2020年に新型コロナウイルス感染症が発生し、さまざまな産業に大きなダメージを与えました。この時期には、外出規制によって、そもそも人と会う機会が減ったことから、化粧品のニーズが落ち込みました。そして、その例に漏れず、スキンケア用品の売上も低迷しました。しかし、規制が緩和されるにつれ、徐々に市場が活気を取り戻していきました。そして、2023年度には、コロナ禍以前の水準に迫る勢いをみせています。

そこで、スキンケア用品の販売を手がける事業者としては、販売強化をすべき時期が訪れたといえます。とくに、WEB集客の軸になるブランドサイトやECサイトの露出を高めることが大切です。こうしたことから、SEO対策が注目を集めています。

スキンケア用品の販売におけるSEO対策について解説します。スキンケア用品の販売に関する情報の露出を高めるためにも、本記事を参考のうえでキーワードを設定してください。

東京SEOメーカー編集部

東京SEOメーカーのブログでは、SEOとその他webマーケティングを中心に発信しています。社内の独自調査と実績による一次情報をもとに執筆しており、読んでいただいた方が参考になるような有益性の高い情報を執筆しています。

監修者

アドマノ株式会社　代表取締役　天野剛志／国内海外webマーケティングのエキスパート

スキンケア用品の販売でSEO対策すべき理由

近年では、スキンケア用品の市場規模は、好調に推移しています。そのため、スキンケア用品の販売を強化するためにも、SEO対策を中心としたWEBマーケティング施策が重要視されています。

スキンケア用品の市場規模は、好調に推移している

株式会社矢野経済研究所の調査結果をまとめてみると、スキンケア用品の市場規模は、好調に推移していることがわかります。

※本表は、株式会社矢野経済研究所の化粧品市場に関する調査を参考に、東京SEOメーカーが集計したもの

市場の推移をみてみると、2020年度以降はコロナ禍で化粧品そのもののニーズが下がったため、売上も落ち込みました。しかし、翌年には回復基調がみられ、2023年度には、コロナ禍以前の水準に迫る勢いとなっています。

また、2023年度の化粧品全体の市場規模が2兆4,780億円となりましたが、そのうちの46.6%にあたる1兆1,550億円をスキンケア用品が占めています。このことから、スキンケア用品は、化粧品業界において重要なポジションを担っていることが読み取れます。

さら、今後の見通しにおいても、化粧品の原材料コストの高騰、インバウンド需要の回復の動きも見られることから、市場が伸びると同社は予想しています。

スキンケア用品向けのSEOキーワードの例

スキンケア用品の販売するにあたって、自社サイトには、スキンケア用品の種類や利用目的、肌質、有効成分、肌のトラブルに関連するお悩みキーワードなどを設定すべきです。

また、店舗販売の場合には地域キーワードが必須となりますが、スキンケア用品と地域キーワードを組み合わせた検索ニーズがほぼありません。そこで、「ウェルシア 千葉」の要領で、店舗の固有名詞を前提として出店する地域キーワードを設定してください。

関連記事：SEOキーワードの選び方とは？WEB集客に成功する効果的なキーワード選定のコツなどを徹底解説！

※本項目で記載する月間検索件数は、2025年6月単体のもの。また、検索結果（SERPs）は、2025年7月調べで、原則として位置情報が東京都内のものです。

スキンケアの同義語や購入方法

スキンケアとは、肌を美しくみせるために、健康を保つためのお手入れのことです。肌の健康を保つうえでは、基礎化粧品と呼ばれるアイテムが利用されます。そこで、検索ユーザーは、スキンケア用品のアイテムを指して、次のようなキーワードで検索します。

まず、アイテムそのものを指す「基礎化粧品」のキーワードでは、ECページが目立っています。そして、概念を指す「スキンケア」などでは、ECページのほか、解説記事の上位表示がみられました。この理由としては、「そもそもスキンケアとはなにか」を知りたいという検索意図が含まれるためです。

また、スキンケアのなかでも、近年注目を集めているのが男性コスメのジャンルです。そのため、検索ユーザーは、男性向けのスキンケア用品を指定するために、次のように検索します。

