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健康アップデートとは?医療・健康分野のWEBサイト運用ポイントなど解説

健康アップデートとは?医療・健康分野のWEBサイト運用ポイントなど解説日本人は医療・健康分野に関する関心度が高いといわれています。

 

事実、厚生労働省によると日本の医療費は2020年に約43兆円にのぼり、2030年には約62兆円に達すると予想されています。また、サプリメントなどのヘルスケア産業は2016年時点で約25兆円の市場規模でしたが、2025年には約33兆円まで拡大することが予測されています。

 

このように日本では、医療・健康分野に関する注目度が年々上昇しており、国民生活に与える影響も大きいため、この分野でWEBサイトを運営する場合、他分野以上に正確な情報発信をおこなわなければいけません。

 

そして、この分野のWEB担当者はSEOで正しく評価されるためにも、2017年におこなわれたGoogle「健康アップデート」について知っておく必要があります。

 

SEOコンサルタントそこで今回はこのアップデートがどのような理由でおこなわれ、検索エンジンで正しく評価されるためにどこに気をつけるべきなのか、これらのポイントについて解説します。

 

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健康アップデートとは?

健康アップデートとは、2017年12月6日に国内で実施された「医療や健康に関する検索結果」に対するアップデートのことです。ペンギンアップデートのようなあらゆる国を対象としたものではなく、日本国内だけに実施された異例のアップデートという特徴があります。

 

このアップデート後は、医療・健康に関わるWEBサイトで、信頼性が低いものは順位が下降し、逆に専門家や医療機関、公的機関が情報発信するメディアなどで根拠が確かなものは順位が上昇する傾向にあります。

 

実施された背景

このような健康アップデートをおこなう背景には、2つの要因があります。

 

1つは日本において、健康に関する情報をインターネットを通じて収集する機会が増えたことが挙げられます。実際、2014年に発表した『平成26年度厚生労働白書』によると、健康に関する情報接触頻度がインターネットで大幅に増加していることが分かります。

 

実施された背景

参考ページ: 平成26年版厚生労働白書 – 厚生労働省

 

また、2つ目の要因として2016年に多くのネット系メディアが取り上げた「WELQ騒動」が挙げられます。この騒動は、大手インターネット企業DeNAが健康に関する低品質な記事を大量にアップしていた問題で、最終的にサイトが閉鎖される事態になりました。

 

このように多くの日本人がインターネットを通じて、医療・健康関連の情報収集をしているにもかかわらず、「これを食べると病気が治る」といったような誤った情報が掲載されたWEBサイトが上位表示されてしまうと、不特定多数の人に健康被害を招く恐れがあります。

 

こういった背景により、健康アップデートが日本においておこなわれました。

 

健康アップデートが検索結果に与えた影響

Googleの発表によると、健康アップデートによって影響を受けるのは、健康・医療に関するキーワードの約60%だとしています。

 

そして、このアップデートにより、医療従事者や専門家が提供する信頼性の高いWEBサイトにプラスの影響を与え、検索ランキングが向上する傾向が生まれました。具体的には、医療機関のWEBサイト(例.病院)、医療関係者が運営するWEBサイト(例.製薬会社)、官公庁のWEBサイト(例.厚生労働省)などが該当します。

 

一方、ランキングが下降したWEBサイトには、次のような特徴があります。

 

  • アフィリエイト
  • 根拠が不足していて信頼性が低いもの
  • 専門家が直接情報発信したり、監修していないもの
  • 他サイトの情報をまとめただけのもの

健康アップデート後は、この分野により信頼性の高い情報が求められていることがうかがえます。

 

参考ページ:医療や健康に関連する検索結果の改善について – Google検索セントラル

 

健康アップデートのメリット

ユーザーのことを最優先で考えるWEB担当者にとって、健康アップデートには沢山のメリットがあります。そこでここでは、これらのメリットを整理してお伝えします。
 
健康アップデートのメリット
 

業界全体の信頼獲得

医療・健康に関わる分野は、多くのユーザーが注目しています。その検索結果が嘘や不正確な情報で溢れていれば、業界全体が信頼を失ってしまいます。一方、情報が正確でユーザーの役立つものであれば、業界全体への信頼度が増し、WEBサイト訪問者の増加やコンバージョン率向上につながります。

 

正確な情報がユーザーに伝わる

仮にユーザーが間違った情報を「正しい」と思い込んでしまえば、元々正確な情報を伝えていたWEBサイトの信頼性まで下がります。

 

例えば、1つの誤った健康情報がユーザー間で広まると、正しい情報を伝えていたWEBサイトの方が間違いだと認識される可能性があります。健康アップデートにより、このような混乱を招く可能性が低くなり、より正しい情報が伝わります。

 

良質コンテンツの制作に集中できる

健康アップデート以前は、間違った情報であっても大量のページを作成する企業や個人がWEBサイトの上位を占めていました。こういったWEBサイトはテクニカルなSEOだけで上位表示されていたものも多く、必ずしもユーザーに役立つ情報だったとはいえません。

 

しかし、健康アップデート後は、信頼性や正確性を第一に考え、ユーザーに役立つ良質コンテンツを提供する運営者のWEBサイトが上位に表示される傾向にあります。そのため、WEB担当者は良質コンテンツの制作に集中できる環境が整いました。

 

健康アップデートを踏まえたWEBサイト運用ポイント

健康アップデートは2017年に実施されたものですが、2023年現在もWEBサイト運営において、重要なポイントがいくつもあります。そこでここでは、その点を整理してお伝えします。医療・健康に関わるWEBサイトを運用している場合、下記の点を確認してください。

 

薬機法・健康増進法を守る

医療・健康関連のWEBサイトを運営する際は、薬機法や健康増進法を守るようにしてください。

 

