンツを利用しやすくすることなど、複数の観点から評価するよう推奨しています。
Core Web Vitalsでは、良好なユーザー体験の目安としてLCP 2.5秒以内、INP 200ms未満、CLS 0.1未満が示されています。また、Microsoft Clarityなどを利用すれば、ヒートマップを通じてページ内のクリックやスクロールなどのユーザー行動を分析できます。
参照:ページ エクスペリエンスが Google 検索の検索結果に与える影響について|Google Search Central
参照:Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について|Google Search Central
7.メール・MA・CRM
Webサイトを訪れたすべてのユーザーが、その場ですぐに問い合わせや購入をするわけではありません。特にBtoBでは、情報収集、社内検討、比較、稟議などを経て意思決定するケースもあるため、見込み顧客との継続的な接点(タッチポイント)が重要です。
メールやMAを活用して、顧客の検討段階に合わせて導入事例、セミナー、ホワイトペーパー、サービス情報などを提供し、CRMによって問い合わせ、商談、受注などの情報とつなげます。
つまり、「Webアクセス → リード獲得 → 顧客育成 → 商談 → 受注 → 継続」までを分断せずに把握することが重要です。
GA4では、ユーザーがどこからWebサイトへ訪れたのかをチャネル横断で分析でき、オーガニック検索や有料広告などの流入元を確認できます。
参照:[GA4] Traffic acquisition report|Google Analytics Help
8.オンラインPR・第三者評価
AI時代のWEBマーケティングでは、自社サイトの中だけで情報発信を完結させないことも重要です。業界メディアへの掲載、取材記事、専門家からの言及、口コミ、レビューなどは、ユーザーが企業やサービスを比較・検討する際の情報源になります。
ここで注意したいのは、「第三者メディアに掲載されればAIに引用される」「口コミを増やせばAIで上位になる」と単純化しないことです。GoogleやOpenAIは、そのような直接的なランキング保証を公表していません。
一方でGoogleは、公式サイトや企業情報を検索上で認識させる方法として、Search Consoleによる所有権確認、Business Profile、Organizationなどの構造化データを案内しています。また、Googleのサイト名生成では、ホームページだけでなくWeb上でそのサイトがどのように参照されているかも考慮すると説明しています。
参照:Google 検索に対してサイト名を指定する|Google Search Central
そのため実務では、自社発信と第三者からの評価を組み合わせながら、「この企業は何者なのか」「何を専門としているのか」「どのような実績があるのか」がWeb全体で一貫して理解できる状態を作ることが重要です。
参照:Google でビジネスの詳細を際立たせる|Google Search Central
AI時代は「8つの施策をつなげる」ことが重要
2026年のWEBマーケティングでは、SEO、AIO・LLMO、広告、SNS、動画などを別々の施策として運用するのではなく、一つの顧客体験としてつなげて考えることが重要です。
たとえば、自社独自の調査データを作成した場合、SEO記事として公開するだけではありません。
というように、一つの情報資産を複数のチャネルへ展開できます。
Google自身も、生成AI検索において従来のSEOが引き続き基盤であり、価値があり独自性のあるコンテンツを提供することを推奨しています。
したがって、AI時代のWEBマーケティングで重要なのは、SEOを捨ててAI対策へ移行することではありません。SEOを土台に、AIO・LLMO、コンテンツ、SNS、動画、PR、広告、CRMまでをつなぎ、「顧客が情報を探す場所」で自社を発見・理解・比較してもらえる状態を作ることです。
AI時代のWEBマーケティング戦略の立て方【7ステップ】
次に、WEBマーケティング戦略の立て方と流れをご紹介します。

STEP1.目的とKGIを決める
売上、問い合わせ、購入、採用など、Webマーケティングで達成したい事業上のゴールを決めます。アクセス数やAI引用数は手段・中間指標であり、最終目的ではありません。
STEP2.顧客と情報探索行動を理解する
誰がどの課題を持ち、Google、AI、SNS、YouTube、口コミのどこで情報を集め、何を比較し、どの不安を解消すれば行動するのかを整理します。
STEP3.提供価値と一次情報を整理する
自社の商品・サービスが顧客の状態をどう変えるのかを言語化し、その根拠になる事例、実績、データ、専門家知見を棚卸しします。
STEP4.ボトルネックを特定する
認知不足なのか、流入はあるがCVしないのか、リードはあるが商談化しないのかで、優先施策は変わります。
STEP5.チャネルを選ぶ
検索需要が強ければSEO・検索広告、理解促進なら動画、継続接触ならSNS・メール、AIでの探索が重要ならAIO・LLMOも組み込みます。
STEP6.KPIと計測方法を決める
施策開始前に、何をどのツールで測るかを決めます。KPIは多くしすぎず、次の改善判断に使えるものへ絞ります。
STEP7.実行・検証・改善する
小さく実行し、結果を確認し、成果が出た施策を伸ばします。成果が出ない場合はチャネルを増やす前に原因を分析します。
AI時代のKPIと効果測定
AI時代も、売上・問い合わせ・商談・受注などの事業成果が最終KPIであることは変わりません。そのうえで、従来の検索・広告・サイトKPIに、生成AI上の可視性を加えて見ます。