検索結果では、ECページやランキング記事、化粧品メーカーの案内ページ、解説記事と、さまざまなタイプのページがランクインしています。そして、それぞれの配信元としては、スキンケア用品の販売に関連する事業者が大半を占めています。

たとえば、ランキング記事としてマツキヨココカラオンライン、商品案内ページでは資生堂、解説記事でSOLIA SHOPが1ページ目に食い込んでいます。

このほか、スキンケア用品を購入するためのチャネルとしては、ECサイトなどの通販、実店舗の2つが挙げられます。そこで、検索ユーザーは、商品の購入方法にあわせて、下記のようなキーワードを用いることもあります。

それぞれの購入方法によって、検索結果の傾向が異なっています。たとえば、全般的な購入方法を指す「コスメ ショッピング」のキーワードでは、ECページが上位枠の大半を占めています。そして、化粧品の情報サイトとして、トップに君臨するアットコスメ系のサービスが目立っています。

具体的には、ECのアットコスメショッピング、　実店舗のアットコスメストアの案内ページがランクインしています。その一方で、指名検索に該当する「ドンキ コスメ」では、ドン・キホーテの店舗案内ページやInstagramアカウントといったオフィシャル情報のほか、同店の人気アイテムを紹介するランキング記事などが上位表示しています。

スキンケア用品の種類

スキンケア用品には、利用者の目的や効果に合わせて、さまざまな種類の商品が存在します。そして、検索ユーザーは、お目当てのスキンケア用品を購入するために、下記のようなキーワードで探します。

検索結果では、ECページ、ランキング記事、まとめページが均等にせめぎ合っている状況です。また、大半のキーワードで、アットコスメの口コミ情報のまとめページが1位表示している点が大きな特徴となっています。

つまり、化粧品メーカーとしては、同サイトに自社商品の情報を登録する施策が不可欠であるということです。そして、ECページの配信元をみてみると、化粧品メーカーの公式通販サイトが目立っています。

たとえば、FANCL ONLINE（ファンケルオンライン）やちふれなどのブランドECの姿が露出しています。ECサイトの場合、大量に存在するスキンケア用品の情報ページ（決済ページ）を用意する必要があるため、通常はデータベース型サイトと呼ばれる仕組みが導入されます。そして、SEO内部対策でサイト構成を整理することが大切です。

スキンケア用品を使用する目的

スキンケア用品の購入を検討している人のうち、大半は明確な目的を持っています。たとえば、毛穴の開きが気になる人は、毛穴をケアするためのアイテムを求めることになります。そこで、検索ユーザーは、スキンケア用品の利用用途にあわせてキーワードを入力します。

検索結果では、解説記事やランキング記事の露出が高めとなっています。また、ECページやまとめページの姿もみられました。解説記事やランキング記事が上位表示している理由としては、「毛穴ケアとしてなにをすべきか？」、または「どのようなスキンケア用品を使えばよいのか？」といった情報を知りたがっているためと推測されます。

こうした背景もあり、上位表示するECページでは、コンテンツ制作上の工夫がみられます。たとえば、アットコスメショッピングでは、「毛穴ケアアイテム」をテーマとした特集を組んでいます。

具体的には、毛穴ケアにおすすめのアイテムをクレンジング、洗顔料、化粧水、美容液など、基礎化粧品のカテゴリ別に分類し、それぞれのカテゴリのECページのハブとなるページを設置しています。また、Maison KOSEオンラインでは、毛穴が開く原因を簡単に解説しつつ、適切な商品をピックアップして購入を促しています。この手法は、コンテンツSEOを応用したテクニックといえます。

肌のトラブルや悩みキーワード

自身の肌にトラブルが発生すると、その課題を解決する必要性に迫られます。とくに、毛穴に対するトラブルで悩む人が多くみられ、それは検索ボリュームにも反映されています。たとえば、毛穴のトラブルを抱える人は、下記のように検索します。

検索結果をみると、解説記事が上位枠の大半を占拠しています。そして、解説記事の配信元をみてみると、美容クリニックのサイトが散見されます。この理由としては、肌のトラブルや症状には、治療を要するものもあるためです。

そして、Google検索エンジンは、治療や医療に関連するキーワードをYMYL領域と定義していて、E-E-A-Tと呼ばれる、WEBサイトの情報の確からしさを重要視します。こうした検索エンジンの仕様から医療機関のサイトが上位に表示されやすくなっています。

