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2024年のSEOはどうなるのか?意識すべき最新トレンド

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2023年はChatGPTGoogle Bardのような生成AIの動きが非常に加速した年でした。SEO業界でも生成AIを用いたSGEの試験運用が2023年8月30日に始まり、2024年からは本番運用されるといわれています。AIの登場により検索エンジンはより深くユーザーの検索意図を理解し、より関連性の高い結果を提供できるようになったと考えられます。

 

反面、SGEの登場により生成AIによる回答が提供された結果、ゼロクリック検索が増えることも想定されます。SEOではたびたび大きな動きが見られ、そのたびに悲観した考え方が生まれますが、Google検索が始まってから一度としてSEOの需要はなくなっていません。

 

Microsoft BingにChatGPTが搭載されるようになってBingのシェアが伸びたともいわれていますが、ユーザーファーストでコンテンツを拡充させるという点ではGoogle対策とも変わりません。そのため、2024年はE-E-A-Tを強く意識し、生成AIによる応答エンジンへの対応を考えたコンテンツ制作が必要になってきます。

 

SEOコンサルタント今回の記事では、2024年のSEOについて何が重要でどういう方向性でSEO対策をしていけばよいのか解説します。方向性さえ間違えなければ、Googleアルゴリズムがどんなにアップデートされても安定した成果をあげていくことができますので、是非ご一読ください。

 

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SGE(Search Generative Experience)

2024年のSEO

SGE(Search Generative Experience)はGoogleの検索結果に出てくるAIを利用した新しい検索体験のことです。Googleでは入力したキーワードに対して関連性の高いコンテンツを検索結果に表示しますが、SGEが始まることで検索クエリに対する結果が生成AIにより作成されます。

 

この生成AIによる回答が通常の検索結果よりも上部に表示され、最初にユーザーの目に入ることから、検索後のユーザー行動の変化がみられるはずです。特に簡潔に答えを知りたいユーザーにとってはSGEの登場により、検索結果をクリックしないという行動を取る可能性が高く、結果的にサイトへのアクセスが減少するということが起こりえます。

SGEの仕様は2023年時点では定まっておらず、常に改良がなされています。そのため、確定的なことは何もわかりませんが、生成AIは既存サイトの情報を参考に答えを出したり、ときには引用することがわかっているため、2023年時点でのSEO対策に加え、SGEに取り上げられるようなまとまったコンテンツ制作を考える必要も出てきます。

 

SGEがいつから本番化されるかは2023年11月時点では未発表ですが、英語と日本語では試験運用が始まっており、2024年には本番化されるといわれています。2023年の時点ではユーザーがどの程度SGEを利用するかはわかりませんが、検索結果への導線が消えるわけではなく、ユーザーに求められる情報を提供するという点での対策は何も変わりません。

 

具体的な対策方法はありませんが、強いてあげるとすれば既存記事も含め、SGEに取り上げられやすいような結論ファーストを意識することが重要です。

 

ゼロクリック検索

今の総理大臣

ゼロクリック検索とは、検索結果に表示されたコンテンツをユーザーがクリックせずに離脱してしまうことです。

 

例えば、「今の内閣総理大臣」と入力するとGoogleの検索結果に顔写真、指名、簡単なプロフィールが出てきます。詳細情報を知りたいユーザーには不十分な内容ではありますが、単純に名前を憶えていないので知りたいというユーザーには十分な情報量です。

 

このように、検索結果に答えが表示されるためにコンテンツへのアクセスがない検索は頻繁に起こりえますが、特にローカルビジネス(店舗の住所、電話番号など)や公的情報、著名人の情報などを知りたいときには特にゼロクリック検索になりがちです。

 

ゼロクリック検索そのものに対する対策はありませんが、ゼロクリック検索を意識した対策という意味では強調スニペットを狙うことが挙げられます。結論ファーストでGoogleに取り上げられやすいコンテンツにすることでSGE対策にもなり、同時に自社の認知拡大にもつながります。

 

AEO(Answer Engine Optimization)