| 領域 | 主なKPI | 主なツール |
| SEO | 表示回数、クリック、CTR、自然検索流入、CV | Search Console / GA4 |
| Webサイト | キーイベント、CVR、問い合わせ、売上 | GA4 / CRM |
| 広告 | CTR、CPC、CPA、ROAS、商談・受注 | 広告管理画面 / CRM |
| SNS・動画 | リーチ、視聴、エンゲージメント、流入、CV | 各媒体 / GA4 |
| Google生成AI | AI機能での表示回数、対象ページ、国、デバイス、日付 | Search Console |
| Bing/Copilot等 | 引用数、引用ページ、Grounding Queries | Bing Webmaster Tools |
| その他AI | 自社名言及、引用URL、回答の正確性、AI経由流入 | 定点調査 / GA4等 |
GA4で流入と事業成果を確認する
GA4のトラフィック獲得レポートでは、ユーザーがどのチャネルから訪問したのかを確認できます。また、ビジネス上重要な行動はキーイベントとして計測できます。AI経由の流入も、参照元などの条件を整理して分析対象に加えるとよいでしょう。
参照:[GA4] トラフィック獲得レポート|Google Analytics ヘルプ
参照:[GA4] イベント レポート|Google Analytics ヘルプ
こちらの動画「AI時代のGoogleアナリティクス4(GA4)の使い方(AI流入測定)を解説」もご視聴ください。
Search ConsoleでAI Overviews・AI Modeの露出を確認する
Googleは2026年6月3日、Search Consoleに検索の生成AIパフォーマンスレポートを発表しました。2026年8月31日には世界中のすべてのWebサイトへの展開が完了しています。専用ビューでは、生成AI機能における表示回数、表示されたページ、国、デバイス、日付などを確認できます。
参照:Search Console に検索の生成 AI のパフォーマンス レポートを導入|Google Search Central Blog
ここで重要なのは、AI上の表示回数だけを成果にしないことです。AIで露出したテーマが指名検索、サイト訪問、問い合わせ、商談にどうつながるかを合わせて確認します。
こちらの動画「Google Search ConsoleがAI検索に対応!AI Overviews・AI Modeの計測方法【2026年最新】」を是非ご視聴ください。
Bing Webmaster ToolsでAI引用を確認する
Microsoftは2026年2月、Bing Webmaster ToolsにAI Performanceを公開しました。Microsoft Copilot、BingのAI生成回答などで、自社コンテンツがどの程度引用されているかを確認できます。
- Total Citations
- Average Cited Pages
- Grounding Queries
- Page-level Citation Activity
- 時系列のCitation推移
Microsoftは、このデータをランキングやページの重要度そのものとして扱うものではないと説明しています。引用されているページや検索フレーズを確認し、内容の明確さ、構造、根拠、専門性を改善するための材料として使うのが適切です。
参照:Introducing AI Performance in Bing Webmaster Tools Public Preview|Microsoft Bing Webmaster Blog
AIに引用・言及されやすい情報設計の考え方
AIに必ず引用される方法はありません。しかし、検索エンジンやAIが情報を発見・理解しやすく、ユーザーにとっても信頼できる状態へ整えることはできます。
- 質問に対する結論を分かりやすく書く
- 主張にはデータ・事例・一次情報などの根拠を添える
- 著者・監修者・企業情報を明確にする
- 見出し、表、FAQなどで情報を整理する
- 重要な情報を画像だけに閉じ込めずテキストでも提供する
- 構造化データはページに見える内容と一致させる
- 古くなった情報は必要に応じて更新する
- 一般論だけでなく、自社独自の経験・調査・実績を増やす
GoogleはAI機能に表示されるための特別なAI専用マークアップは不要と説明しています。したがって、AI対策を理由に特殊な実装だけを先行させるより、ユーザーに役立つコンテンツとSEOの基礎を優先するべきです。
参照:AI 機能とウェブサイト|Google Search Central
1つの情報資産を複数チャネルへ展開する
AI時代は、SEO、SNS、YouTube、PR、AIO・LLMOを完全に別々の施策として運用するより、1つの専門テーマを複数の形式へ展開する方が効率的です。
| 情報資産 | 展開先 | 役割 |
| 独自調査 | SEO記事 / PR / SNS / 動画 | 発見・引用・話題化 |
| 支援事例 | 記事 / 動画 / 営業資料 | 信頼・比較検討 |
| 専門家の解説 | 記事 / YouTube / SNS | 専門性の可視化 |
| FAQ | サービスページ / 記事 / 営業 | 不安解消・CV支援 |
| ウェビナー | 動画 / 記事 / ホワイトペーパー | 深い理解・リード獲得 |
例えば独自調査を実施した場合、調査記事だけで終わらせず、YouTubeで解説し、SNSで要点を紹介し、PRで第三者へ届け、営業資料にも利用できます。Webサイトは、その情報の根拠となる一次情報のハブとして機能します。
BtoBとBtoCでAI時代のWEBマーケティングはどう違う?