また、肌のトラブルは、毛穴以外にもさまざまです。たとえば、次のような悩みキーワードが存在します。

検索結果は、毛穴のトラブルと同様に、医療機関の解説記事が目立っています。このような肌のトラブルに関する悩みキーワードは、コンバージョン（決済完了など）につながりやすいとともに、医療機関サイトと競合することになるため、上位表示の難易度が高いといえます。

肌質や成分に関するキーワード

肌のトラブルを解消するためには、その原因を突き止めることが大切です。しかし、肌トラブルの要因は、肌質によっても異なります。そこで、検索ユーザーは、自身の肌質に合ったスキンケアの方法を探すことになります。

検索結果では、それぞれの肌質に相性がよいスキンケア用品を紹介するランキング記事がもっとも目立ち、次いで解説記事が並んでいます。

たとえば、「混合肌 スキンケア」のキーワードをみると、マツキヨココカラオンラインの混合肌向けスキンケア用品10選、資生堂の解説とともにおすすめ商品をピックアップする記事、morecos+のおすすめアイテムの紹介記事などのページがランクインしています。

そして、それぞれのオンラインショップで扱うスキンケア用品の決済ページに誘導するリンクを設置している様子がうかがえます。

そもそも、スキンケア用品は、さまざまな有効成分を配合することで、肌のトラブルにアプローチすることを試みるアイテムです。そのため、検索ユーザーは、成分をキーワードにして目的のスキンケア用品を探すこともあります。

検索結果をみると、解説記事とECページが目立っています。事例キーワードのうち、「レチノール」では、ドクターシーラボの解説記事が1位で表示されています。

解説記事の内容を詳しくみていくと、レチノールがビタミンAの一種であること、他成分のナイアシンアミドやヒアルロン酸と組み合わせると効果が上がること、副作用があるものの問題がないこと、選択すべきレチノールの種類と、スキンケア用品の選ぶうえで必要な情報を網羅して解説していることがわかります。

このように、検索ユーザーに役立つ記事を作成すると、ビッグキーワードでも上位表示を狙えます。

スキンケア用品を選ぶ際の基礎知識

自身の肌にあったスキンケア用品を選ぶうえでは、化粧品の用語やお手入れのやり方に関する知識が不可欠です。そのため、検索ユーザーは、スキンケアの基礎知識をえるために、下記のようなキーワードを用いることがあります。

検索結果をみると、すべての上位枠が解説記事で埋まっています。このうち、「○○とは」のように用語の意味を知るためのキーワードのケースで医療機関のサイトの露出割合が高い傾向がみられました。逆に、「○○ 使い方」といったハウツーキーワードとしては、化粧品メーカーのサイトが目立っています。

「洗顔 やり方」のキーワードの結果では、花王が1位、持田ヘルスケアが2位、コーセーが3位、資生堂が4位と続いています。この要因としては、事例のキーワードは、E-E-A-Tの観点から医療機関のサイトが優遇されているものの、スキンケア用品の扱い方に関しては、製造メーカーの専門領域のためと推測されます。

つまり、スキンケア用品のメーカーの場合、ハウツーキーワードの記事作成に力を入れると、SEO効果を見込めるということです。

スキンケア用品で効果的なWEB集客の手法

スキンケア用品では、下記のような施策が効果的です。

また、スキンケア用品の販売には、製造元、販売元、店舗運営、EC運営と、さまざま事業者が関わっています。それぞれの立場で利益につながる施策として、次のようなものが挙げられます。

なお、コスメ・化粧品業界のSEO対策の記事にて、業界全体のWEB施策について解説しています。理解を深めるうえでの参考にしてください。

LLMO対策を導入する

LLMO対策とは、生成AIの回答テキストに自社ページが引用されることを促す施策のことです。近年では、技術の飛躍によって、生成AIの利便性が高まっています。そのため、生成AIの利用者が増加しています。こうした背景から、SEO業界では、SEO対策とLLMO対策を同時に進める施策が注目を集めています。

東京SEOメーカー（本サイト）でも、LLMO対策の支援サービスを提供しています。次世代のWEB集客にいちはやく着手することを検討している方は、下記リンク先のページをチェックしてください。

