ローカルSEOとは?ローカル検索のメリットと押さえておくべき対策方法を解説
ローカルSEOとは、Google Mapやグーグル検索などの検索エンジンのマップ検索結果において、特定の地域で上位を狙う施策です。ダイレクトな集客効果をもたらすローカルSEOは、SEOとうまく併用することでさらに効果を発揮します。
地域に特化したビジネスや施設を運営している企業ならば、ローカルSEOは必ず押さえておきたい施策です。ローカルSEO対策には、ローカルSEOへの理解を深める必要があります。

ローカルSEOとは
ローカルSEOとは、Google Mapやグーグル検索などの検索エンジンのマップ検索結果において、特定の地域で上位を狙う施策です。ローカルSEOは次のように地域名+キーワードで検索するのが一般的です。

上位表示がされれば、ダイレクトな集客効果をもたらします。そのため飲食店や宿泊施設など、地域の方や観光の方と深い関わりがある場合はローカルSEOの導入がおすすめです。
ただし、ローカルSEOは単に店舗や施設の情報を記載して上位表示されるものではないため、しっかりと対策をおこなう必要があります。
ローカルSEOはGoogleマイビジネスの情報が表示されるため、情報の充実化が成功のコツです。検索上位化に向けてユーザーが求める最新情報を正しく提供することが大切です。
Googleパーソナライズド検索
Googleでは検索ユーザーのIPアドレスを参考にし、エリアごとの情報を検索結果に表示させる場合があります。Googleマイビジネスの登録情報・WEBサイト内に記載のある地域名などから情報を特定し、
ユーザーの状況や環境に応じて、それぞれ最適化された検索結果を表示するのです。
このことをパーソナライズド検索といいます。
Googleマイビジネスとは?
Google検索エンジン・GoogleマップなどをはじめとするGoogleサービス内に、ビジネスに関する情報を表示することが可能なツール。店舗等のオーナーが直接無料でGoogleに営業時間や住所、電話番号などを申請することができる。
かつての店舗情報サービス「Googleプレイス」を発展させたものであり、2019年現在は無料で利用可能。
Googleマイビジネスを利用することでGoogleの検索結果ページにパーソナライズド検索が適用され、情報が表示されやすくなります。
店舗運営されている業種のWEBサイトなど、エリアごとの検索で表示させるにはもってこいの機能です。
MEOとの違い
MEO(Map Engine Optimization)とはマップエンジン最適化のことです。ローカルSEOと同じ意味です。どちらも同じ意味であり、名称だけが異なります。
SEOとの違い
SEO(Search Engine Optimization)とは検索エンジン最適化のことです。GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンで、上位表示を目的とする施策を意味します。ローカルSEOとの違いは、地域性+キーワードのように限定的でないことです。
SEOは検索エンジンにて上位表示を獲得するのが目的であり、ローカルSEOではGoogle Mapで上位表示を取るのが目的という違いがあります。
名称 | SEO | ローカルSEO |
目的 | 検索エンジンで上位表示させるのが目的 | Google Mapで上位表示させるのが目的 |
選定されるキーワードの違い | 検索ニーズに合わせたキーワード | 地域+キーワードのような限定的なキーワード |
ローカルSEOは2種類に分けられる
ローカルSEOは次の2種類に分けられます。
- ローカルパック
- ナレッジパネル
ローカルパネルとは、地域情報と店舗情報のことです。一方のナレッジパネルとは、Googleの検索結果上に表示される検索ボックスで、人物やビジネス情報が記載されています。ローカルパックもナレッジパネルも重要な施設情報をひと目で知らせることができます。
ローカルパック
ローカルパックとは、地域名+キーワードで検索した際の検索結果のことです。次の画像のような上位3位をローカルパック3と呼びます。

ローカルパックで順位を決める要素はキーワードとの関連性、ユーザーとお店までの距離、店舗の知名度などの複数の要素です。
店舗の情報の正確さも重要視されており、常に最新の情報を記入するのが重要です。ただし、ローカルパックにもさらに次の3種類にわけられます。
- 通常のローカルパック
- ローカルABCパック
- ローカルスナックパック
- ローカルファインダー
それぞれ対象となる業種や施設、表示される内容なども異なります。

通常のローカルパック
通常のローカルパックは今まで紹介してきたものが当てはまります。左に検索結果上位の店舗が表示され、右にピンの刺さったマップが表示されます。表示されるローカル情報は情報量によって異なりますが、主に以下のビジネス情報が反映されます。
- ビジネス名
- 業種
- 住所
- 口コミ数
- 営業時間
- 電話番号
- 営業時間
- 予約サイトへのリンク
- Webサイトへのリンク
ローカルABCパック
ローカルABCパックとは特定の店舗と地域の検索キーワードが該当します。たとえばカフェやコンビニ、ガソリンスタンドなどです。通常のローカルパックとはことなり、ユーザーの評価が影響となることはなく、ユーザーからの評価や口コミが表示されることはありません。