AEO(Answer Engine Optimization、応答エンジン最適化)は、SEOの一種で、ユーザーの質問に素早く正確に答えることができるようにWebサイトを最適化することです。GoogleのSGE、ChatGPT、Bingチャットボットをはじめとする生成AIの応答エンジン用にコンテンツを最適化することで企業の認知拡大が狙えます。

 

AEOでは回答ベースのコンテンツを優先する傾向が強いため、コンテンツにFAQを設置したり、Q&Aスタイルのコンテンツを含めることで対策可能ですが、そのほかにも次のような対策方法があります。

 

  1. ユーザーが会話型検索で使用する可能性のある会話型のキーワードとフレーズを組み込む
  2. 対象とするトピックに関連する一般的な質問に応じてコンテンツを構成する
  3. 箇条書きや表などスニペットに適した形式でコンテンツを作成する
  4. 構造化データを実装することで、検索エンジンがページを理解することを補助する

従来のSEOではユーザーと検索エンジンの両方に対してコンテンツを設計して作る必要があるとされていましたが、2024年からはユーザーと検索エンジン、応答エンジンの3つに対してコンテンツを設計する必要があるといえます。

 

音声検索

Amazon Echo、Google Home、Apple HomePodなどを代表とするスマートスピーカーは音声での質問に対して答えを返しますが、このときの回答のベースになっているものがインターネット検索です。

 

スマートスピーカーの普及率は2023年の時点でも1割強と低いもののユーザーが調べる情報のジャンルによっては利用頻度はそれなりに高く、自社サービス次第では対策すべき項目といえます。

 

スマートスピーカーに関する調査では毎年徐々にではあるものの普及率が伸びていることは確認できており、音声検索対策とAEO対策は共通する部分が多いため、意識しておくべき対策ポイントです。

 

参考:【スマートスピーカーに関する調査】

動画SEO

世界一位の検索エンジンはGoogleですが、YouTubeは世界で2番目に利用されている検索エンジンです。月に30億回以上の検索がされているYouTubeはGoogle以外の検索エンジンでも動画検索の上位に表示されることが多く、利用回数を見れば、ユーザーはGoogle検索以外で情報を調べるときにはYouTubeを使って検索しているとわかります。

 

SEOという観点でも動画をコンテンツに含めることは効果的であり、動画を見てサービスの導入を決定するというデータもあります。ユーザーの注目を集める意味でも、知名度を上げるという意味でも動画コンテンツは有効ですが、動画制作には手間と費用がかかるため戦略的におこなう必要があります。

 

自社に取ってSEO目的のための補填コンテンツとしての動画なのか、YouTube内でのマーケティングまで意識した動画制作なのかを定め、SEOコンテンツ同様にエディトリアルカレンダーを作成する必要が出てきます。

参考:動画SEOとは?VSEOの得られるメリットや注意したいポイントを解説

 

E-E-A-Tを意識する

SEOでコンテンツを意識する場合の参考になるものが、検索品質評価ガイドラインですが、ここではE-E-A-T、つまり、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の4つの指標が重視されていることが書かれています。元々はE-A-Tでしたが、Experience(経験)が追加され、2023年にはE-E-A-Tとなっています。

 

つまり、コンテンツの発信者に経験があり、コンテンツに専門性、権威性、信頼性が担保されていることが求められます。

 

  • 特定のトピックに対して包括的、かつ、専門的な高品質コンテンツを配信する
  • 関連トピックとサブトピックに関する導線を確保する
  • ユーザーと検索エンジンがコンテンツを見つけられるようなサイト構造にする

 

基本的には上記のような対策が必要です。この戦略は一般にトピッククラスターと呼ばれ、ピラーコンテンツ(柱となるコンテンツ)を専門家の観点から作り、その周辺コンテンツも網羅したうえで互いにリンクさせ、ユーザーと検索エンジンに見つけやすくしてもらう手法です。

 

トピッククラスターの概念そのものは以前から知れ渡っていますが、検索品質評価ガイドラインで新しくExperience(経験)が追加されたことを考慮し、専門家の見地で「経験」を意識したコンテンツ制作と情報網羅が必要になってきます。

 

このE-E-A-TはGoogleのランキングに大きく関わるとされ、同時にコアウェブバイタルの改善によるユーザーの検索体験向上を図ることでサイトそのものが高く評価されることになります。