>>東京SEOメーカーのLLMOコンサルティングサービス

コンテンツSEOで上位表示を目指す

スキンケア用品の関連キーワードには、「○○について知りたい」、「おすすめ商品を知りたい」といった検索意図を含むケースが散見されます。そのため、検索結果では、解説記事やランキング記事の露出が高くなる傾向がみられます。実際に、こうした記事に力を入れているサイトが存在します。

マツキヨココカラオンラインは、多数のランキング記事を作成しています。そして、さまざまなビッグキーワードで上位表示しています。たとえば、次のようなキーワードが挙げられます。

また、記事の中身をみてみると、プロの美容家などを記事監修者として採用しています。この施策は、記事品質を担保できるとともに、E-E-A-T対策としても役立っています。このように、高品質でニーズのある記事を用意すると、検索ユーザーを満足させることが可能です。そして、このような施策のことをコンテンツSEOといいます。

アットコスメに自社商品を登録する【化粧品メーカーの場合】

化粧品の情報サイトのもっとも有名なサイトとして、口コミ情報のアットコスメが挙げられます。そして、スキンケアの関連キーワードで検索すると、アットコスメのページがたびたび上位表示します。

そこで、化粧品を製造販売するメーカーとしては、アットコスメに自社商品の情報を掲載することで、販売数の伸びを期待できます。アットコスメでは、事業者向けに商品登録やショップの陳列などのサービスを提供しています。自社商品の販売強化を検討している方は、チェックしてみてください。

MEO対策で検索地図に店舗情報を登録する【店舗販売の場合】

MEO対策とは、検索マップ上に店舗や施設の情報を登録し、露出を高める施策のことです。そして、地域キーワードの設定と組み合わせ、ローカルSEOの一環として対策されます。実店舗でスキンケア用品を販売する際は、この施策が不可欠となります。

データベース型サイトを構築する【EC販売の場合】

データベース型サイトとは、サーバー上に格納されたデータベースをもとにして、自動でページを生成する仕組みのWEBサイトを指します。通常、ECサイトのように、大規模になりがちなサイトに導入されます。

そして、この仕組みを導入することで、サイトの運用を簡略化できるといった利点があります。ただし、データベース型サイトでは、サイト構造を最適化させるために、SEO内部対策の重要性が高まります。

東京SEOメーカーでは、データベース型サイトの構築もお手伝いしていますので、ECサイトのリニューアルなどを検討している方は、ご相談ください。

>>東京SEOメーカーのデータベース型サイトの制作サービス

スキンケア用品におけるSEO対策のよくある質問

スキンケア用品のSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。

Q:スキンケア用品の販売を強化するためには、どのようなSEO対策をすべきですか？

Answer）スキンケア用品の役割は、肌のトラブルの回避や解決にあります。そのため、スキンケア用品の関連キーワードで検索する人は、スキンケアの基礎知識や効果を見込める商品の情報を求めています。つまり、コンテンツSEOで品質が高い記事を配信することが重要ということです。

このほか、製造メーカーの場合は販売経路を拡大するためのSEO外部対策、店舗販売の場合はローカルSEO、EC販売の場合はデータベース型サイトの導入に伴なうSEO内部対策の優先度が高まります。

Q:WEB施策でスキンケア用品の販売が伸びないときは？

Answer）SEO対策の専門会社に相談してください。

東京SEOメーカーは、これまでに2,000社以上の企業にWEB支援を提供してきました。そして、スキンケア用品の販売でも重要なデータベース型サイトの構築とSEO内部対策、コンテンツSEOなどにおいて、多数の成功事例を持っています。まずは、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

>>東京SEOメーカーの問い合わせ窓口

まとめ

スキンケア用品の市場は、2020年のコロナ禍で大きな影響を受けたものの、2023年時点ではコロナ禍以前の水準に手が届くまでに回復しています。また、化粧品市場のなかでも4割強を占めるなど、重要なポジションに位置付けられています。そこで、スキンケア用品の販売事業者としては、SEO対策などを通じて販売強化を図ることが大切です。これから、本格的にSEO対策に取り組むことを検討している方は、SEO対策の専門会社に相談してみてください。

SEOとWEBマーケティングの東京SEOメーカーTOPへ戻る