ローカルABCパックで表示される情報は以下のものです。
- 施設名
- 業種
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- Webサイトへのリンク
ローカルスナックパック
ローカルスナックパックは、通常のローカルパックのように地域名+業種で検索されます。

しかし娯楽である飲食や動物園、美術館など施設内のイメージが重要な業界が対象です。通常のローカルパックとの違いは電話番号、ルートリンクなどが表示されないことです。しかし、施設内のイメージが分かるように施設の写真が表示されます。
ローカルスナックパックで表示される情報は以下のものです。
- 施設名
- 業種
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- Webサイトへのリンク
ローカルファインダー

ローカルファインダーとはローカルパックの下の「さらに表示」をクリックすると、マップと一緒に店舗が表示されるリストです。ローカルファインダーでも営業時間や住所などの情報が表示されます。ローカルファインダーは下の順位の店舗も表示されますが、ユーザーの認知度の期待はできません。
ナレッジパネル
ナレッジパネルとは企業名や店舗名など特定のキーワードで検索して、画面右側に表示されるものです。

ナレッジパネルでは、Googleマイビジネスの登録情報が反映されます。そのためWebサイトを見なくとも検索した企業や店舗の基本的な情報を得られます。ローカルパックと異なる点は地名を含めず、施設名のみで検索されます。
ナレッジパネルで表示される情報は以下のものです。
- ビジネス名
- 口コミ
- 所在地
- 営業時間
- 電話番号
- 予約サイトへのリンク
- 施設料
- イベント情報
ローカルSEOのメリット
ローカルSEOのメリットは次の4つです。
- 競合が少なく参入しやすい
- 集客効果がある
- SEOよりも難易度が低い
- 費用がそれほどかからないため始めやすい
ローカルSEOはSEOよりも対策が容易で、競合が少ないです。さらにSEOのように費用もそれほどかからないため、始めやすいメリットがあります。ローカルSEOはさまざまなメリットがありながらも、結果が出やすいのが特徴です。
競合が少なく参入しやすい
SEO対策は競合が多いものの、ローカルSEOは競合が少なく参入しやすい傾向にあります。なぜならローカルSEOは地域性に限られ、競合は近郊店舗に限られるためです。そのため、必然的に競合が少なく参入しやすくなります。
SEOでは、上位獲得をするためにSEO対策ツールを活用しているものの、それでも結果はなかなか反映されないものです。しかし、ローカルSEOは競合が少なく結果には反映されやすい特徴があります。
集客効果がある
地域+キーワードで検索するユーザーの多くは、その場所に足を運ぶ目的があります。そのため集客に直結しやすく、施設や店舗をもっている場合は大きな効果をもたらします。住所や予約ボタン、電話ボタンもあるため、アクションを起こしやすい工夫がされているのも1つの要因です。
併せて多くのユーザーの目に留まる機会も増えるため、認知度を高めるのにも有効的な手段です。
SEOよりも難易度が低い
SEOではドメインパワーや対策KW、検索ボリュームなどあらゆることが考慮された設計が必要です。さらに優秀な人材が集まった大企業に1人や複数人で立ち向かうのは困難です。
しかし、ローカルSEOは競合が近郊店舗に絞られます。対策もSEOに比べてシンプルであるため、難易度が低くなります。
費用がそれほどかからないため始めやすい
ローカルSEOは非常にシンプルな対策であるがゆえに費用もそれほどかかりません。情報源となるGoogleマイビジネスは無料で運用できるため、低コストではじめられます。
費用をかけなくとも検索上位が期待できるため、始めやすいのが特徴です。成功すれば高い費用対効果をもたらすため、積極的におこなうべき施策です。
ローカルSEO対策で重要視される項目
ローカルSEOで重要視される項目は次の3つです。
- 関連性
- 距離
- 視認性
これらは集客につなげるためには外せない項目です。それぞれの項目が組み合わさることにより、上位表示が可能になります。
関連性
関連性とは検索キーワードとビジネスの関連度合いのことです。
例えばある地域でステーキ店を経営している場合は、地域名+ステーキが関連性の高いものです。しかし、Googleビジネスプロフィールや公式サイトの情報が誤っていれば、地域名+ステーキで上位表示を獲得するのはほぼ不可能です。
まずは登録されている情報が正しいことを確認し、間違っている情報がないのを前提条件にしなければなりません。
距離
検索している位置情報から指定された店舗までの距離のことです。距離に関しては対策できるものではありませんが、評価の1つに入っています。
視認性