参考:E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)とは?具体的なSEOの評価基準について解説

 

既存のコンテンツの更新

E-E-A-Tを強く意識すると、以前のコンテンツにはExperience(経験)が足りないことに気が付くはずです。また、検索品質評価ガイドラインは常時更新されていますので、定期的に最新情報を追ってコンテンツの改修部分を検討することは手間はかかりますが、長期的にはプラスに作用するはずです。

 

しかし、多くのコンテンツを公開している場合には記事修正の優先順位を付ける必要があります。検索順位の良し悪しで優先順位をつけることもありますが、パフォーマンスが出ているかどうかという点も重要です。

 

特にコンバージョンに寄与しているページかどうか、コンバージョンしたユーザーが回遊しているかどうかなどの視点で分析し、どのコンテンツを更新するのかを決めてください。

 

ヘルプフルコンテンツシステムの影響

ヘルプフルコンテンツシステムとは、ユーザーが満足するコンテンツを配信するページやサイトを高く評価するというGoogleのシステムです。

 

Googleは配信してほしいコンテンツについては頻繁に言及しますが、何をすれば検索順位が上がるのかということについてはほとんど言及しません。しかし、ヘルプフルコンテンツについては珍しく検索順位について言及しています。

 

システムでは、サイト全体のシグナルが生成され、Google 検索(Discover 含む)で使用されるシグナルの一つとして扱われます。そして、価値がほとんどないように見えるコンテンツや価値の低いコンテンツ、ユーザーにとって特に有用でないコンテンツが自動的に識別されます。

 

有用でないコンテンツ自体だけでなく、そうしたコンテンツを比較的多く含むと判断されたサイトにあるコンテンツも、ウェブ上の他のコンテンツを優先して表示すべきと判断されて、検索での掲載順位が下がります。そのため、有用でないコンテンツを削除することで、他のコンテンツのランキングが改善する場合があります。

引用:Google 検索のヘルプフル コンテンツ システムとウェブサイト

 

要約すると低品質なコンテンツの検索順位が下がることはもちろんですが、低品質なコンテンツを含むサイト全体の検索順位が下がることもあると描いてあります。従来のSEOでは個々のコンテンツの品質の重要度が高かったのですが、ヘルプフルコンテンツの考え方はサイト全体にまで及びますので、低品質コンテンツを削除したり、リライトしたりすることでサイト全体の評価を上げられる可能性があります。

2022年には新しい記事のインデックス登録が遅い、またはインデックスされづらいということが起きていましたが、2023年にはインデックスが減っているという現象も確認できています。2024年にはヘルプフルコンテンツの考え方が加速すると予想できますので、より積極的にコンテンツの品質を担保するように動かなければなりません。

 

E-E-A-T対策にも通じますが、専門家の視点でユーザーの課題解決ができるコンテンツを作る必要があります。現在でも新しい情報をコンテンツに組み込むことは上位表示されやすいことがわかっていますので配信したコンテンツの改修は必須ですが、そもそも論として、検索順位のためのSEOではなく、ユーザーのためのSEOを考えなければいずれ戦えなくなるはずです。

 

まとめ

SEOコンサルタント2024年のSEOのテーマはE-E-A-TとSGEといえます。コンテンツを強く意識したSEOという点では2023年以前とも変わりませんが、E-E-A-Tの経験を1つのポイントにすること、SGEの本番化によるゼロクリック検索の増加に対抗するため、ユーザーと検索エンジンだけではなく、応答エンジンに対しても最適化が必要になってくることが大きな変更点です。E-E-A-Tを対策することを考えた場合にはサイト全体で高品質なコンテンツはどのくらいあるのか、逆を言えば低品質のコンテンツがどのくらいあるのかを意識した改善が求められます。ベースとなるのは検索品質評価ガイドラインに記載のある考え方ですが、2023年11月16日に突然更新があったように、ユーザーのために随時改良されていくのがGoogleの特徴です。Microsoft Bingのシェアが伸びたことも2023年の話題ではありますが、以前としてトップを走るGoogleに最適化するため、生成AIとうまく付き合った運用が必要になってきます。

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

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