| 比較項目 | BtoB | BtoC |
| 検討期間 | 長い傾向。複数人で検討 | 比較的短いケースも多い |
| 重要情報 | 事例、料金、比較、仕様、ROI、FAQ | レビュー、価格、商品情報、動画、SNS |
| AI活用場面 | 調査、比較、要件整理、ベンダー探索 | 商品探索、比較、口コミ整理 |
| CV後 | 商談・提案・稟議につながる | EC等では直接購入も多い |
| 重視KPI | 商談化率、受注率、売上 | 購入率、CPA、ROAS、LTV等 |
特にBtoBでは、AIや検索で企業を知った後に、導入事例、専門性、料金、サポート体制などを確認してから商談へ進むケースがあります。マーケティングと営業を分断せず、情報収集から商談・受注までつなげて評価することが重要です。
AI時代のWEBマーケティングでよくある失敗

AI対策だけを別施策として始める
AI検索もWeb上の情報を基盤にするため、まずSEO、サイト構造、一次情報、サービス情報を整えます。
AIで記事を大量生成する
Googleは検索エンジン向けではなくPeople-first contentを推奨しています。AI利用そのものではなく、独自価値のない大量生成や検索順位操作を目的とした制作が問題です。
検索順位だけを見る
AI回答、SNS、動画などWebサイト外で情報収集が進むため、順位だけでは顧客接点全体を評価できません。
AI引用数だけをKPIにする
引用は中間指標です。指名検索、流入、問い合わせ、商談、売上との関係を確認します。
すべての媒体へ手を広げる
Search Everywhereは全チャネル運用ではありません。顧客が利用する場所へ優先的に投資します。
自社発信だけで完結する
第三者メディア、口コミ、レビュー、取材など外部での評価もブランド理解の重要な接点です。
AI時代のWEBマーケティングを成功させる7つのポイント
- 顧客の情報探索行動からチャネルを選ぶ
- 売上・問い合わせなど事業KGIから逆算する
- SEOを土台としてクロール・インデックス・内部リンクを整える
- 独自調査・事例・専門家知見など一次情報を増やす
- 1つの情報資産を記事・動画・SNS・PRへ展開する
- AI上の引用・言及とWebサイト上のCVを両方測る
- データと顧客・営業現場の声を使って継続改善する
WEBマーケティングに関するよくある質問
WEBマーケティングとは簡単にいうと何ですか?
Webを使って顧客との接点を作り、商品・サービスへの理解を深め、問い合わせや購入などの事業成果につなげる活動です。AI時代は検索、SNS、動画、生成AIまで接点が広がっています。
AI時代にSEOは不要になりますか?
不要にはなりません。GoogleはAI OverviewsやAI ModeでもSEOのベストプラクティスが引き続き有効だと公式に説明しています。
AIO・LLMOとSEOは別々に行うべきですか?
完全に分離するより、SEOを土台に一次情報、構造、ブランド情報、外部評価などを整える方が実務的です。AI専用の特別なGoogleマークアップは必要ないとGoogleは説明しています。
ChatGPTへの対策では何をすればよいですか?
まず、自社の公式情報、サービス情報、事例、専門家情報、独自調査などをWeb上で明確に公開します。そのうえで、顧客が使う質問で自社の言及・引用・回答内容を定点確認します。
AI検索の成果はどう測りますか?
GoogleはSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポート、MicrosoftはBing Webmaster ToolsのAI Performanceを提供しています。その他AIでは定点調査やAI経由流入、指名検索、問い合わせへの影響を組み合わせて評価します。
WEBマーケティングは何から始めればよいですか?
施策から始めず、目的・KGI、ターゲット、顧客の情報探索行動、ボトルネックを整理し、優先チャネルとKPIを決めてから実行します。
まとめ
WEBマーケティングの本質は、流行している施策を増やすことではありません。顧客を理解し、必要な情報を必要な場所で届け、売上や問い合わせなどの事業成果につなげることです。
AI時代になっても、この本質は変わりません。変わったのは、顧客が情報を探す場所がGoogle検索だけではなく、AI Overviews、AI Mode、ChatGPT、YouTube、SNS、口コミなどへ広がったことです。
そのため、これからはSEOを土台にしながら、AIO・LLMO、動画、SNS、PRなどをつなぎ、自社の一次情報を複数チャネルへ展開することが重要です。そして、検索順位やアクセス数だけでなく、AI上の表示・引用・言及、指名検索、問い合わせ、商談、売上まで見ながら改善します。
東京SEOメーカーでは、SEO、AIO・LLMO、コンテンツ、Webサイト改善、アクセス解析まで、AI時代のWEBマーケティングを総合的に支援しています。