薬機法とは、医薬品や化粧品などの品質、安全性などに関わる法律です。こういった分野の情報発信をおこなう場合、情報提供の仕方に厳格なルールが設けられています。例えば「これで病気が治る」など誤解を招く表現は禁じられています。

 

また、健康増進法は、消費者に誤った健康情報を提供しないようにする規制です。例えば、根拠がないにもかかわらず「効果がある」「シミがなくなる」といったような表記は不適切です。

 

医療・健康関連のWEBサイトを運営する場合、これらの法律を守り、伝える情報の正確性や表現に細心の注意を払ってください。

 

信頼性のある引用・外部リンクにする

コンテンツを作る場合、データや臨床結果などを他のサイトから引用することもあると思います。この際、信頼性のあるWEBサイトから引用することが大切です。

 

具体例としては、下記のとおりです。

 

  • 厚生労働省
  • 世界保健機関(WHO)
  • 医学・健康関連の学術誌「The Lancet」「New England Journal of Medicine」など
  • 大学や研究機関のWEBサイト

 

上記のように正確性と信頼性の備わったWEBサイトから引用してください。

 

参考ページ:外部リンクとは?対策方法やSEOにおける注意点などを詳しく解説

 

最新情報を掲載する

医療・健康関連のWEBサイトを運用する際には、情報が最新であるかどうかにも注意を払ってください。

 

この分野では、常に新しい研究結果や知見、技術、治療法などが発表されています。以前には正しいとされていたことも、すでに間違った内容である可能性があります。そのため、WEB運営者は、時代遅れの情報を提供しないよう最新情報に目を配ってください。

 

執筆者・運営者情報の掲載

WEBサイトに運営者情報や執筆者情報を公開した専用ページを用意してください。ユーザーは、そのWEBサイトの信頼性や正確性を判断する際、どこの誰が発信した情報なのかを重視するためです。

 

特に、医療・健康分野に関わる情報は、誰が発信した情報なのかということが、情報の正確性や信頼性に直結します。具体策としては、執筆者の職業や職歴、資格、学歴などをプロフィールページなどで伝えるなどのことが挙げられます。

 

執筆者が専門家でないなら監修をつける

執筆者が医療・健康分野の専門家ではない場合、監修をつけるようにしてください。例えば、食品・食事に関する記事を投稿するなら、管理栄養士に監修を依頼します。

 

監修をおこなう専門家は、記事の内容が最新の科学的根拠に基づいているか、誤解を招くような表現がないかなどを確認し、必要に応じて指導・修正を加えてください。

 

わかりやすい言葉で伝える

医療・健康分野のWEBサイトは、情報の正確さが特に重視されます。しかし、そのWEBサイトを訪問するユーザーは、必ずしも専門家ではありません。そのため、正確性などを重視するあまり、難しい言葉を羅列してしまったのではユーザーの混乱を招きます。

 

そのため、専門用語には注釈を付けたり、「お腹が痛い」「目がかゆい」など一般の人が使用する単語を含めてコンテンツを作るようにしてください。ユーザーファーストのコンテンツをつくることは、医療・健康分野においても例外ではありません。

 

健康アップデートのよくある質問(Q&A)

ここでは、健康アップデートのよくある質問を解説します。
 

Q:健康アップデート後のSEO対策は?

Answer)ポイントを1つ挙げるとすれば、EATを重視することです。EATとは、専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)の3つのことです。下記にそれぞれのポイントをお伝えします。

 

専門性(Expertise)

コンテンツは専門知識を持つ人物によって作成される必要があります。医療や健康に関するWEBサイトであれば、医師や栄養士などが該当します。もし執筆者が専門家ではない場合、専門家に監修してもらう方法をとってください。

 

権威性(Authoritativeness)

WEBサイトやコンテンツが、その分野で権威とみなされることが望ましいです。例えば、運営者や執筆者の資格、経験、実績などを可能な限りプロフィールページなどで掲載してください。

 

信頼性(Trustworthiness)

WEBサイトは信頼できる情報であることが必要です。例えば、WEBサイトの表現が法律に則ったもので、かつ最新の科学的知見に基づいて書かれているなどのことが該当します。

 

参考ページ:E-A-Tとは?GoogleのEAT評価基準や対策方法を徹底解説

 

Q:圏外になったページはどうすれば?

Answer)基本的には最初から記事を作り直す必要があります。その際には、該当ページで書かれている情報が最新の知見に基づいていて正確かどうかを確認してください。古い情報だったり、間違っている場合は、作り直す際に刷新してください。

 

Q:健康アップデートで対象となるキーワードは?

Answer)健康アップデートの対象となるキーワードとしては、次のようなものがあります。

 

  • 病気・病名
  • サプリメント
  • 妊娠
  • 歯科
  • 眼科
  • 健康・美容グッズ販売
  • マッサージ

 

Q:どういったWEBサイトが検索結果の順位を落としましたか?

Answer)記事の量産だけをしていて、信頼性や正確性が薄い情報を掲載しているWEBサイトは順位が下降しています。また、他のWEBサイト情報をまとめただけのものやアフィリエイトサイトなども同じく下降しています。

 

 

まとめ

SEOコンサルタント今回は、健康アップデートについて解説しました。健康アップデートは、情報の信頼性や正確性などが重視される変更です。このアップデートにより、ユーザーに役立つ情報を届けたいと願うWEB担当者は、その努力が認められやすい環境が整いました。この機会を活かして、ますますユーザーファーストのコンテンツ作りに励んでください。また、医療・健康分野はユーザーの生命や生活に大きな影響を与えます。WEB担当者としては、これからも気を引き締め、常に最新情報に目を配り、ユーザーに正しい情報が伝わるよう配慮してください。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

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