視認性とは知名度と同じ意味です。口コミ、被リンクといったインターネット上の情報の多さをもとに、視認性の高さを測ります。インターネット上に公開されている施設への知名度や評価も、ローカルSEOに影響を与えている項目の1つです。
ローカルSEO対策での対策方法
ローカルSEO対策はいたってシンプルなものです。特別むずかしいことは必要ありませんが、情報が間違っていたり、口コミを集めたりせずに上位表示の期待はできません。上位表示されるためには次の2つを意識しておこなう必要があります。
- 正しい情報を詳細に記載する
- 口コミを集めて返信をする
正しい情報を詳細に記載する
ローカルSEOのランキングを決める際にもっとも影響を与えるのが登録情報です。NAPとも呼ばれます。NAPは次の頭文字をとった言葉です。
- Name(名前)
- Adress(住所)
- Phone number(電話番号)
ローカルSEO対策をする際、Googleマイビジネスへの登録が必要不可欠です。Googleマイビジネスに登録する情報が間違っていれば、検索順位に悪影響を与えます。
営業時間や定休日など記載事項はすべて正しく記載し、変更があれば速やかに正しい情報を記載しなければなりません。正しい情報の記載はローカルSEOの評価につながるだけではなく、集客にも大きな影響を及ぼします。
口コミを集めて返信をする
店舗や企業の口コミは検索結果に大きく影響を与える重要な評価要因です。これはGoogleが明記しています。(参照:Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン – Google ビジネス プロフィール ヘルプ )
重要視される項目である関連性と視認性に大きく影響するものです。そのため口コミを書いてもらえる工夫をするのも有効的です。同時に口コミへの返信も意識してください。口コミへの返信はローカルSEOと直接的な関係はありませんが、顧客から好印象を抱かれ集客につながります。
集客につながれば視認性の高い店舗と評価されて上位表示へとつながり、さらなる集客効果をもたらします。
ローカルSEO対策で避けること
ローカルSEOとSEOは上位表示を狙う目的に関しては同じですが、同じような対策をおこなうのは効果的ではありません。普段のSEO対策で行なっていることをローカルSEOでも行えば、悪影響を与えてしまう可能性があります。ローカルSEO対策では次の3つは避けてください。
- 店舗名にお店の名前以外のキーワードを記入する
- 報酬を支払い口コミを書くように促す
- 不快なコンテンツの掲載
店舗名欄にお店の名前以外のキーワードを記入する
SEO対策ではキーワードが重要となりますが、ローカルSEOでは通用しません。店舗名にキーワードを含めること自体は効果のある手法です。しかし、スパム行為と判断されるため記入は避け、店舗名のみを記入してください。
報酬を支払い口コミを書くように促す
口コミはローカルSEOで順位を左右する重要なものですが、口コミは簡単に獲得できません。だからといって、第三者に報酬を支払い口コミを書くように促すのはGoogleのガイドラインの違反に該当します。このような行為はGoogleが重要視している公平性や正確性を損ねてしまう行動にあたります。
発覚すれば大幅な順位低下、Googleマイビジネスの削除などがされるため必ず避けることです。
不快なコンテンツの掲載
Googleマイビジネスには規制対象のコンテンツの掲載をしてはいけません。ユーザーからの注目を集めるためにおこなったとしても、それはGoogleのガイドラインの違反に該当します。スパム行為と判断されれば、順位を下げてしまう可能性がより一層高まります。Googleビジネスプロフィールヘルプでも次のように記載されています。(引用:Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン – Google ビジネス プロフィール ヘルプ )
- ユーザーに誤解を与えるコンテンツ。お客様のビジネス、または提供している商品やサービスについて、不正確な情報や間違った情報を提供しないでください。
- 質が低い、関連性がない、または閲覧の妨げとなるコンテンツ。たとえば、誤字や奇抜な文字を含むコンテンツ、意味不明なコンテンツなどがこれにあたります。
- 特別キャンペーン、特別料金、特典などを過度に強調するコンテンツ。たとえば、「すべて 50% 引き」、「地元で一番人気のベーグルが 500 円!」などのフレーズは使用できません。
つまり店舗欄に店舗+KWを入力するとGoogleのガイドラインに違反し、スパム行為になるということです。そのため、事実であっても美味しい、一番人気などの入力は避けるべきです。
他にもGoogleのガイドラインには、個人の尊重を傷つけたり、テロを支援するようなコンテンツは不快・不適切なコンテンツに該当するとも明記されています。
併せてドラッグや法律にふれるようなサービスについても同様です。児童虐待や児童ポルノなどのコンテンツは避けるようにするべきです。不快なコンテンツを掲載しないように注意が必要です。
まとめ
